JPH0549954A - 米穀の処理装置 - Google Patents

米穀の処理装置

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JPH0549954A
JPH0549954A JP20092191A JP20092191A JPH0549954A JP H0549954 A JPH0549954 A JP H0549954A JP 20092191 A JP20092191 A JP 20092191A JP 20092191 A JP20092191 A JP 20092191A JP H0549954 A JPH0549954 A JP H0549954A
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Japan
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rice
ridge
rice grain
processing apparatus
peeling cylinder
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JP20092191A
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Satoru Imura
▲覚▼ 井村
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YAKUSHIN KIKAI SEISAKUSHO KK
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YAKUSHIN KIKAI SEISAKUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 ひとつの処理装置で米穀の脱ぷも精白も可能
にする。 【構成】 周面に多数の排出孔3aを有する剥離筒3
に、複数の突条7を外周面に有する撹拌ロール5を内装
して構成する処理装置において、各突条7の前面壁7a
の頂部には0.3〜1.0mm程度のアール部rを形成
するとともに、後面壁7bを前面壁7a下端にかけて傾
斜する斜面に形成し、隣り合う各突条7のピッチを米粒
の横幅の10倍以上から20倍以下の長さにするととも
に、各突条7の高さHを米粒の横幅の1倍以上から2倍
以下の高さにして形成し、突条7の頂部と剥離筒3との
間隙C1,C2を、狭いところでは米粒の厚さの2倍以
上から4倍未満とし、広いところでは狭いところの2倍
以下となるようする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、米穀の脱ぷも精白も処
理可能とする米穀の処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の、米穀の脱ぷ、精白に用いられる
処理装置は2種類に大別できる。1つは籾摺機と精米機
を組み合わせ、まず籾を籾摺機で脱ぷして玄米にし、そ
の後玄米を精米機で精白して白米にする装置であり、も
う1つは粒々摩擦により脱ぷと精白とを同時にまたは連
続的に行なう装置である。世界各国で主として使用され
ているのは前者の装置で、これに用いる精米機は多種多
様なものが実用されているが、籾摺機はそのほとんどが
ゴムロール式である。ゴムロール式籾摺機は図9に示す
ように、ホッパ21の下に送りロール22と送り量調節
用のシャッタ23を配設し、その下に籾を下方に送り出
す方向に回転する一対のゴムロール24a,24bを相
互の周速度を異にして配設し、ゴムロール24a,24
bの間隔を変える隙間調節ハンドル25を設けてなる。
ホッパ21に投入された籾はゴムロール24a,24b
の間を通過するときに周速の差から生じるずれ作用によ
り籾殻が摺り割られて剥離されるものである。実用され
ている技術ではゴムロール24a,24bの幅25mm
当たり毎時300〜360kgの籾を処理して80〜8
5%の脱ぷ率を得るのが一般的であり、籾殻と玄米およ
び未脱ぷの籾が混合して吐出されるので、籾殻を除去す
るための唐箕、籾と玄米を分離するための万石、これら
を連係する搬送機などが必要となる。脱ぷされ、選別さ
れて玄米のみとなった米粒は、さらに精米機に投入され
精白されて白米となる。なお、外国では通常籾から白米
まで一貫して加工するのに対し、日本国内では米穀の産
地で脱ぷし、玄米の状態で運搬し、消費地で精白するこ
とが多く、籾摺機と精米機は別の工場に設置されるが、
これも同様の装置を分割したものと見なすことができ
る。後者は、元来は玄米の精白に用いられるものと同原
理の粒々摩擦式の処理装置に籾を投入して処理するもの
であり、図10および図11に示すように、周面に多数
の分離物排出孔3aを有する角筒型の剥離筒3の一端側
には流量調節用のシャッタ2を有するホッパ1を連通連
設するとともに、剥離筒3の他端側の排出口12には圧
力調整板13を調圧可能にして対設し、剥離筒3の内部
には複数の突条7を外周面に有した撹拌ロール5と送り
ロール4とを軸6により軸架し、入力プーリ10により
回転駆動自在にするとともに、軸6の中空部6a内には
送風管9より送風可能にし、突条7の後面壁7bには前
記軸6の中空部6a内に連通する噴風孔8を形成して構
成する。撹拌ロール5が矢印イ方向に回転する状態で籾
が供給されると、突条7により矢印イ方向に回流されな
がら、突条7と剥離筒3との間隙の広いところ(C2)
から狭いところ(C1)に移動させられる際に、C2と
C1の寸法比により圧縮されながら籾相互間の圧力が高
まり、その状態で突条7側に接近する籾と剥離筒3の内
周面側に接近する籾との速度差によりずれ作用が生じて
籾殻が摺り割られて剥離され、次いで間隙の広いところ
に移動されるところで籾や籾殻は突条7の後方に拡散さ
れて密度が低下するとともに噴風孔8から排出孔3aに
吹き抜ける風により籾殻が排除され、籾殻が除去された
後の玄米に対しても同様に作用して糠層の剥離と排出を
行なうものである。このような粒々摩擦式の処理装置で
籾を処理する実用例は極めて少数であり、日本国内の農
家の自家用として、せいぜい1〜2馬力のモーターによ
り駆動されるごく小型に装置が見られるほか、東南アジ
アの一部地域で5〜10馬力程度のモーターを使用する
装置が使用されているに過ぎない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の装置では次のような種々の問題点がある。ま
ず、籾摺機と精米機を組み合わせた装置においては、こ
れに使用される図9のようなゴムロール式籾摺機の原理
上、ゴムロール24a,24bが摩耗しやすいという欠
点が避けられず、常に摩耗状態を監視して、摩耗により
ゴムロール24a,24bの間隙が広がると、これを一
定にするよう隙間調節ハンドル25を操作したり、耐用
期間の短いゴムロール24a,24bを頻繁に交換した
りする必要があり、その手間と費用は莫大なものとな
り、また、唐箕、万石、搬送機などの付帯設備が係るた
め設置には広いスペースを要し、設備費の高騰を招くこ
とになる。外国では前記のように籾から白米まで一貫加
工するのが一般的であり、脱ぷと精白を別の機械で行な
うメリットはないため、より低コストで操作も容易な処
理装置が望まれるところであり、日本国内でも近年、産
地で脱ぷと精白を行ない白米として消費地へ運ぶケース
が増えてきているため、籾摺機と精米機を別の場所に設
置する必要がなくなってくると、外国と同じようにゴム
ロール式籾摺機の欠点が問題視されることが予想され
る。では、図10および図11のような粒々摩擦式の処
理装置はどうかというと、せいぜい1〜2馬力のモータ
ーで駆動する、主として自家用のごく小型の装置では、
必要最小限の性能が発揮されるが、それ以上大型の装置
では米粒が割れたり歩留が低かったりといった欠点が著
しいので、米穀の処理量が多く、かつ、歩留の良さを追
求しなければならない産業用の装置としては、コストや
手間がかかってもゴムロール式籾摺機を含む前記処理装
置を使用するのが常識となっており、粒々摩擦式で籾を
高精度に処理することは不可能と考えられていたので、
その欠点が生じる理由についても深く追求されていない
というのが実状であった。本発明者の研究によると、元
来玄米の精白に適したこのような処理装置では、隣り合
う各突条7のピッチが広いので、1つの突条7により集
められる米粒の量が多く、剥離筒3内の米粒は突条7の
前面壁7aの前方に密集し、他の部分には疎らであると
いうように偏在し、したがって米粒が突条7の後方へ拡
散されるとき、密度の低下が急激となって米粒には激し
い乱流のような動きが生じて米粒の回転する方向がラン
ダムになり、かつ、再び突条7によって集められる際
も、米粒の量が多いので米粒の方向が突条7によって揃
えられにくく、そのまま圧縮されて米粒に働くずれ作用
の向きもランダムなものとなる。このことは玄米の精白
では特に問題とはならないが、籾は図7のように縦方向
に分かれた籾殻が、玄米を両横から包むような構造をし
ているので、籾相互間のずれ作用で脱ぷする場合は横向
きのずれ作用を与えるほうが脱ぷが容易であって、これ
をランダムな向きのずれ作用で脱ぷしようとすると脱ぷ
が困難な分、圧力を高くしなければ脱ぷができないこと
になる。また、前記のように1つの突条7により集めら
れる米粒の量が多いので、多量の米粒を十分に移動し撹
拌できるよう突条7の前面壁7aの高さHが高く、か
つ、突条7の後方に拡散されたときに米粒の密度の低下
が十分になるよう、突条7の後面壁7bの高さH2は前
面壁7aと同等もしくはそれ以上に高くなっており、突
条7の後方に拡散される米粒は、疎らではあるが厚い層
となって散らばることになる。したがって、糠であれば
散らばった米粒の間をすり抜けて排出されるが、糠より
発生量が多く大きさも粗い籾殻は、散在する米粒が障害
となって一部が排出孔3aまで達することができずに次
の圧縮のときまで残り、これが籾の間に介在して籾相互
間のずれ作用を妨害するので脱ぷが困難となり、圧力を
高くしなければ脱ぷができないことになる。以上の理由
により米粒が耐えられる限度以上の圧力をかけるため、
米粒が割れたり砕けたりして、歩留が低下するという欠
点が生じていたのであり、特に装置が大型化するほど1
つの突条7に集められる米粒の量が多くなるので、前記
欠点がさらに顕著になっていることがわかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上のような
従来技術の欠点を解決し、米穀の脱ぷも精白も精度良く
有効に処理することができて好適実施できるよう工夫し
たものであり、そのため、両端側に受入れ部と排出部を
有し周面には多数の排出孔を有する剥離筒に、複数の突
条を外周面に有する撹拌ロールを内装して構成する処理
装置において、各突条の前面壁の頂部には0.3〜1.
0mm程度のアール部を形成するとともに、噴風孔を有
する前方の突条の後面壁を後方の突条の前面壁下端にか
けて傾斜する斜面に形成し、隣り合う各突条のピッチを
米粒の横幅の10倍以上から20倍以下の長さにすると
ともに、各突条の高さを米粒の横幅の1倍以上から2倍
以下の高さにして形成し、突条の頂部と剥離筒との間隙
を、狭いところでは米粒の厚さの2倍以上から4倍未満
となって広いところでは狭いところの2倍以下となるよ
うにして構成したものであり、また、各突条7の前面壁
7aには、0〜20°の迎え角θをつけてたり、突条ま
たは剥離筒の一部または全部の材質を、超硬合金、バイ
ト材、SKD・SKS・SKHなどの高炭素鋼にした
り、突条または剥離筒の一部または全部に、高硬度の金
属またはダイヤモンド砥粒のコーティングをして構成し
たものである。
【0005】
【作用】したがって、籾が突条により周方向に回流され
ながら、突条と剥離筒との間隙の広いところから狭いと
ころに移動させられる際に、その間隙の寸法の比により
圧縮されながら籾相互間の圧力が高まり、その状態で突
条側の籾と剥離筒の内周面側の籾との速度差によりずれ
作用が生じて籾殻が摺り割られて剥離され、次いで間隙
の広いところに移動されるところで籾や籾殻は突条の後
方に拡散されて密度が低下するとともに噴風孔から排出
孔に吹き抜ける風により籾殻が排除され、籾殻が除去さ
れた後の玄米に対しても同様に作用して糠層の剥離と排
出を行なわれることになるが、その際に、1つの突条で
集められる米粒の量は少なく米粒の大部分は突条によっ
て移動させられる際に横向きに並ぶことになり、また、
突条の後方に米粒が拡散する際には密度の低下が急激で
はないので米粒は横方向に回転したまま拡散し、これが
突条のピッチと相乗効果を生んで米粒に対し横向きのず
れ作用を有効に与えることになり、しかも、1つの突条
当たりの籾殻の発生量が少なく、突条の後方に拡散され
る米粒の層も薄いので籾殻の排出効率が良く、籾殻が籾
相互間のずれ作用を妨害することもないので、低圧でも
脱ぷしたり精白したりできて砕粒多発や歩留低下を招く
ことがない。
【0006】
【実施例】図1ないし図3において、周面に多数の分離
物排出孔3aを有する角筒型の剥離筒3の一端側には流
量調節用のシャッタ2を有するホッパ1を連通連設する
とともに、剥離筒3の他端側の排出口12には圧力調整
板13を調圧可能にして対設し、剥離筒3の内部には軸
方向に平行となる複数の突条7を外周面に有した撹拌ロ
ール5と送りロール4とを軸6により軸架し、入力プー
リ10により回転駆動自在にするとともに、軸6の中空
部6a内には送風管9より送風可能にして構成するが、
前記撹拌ロール5における各突条7の前面壁7aの高さ
Hを米粒の横幅の1倍以上から2倍以下の高さにして、
例えばジャポニカ種の場合では図8に示す米粒の横幅が
2.8〜3.2mmであるので突条7の高さHは2.8
〜6.4mmとなるよう形成し、各突条7の前面壁7a
の頂部には0.3〜1.0mm程度のアール部rを形成
して構成する。
【0007】また、隣り合う突条7,7間のピッチPは
米粒の横幅の10倍以上から20倍以下の長さにして、
例えばジャポニカ種の場合では28〜64mmとなるよ
うに形成し、前方の突条7の後面壁7bを後方の突条7
の前面壁7aの下端にかけて傾斜する斜面に形成すると
ともに、その斜面の途中部位には前記軸6の中空部6a
内に連通する噴風孔8をそれぞれ形成し、突条7の頂部
と剥離筒3の内周面との間隙となる狭いところの間隙C
1が米粒の厚さの2倍以上から4倍未満になるととも
に、広いところの間隙C2が間隙C1の2倍以下となる
ようにして、例えばジャポニカ種の場合では図8に示す
米粒の厚さが1.8〜2.2mmであるので間隙C1が
3.6〜8.8mmとなって間隙C2が7.2〜17.
6mm以下となるように形成して構成する。
【0008】したがって、撹拌ロール5が矢印イ方向に
回転する状態で籾が供給されると、突条7により矢印イ
方向に回流されながら、突条7と剥離筒3との間隙の広
いところ(C2)から狭いところ(C1)に移動させら
れる際に、C2とC1の寸法比により圧縮されながら籾
相互間の圧力が高まり、その状態で突条7側に接近する
籾と剥離筒3の内周面側に接近する籾との速度差により
ずれ作用が生じて籾殻が摺り割られて剥離され、次いで
間隙の広いところに移動されるところで籾や籾殻は突条
7の後方に拡散されて密度が低下するとともに噴風孔8
から排出孔3aに吹き抜ける風により籾殻が排除され、
籾殻が除去された後の玄米に対しても同様に作用して糠
層の剥離と排出を行なうことができることになるが、剥
離筒3や撹拌ロール5を前記のとおり構成したので、1
つの突条7で集められる米粒の量は少なく米粒の大部分
は突条7によって移動させられる際に横向きに並ぶこと
になり、また、隣り合う各突条7のピッチPが狭いので
剥離筒3内の米粒の偏在が少ないことと突条7の後面壁
7bが傾斜していることにより、突条7の後方に米粒が
拡散する際には密度の低下が急激ではないので米粒がラ
ンダムな方向に回転する乱流のような動きが生じること
なく横方向に回転したまま拡散されることになって、こ
れが突条7の米粒を横向きに並べる働きと相乗効果を生
んで米粒に対し横向きのずれ作用を有効に与えることに
なり、しかも、1つの突条7による1回の圧縮では脱ぷ
する籾の量が少ないので1度に発生する籾殻の量が少な
く、突条7の高さHが低いことと突条7と剥離筒3との
間隙C1,C2が総体的に狭いことにより突条7の後方
に拡散される米粒の層も薄いので籾殻の排出効率が良
く、未排出の籾殻が籾相互間のずれ作用を妨害すること
がないので、低圧でも脱ぷしたり精白したりできて砕粒
多発や歩留低下を招くことがない。
【0009】なお、隣り合う各突条7のピッチPを狭く
すると前記のとおり1つの突条7に集められる米粒の量
が少なくなるので、単にピッチPを狭くするのみでは前
面壁7aの前方空間での米粒の密度が低くなりすぎてず
れ作用に必要な圧力が得られなくなって脱ぷや精白の効
率が低下することになり、また、突条7の高さHが米粒
の幅の1倍未満であると米粒を十分に移動させて撹拌す
ることができなかったり、米粒の幅の2倍を超えると米
粒が横回転なので前面壁7aの下部側の米粒にはずれ作
用が働かなかったりして、やはり効率が低下するが、本
発明では、各突条7のピッチPに応じて高さHやその頂
部と剥離筒3との狭いところの間隙C1の寸法を規制
し、かつ、突条7の後面壁7bを傾斜させることによ
り、後方の突条7の前面壁7aの前方空間の容積が小さ
くなっているので必要な圧力上昇が得られ、また、突条
7の高さHにより米粒の移動やずれ作用に支障を来すこ
ともない。
【0010】また、突条7の頂部と剥離筒3との狭いと
ころの間隙C1は、米粒が圧縮されるとき突条7と剥離
筒3との間に並ぶ米粒の数に係わり、これが狭いほど、
撹拌ロール5の周速は同じでも隣り合う米粒相互の速度
差が大きくなるので、ずれ作用には有利であって、本発
明では厚さ方向に並ぶ米粒はせいぜい3個なので、この
理由からも脱ぷや精白の効率は良く、撹拌ロール5の周
速が毎分250〜450mの範囲で有効なずれ作用が得
られ、突条7の前面壁7aの頂部には0.3〜1.0m
m程度のアール部rを形成したので、間隙C1が比較的
狭くても米粒を割ることがないが、必要に応じ突条7の
前面壁7aに0〜20°の迎え角θをつけることによ
り、さらに砕粒発生が防止できる。
【0011】実施例では、剥離筒3を角筒型に形成した
が、これを円筒型とし、その内周面に複数の抵抗片を取
り付けることにより、角筒型の場合と同様の作用を得る
こともできる。
【0012】さらに、本発明では、突条7の高さHが低
いので1つの突条7当たりの撹拌力は弱く、突条7の頂
部と剥離筒3との広いところの間隙C2が広すぎる場合
は剥離筒3の内周面隅角部の米粒に撹拌作用が及ばず、
脱ぷや精白にムラの生じる恐れがあるが、広いところの
間隙C2を狭いところの間隙C1の2倍以下に規制した
のでその恐れはなく、また、間隙C2とC1の比が小さ
くても、ずれ作用が有効に働いているので米粒が圧縮さ
れる際の圧力に不足はなく、籾殻の排出効率が良いので
米粒が拡散するときの密度低下の不足もない。
【0013】また、籾は玄米よりも表面が硬く、砂など
の異物が混入していることも多いが、突条7または剥離
筒3の一部または全部の材質を、超硬合金、バイト材、
SKD・SKS・SKHなどの高炭素鋼にしたり、突条
7または剥離筒3の一部または全部に、高硬度の金属ま
たはダイヤモンド砥粒のコーティングをしたりすること
により、部品の摩耗が抑えられ、長期間にわたって良好
な性能が発揮される。
【0014】図4は各突条7にねじれをもたせた実施例
を示し、この場合は、撹拌ロール5にも若干の送り作用
が生じることになって、米粒の排出口12方向への移動
をスムーズに行なわせながら、米粒が滞留して局部的に
高圧になるのを防止できることになり、また、図5およ
び図6は前記実施例と同様に形成した撹拌ロール5の他
の実施例をそれぞれ示す。
【0015】なお、前記実施例の処理装置を2つ連通連
設して、前者では籾を脱ぷするとともに、後者では精白
ができるようにして実施することもでき、別の籾摺機で
脱ぷした玄米を本発明装置で精白したり、本発明装置で
脱ぷした玄米を別の精米機で精白することもできる。
【0016】
【発明の効果】本発明に係る米穀の処理装置によれば、
低圧で極めて高精度な脱ぷが可能となり、1回の通過で
脱ぷも精白も有効に行なうことができることになって、
従来の籾摺機と精米機および種々の付帯設備を組み合わ
せた処理装置に比べて装置面積や設備コストの大幅な低
減が可能となるとともに作業性を一段と向上させること
ができることになり、また、処理能力を大きくすること
は、各突条のピッチPを変えずに撹拌ロール5の径を大
きくすることにより可能であり、従来の粒々摩擦式処理
装置と異なり砕粒多発や歩留低下を伴うことなく大量の
米穀が処理できるので自家用のみならず産業用の処理装
置に求められる高度な要求を満たすことができ、しか
も、突条7や剥離筒3の一部または全部を好適な耐摩耗
性の構造にして、部品交換の手間やコストを有効に低減
させることができるようになり、精度の良い米穀の処理
装置として好適に実施できる特徴を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例である要部を示した断面図であ
る。
【図2】処理部を示した断面図である。
【図3】図2のIII−III線視図を示した断面図である。
【図4】撹拌ロールの他の実施例を示した断面図であ
る。
【図5】撹拌ロールの他の実施例を示した断面図であ
る。
【図6】撹拌ロールの他の実施例を示した断面図であ
る。
【図7】籾の構造を示した説明図である。
【図8】米粒の寸法の呼称を示した説明図である。
【図9】ゴムロール式籾摺機の構成を示した略図であ
る。
【図10】従来の粒々摩擦式処理装置の処理部を示した
断面図である。
【図11】従来の粒々摩擦式処理装置の断面図である。
【符号の説明】
3 剥離筒 3a 排出孔 5 撹拌ロール 7 突条 7a 前面壁 7b 後面壁 r アール部 8 噴風孔 P ピッチ H 高さ C1 間隙 C2 間隙

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両端側に受入れ部と排出部を有し周面に
    は多数の排出孔3aを有する剥離筒3に、複数の突条7
    を外周面に有する撹拌ロール5を内装して構成する処理
    装置において、各突条7の前面壁7aの頂部には0.3
    〜1.0mm程度のアール部rを形成するとともに、噴
    風孔8を有する前方の突条7の後面壁7bを後方の突条
    7の前面壁7a下端にかけて傾斜する斜面に形成し、隣
    り合う各突条7のピッチPを米粒の横幅の10倍以上か
    ら20倍以下の長さにするとともに、各突条7の高さH
    を米粒の横幅の1倍以上から2倍以下の高さにして形成
    し、突条7の頂部と剥離筒3との間隙C1,C2を、狭
    いところでは米粒の厚さの2倍以上から4倍未満となっ
    て広いところでは狭いところの2倍以下となるようにし
    て構成したことを特徴とする米穀の処理装置。
  2. 【請求項2】 各突条7の前面壁7aには、0〜20°
    の迎え角θをつけてなる請求項1記載の米穀の処理装
    置。
  3. 【請求項3】 突条7または剥離筒3の一部または全部
    の材質を、超硬合金、バイト材、SKD・SKS・SK
    Hなどの高炭素鋼にしてなる請求項1記載の米穀の処理
    装置。
  4. 【請求項4】 突条7または剥離筒3の一部または全部
    に、高硬度の金属またはダイヤモンド砥粒のコーティン
    グをしてなる請求項1記載の米穀の処理装置。
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Cited By (4)

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