JPH0550253B2 - - Google Patents
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- JPH0550253B2 JPH0550253B2 JP61294231A JP29423186A JPH0550253B2 JP H0550253 B2 JPH0550253 B2 JP H0550253B2 JP 61294231 A JP61294231 A JP 61294231A JP 29423186 A JP29423186 A JP 29423186A JP H0550253 B2 JPH0550253 B2 JP H0550253B2
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Landscapes
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Description
「産業上の利用分野」
本発明は油脂組成物の製造法に関し、更に詳し
くは、特にテンパリング工程を必要としない抱気
性を有する油脂組成物の製造法に関するものであ
る。 「従来技術と問題点」 従来抱気性を有するマーガリン、シヨートニン
グはボテーター、コンビネーター等により急冷〓
和したものを、ダンボール箱等の容器包材に充填
収容した後、融点より4〜8℃低い温度で10〜60
時間静置する所謂テンパリングを行うのが一般的
である。 かかるテンパリングは比較的高温で結晶の少な
い状態に静置するため所謂オイルオフの原因とな
り易く、またマーガリンの場合は特に衛生上の観
点からも好ましいとは言えない。更に10〜60時間
と長時間を要し、生産効率の面からも問題があ
る。これらの問題点を解消せんとして、例えば、
米国特許3469996にはマイクロ波加熱処理するク
イツク・テンパリングが提案されているが、マイ
クロ波にはムラがあり、照射装置等に工夫無しに
は実用化が困難であり、また大容量電力を消費す
るという問題を包蔵する。 「問題点を解決するための手段」 本発明者らは、かかる実情に鑑み鋭意研究の結
果、特にテンパリングを必要としない抱気性を有
する油脂組成物の製造法を完成させるに至つた。 即ち、本発明はMP25〜60℃の比較的高融点の
油脂をSFCが30〜60%に相当する温度にまで急冷
〓和し、これとMP30℃以下の比較的低融点の粘
度を50〜200cpに調整した液状油とを混合分散さ
せることを特徴とする油脂組成物の製造法を内容
とする。 本発明に用いられる比較的高融点の油脂(以
下、高融点油脂という)としてはMPが25〜60
℃、好ましくは33〜55℃の魚油、大豆油等の動植
物油、硬化油、分別油及びこれらをエステル交換
した油脂等が単独又は2種以上組合せて用いられ
る。該高融点油脂を60〜70℃に加熱溶解し、冷却
〓和装置により急冷化塑化する。この際の冷却温
度はSFCが30〜60%に相当する温度範囲が好まし
い。60%を越えるSFCに相当する温度では、冷却
〓和装置の許容機械強度を越える内圧がかかる場
合があり、安全上問題がある。一方、30%未満の
SFCに相当する温度では、抱気性に必要な微細な
結晶量が不足するばかりか、マーガリンをホイツ
プ温度域に保管している間に抱気性に悪影響を与
える粗大結晶が析出することがあるので好ましく
ない。急冷〓和装置としては、ボテーター、コン
ビネーター等の掻き取り式チユーブラー冷却機と
ピンマシンとの組合せが好適である。 本発明に用いられる比較的低融点の油脂(以
下、低融点油脂という)としては、MP30℃以下
の動植物油、硬化油、分別油、ウインタリング油
及びこれらをエステル交換した油脂等が単独又は
2種以上組合せて用いられる。また、目的物がマ
ーガリンの場合は該低融点油脂を使用した油中水
型エマルジヨンを用いることが出来る。該低融点
油脂は粘度50〜200cpのものであり、好ましくは
ホイツプ温度にて少なくとも1日は結晶化せずに
50〜150cpの粘度を有することが望ましい。コー
ン油の如く低い粘性を示す油脂を用いる場合は、
例えばレシチン(油溶性)、ソルビタンモノオレ
エート等の乳化剤を適当量添加して粘度を調整す
れば良い。ホイツプ温度において50cp以上の粘
度が好ましい理由は必ずしも定かでないが、
50cp未満となるとホイツプしたクリームがダレ
易く、保形性が悪く良好なクリーム状態が得難く
なる。また上限の200cpについては理論的なもの
ではなく、通常の液体油の上限である。 次いで、高融点油脂と低融点油脂とを混合分散
させる。この場合の低融点油脂の温度は高融点油
脂の温度よりも低く且つ結晶化しない温度(曇点
以上)が好ましい。 低融点油脂の温度が高融点油脂よりも高いと、
急冷〓和した高融点油脂の結晶を溶解させ好まし
くない。一方、曇点以下で混合することも可能で
あるが、急冷〓和していない粗大結晶が混入する
おそれがあり好ましくない。 高融点油脂と低融点油脂との混合はBユニツト
の如きピンマシン又はスタテツクミキサー等によ
り連続的に為される。但し、次の微分散化で混合
能力を有するラインミルの如き混合分散機を使用
する場合はこの工程を省略することも可能であ
る。両油脂の混合は高融点油脂:低融点油脂が3
〜6:7〜4の割合で、混合油脂のSFCがホイツ
プ温度で15〜30%になるように調整される。 次いで、混合油脂の結晶粒を5μm以下、好ま
しくは2μm以下に微分散させる。微分散化はラ
インミル(特殊機化製)、コロイドミル等の高速
剪断撹拌機、ロールミル、超音波撹拌機等の衝突
式撹拌機、コンテイニユアンス・ニーダー(栗原
鉄工所製)等の撹拌機によつて為される。 高融点油脂と低融点油脂との混合は、高融点油
脂を急冷〓和後、続いてラインミル等で微分散化
した後、低融点油脂を混合し、再度Bユニツト等
で均一に撹拌することもできる。この方法は、原
理的には高粘度でラインミル等のストレスを受け
るため微分散化は促進されるとも考えられるが、
工程数が増加し必ずしも得策ではない。また、高
融点油脂を急冷〓和するAユニツトとBユニツト
との間で、低融点油脂と混合することも考えられ
るが、後の工程でラインミルを通しても全く効果
が認められない。これは、Aユニツト通過点では
高融点油脂が過冷却状態にあり、品温に相当する
結晶の析出が起こつていないためと推定される。
即ち、高融点油脂の30〜60%の結晶を十分析出さ
せた後であれば、微分散化させた後に低融点油脂
と混合しても、また混合した後に微分散化しても
良好な結果を得ることができる。 「実施例」 以下、本発明を実施例、比較例に基づいて具体
的に説明する。 実施例 1 MP40.2℃の硬化コーン油(SFC70%at20℃)
を加熱溶解し、ボテーター(米国ガードラー社
製)で30℃に冷却(SFC40%)した(Aユニツト
出口:27.5℃、Bユニツト出口:30℃)。一方、
MP28.3℃の硬化魚油を加熱溶解したものをプレ
クーラーで30℃急冷温調した(粘度64cp)。次い
で、硬化コーン油と硬化魚油とを4:6となるよ
うにそれぞれのホンプの吐出量を調整しラインミ
ルに通し完全に混合均質化した。最終の充填温度
は、32℃であつた。得られた油脂組成物について
はホイツプ性とクリーム状態を評価した。結果を
第1表に示した。 比較例 1 実施例1で用いた硬化コーン油40部と、同じく
実施例1で用いた硬化魚油60部とを加熱溶解し混
合した。次いで、混合油脂をボテーターで冷却〓
和した(Aユニツト出口:24.1℃、Bユニツト出
口:27.5℃)。得られた油脂組成物についてホイ
ツプ性とクリーム状態を評価した。結果は第1表
に示した。 比較例 2 比較例1で得られた油脂組成物をダンボール箱
に充填収容し、33℃±2℃のエアーバス中に40時
間静置してテンパリングを行つた。得られたホイ
ツプ性とクリーム状態についての結果を第1表に
示した。 比較例 3 実施例1で用いた硬化コーン油を加熱溶解し、
ボテーターで30℃に冷却(SFC40%)した(Aユ
ニツト出口:25.7℃、Bユニツト出口:30℃)。
一方、MP−10℃の未硬化精製コーン油を20℃に
温調した(粘度44cp)。次に、硬化コーン油と未
硬化精製コーン油とを4:6の割合でラインミル
を通して完全に混合均質化した。最終の充填温度
は30℃であつた。得られた油脂組成物についてホ
イツプ性とクリーム状態を比較した。結果は第1
表に示した。 実施例 2 実施例1で用いた硬化コーン油を加熱溶解し、
ボテーターで30℃に冷却(SFC40%)した(Aユ
ニツト出口:25.7℃、Bユニツト出口:30℃)。
一方、MP−10℃の未硬化精製コーン油に1%の
ソルビタンモノオレエートを添加して加熱溶解し
20℃に温調した(粘度56cp)。次いで、硬化コー
ン油と未硬化精製コーン油とを4:6の割合でラ
インミルを通し完全に混合均質化した。最終の充
填温度は32℃であつた。得られた油脂組成物につ
いてのホイツプ性とクリーム状態についての評価
結果を第1表に示した。 実施例 3 実施例1で用いた硬化コーン油40Kgと、
MP35.7℃の硬化魚油(SFC48%at20℃)60Kgを
加熱溶解混合し、26℃にまで急冷〓和(SFC43
%)した。一方、MP−10℃の未硬化精製コーン
油49Kgにソルビタンモノオレエート500gとリシ
ノール酸縮合エステル500gを添加して加熱溶解
し、牛乳20Kgを添加し撹拌してW/O型エマルジ
ヨンを作成した。W/O型エマルジヨンをホモゲ
ナイザーで均質化し、プレート式熱交換機で25℃
にまで冷却した(粘度58cp)。 硬化コーン油と硬化魚油との混合物とW/O型
エマルジヨンとを5/7の割合でスタテツクミキ
サーで予備混合を行つた後、更にラインミルに通
し混合分散させた。最終充填温度は30.5℃であつ
た。得られた油脂組成物についてホイツプ性とク
リーム状態を評価した。結果を第1表に示した。
くは、特にテンパリング工程を必要としない抱気
性を有する油脂組成物の製造法に関するものであ
る。 「従来技術と問題点」 従来抱気性を有するマーガリン、シヨートニン
グはボテーター、コンビネーター等により急冷〓
和したものを、ダンボール箱等の容器包材に充填
収容した後、融点より4〜8℃低い温度で10〜60
時間静置する所謂テンパリングを行うのが一般的
である。 かかるテンパリングは比較的高温で結晶の少な
い状態に静置するため所謂オイルオフの原因とな
り易く、またマーガリンの場合は特に衛生上の観
点からも好ましいとは言えない。更に10〜60時間
と長時間を要し、生産効率の面からも問題があ
る。これらの問題点を解消せんとして、例えば、
米国特許3469996にはマイクロ波加熱処理するク
イツク・テンパリングが提案されているが、マイ
クロ波にはムラがあり、照射装置等に工夫無しに
は実用化が困難であり、また大容量電力を消費す
るという問題を包蔵する。 「問題点を解決するための手段」 本発明者らは、かかる実情に鑑み鋭意研究の結
果、特にテンパリングを必要としない抱気性を有
する油脂組成物の製造法を完成させるに至つた。 即ち、本発明はMP25〜60℃の比較的高融点の
油脂をSFCが30〜60%に相当する温度にまで急冷
〓和し、これとMP30℃以下の比較的低融点の粘
度を50〜200cpに調整した液状油とを混合分散さ
せることを特徴とする油脂組成物の製造法を内容
とする。 本発明に用いられる比較的高融点の油脂(以
下、高融点油脂という)としてはMPが25〜60
℃、好ましくは33〜55℃の魚油、大豆油等の動植
物油、硬化油、分別油及びこれらをエステル交換
した油脂等が単独又は2種以上組合せて用いられ
る。該高融点油脂を60〜70℃に加熱溶解し、冷却
〓和装置により急冷化塑化する。この際の冷却温
度はSFCが30〜60%に相当する温度範囲が好まし
い。60%を越えるSFCに相当する温度では、冷却
〓和装置の許容機械強度を越える内圧がかかる場
合があり、安全上問題がある。一方、30%未満の
SFCに相当する温度では、抱気性に必要な微細な
結晶量が不足するばかりか、マーガリンをホイツ
プ温度域に保管している間に抱気性に悪影響を与
える粗大結晶が析出することがあるので好ましく
ない。急冷〓和装置としては、ボテーター、コン
ビネーター等の掻き取り式チユーブラー冷却機と
ピンマシンとの組合せが好適である。 本発明に用いられる比較的低融点の油脂(以
下、低融点油脂という)としては、MP30℃以下
の動植物油、硬化油、分別油、ウインタリング油
及びこれらをエステル交換した油脂等が単独又は
2種以上組合せて用いられる。また、目的物がマ
ーガリンの場合は該低融点油脂を使用した油中水
型エマルジヨンを用いることが出来る。該低融点
油脂は粘度50〜200cpのものであり、好ましくは
ホイツプ温度にて少なくとも1日は結晶化せずに
50〜150cpの粘度を有することが望ましい。コー
ン油の如く低い粘性を示す油脂を用いる場合は、
例えばレシチン(油溶性)、ソルビタンモノオレ
エート等の乳化剤を適当量添加して粘度を調整す
れば良い。ホイツプ温度において50cp以上の粘
度が好ましい理由は必ずしも定かでないが、
50cp未満となるとホイツプしたクリームがダレ
易く、保形性が悪く良好なクリーム状態が得難く
なる。また上限の200cpについては理論的なもの
ではなく、通常の液体油の上限である。 次いで、高融点油脂と低融点油脂とを混合分散
させる。この場合の低融点油脂の温度は高融点油
脂の温度よりも低く且つ結晶化しない温度(曇点
以上)が好ましい。 低融点油脂の温度が高融点油脂よりも高いと、
急冷〓和した高融点油脂の結晶を溶解させ好まし
くない。一方、曇点以下で混合することも可能で
あるが、急冷〓和していない粗大結晶が混入する
おそれがあり好ましくない。 高融点油脂と低融点油脂との混合はBユニツト
の如きピンマシン又はスタテツクミキサー等によ
り連続的に為される。但し、次の微分散化で混合
能力を有するラインミルの如き混合分散機を使用
する場合はこの工程を省略することも可能であ
る。両油脂の混合は高融点油脂:低融点油脂が3
〜6:7〜4の割合で、混合油脂のSFCがホイツ
プ温度で15〜30%になるように調整される。 次いで、混合油脂の結晶粒を5μm以下、好ま
しくは2μm以下に微分散させる。微分散化はラ
インミル(特殊機化製)、コロイドミル等の高速
剪断撹拌機、ロールミル、超音波撹拌機等の衝突
式撹拌機、コンテイニユアンス・ニーダー(栗原
鉄工所製)等の撹拌機によつて為される。 高融点油脂と低融点油脂との混合は、高融点油
脂を急冷〓和後、続いてラインミル等で微分散化
した後、低融点油脂を混合し、再度Bユニツト等
で均一に撹拌することもできる。この方法は、原
理的には高粘度でラインミル等のストレスを受け
るため微分散化は促進されるとも考えられるが、
工程数が増加し必ずしも得策ではない。また、高
融点油脂を急冷〓和するAユニツトとBユニツト
との間で、低融点油脂と混合することも考えられ
るが、後の工程でラインミルを通しても全く効果
が認められない。これは、Aユニツト通過点では
高融点油脂が過冷却状態にあり、品温に相当する
結晶の析出が起こつていないためと推定される。
即ち、高融点油脂の30〜60%の結晶を十分析出さ
せた後であれば、微分散化させた後に低融点油脂
と混合しても、また混合した後に微分散化しても
良好な結果を得ることができる。 「実施例」 以下、本発明を実施例、比較例に基づいて具体
的に説明する。 実施例 1 MP40.2℃の硬化コーン油(SFC70%at20℃)
を加熱溶解し、ボテーター(米国ガードラー社
製)で30℃に冷却(SFC40%)した(Aユニツト
出口:27.5℃、Bユニツト出口:30℃)。一方、
MP28.3℃の硬化魚油を加熱溶解したものをプレ
クーラーで30℃急冷温調した(粘度64cp)。次い
で、硬化コーン油と硬化魚油とを4:6となるよ
うにそれぞれのホンプの吐出量を調整しラインミ
ルに通し完全に混合均質化した。最終の充填温度
は、32℃であつた。得られた油脂組成物について
はホイツプ性とクリーム状態を評価した。結果を
第1表に示した。 比較例 1 実施例1で用いた硬化コーン油40部と、同じく
実施例1で用いた硬化魚油60部とを加熱溶解し混
合した。次いで、混合油脂をボテーターで冷却〓
和した(Aユニツト出口:24.1℃、Bユニツト出
口:27.5℃)。得られた油脂組成物についてホイ
ツプ性とクリーム状態を評価した。結果は第1表
に示した。 比較例 2 比較例1で得られた油脂組成物をダンボール箱
に充填収容し、33℃±2℃のエアーバス中に40時
間静置してテンパリングを行つた。得られたホイ
ツプ性とクリーム状態についての結果を第1表に
示した。 比較例 3 実施例1で用いた硬化コーン油を加熱溶解し、
ボテーターで30℃に冷却(SFC40%)した(Aユ
ニツト出口:25.7℃、Bユニツト出口:30℃)。
一方、MP−10℃の未硬化精製コーン油を20℃に
温調した(粘度44cp)。次に、硬化コーン油と未
硬化精製コーン油とを4:6の割合でラインミル
を通して完全に混合均質化した。最終の充填温度
は30℃であつた。得られた油脂組成物についてホ
イツプ性とクリーム状態を比較した。結果は第1
表に示した。 実施例 2 実施例1で用いた硬化コーン油を加熱溶解し、
ボテーターで30℃に冷却(SFC40%)した(Aユ
ニツト出口:25.7℃、Bユニツト出口:30℃)。
一方、MP−10℃の未硬化精製コーン油に1%の
ソルビタンモノオレエートを添加して加熱溶解し
20℃に温調した(粘度56cp)。次いで、硬化コー
ン油と未硬化精製コーン油とを4:6の割合でラ
インミルを通し完全に混合均質化した。最終の充
填温度は32℃であつた。得られた油脂組成物につ
いてのホイツプ性とクリーム状態についての評価
結果を第1表に示した。 実施例 3 実施例1で用いた硬化コーン油40Kgと、
MP35.7℃の硬化魚油(SFC48%at20℃)60Kgを
加熱溶解混合し、26℃にまで急冷〓和(SFC43
%)した。一方、MP−10℃の未硬化精製コーン
油49Kgにソルビタンモノオレエート500gとリシ
ノール酸縮合エステル500gを添加して加熱溶解
し、牛乳20Kgを添加し撹拌してW/O型エマルジ
ヨンを作成した。W/O型エマルジヨンをホモゲ
ナイザーで均質化し、プレート式熱交換機で25℃
にまで冷却した(粘度58cp)。 硬化コーン油と硬化魚油との混合物とW/O型
エマルジヨンとを5/7の割合でスタテツクミキ
サーで予備混合を行つた後、更にラインミルに通
し混合分散させた。最終充填温度は30.5℃であつ
た。得られた油脂組成物についてホイツプ性とク
リーム状態を評価した。結果を第1表に示した。
【表】
【表】
【表】
「作用・効果」
叙上の通り、本発明は、従来のテンパリング操
作を全く必要とせず、抱気性に富んだ油脂組成物
を提供することができる。かくして、テンパリン
グに起因するオイルオフや衛生上の問題もなく、
生産効率も飛躍的に向上させることができる。
又、本発明の油脂組成物は抱気性を要求されない
用途にも広く用いられ得ることは勿論である。
作を全く必要とせず、抱気性に富んだ油脂組成物
を提供することができる。かくして、テンパリン
グに起因するオイルオフや衛生上の問題もなく、
生産効率も飛躍的に向上させることができる。
又、本発明の油脂組成物は抱気性を要求されない
用途にも広く用いられ得ることは勿論である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 MP25〜60℃の比較的高融点の油脂をSFCが
30〜60%に相当する温度にまで急冷〓和し、これ
とMP30℃以下の比較的低融点の粘度を50〜
200cpに調整した液状油とを混合分散させること
を特徴とする油脂組成物の製造法。 2 急冷〓和がボテーター、コンビネーター等の
掻き取り式チユーブラー冷却機とピンマシンとの
組合せにより為される特許請求の範囲第1項記載
の製造法。 3 混合分散がラインミル、コロイドミル等の高
速剪断撹拌機及びロールミル、超音波撹拌機の衡
突式撹拌機、コンテイニユアンス・ニーダー等の
撹拌機の単独又は組合せにより為される特許請求
の範囲第1項記載の製造法。 4 比較的高融点の油脂がMP33〜55℃の動植物
油、硬化油、分別油及びこれらエステル交換した
油脂の少なくとも1種からなる特許請求の範囲第
1項記載の製造法。 5 比較的低融点の粘度を調整した液状油が動植
物油、硬化油、分別油、ウインタリング油、及び
これらをエステル交換した油脂の少なくとも1種
からなり、50〜150cpの粘度を有する特許請求の
範囲第1項記載の製造法。 6 比較的低融点の液状油が水相とのW/O型エ
マルジヨンである特許請求の範囲第1項記載の製
造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61294231A JPS63146750A (ja) | 1986-12-10 | 1986-12-10 | 油脂組成物の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61294231A JPS63146750A (ja) | 1986-12-10 | 1986-12-10 | 油脂組成物の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63146750A JPS63146750A (ja) | 1988-06-18 |
JPH0550253B2 true JPH0550253B2 (ja) | 1993-07-28 |
Family
ID=17805038
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61294231A Granted JPS63146750A (ja) | 1986-12-10 | 1986-12-10 | 油脂組成物の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS63146750A (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6472006B1 (en) * | 2001-04-05 | 2002-10-29 | Kraft Foods Holdings, Inc. | Oven-stable edible moisture barrier |
US7226630B2 (en) | 2002-11-26 | 2007-06-05 | Kraft Foods Holdings, Inc. | Edible moisture barrier for food and method of use products |
US7226629B2 (en) | 2003-02-24 | 2007-06-05 | Kraft Foods Holdings, Inc. | Microwaveable grilled cheese and meat sandwiches and method of preparation |
JP2007209253A (ja) * | 2006-02-09 | 2007-08-23 | Kaneka Corp | 油脂組成物の製造方法及びそれを用いて製造してなる油脂組成物。 |
JP5077438B2 (ja) * | 2008-09-30 | 2012-11-21 | 不二製油株式会社 | 可塑性油脂組成物の製造方法 |
JP5479713B2 (ja) * | 2008-10-31 | 2014-04-23 | 株式会社Adeka | 可塑性油脂組成物の製造方法 |
-
1986
- 1986-12-10 JP JP61294231A patent/JPS63146750A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63146750A (ja) | 1988-06-18 |
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