JPH05501837A - 可撓性わん状荷台が傾斜自在な運搬車 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 可撓性わん状荷台か傾斜自在な運搬車 本発明は傾斜システムに関するものであり、より詳細には車両に組み込まれた傾 斜システムであって、ドアなしの側方傾斜装置付車両等に採用されている側方傾 斜システムに関するものである。

大きな積荷を運搬・搬送するのに用いられる道路・線路上を走行する運搬車、ト レーラ及びセミトレーラに、ドアなしの側方傾斜装置を装備する方法は従来から 提案されて来た。

国際公開番号ＷＯ３９１０２８３８号には、側方傾斜式重量物搬送車両用の側方 支持システムか開示されている。荷積軟部は、下部回動中心を設けた片側にヒン ジを有し、他方の側部に位置決めを行う油圧ラムを存している。ラムは二段階の 動作をし、第一段階は単動であり、第二段階は、中立に保たれる平衡状態を伴い ながらの複動である。荷積軟部か搬送位置、即ち傾いていない位置にあると、脚 に支えられているので、ヒンジもラムにも荷重が掛らない。更に、荷積軟部は傾 斜側に内方へ傾斜しているので、積載物を降ろすのに必要な傾斜度が減少する。

側方に傾く公知の荷積軟部の構造における問題点は、荷積軟部が従来から一般に 普及しているような方形状の断面を育していると、その荷積軟部の荷降ろし側に 設けたドアが荷積軟部が傾いた時に開くようにする必要があるか、又は荷積軟部 か傾いた時に積載物を降ろすには、荷積軟部が通常の位置にある時に荷積載物の 荷降ろし側か頂縁から内方かつ下方へ傾斜している必要があることである。荷積 軟部にドアが設けられていると、その荷積軟部とドアとに必要な強度を維持しな ければならない等の多くの困難な面かあり、更にドア開閉の際経験する困難、特 に荷積軟部のドアとその付近が歪んだ状態て使用された後に発生する事態は、ド アをきちっと閉めるのを難しくしている。

傾く荷積軟部の側部に位置するドアか誘因する上記問題点を避けようとする試み にあっては、荷積軟部の傾く側の側壁を傾斜させる仕方か提案されている。

この側壁を傾斜させる機構ては、荷積軟部を少し傾けることも出来、最大限傾け た時に、傾斜した側壁の下方へ積載物を降ろすことか出来る。しかし、このやり 方では、側壁か傾斜していると、荷積軟部の全積載容量が減ってしまうという欠 点かある。又、積載物が完全になくなる迄、側部か充分に下方へ傾斜され得るに は、荷積軟部か大きく回動するようにしなければならない。このように回動量か 増加すると、荷積軟部の重心かかなりの程度傾いている側に変位するので、傾い ている間は車両を不安定なものにする。

本発明の目的は既存の構造か抱える問題点を軽減すべく、安全性と機能的な特徴 とを向上させる車両用傾斜システムを提供することにある。

本発明によれば、複数の車輪上に配置された車台と、上部外枠と、可撓性材料か ら成り、頂部の口が開いていてその口と外枠とを明確に区分けしている端縁に沿 って装着され、外枠から吊下せしめられている断面はぼ半円状の矩形のわん状荷 台とを存する荷積軟部と、車台に取付けられ、外枠に接合するように作動して、 外枠が水平状態にある時は搬送位置に、外枠が下方に傾斜した状態にある時は横 方向に傾斜した荷降ろし位置に、荷積軟部を支えて、更に外枠を上記二つの位置 間において作動させる支持手段と、 外枠が荷降ろし位置にある時は、わん状荷台に積載されて運ばれて来た積荷が、 荷台から外板の下部越しに、重力の働きで排出されるように、わん状荷台に相互 作用して荷台の形状を調節する手段とからなる傾斜式車両か提供される。

荷積軟部か荷降ろし位置に動くと、わん状荷台に作用して荷積軟部の下部におけ るわん状荷台の縁部を変形させ、この縁部に外枠の下側より上方に渡ってほぼ上 方に傾斜する面を形成する手段を備えていることが望ましい。請求の範囲第１項 もしくは第２項記載の傾斜式車両において、わん状荷台に作用する手段は、荷積 載部が荷降ろし位置に動くと、外枠の上側の長さに渡ってわん状荷台の下側部分 に上方の力を加え、わん状荷台の縁部を上方へ変形させるものである。この変形 作用によって、わん状荷台に上方に傾斜する面か形成され、この面の上方傾斜度 は増加する。

より詳細には、傾斜式車両は複数の車輪上に配置された車台と、上部外枠と、可 撓性材料から成り、頂部の口か開いていてその口と外枠とを明確に区分けしてい る端縁に沿って装着され、外枠から吊下せしめられている断面はぼ半円状の矩形 のわん状荷台とを有する荷積載部と、荷積載部の対向する二つの端部において車 台に取付けられ、荷積載部の隣接端部において外枠に接合し、荷積載部か二本に 支持手段間に吊下せしめられるような支持手段と、 各支持手段は、車台の上方に当る水平搬送位置と外枠の縦方向の下側部分か車台 から見て外向きになるような下方へ傾いた荷降ろし位置間において、外枠を作動 させるものであって支持手段と外枠の隣接端部との間に介装されて作動する傾斜 手段を含み、更に、 車台に取付けられ、外枠が下方へ傾いた時全長に渡って一定の間隔を置くように 外枠の下側部分から上方に伸びたわん状荷台の一部をほぼ真直ぐに上方へ傾斜さ せるべく、外枠の下側部分に隣接したわん状荷台の縁部を上方へ変形させる案内 手段とから成る。

わん状荷台か荷降ろし位置にある際、その側部又は端部を最下部に向かわせるべ く、荷積載部を傾斜させても良い。

出来れば、わん状荷台の一部かほぼ真直ぐ上方へ傾斜している状態になるように 、わん状荷台の傾斜度を徐々に増加させる手段を配設するのか望ましい。

この傾斜度を増加させる手段は、外枠が下方に傾斜した荷降ろし位置へ向かう動 きに呼応して作動するので都合か良いからである。

車台はわん状荷台か搬送位置にある時、そのわん状荷台の下部に加わる荷重を支 える受台を含む。都合よく、この受台はわん状荷台か傾いて行く先である側の上 縁部に、わん状荷台か受台から持ち上げられた時に、そのわん状荷台を変形させ る案内手段の一部を形成しているレールを組み込み、このレール越しに側方へ傾 斜する。レールはわん状荷台か傾いた時に、そのわん状荷台の壁を変形させ、わ ん状荷台中の積荷が外枠の下縁部の上方を通過するように、わん状荷台の一部を 真直ぐに下方へ傾斜させる。

案内手段は、荷降ろし位置にあると荷積載部が傾いて行く先である案内手段の側 部上に位置する車台に対して縦方向に伸びた、間隔を置いて互いに平行な二本の 案内棒により構成しても良い。この案内棒は互いに強固に結合し合い、車台に対 して縦軸を中心として共に回動し得るように車台上に支承されている。

案内棒とその回動軸とは、荷積載部か荷降ろし位置へ傾いた時に、案内棒がわん 状荷台の側部と係合し、わん状荷台を変形させ、その下部部分を枠の下側部から 上方へ傾斜した状態を保たしめ得るような相対関係にある。都合よく、外枠は方 形状になるように横方向に間隔を置いて配置されている二本の縦ビームとその縦 ビームの端部と互いに接続し合っている二本の横部材とから構成されている。縦 ビームの各端部は、縦ビーム本体かその縦軸を中心として回動可能なように、横 部材に支承されている。

本発明は、添付図面を参照して行われる好ましい実施例の下記の詳細な説明によ って、より明瞭に理解出来る。

図１は車両傾斜システムの好ましい実施例を組み込んだ道路走行用のトレーラの 側面図、 図２はわん状荷台か搬送位置にある図１の車両の後部端面図、図３はわん状荷台 の対向する側部の横接合状態をより詳細に示すために、図２においてリフトシリ ンダと機構とを省略した端面図、図４はわん状荷台か傾いた位置にある図２に似 た端面図、図５は搬送位置にあるわん状荷台の略本断面図、図６はわん状荷台か 完全に傾いた位置にある図５に似た略本断面図、図７．８はわん状荷台の支持部 の変形形状を示す図５、図６と同し略本断面図である。

先ず、図１において、車両は道路走行用のものか図示されているか、実際には、 小型トレーラ、トラック、セミトレーラからレールカー、鉱山て用いられている ような路外用大型車両等多様に種類かある。説明をする上で、本領斜システムか トレーラ用に用いられた場合を前提とするが、本システムはこれに限らず用いら れることは言うまでもない。

下記の説明は側部傾斜システムに関してなされたものであるが、本発明は後端部 傾斜システムにも適用可能である。だから、ｒ側部１、「傾斜側部１、「端部」 、ｒ後端部１をそれぞれ置き換えて、ｒ端部１、ｒ後端部１、ｒ側部１、ｒ一方 の又は他方の側部１と一貫して解釈しても良い。

本領斜システムは、砂、土、鉱石、農産物、化学製品、廃棄物等のバラ状態にな った大きい積荷を、荷積載部か傾いた時重力の作用で搬出出来る状況で、多様な 材料を取り扱う搬送、搬出システムが備わった車両用に改良出来る。

図１に示されているように、車両８は前後に並んだ前輪組立品１０と前後三列の 後輪１１と、トレーラを原動機もしくは他のトレーラに連結する１２で示す引き 棒とを有する多輪型トレーラである。車両の車台１４は車両の両側に位置してい る縦方向に走る構造物１５と、図５により鮮明に示されたような複数の横向受台 １６とからなる。縦方向に走る各構造物１５の上縁部は、円形断面をした案内棒 １７の役目を果たしている。

図１及び図３に示されたように、被搬送物を積載している荷積載部は、以下に詳 細に説明されている。縦方向に走る縁板又はビーム２０と、横部材２１を有する 上部の外枠１８を含む。断面略半円形で、端面２３が閉じているわん状荷台２２ は、外枠１８から吊下している。わん状荷台の各上縁部は、複数のボルト等で縁 板２０と横部材２１とに固定されている。図５で示されているように、わん状荷 台２２の曲線状になった下部は、受台１６の相補形状をした上面１３に嵌まって いる。

わん状荷台は適当な強度と被搬送材に適した耐摩耗性の特性を有する可撓性の材 料で作られており、高密度のポリエチレンから出来ていればより好ましい。

材料の厚さは被搬送術によって変るか、通常は１８ｍｍと２５０との間で変る。

わん状荷台２２の材料は、わん状荷台の形状か変形可能であって、被積載物の搬 出を容易ならしめるのに必要な程度に可撓性を存している。しかし、前述したよ うに、わん状荷台の搬送可能な荷重が掛かる側壁と基部は事実上引伸自在てはな い。しかし、岩やかたまった資材等の本来一様でない材料の搬入・搬送・荷降ろ しの間に発生する大きな局部荷重によっても半永久的に窪まず、又は変形しない 程度に、材料は弾性状を存するものである。

図５及び図６に見られるように、わん状荷台２２の断面積が変わるものであると 言う観点に立てば、わん状荷台の端部２３は、折れたり、曲がったすせずに、そ の断面積を変えるのに必要な程度の引張性・弾性を有する材料で出来ている。

端面２３か適当な品質のゴムで出来ておれば都合が良い。

図示された実施例にあっては、傾斜運動の間下降するわん状荷台の側部上のわん 状荷台２２の全長に沿って、間隔を置いて補強板２６か配設されている。これら 補強板２６は、バネ鋼で出来ているのが望ましく、わん状荷台の壁の自由形状と 同じような形をしており、傾斜中可撓性材料から成る壁の縁部が不当に下方へ変 形するのを抑えるべく、わん状荷台の壁に固定されている。補強板２６は、下記 に説明しているように、傾斜運動の間、縦方向に走る構造物１５の一部を形成し ている案内棒１７に係合しながら回動するごとくわん状荷台上に位置している。

縁板又はビーム２０と横部材２１とは、それぞれ硬質であり、縁板の各端部には 隣接した横部材２１を貫通している共通の軸である差込２５が位置していて縁板 ２０は横部材と相対的に縦軸を中心として回動可能になっている。各差込２５に はアームが定着され、アーム２８は荷積軟部の傾斜側の縁板上の差込に定着され 、アーム２９は相対向する側、即ち持ち上げ側の縁板上の差込に定着されている 。

外枠１８は各端部がそれぞれ同一構造をした前後・後部傾斜機構３０によって支 持されている。下記の説明は図２に図示された後部傾斜機構に関するものである が、荷積軟部の相対向する端部に位置する前部傾斜機構にもやはり適用出来る。

リフト棒３１は横部材２Ｉの３２に強固に付着され、車台１４の３３に回動自在 に接続されている。かすがい部材３４はリフト捧３１と横部材２１の各端部に強 固に固定され、横部材２１、リフト捧３１、かすがい部材３４で構成される構造 の剛性と強度とを強化している。複動式油圧リフトンリンダ３５は、そのピスト ンロッド３７を荷積軟部の上昇側に位置する縁板２０の差込２５に強固に装着さ れたアーム４３の３８に回動自在に接続させ、その下端部は車台１４の３６に回 動自在に装着されている。

上記構造は、油圧シリンダ３５が伸びると、荷積軟部を上方へ持ち上げるように 作用する。油圧シリンダ３５のピストンロッド３７か伸びると、リフト捧３】は 横部材２１とかすかい部材３４とを動かすへく、回動中心点３３で車台に対して 回動する。この動作によって、荷積軟部か下方へ傾く側の縁板２０は下降し、荷 積軟部の持ち上げられる側の縁板２０は上昇する。この傾斜運動については後で 詳しく説明する。

又、レバーンステムか上記傾斜機構と結合し合って、傾斜動作の間、各縁板２０ を限定的に回動させるように作用する。このシステムは、横部材２１に固定され たブラケット４４の４３に回動自在に接続されたしバー４２よりなる。

各縁板２０に強固に定着されたアーム２８と２９とは各リンク４７．４８の一端 に回動自在に接続され、そのリンクの他端はレバー４２の４０．４１に回動自在 に接続されている。レバー４２の延長端部４９は、荷積軟部が油圧シリンダ３５ の伸長によって上方へ傾いて行くに連れて、車両傾斜側の案内棒１７と係合する 。

荷積軟部の傾斜側の全長に沿って伸びた縁板２０は、その全長に沿って間隔を置 いた、伸縮自在の支柱部材５１に支持されている。そして、支柱部材５１の上端 と下端とは、車台１４に強固に定着された各ブラケット５２の所で、縁板２ｏに 回動自在に接続されている。又、支柱部材５１は荷積軟部が傾かない搬送位置に あると、所定の最短長さになり、荷積軟部か傾斜位置に動いて行くと、支柱部材 ５１は伸長する。上記の最短長にある時、支柱部材５１は縁板に掛かる荷重の一 部を車台に掛かるようにする。

上記したように、アーム２８と２９とか相互に接続され、しかも、アーム４３が 油圧シリンダ３５のピストンロッド３７に接続されると、ピストンロッドが伸長 して、荷積軟部が回動軸３３を中心として車台に対して相対的に下方へ傾き始め る。アーム４３に掛けられた力は、アーム２９にも掛り、更にリンク４７と４８ とを介してアーム２８に、従って荷積軟部の傾斜側の縁板にも掛かって来る。又 、上縁部が荷積軟部か左側部上の縁板に固定された補強板５４が配設され、該補 強板５４は、わん状荷台２２の可撓性壁の内面に当接するように、荷積載部内を 下方に伸びている。こうして、補強板５４か縁板と共に回動すると、縁板は荷積 軟部が傾いている問わん状荷台の持ち上げられる側の可撓性材料か窪まないよう に抑止する機構になっており、事実わん状荷台が傾くと、縁板はそのわん状荷台 の持ち上げられる部分を外方向に変形させている。

次に、実際の傾斜操作を２２に示す傾斜機構を参照して説明するが、この傾斜機 構と同時に、荷積軟部の相対向する端部に位置する相補傾斜機構も作動すること は言うまでもない。

ピストンロッド３７を伸長すべく、作動油か適当なポンプから適当な制御弁を通 って油圧シリンダ３５に達する。すると、リフト棒３１とかすがい部材３２とか 軸３３を中心として回動し始め、その結果、横部材２１か上方へ傾斜して、車両 の傾斜側に位置する８柾は下方へ向かい、車両の相対向する持ち上げ側に位置す る縁板は上方へ向かう。油圧シリンダ３５のピストンロット３７か伸長し続ける と、図４及び図６に示すように、上記動作は、車両の傾斜側に位置する縁板か下 方へ向かう運動を完了させ、一方車両の持ち上げ側に位置する縁板か上方へ向か う運動を完了させるまで進行し、そのような状態で、荷積載部内の被積載物は、 車両の傾斜側に位置する縁板越しに排出され始める。この被積載物の排出は、図 ４から図６までに図示されるように、油圧シリンダ３５か完全に伸び切り、荷積 載部内が完全に傾斜位置に到達するよう幾分か前から開始される。

外枠１８が水平な位置にあって、荷を積載したわん状荷台か搬送位置にあると、 図５に図示されているように、わん状荷台の壁は受台１６上に定置せしめられ、 車台の各側部にある案内棒１７と係合している。荷積軟部が傾いている間、被積 載物の重さによって、荷積軟部の可撓性壁は、車両傾斜側の案内棒１７に接触し 続けるが、車両持ち上げ側の案内棒１７から離れるように上昇する。この上昇動 作か継続すると、車両の傾斜側の縁板は下方へ向かってから、車台！４に対して 外方へ突き出る。その結果、わん状荷台中の被積載物が、わん状荷台の傾斜側に 向かって移動しようとすると、傾斜側のわん状荷台２２の壁は、案内棒】７を中 心として旋回又は回動する。

持ち上げ側か更に上昇すると、案内棒１７と傾斜側のわん状荷台の壁との接触が 保たれているので、わん状荷台の被積載物が傾斜側に移動する傾向にある結果、 傾斜側のわん状荷台の壁が下方へ変形しないようになる。又、この相関的な動作 の間に、油圧シリンダー３５の伸長は、わん状荷台の持ち上げ側の縁板を時計方 向に回動させ、更に、リンク４７．４８を通じて傾斜側に位置する縁板を同様に 時計方向に回動させる。その結果、わん状荷台の持ち上げ側に位置する補強板５ ４か外方向へと変形し、これと同時に、わん状荷台の傾斜側に位置するアーム２ ８は内部へと引き入れられる。

わん状荷台か図４及び図６に図示されているような最終的な荷降ろし位置に達す る迄油圧シリンダが伸長すると、上記動作とその動作に起因してわん状荷台の壁 か引張られた状態に変形して行く作用とか継続する。この最終的な荷下ろし位置 に達すると、案内棒１７とわん状荷台の傾斜側に位置する縁板との間のわん状荷 台の壁の下部５５は、事実上真直ぐになり、わん状荷台内の被積載物はわん状荷 台の真直ぐに傾斜した表面に沿って転がりまたは摺動し始めて、傾斜側に位置す る縁板越しに排出される。

わん状荷台か図４及び図６に図示されたような位置を取った後、油圧シリンダに 実際掛かる荷重は小さくなり、シリンダ内部の圧力も減少して、持ち上げ側の縁 板２０か横部材２１に対して反時計方向に回動し始める。この動きが見られると 、わん状荷台の材料の張りが緩み、縁板と案内棒１７との間で、傾斜側のわん状 荷台の壁か下方へ窪む。こうした事態、即ちわん状荷台の材料が湾曲し、その湾 曲部に妖まり込んだ被積載物を排出し得ない事態を避けるために、図４に見られ るように、レバー４２の下方へ伸びた部分４９が、わん状荷台が傾いている状態 にある時素内捧１７に係合し、縁板の反時計方向の回動を阻止し、傾斜側の縁板 と案内棒１７との間に位置するわん状荷台の部分を支えて、壁を図６に見られる ようなほぼ下方へ傾斜した状態にしている。

次に、図７と図８では、車両の傾斜側に位置する案内棒の構成を変更した例か概 略的に図示されている。この例では、わん状荷台の下部分は下方へ傾斜した状態 を維持して、被積載物がわん状荷台に沿って自由に通過し、更にわん状荷台から 外部へ降ろされるように、排出位置にあるわん状荷台の下部分が支持され続けて いる。

この変更された構成では、案内棒１７の縦軸を中心にして回動自在となるよう複 数の両口アーム５８か案内棒１７に取り付けられている。アーム５８は案内棒の 縦方向の全長に沿って均等に配置され、案内棒に対して対称的にその両側から伸 びている。

アームはその外端が第二の案内棒５９に接しており、第二の案内棒５９はアーム ５８に強固に固定され、わん状荷台２２の縦方向の全長に沿って伸びている。

図７に示すように、わん状荷台が搬送位置にあると、アーム５８と第二の案内棒 ５９とはわん状荷台２２を支える中心的な役割を担っておらず、基本的に受台１ ６と縁板２０とかその役目を果たしている。図８に示すように、わん状荷台が荷 降ろし位置に傾くと、傾斜側のわん状荷台の壁は第二の案内棒５９とアーム５８ とに接触するようになる。この傾斜する動きが進行するに連れて、アーム５８は 案内棒１７の回りを回動する。図８からも伺えるように、わん状荷台の下部分は ほぼ全長に渡って、案内棒１７、第二の案内棒５９、アーム５Ｂによって支持さ れているので、被積載物が湾曲部に引掛かり効率良く排出されないということは なく、わん状荷台から被積載物かスムーズに排出される。

図５ないし図８から分かるように、わん状荷台か荷降ろし位置にある時、その下 縁部かほぼ直線上に上方に傾斜している状態は、配設された案内棒１７の作用に よってわん状荷台の断面が変形されることによって形成され始め、更に、外枠の 下部上に位置する縁板２０の回動と、外枠の上部に位置する縁板がその外枠に接 続した補強板５１と共に回動する動きとによって定まる。わん状荷台の上縁を図 示している図５ないし図８において、各縁板の位置を線５７との関係と比較すれ ば、上記回動は特に明らかになる。図７と図８とを参照して説明されているよう な案内棒の変更形状にあっては、補強板２６を配設しなくても良い。

図２ 図３゜ 図６ 図７ 国際調査報告

Claims (14)

【特許請求の範囲】
1. １．複数の車輪上に配置された車台と、上部外枠と、可撓性材料から成り、頂部 の口が開いていてその口と外枠とを明確に区分けしている端縁に沿って固定され 、外枠から吊下せしめられている断面ほぼ半円状の矩形のわん状荷台とを有する 荷積載部と、車台に取付けられ、外枠に接合するように作動して、外枠が水平状 態にある時は搬送位置に、外枠が下方に傾斜した状態にある時は横方向に傾いた 荷降ろし位置に、荷積載部を支え、更に外枠を上記二つの位置間において作動さ せる支持手段と、 外枠が荷降ろし位置にある時は、わん状荷台中に積載されて運ばれて来た積荷が 、荷台から外枠の下部越しに、重力の働きで排出されるように、わん状荷台に相 互作用して荷台の形状を調整する手段とを有する荷積載部とからなる傾斜式車両 。
2. ２．荷積載部が荷降ろし位置に動くと、わん状荷台に作用して荷積載部の下部に おけるわん状荷台の縁部を変形させ、この縁部に外枠の下側より上方に渡ってほ ぼ上方に傾斜する面を形成する手段を備えている請求の範囲第１項記載の傾斜式 車両。
3. ３．荷積載部が荷降ろし位置に動くと、わん状荷台に作用して外枠の上側の長さ に渡ってわん状荷台の下側部分に上方の力を加え、わん状荷台の下側部を上方へ 変形させて上方に傾斜する面を形成し、この面の上方傾斜度を増加させる手段を 備えている請求の範囲第１項もしくは第２項記載の傾斜式車両。
4. ４．外枠が、横方向に間隔を置いて配置された二本の縦ビームと、外枠の形状を 方形状にすべく該縦ビームの端部と接続する二本の横部材とから成り、各縦ビー ムがその縦軸方向において回動し得るように各縦ビームの端部は回動自在に各横 部材に接続せしめられ、わん状荷台の互いに平行な縦方向の端部を各縦ビームに 定着し、荷積載部が搬送位置から荷降ろし位置に動くと、わん状荷台に作用して その縁部を上方に変形させる方向に縦ビームを動作させる手段を含む請求の範囲 第２項もしくは第３項記載の傾斜式車両。
5. ５．外枠の下側に隣接して設けられたわん状荷台に作用する手段が、車台に取付 けられていてわん状荷台の高さ方向の中間においてわん状荷台の全長に渡って伸 びた案内手段からなり、前記案内手段はわん状荷台の側部に係合せしめられてお り、荷積載部が搬送位置から荷降ろし位置へ移動する間わん状荷台の縁部を変形 させ、荷積載部が荷降ろし位置にある時この縁部に外枠の下側より上方に渡って ほぼ上方に傾斜する面を形成する請求の範囲第１項から第４項のいずれかに記載 の傾斜式車両。
6. ６．案内手段が、車台の側方に沿って縦方向に伸び、荷積載部が荷降ろし位置に ある時間隔を置いて平行な二本の案内棒から成り、前記案内棒は車台に対して相 対的にいずれも回動し得るように回動自在に車台に装着され、荷積載部が荷降ろ し位置に傾いて行く際わん状荷台の側部に係合してわん状荷台の下側部分が外枠 の下側部から上方へ傾斜するごとく変形させる請求の範囲第５項記載の傾斜式車 両。
7. ７．復数の車載上に配置された車台と、上部外枠と、可撓性材料から成り、頂部 の口が開いていてその口と外枠とを明確に区分けしている端縁に沿って固定され 、外枠から吊下せしめられている断面ほぼ半円状の短形のわん状荷台とを有する 荷積載部と、荷積載部の対向する二つの端部において車台に取付けられ、荷積載 部の隣接端部において外枠に接合し、荷積載部が二本の支持手段間に吊下せしめ られるような支持手段と、 各支持手段は、車台の上方に当る水平搬送位置と外枠の縦方向の下側部分が車台 から見て外向きになるような下方へ傾いた荷降ろし位置間において外枠を作動さ せるものであって支持手段と外枠の隣接端部との間に介装されて作動する傾斜手 段を含み、 更に、車台に取付けられ、外枠が下方へ傾いた時全長に渡って一定の間隔を置く ように外枠の下側部分から上方に伸びたわん状荷台の一部をほぼ真直ぐに上方へ 傾斜させるべく、外枠の下側部分に隣接したわん状荷台の縁部を上方へ変形させ る案内手段、 とから成る傾斜式車両。
8. ８．わん状荷台が上方へ傾斜するのを助ける方向に、わん状荷台の上方傾斜度を 増加させる手段が配設されている請求の範囲第７項記載の傾斜式車両。
9. ９．わん状荷台の上方傾斜度増加手段は、外枠が荷降ろし位置へ移動するのに応 じて作動する請求の範囲第２７項記載の傾斜式車両。
10. １０．外枠が、横方向に間隔を置いて配置された二本の縦ビームと、外枠の形状 を方形状にすべく該縦ビームの端部と接続する二本の横部材とから成り、各縦ビ ームがその縦軸方向において回動し得るように各縦ビームの端部は回動自在に各 横部材に接続せしめられている請求の範囲第７項から第９項のいずれかに記載の 傾斜式車両。
11. １１．各支持手段が、隣接した横部材に強固に装着されると共に下端が回動自在 に車台に接続されたリフトアームと、各端部が回動自在に車台に接続された選択 的に伸長自在な部材とから成り、リフトアームから水平方向に間隔を置いた位置 にある外枠、リフトアームの枢軸、及び外枠の対向する端部に位置する伸長自在 な部材の枢軸が同一線上にあり、外枠の各端部に位置する伸長自在な部材が伸長 すると、わん状荷台を荷降ろし位置へ傾けるべく車台に枢着したリフトアームの 軸を中心として外枠を回動させる請求の範囲第１０項記載の傾斜式車両。
12. １２．前記伸長自在な部材は外枠の縦ビームに接続されており、該縦ビームがそ れぞれの軸を中心として回動し、荷積載部が傾いた位置へ移動すると、わん状荷 台の縁部を上方へ変形させる請求の範囲第１１項記載の傾斜式車両。
13. １３．案内手段が、車台の縦方向に伸びていて縦軸を中心として回動自在に車台 に取付けられている複数の互いに平行なリフト部材を含み、該リフト部材は、荷 積載部が下方へ傾斜した位置に傾くとわん状荷台の長さ方向に係合し、外枠の下 端から離れた位置においてその縁部を上方へ変形させる請求の範囲第７項から第 １２項のいずれかに記載の傾斜式車両。
14. １４．上記に説明し添付図面によって説明された傾斜式車両。