JPH0551602A - Fe−Si 系焼結軟磁性部品用粉末組成物 - Google Patents

Fe−Si 系焼結軟磁性部品用粉末組成物

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JPH0551602A
JPH0551602A JP3235410A JP23541091A JPH0551602A JP H0551602 A JPH0551602 A JP H0551602A JP 3235410 A JP3235410 A JP 3235410A JP 23541091 A JP23541091 A JP 23541091A JP H0551602 A JPH0551602 A JP H0551602A
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JP
Japan
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powder
alloy
soft magnetic
alloy powder
composition
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Application number
JP3235410A
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English (en)
Inventor
Shigeru Unami
繁 宇波
Osamu Furukimi
古君  修
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気特性の優れた焼結体を得るために流動性
が良く、偏析のない粉末冶金用原料を提供する。 【構成】 Siを10〜70wt%含有する最大粒径4
4μm以下のFe−Si合金粉末をSi合金源として、
鉄粉末表面に結合剤により付着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、Fe-Si 系焼結軟磁性部
品用粉末組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、軟磁性部品として、Fe-Si 系の焼
結軟磁性部品が用いられている。この部品には鉄粉末と
Fe-Si 合金粉末とを混合してなる原料粉末を用いる混粉
法が検討されている。一般に混粉法は、原料粉末として
Siを含有するFe-Si 合金粉末を用いる予合金法に比べ
て、粉末が柔らかいためプレス成形時の成形密度が大き
く、磁気特性の優れた焼結軟磁性部品を製造する上で有
利である。しかしながら、混粉法には以下のような欠点
がある。まず、混粉法の大きな欠点は原料混合物が偏析
を生じることである。偏析について述べると、原料混合
物は大きさ、形状および密度の異なる粉末を含んでいる
ため、混合後の輸送、ホッパーへの装入、払い出し、ま
たは成形処理などの際に、容易に偏析を生じる。これら
の偏析は製品の組成のバラツキを起こし、寸法変化およ
び機械的特性や磁気特性のバラツキが大きくなって不良
品の原因になる。また、44μm 以下の微粉末では、混合
物の比表面積を増大させ、その結果、流動性が低下す
る。このような粉末混合物の流動性の低下は、成形用金
型への充填速度を低下させるため、圧粉体の生産速度を
低下させてしまうという欠点もある。
【0003】このような粉末混合物の偏析を防止する方
法として特開昭56-136901 号公報や特開昭58-28321号公
報に開示されているような結合剤を用いる方法がある。
この結合剤により純鉄粉表面に付着する原料粉末には、
純金属粉あるいはフェロ金属粉末がハンドリングの容易
さなどの理由から使用されている。しかし、特開昭62-2
7545に開示されているようにフェロ金属粉末にFe-Si 合
金粉末を用いた場合、十分に高い成形体密度あるいは焼
結密度、および軟磁気特性が得られなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、Fe-Si 合金
粉末を用い、高密度で良好な軟磁気特性が得られるFe-S
i 系焼結軟磁性部品用の流動性が高く、偏析の少ない原
料組成物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記問題点を
解決するために、Siを10〜70wt% 含有する最大粒径44μ
m 以下のFe-Si 合金粉末をSi合金源として、鉄粉末表面
に結合剤により付着させたことを特徴とするFe-Si 系焼
結軟磁性部品用粉末組成物を提供するものである。
【0006】
【作用】鉄粉末表面にFe-Si 合金粉末を付着させること
によって、輸送、装入、払い出し、成形処理等の際のFe
-Si 合金粉末の偏析を防止できる。Fe-Si 合金粉末を均
一に分散させることによって、Siの拡散が均一に起こ
り、焼結密度が高くなる。また、微粉末が鉄粉末に付着
するため、原料混合物の比表面積が減少し、粉末間ある
いは粉末と金型間の摩擦が減少し、流動性、充填性が良
好になる。そのため、成形密度が高くなり、焼結密度も
高くなる。軟磁性材料の磁気特性は密度依存性が高いた
め、本発明の粉末組成物を用いることによって高密度の
焼結軟磁性材料が得られる。鉄粉末は通常の粉末冶金で
用いられているアトマイズ鉄粉、還元鉄粉で良い。
【0007】Fe-Si 合金粉末中に含まれるSi量は、10wt
% より少ないと添加するFe-Si 合金粉末の量が増加し、
プレス成形の際の圧縮性が低下する。70wt% より多いと
添加するFe-Si 合金粉末の量が減少し、鉄粉末と接触す
る点が少なくなり、Siの拡散が不十分なものとなる。さ
らに合金量が多くなると粉末が硬くなり、成形密度、焼
結密度が低くなる。そのため、Si添加による磁気特性改
善の効果はなく、良好な軟磁気特性が得られない。Fe-S
i 合金粉末は44μmより大きいと、鉄粉末と接触する点
が少なくなり、前記と同様に良好な軟磁気特性が得られ
ない。Fe-Si 軟磁性材料としては、磁気特性が優れてい
ることからSi量は1 〜7wt%が好ましい。
【0008】
【実施例】本発明の実施例を説明する。 実施例1 Fe-4.5wt%Si 組成になるように平均粒径80μm のアトマ
イズ鉄粉と最大粒径20μm のFe-8、17、42、65、75、90
wt%Si 合金粉末とをそれぞれ配合し、結合剤としてステ
アリン酸モノアミドとエチレンビスステアリン酸アミド
を各々0.2wt%ずつを加え、140 0Cで20分間加熱混合し
た。このような合金化処理後、解砕、篩い分け操作を施
して、粉末組成物を得た。また同様に配合し、室温で20
分間混合した粉末を比較例とした。これらの粉末の流動
度を測定し、また成形圧力5t/cm2で外径38mm、内径25m
m、厚さ6mm のリング状試験片を成形し、水素雰囲気中1
3000Cで2 時間焼結し、飽和磁束密度を測定した。表1
に示すように本実施例の流動性は良好である。図1から
Fe-Si 合金粉末のSi量が10wt% 以上70wt% 以下において
飽和磁束密度が高く、本発明の粉末を用いることによっ
て、より高い飽和磁束密度が得られた。
【0009】
【表1】
【0010】実施例2 Fe-3wt%Si 組成になるように平均粒径78μm のアトマイ
ズ鉄粉末と平均粒径10、40、50μm のFe-42wt%Siの合金
粉末とを配合し、ステアリン酸亜鉛を0.75wt%を加え140
0Cで20分間加熱混合した。このような合金化処理後、
解砕、篩い分け操作を施して、粉末組成物を得た。成形
圧力5t/cm2で直径11.3mmの円柱状試験片を成形し、真空
中13000Cで2 時間焼結し、焼結密度を測定した。本実施
例の粉末は高焼結密度である。図2から明らかなよう
に、焼結密度7.2g/cm3以上で高飽和の磁束密度とするに
はFe-Si 合金粉末の最大粒径は44μm 以下とすべきであ
る。
【0011】
【発明の効果】本発明によれば、偏析を生じず、流動性
を向上させたFe-Si 系軟磁性部品用粉末組成物を製造で
きるので、高密度、高磁気特性の焼結体を製造すること
が可能になった。
【0012】
【図面の簡単な説明】
【図1】Fe−Si合金粉末のSi含有量と焼結体の飽
和磁束密度の関係を示す特性図。
【図2】Fe−Si合金粉末の最大粒径と焼結密度の関
係を示す特性図。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Siを10〜70wt% 含有する最大粒径44μm
    以下のFe-Si 合金粉末をSi合金源として、鉄粉末表面に
    結合剤により付着させたことを特徴とするFe-Si 系軟磁
    性部品用粉末組成物。
JP3235410A 1991-08-22 1991-08-22 Fe−Si 系焼結軟磁性部品用粉末組成物 Pending JPH0551602A (ja)

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