JPH0550046B2 - - Google Patents
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- JPH0550046B2 JPH0550046B2 JP58224717A JP22471783A JPH0550046B2 JP H0550046 B2 JPH0550046 B2 JP H0550046B2 JP 58224717 A JP58224717 A JP 58224717A JP 22471783 A JP22471783 A JP 22471783A JP H0550046 B2 JPH0550046 B2 JP H0550046B2
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Landscapes
- Magnetic Record Carriers (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野
本発明は磁気テープ、磁気デイスク等の薄膜型
磁気記録媒体に関するものである。
磁気記録媒体に関するものである。
従来例の構成とその問題点
近年、薄膜型磁気記録媒体は高密度磁気記録媒
体として注目され、次第に実用化されつつある。
薄膜型磁気記録媒体の電磁変換特性は従来用いら
れてきた塗布型磁気記録媒体の電磁変換特性と較
べ、高密度記録時に非常に優れた特性を示すこと
は良く知られているが、磁気記録媒体としての実
用化の為、様々な実用特性の向上が望まれた実用
特性の向上には大別すると (1) 表面形状の制御 (2) 塗布による実用特性の向上 (3) 素材、材料の改善 等が考えられるが、本発明は表面形状の制御に関
するものである。
体として注目され、次第に実用化されつつある。
薄膜型磁気記録媒体の電磁変換特性は従来用いら
れてきた塗布型磁気記録媒体の電磁変換特性と較
べ、高密度記録時に非常に優れた特性を示すこと
は良く知られているが、磁気記録媒体としての実
用化の為、様々な実用特性の向上が望まれた実用
特性の向上には大別すると (1) 表面形状の制御 (2) 塗布による実用特性の向上 (3) 素材、材料の改善 等が考えられるが、本発明は表面形状の制御に関
するものである。
一般に高密度記録記録においてはスペーシング
ロスによる記録・再生時の損失が非常に重要とな
る為、表面性の改善が望まれる。しかし表面性が
改善されると一方では電磁変換特性がなされるも
のの、もう一方では走行性の悪化、耐久性の悪化
となる。この為、電磁変換特性と走行性、耐久性
を両立させる為に様々な表面形状が検討された。
ロスによる記録・再生時の損失が非常に重要とな
る為、表面性の改善が望まれる。しかし表面性が
改善されると一方では電磁変換特性がなされるも
のの、もう一方では走行性の悪化、耐久性の悪化
となる。この為、電磁変換特性と走行性、耐久性
を両立させる為に様々な表面形状が検討された。
以下に従来の薄膜型磁気記録媒体について説明
する。
する。
第1図は従来の薄膜型磁気記録媒体の断面図を
示すものであり、1は基板で、2は形状賦与物
で、3は少なくとも磁性層を含む薄膜層である。
第1図に示した様に比較的表面性のよい基板1を
用いると共に、形状賦与物2を用いて表面性を制
御することにより、電磁変換特性と走行性、耐久
性を両立させることが可能である。しかしながら
上記の構成では、23℃50%RHという通常環境に
おいては電磁変換特性と走行性、耐久性を両立さ
せているが、例えば40℃95%RHとつた苛酷な環
境においては電磁変換特性及び走行性は良好であ
るが、耐久性は十分ではないという問題点を有し
ていた。
示すものであり、1は基板で、2は形状賦与物
で、3は少なくとも磁性層を含む薄膜層である。
第1図に示した様に比較的表面性のよい基板1を
用いると共に、形状賦与物2を用いて表面性を制
御することにより、電磁変換特性と走行性、耐久
性を両立させることが可能である。しかしながら
上記の構成では、23℃50%RHという通常環境に
おいては電磁変換特性と走行性、耐久性を両立さ
せているが、例えば40℃95%RHとつた苛酷な環
境においては電磁変換特性及び走行性は良好であ
るが、耐久性は十分ではないという問題点を有し
ていた。
発明の目的
本発明は上記問題点を解消するもので、例えば
40℃95%RHといつた苛酷な環境においても電磁
変換特性と走行性、耐久性を両立させた薄膜型磁
気記録媒体を提供するものである。
40℃95%RHといつた苛酷な環境においても電磁
変換特性と走行性、耐久性を両立させた薄膜型磁
気記録媒体を提供するものである。
発明の構成
本発明は基板上に形成された形状賦与物と、少
なくともその形状賦与物上に形成された磁性層を
含む薄膜層とを有し、前記形状賦与物によつて形
成された薄膜層の凸部の中心位置が、形状賦与物
の中心位置と一致しない薄膜型磁気記録媒体であ
り、苛酷な環境においても電磁変換特性と走行
性、耐久性を両立させることのできるものであ
る。
なくともその形状賦与物上に形成された磁性層を
含む薄膜層とを有し、前記形状賦与物によつて形
成された薄膜層の凸部の中心位置が、形状賦与物
の中心位置と一致しない薄膜型磁気記録媒体であ
り、苛酷な環境においても電磁変換特性と走行
性、耐久性を両立させることのできるものであ
る。
実施例の説明
以下本発明の実施例について、図面を参照しな
がら説明する。
がら説明する。
第2図は本発明の実施例における薄膜型磁気記
録媒体の基板構成を示す断面図である。第2図に
おいて4は基板、5は形状賦与物、6は少なくと
も磁性層を含む薄膜層である。
録媒体の基板構成を示す断面図である。第2図に
おいて4は基板、5は形状賦与物、6は少なくと
も磁性層を含む薄膜層である。
基板4上に配された形状賦与物5により、少な
くとも磁性層を含む薄膜層6に凸部7が形成さ
れ、電2図に示された様に薄膜層6の凸部7の中
心位置7aは形状賦与物5の中心位置5aと一致
しない。
くとも磁性層を含む薄膜層6に凸部7が形成さ
れ、電2図に示された様に薄膜層6の凸部7の中
心位置7aは形状賦与物5の中心位置5aと一致
しない。
ここで基板4としてはプラスチツク、金属、酸
化物、窒化物等の材料から適宜選択される。形状
賦与物5はプラスチツク、酸化物、窒化物、金属
等の材料からなる核単独、又は核とバインダー材
料から適宜選択される。薄膜層6は金属、酸化
物、窒化物又はそれらの混合物の単層又は複層の
薄膜層であり、少なくとも磁性層を含んでおり、
薄膜層6の形成方法としてはスパツタ法、真空蒸
着法、イオンプレーテイング法、メツキ法等から
適宜選択される。又薄膜層6は、上記薄膜層に加
え防錆剤、滑剤、研磨剤等を含む場合もある。基
板4の表面粗さは平均粗さ1000Å以下であること
が望ましく、更に望ましくは300Å以下である。
形状賦与物5の核の大きさは20〜1000Å以下であ
ることが望ましく、更に望ましくは40〜400Åで
あり核の分布密度は望ましくは1〜1000個/μm2
であり、更に望ましくは10〜100個/μm2である。
薄膜層6の膜厚は500〜5000Åが望ましく、磁性
層の膜厚は500〜2000Åが望ましい。
化物、窒化物等の材料から適宜選択される。形状
賦与物5はプラスチツク、酸化物、窒化物、金属
等の材料からなる核単独、又は核とバインダー材
料から適宜選択される。薄膜層6は金属、酸化
物、窒化物又はそれらの混合物の単層又は複層の
薄膜層であり、少なくとも磁性層を含んでおり、
薄膜層6の形成方法としてはスパツタ法、真空蒸
着法、イオンプレーテイング法、メツキ法等から
適宜選択される。又薄膜層6は、上記薄膜層に加
え防錆剤、滑剤、研磨剤等を含む場合もある。基
板4の表面粗さは平均粗さ1000Å以下であること
が望ましく、更に望ましくは300Å以下である。
形状賦与物5の核の大きさは20〜1000Å以下であ
ることが望ましく、更に望ましくは40〜400Åで
あり核の分布密度は望ましくは1〜1000個/μm2
であり、更に望ましくは10〜100個/μm2である。
薄膜層6の膜厚は500〜5000Åが望ましく、磁性
層の膜厚は500〜2000Åが望ましい。
第1図と第2図において、第1図においては薄
膜層3の凸部が形状賦与物2に対して対称に形成
されているのに対し、第2図においては薄膜層6
の凸部7は形状賦与物5に対して非対称に形成さ
れている。このような非対称性は薄膜層の形成条
件、例えば真空蒸着法、イオンプレーテイング
法、スパツタリング法においては雰囲気ガスの制
御や蒸着材料の選択、特別な蒸発源や加熱等によ
り可能である。
膜層3の凸部が形状賦与物2に対して対称に形成
されているのに対し、第2図においては薄膜層6
の凸部7は形状賦与物5に対して非対称に形成さ
れている。このような非対称性は薄膜層の形成条
件、例えば真空蒸着法、イオンプレーテイング
法、スパツタリング法においては雰囲気ガスの制
御や蒸着材料の選択、特別な蒸発源や加熱等によ
り可能である。
第2図を上方から見たのが第3図であるが、第
3図において基板の長さ方向に対し、形状賦与物
5の中心位置と薄膜層6の凸部7の中心位置のな
す方向の、方向ずれがθとなつている。又、第2
図においては薄膜層6の凸部7の大きさは形状賦
与物5の大きさと同程度であつたが、第4図に示
す様に薄膜層11の凸部8の大きさが形状賦与物
10の大きさよりも大きい場合も、本発明に含ま
れるものである。第4図において9は基板、10
は形状賦与物、11は薄膜層であり、10aは形
状賦与物10の中心位置、11aは薄膜層11の
凸部8の中心位置である。
3図において基板の長さ方向に対し、形状賦与物
5の中心位置と薄膜層6の凸部7の中心位置のな
す方向の、方向ずれがθとなつている。又、第2
図においては薄膜層6の凸部7の大きさは形状賦
与物5の大きさと同程度であつたが、第4図に示
す様に薄膜層11の凸部8の大きさが形状賦与物
10の大きさよりも大きい場合も、本発明に含ま
れるものである。第4図において9は基板、10
は形状賦与物、11は薄膜層であり、10aは形
状賦与物10の中心位置、11aは薄膜層11の
凸部8の中心位置である。
形状賦与物の中心位置と薄膜層の凸部の中心位
置のずれの確認方法としては、走査型電子顕微鏡
による断面観察により可能である。現在の分析技
術では薄膜層や形状賦与物の材質にもよるが、約
100Å程度の測定が限界であるが、100Å以上の中
心位置のずれが確認された試料については、本発
明による耐久性の向上が確認された。
置のずれの確認方法としては、走査型電子顕微鏡
による断面観察により可能である。現在の分析技
術では薄膜層や形状賦与物の材質にもよるが、約
100Å程度の測定が限界であるが、100Å以上の中
心位置のずれが確認された試料については、本発
明による耐久性の向上が確認された。
以上のように構成された薄膜型磁気記録媒体
は、形状賦与物近傍において非対称であり、それ
由に薄膜層の凸部表面に力が加わつたときの応力
集中は非対称性が非常に強くなるものと思われ
る。その為、第1図に示すような対称的な凸部を
持つた薄膜型磁気記録媒体ではどの様な方向に走
行させた場合も耐久性は同等であつたが、本発明
による第2図の様な薄膜型磁気記録媒体では走行
方向により耐久性は大きく異なり、特定の走行方
向を選ぶことにより、さらに良好な耐久性が得ら
れるものと推察される。
は、形状賦与物近傍において非対称であり、それ
由に薄膜層の凸部表面に力が加わつたときの応力
集中は非対称性が非常に強くなるものと思われ
る。その為、第1図に示すような対称的な凸部を
持つた薄膜型磁気記録媒体ではどの様な方向に走
行させた場合も耐久性は同等であつたが、本発明
による第2図の様な薄膜型磁気記録媒体では走行
方向により耐久性は大きく異なり、特定の走行方
向を選ぶことにより、さらに良好な耐久性が得ら
れるものと推察される。
以下に本発明のさらに具体的な実施例を説明す
る。
る。
実施例 1
厚み10μm、平均粗さ50Åのポリエチレンテレ
フタレートを用い、形状賦与物として平均粒径
200ÅのSiO2粒子とバイロン樹脂をイソプロピル
アルコール中に混合し塗布した。混合液中の
SiO2粒子は濃度200ppm、バイロン樹脂は濃度
100ppm、形成された粒子密度は30個/μm2であ
つた。次に第5図に示すように側方から加熱源を
持つた蒸着装置で蒸着を行つた。第5図におい
て、12は蒸発材料を収納可能な蒸発源、13は
モリブデンヒーター、14はマスク、15は直径
500mmの水冷キヤン、16は巻き出し軸、17は
巻き取り軸である。蒸着材料としてPbを用い、
図示しない電子ビーム加熱により30m/mmの走行
速度で1000ÅのPb薄膜層を蒸着した。蒸着中に
モリブデンヒータ13に50A、10Vの電流を流す
ことにより蒸着部近傍を加熱することにより、形
状賦与物の中心位置とPb薄膜層の凸部の中心位
置をずらすことができた。Pb薄膜層の凸部の中
心位置は形状賦与物の中心位置からモリブデンヒ
ーター13の加熱源と反対方向にずれたが、モリ
ブデンヒーター13の位置を選ぶことにより、基
板となるポリエチレンテレフタレートの走行方向
に対し、Pb薄膜層の凸部の中心位置と形状賦与
物の中心位置のずれ方向のなす角度θ(第3図に
示すθと一致)が、θ=0°、30°、60°、90°、120°
、
150°、180°と様々な角度をなす試料を作つた。次
に、これらの試料を用い、直径500mmの水冷円筒
キヤンに沿つてCo−Ni(20wt%)を接線方向か
ら最小入射角40°まで30m/minで蒸着した。磁
気特性を得る為に酸素ガスを導入し、蒸着部近傍
での真空度を2×10-4Torrに保ちながら膜厚
1000Å蒸着して磁気テープを作成した。これらの
磁気テープ断面を走査型電子顕微鏡により観察し
たところ、形状賦与物の中心位置と薄膜層の中心
位置のずれはいずれの試料についても、およそ
500Åであつた。
フタレートを用い、形状賦与物として平均粒径
200ÅのSiO2粒子とバイロン樹脂をイソプロピル
アルコール中に混合し塗布した。混合液中の
SiO2粒子は濃度200ppm、バイロン樹脂は濃度
100ppm、形成された粒子密度は30個/μm2であ
つた。次に第5図に示すように側方から加熱源を
持つた蒸着装置で蒸着を行つた。第5図におい
て、12は蒸発材料を収納可能な蒸発源、13は
モリブデンヒーター、14はマスク、15は直径
500mmの水冷キヤン、16は巻き出し軸、17は
巻き取り軸である。蒸着材料としてPbを用い、
図示しない電子ビーム加熱により30m/mmの走行
速度で1000ÅのPb薄膜層を蒸着した。蒸着中に
モリブデンヒータ13に50A、10Vの電流を流す
ことにより蒸着部近傍を加熱することにより、形
状賦与物の中心位置とPb薄膜層の凸部の中心位
置をずらすことができた。Pb薄膜層の凸部の中
心位置は形状賦与物の中心位置からモリブデンヒ
ーター13の加熱源と反対方向にずれたが、モリ
ブデンヒーター13の位置を選ぶことにより、基
板となるポリエチレンテレフタレートの走行方向
に対し、Pb薄膜層の凸部の中心位置と形状賦与
物の中心位置のずれ方向のなす角度θ(第3図に
示すθと一致)が、θ=0°、30°、60°、90°、120°
、
150°、180°と様々な角度をなす試料を作つた。次
に、これらの試料を用い、直径500mmの水冷円筒
キヤンに沿つてCo−Ni(20wt%)を接線方向か
ら最小入射角40°まで30m/minで蒸着した。磁
気特性を得る為に酸素ガスを導入し、蒸着部近傍
での真空度を2×10-4Torrに保ちながら膜厚
1000Å蒸着して磁気テープを作成した。これらの
磁気テープ断面を走査型電子顕微鏡により観察し
たところ、形状賦与物の中心位置と薄膜層の中心
位置のずれはいずれの試料についても、およそ
500Åであつた。
これらの試料を用いて直径40mmの回転シリンダ
ーを持つ磁気記録再生装置により、40℃95%RH
における相対的耐久性について評価した。評価の
基準とした磁気テープは他の磁気テープと同様の
構成で作られたがPb薄膜層の作成時にモリブデ
ンヒーターによる加熱を行わなかつたもので、第
1図に示すように形状賦与物の中心位置と薄膜層
の凸部中心位置が一致し、かつ薄膜層の凸部の大
きさが形状賦与物の大きさと同程度のものであつ
た。磁気テープ走行方向に対し、形状賦与物の中
心位置と薄膜層の中心位置のずれ方向のなす角度
θと、40℃95%RHにおける相対的耐久性の関係
を第6図に示す。第6図において横軸の0°となる
のは磁気ヘツドが薄膜層の凸部の中心位置から形
状賦与物の中心位置に向けて移動する場合であ
り、横軸の180°となるのは磁気ヘツドが形状賦与
物の中心位置から薄膜層の凸部の中心位置に向け
て移動する場合である。第6図から明らかな様に
形状賦与物の中心位置と薄膜層の中心位置が一致
しない場合、磁気テープの走行方向を選ぶことに
より、40℃95%RHといつた苛酷な環境下におい
ても磁気テープの耐久性を向上させることができ
る。なお、使用した試料となる磁気テープ及び基
準とした磁気テープの各々についてフエライトヘ
ツドを用いて記録波長0.8μmでの記録再生を行つ
たが再生出力差は1dB以内であり測定誤差範囲内
で、電磁変換特性は同等であり、又、各種環境下
における初期走行性も同等であつた。
ーを持つ磁気記録再生装置により、40℃95%RH
における相対的耐久性について評価した。評価の
基準とした磁気テープは他の磁気テープと同様の
構成で作られたがPb薄膜層の作成時にモリブデ
ンヒーターによる加熱を行わなかつたもので、第
1図に示すように形状賦与物の中心位置と薄膜層
の凸部中心位置が一致し、かつ薄膜層の凸部の大
きさが形状賦与物の大きさと同程度のものであつ
た。磁気テープ走行方向に対し、形状賦与物の中
心位置と薄膜層の中心位置のずれ方向のなす角度
θと、40℃95%RHにおける相対的耐久性の関係
を第6図に示す。第6図において横軸の0°となる
のは磁気ヘツドが薄膜層の凸部の中心位置から形
状賦与物の中心位置に向けて移動する場合であ
り、横軸の180°となるのは磁気ヘツドが形状賦与
物の中心位置から薄膜層の凸部の中心位置に向け
て移動する場合である。第6図から明らかな様に
形状賦与物の中心位置と薄膜層の中心位置が一致
しない場合、磁気テープの走行方向を選ぶことに
より、40℃95%RHといつた苛酷な環境下におい
ても磁気テープの耐久性を向上させることができ
る。なお、使用した試料となる磁気テープ及び基
準とした磁気テープの各々についてフエライトヘ
ツドを用いて記録波長0.8μmでの記録再生を行つ
たが再生出力差は1dB以内であり測定誤差範囲内
で、電磁変換特性は同等であり、又、各種環境下
における初期走行性も同等であつた。
以上のように、本実施例によれば形状賦与物の
中心位置と薄膜層の中心位置とを一致させないこ
とにより、電磁変換特性と走行性を満足しながら
耐久性を向上させることができる。
中心位置と薄膜層の中心位置とを一致させないこ
とにより、電磁変換特性と走行性を満足しながら
耐久性を向上させることができる。
実施例 2
厚み8μm、平均粗さ120Åの芳香族ポリアミド
を基板とし、形状賦与物として平均粒径Åのポリ
ウレタン粒子を粒子密度10個/μm2に塗布した。
次に第7図に示す様な蒸着装置により膜厚5000Å
のCoCr(20wt%)をArガス雰囲気中で30m/
minで蒸着した。第7図において、18蒸発源、
19はマスク、20はArガス導入口、21は水
冷円筒キヤン、22は巻き出し軸、23は巻き取
り軸である。Arガス導入口20先端の直径0.3mm
の小穴より蒸着近傍においてArガスを側方より
吹きつけArガス量を0、0.2、0.4、0.6Nl/minと
変化させ、磁気テープA,B,C,Dを得た。
各々の磁気テープの40℃95%RH環境下での耐久
性を磁気テープAの耐久性を基準に評価した。
又、それぞれの磁気テープの断面を走査型電子顕
微鏡により観察し、形状賦与物の中心位置と薄膜
層の凸部の中心位置のずれの長さを測定した。第
8図に中心位置のずれと40℃95%RH環境下での
耐久性の関係を示す。第8図から明らかな様に、
形状賦与物の中心位置と薄膜層の凸部の中心位置
が一致しないことにより、40℃95%RHでの耐久
性は大幅に増加する。なお、磁気テープA,B,
C,Dの記録再生特性を記録波長0.8μmでフエラ
イトリングヘツドを用いて調べたところ再生出力
差は各々1dB以内であり、これは測定誤差範囲内
で電磁変換特性は同等であり、又、各種環境下に
おける初期の走行性も同等であつた。
を基板とし、形状賦与物として平均粒径Åのポリ
ウレタン粒子を粒子密度10個/μm2に塗布した。
次に第7図に示す様な蒸着装置により膜厚5000Å
のCoCr(20wt%)をArガス雰囲気中で30m/
minで蒸着した。第7図において、18蒸発源、
19はマスク、20はArガス導入口、21は水
冷円筒キヤン、22は巻き出し軸、23は巻き取
り軸である。Arガス導入口20先端の直径0.3mm
の小穴より蒸着近傍においてArガスを側方より
吹きつけArガス量を0、0.2、0.4、0.6Nl/minと
変化させ、磁気テープA,B,C,Dを得た。
各々の磁気テープの40℃95%RH環境下での耐久
性を磁気テープAの耐久性を基準に評価した。
又、それぞれの磁気テープの断面を走査型電子顕
微鏡により観察し、形状賦与物の中心位置と薄膜
層の凸部の中心位置のずれの長さを測定した。第
8図に中心位置のずれと40℃95%RH環境下での
耐久性の関係を示す。第8図から明らかな様に、
形状賦与物の中心位置と薄膜層の凸部の中心位置
が一致しないことにより、40℃95%RHでの耐久
性は大幅に増加する。なお、磁気テープA,B,
C,Dの記録再生特性を記録波長0.8μmでフエラ
イトリングヘツドを用いて調べたところ再生出力
差は各々1dB以内であり、これは測定誤差範囲内
で電磁変換特性は同等であり、又、各種環境下に
おける初期の走行性も同等であつた。
以上のように、本実施例によれば形状賦与物の
中心位置と薄膜層の凸部の中心位置を一致させな
いことにより、電磁変換特性、走行性を満足しな
がら耐久性を向上させることができる。
中心位置と薄膜層の凸部の中心位置を一致させな
いことにより、電磁変換特性、走行性を満足しな
がら耐久性を向上させることができる。
なお、本実施例では29類の材料について、具体
的に効果を示したが、本発明を構成する前述の他
の材料の組み合わせにおいても、同様の効果を有
することを確認した。さらに前記実施例では磁気
記録媒体として磁気テープを例にして説明した
が、本発明の要旨を逸脱しない範囲で磁気デイス
ク、磁気シートの形態をることもできるものであ
る。
的に効果を示したが、本発明を構成する前述の他
の材料の組み合わせにおいても、同様の効果を有
することを確認した。さらに前記実施例では磁気
記録媒体として磁気テープを例にして説明した
が、本発明の要旨を逸脱しない範囲で磁気デイス
ク、磁気シートの形態をることもできるものであ
る。
発明の効果
以上のように本発明は、基板上に形成さえた形
状賦与物と、少なくともその形状賦与物上に形成
された磁性層を含む薄膜層とを有し、形状賦与物
によつて形成された薄膜層の凸部の中心位置が、
形状賦与物の中心位置と一致しないことにより、
苛酷な環境においても電磁変換特性と走行性、耐
久性を両立させた薄膜型磁気記録媒体を提供する
ことができ、その実用的効果は大きい。
状賦与物と、少なくともその形状賦与物上に形成
された磁性層を含む薄膜層とを有し、形状賦与物
によつて形成された薄膜層の凸部の中心位置が、
形状賦与物の中心位置と一致しないことにより、
苛酷な環境においても電磁変換特性と走行性、耐
久性を両立させた薄膜型磁気記録媒体を提供する
ことができ、その実用的効果は大きい。
第1図は従来の薄膜型磁気記録媒体を示す断面
図、第2図は本発明の一実施例における薄膜型磁
気記録媒体を示す断面図、第3図は本発明の一実
施例における薄膜型磁気記録媒体を示す平面図、
第4図は本発明の他の実施例における薄膜型磁気
記録媒体を示す断面図、第5図は本発明の薄膜型
磁気記録媒体を得る為の製造装置の一実施例を示
す構成図、第6図は本発明の薄膜型磁気記録媒体
の一実施例における耐久性の改善を示す特性図、
第7図は本発明の薄膜型磁気記録媒体を得る為の
製造装置の他の実施例を示す構成図、第8図は本
発明の薄膜型磁気記録媒体の他の実施例における
耐久性の改善を示す特性図である。 4,9……基板、5,10……形状賦与物、
6,11……薄膜層、7,8……凸部。
図、第2図は本発明の一実施例における薄膜型磁
気記録媒体を示す断面図、第3図は本発明の一実
施例における薄膜型磁気記録媒体を示す平面図、
第4図は本発明の他の実施例における薄膜型磁気
記録媒体を示す断面図、第5図は本発明の薄膜型
磁気記録媒体を得る為の製造装置の一実施例を示
す構成図、第6図は本発明の薄膜型磁気記録媒体
の一実施例における耐久性の改善を示す特性図、
第7図は本発明の薄膜型磁気記録媒体を得る為の
製造装置の他の実施例を示す構成図、第8図は本
発明の薄膜型磁気記録媒体の他の実施例における
耐久性の改善を示す特性図である。 4,9……基板、5,10……形状賦与物、
6,11……薄膜層、7,8……凸部。
Claims (1)
- 1 基板上に形成された粒子を核とする形状賦与
物と、少なくともその形状賦与物上に形成された
磁性層を含む薄膜層とを有し、前記形状賦与物に
よつて形成された薄膜層の凸部の中心位置が、形
状賦与物の中心位置と一致しないことを特徴とす
る薄膜型磁気記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22471783A JPS60117414A (ja) | 1983-11-29 | 1983-11-29 | 薄膜型磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22471783A JPS60117414A (ja) | 1983-11-29 | 1983-11-29 | 薄膜型磁気記録媒体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS60117414A JPS60117414A (ja) | 1985-06-24 |
JPH0550046B2 true JPH0550046B2 (ja) | 1993-07-28 |
Family
ID=16818141
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22471783A Granted JPS60117414A (ja) | 1983-11-29 | 1983-11-29 | 薄膜型磁気記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS60117414A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63160014A (ja) * | 1986-12-23 | 1988-07-02 | Asahi Glass Co Ltd | 磁気デイスク用基板の製造方法 |
JPH0258730A (ja) * | 1988-08-24 | 1990-02-27 | Nec Corp | 磁気ディスク基板 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5284264A (en) * | 1976-01-07 | 1977-07-13 | Toray Ind Inc | Pulyester film with improved surface characteristics |
JPS57167122A (en) * | 1981-04-03 | 1982-10-14 | Hitachi Maxell Ltd | Magnetic recording medium |
JPS57167125A (en) * | 1981-04-03 | 1982-10-14 | Hitachi Maxell Ltd | Magnetic recording medium |
JPS5868227A (ja) * | 1981-10-15 | 1983-04-23 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 磁気記録媒体 |
-
1983
- 1983-11-29 JP JP22471783A patent/JPS60117414A/ja active Granted
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5284264A (en) * | 1976-01-07 | 1977-07-13 | Toray Ind Inc | Pulyester film with improved surface characteristics |
JPS57167122A (en) * | 1981-04-03 | 1982-10-14 | Hitachi Maxell Ltd | Magnetic recording medium |
JPS57167125A (en) * | 1981-04-03 | 1982-10-14 | Hitachi Maxell Ltd | Magnetic recording medium |
JPS5868227A (ja) * | 1981-10-15 | 1983-04-23 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 磁気記録媒体 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS60117414A (ja) | 1985-06-24 |
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