JPH0549282U - 外枠とベースの締結装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本考案は外枠を、ケースを介してベースへ締結
する締結装置に関するものであり、その目的は外枠とベ
ースの締結をより確実にし、ボルトの弛みを防止し、組
立精度を向上させるものである。 【構成】抜き勾配に形成された取付穴を有する外枠１に
下面の外径が大きくなっている段付きスリーブ３を挿入
し、ワッシャ４を通したボルト５によりケース２を介し
てベース６に外枠１を締結する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は外枠とベースの締結装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の外枠はボルトによる締結部の強度向上のため、図２に示す如く、外枠の 取付穴にスリーブを圧入、挿入する、又は図３に示す如く外枠を成形する時に滑 り止めを施した鋳込みスリーブ１１を挿入するという装置が用いられていた。更 に外枠１、ベース６、ケース２をこれらスリーブ１０、１１を貫通するボルト５ 、ワッシャ４を介して締結していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする問題】

従来の装置では、スリーブ１０又は鋳込みスリーブ１１の外径とケース２の逃 げ穴の内径の差が構造上小さいため、ケース２とスリーブ１０及び鋳込みスリー ブ１１の接触面積が大きくとれない。従ってケース逃げ穴周囲の変形が生じやす く、締め付け力を大きく設定出来ずボルト５が弛みやすく、しかも組立精度が悪 いといった問題があった。 本考案の目的は、外枠及びケースの接触部の変形を小さくして、ボルトの弛み をなくし、組立精度の向上を図ることである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、外枠の取付穴は抜き勾配を利用して、取付穴上面 の内径は小さく、下面の内径は上面内径より大きく設定し、またスリーブはケー スとの接触面の外径を大きく設定した段付きスリーブとする。該段付きスリーブ を前記取付穴下面から隙間のないところで止まるまで挿入し、外枠にがたなく取 付ける一方、上部にはワッシャを設けて取付穴の上面の接触面積も大きくするよ うにした。

【０００５】

【作用】

上記のように構成された締結部は、ボルトを締め付けることにより、ボルトの 軸力がワッシャ、段付きスリーブ、ケース、ベースと伝達され、外枠には直接軸 力がかからなくなり、このため外枠の変形はなく、ボルトの弛みが防止できる。 また、外枠と段付きスリーブはがたなく挿入されており、ケースにはネジ径より １ｍｍ程度大きな穴があいており、ベースに取付けている。

【０００６】

【実施例】

本考案の実施例を図１を参照して以下説明する。 図１において、下面の内径が上面より大きくなるよう取付穴を構成した外枠１ の下部から段付きスリーブ３を挿入する。該段付きスリーブ３はケース２との接 触面が大きくなるよう下部の外径が大きくなっており、外枠１の取付穴と隙間の ないところまで挿入される。更にケース２には、ボルト５のねじ径より1mm程度 大きい逃げ穴１２が形成されている。そして外枠１、ケース２、ベース６をワッ シャ４を通したボルト５で締結する。

【０００７】 この場合、段付きスリーブ３の下面の外径を大きくとれるので、従来例に比べ 、段付きスリーブ３とケース２との接触面積が約２倍大きくなり、ケース２の逃 げ穴１１周囲の変形が1/２小さくなるので、ボルト５の締め付け力を大きく選択 でき、組立精度が向上し、ボルト５の弛みが防止できる。

【０００８】

【考案の効果】

上記したように本考案によれば、段付きスリーブを抜き勾配で形成された外枠 に設けることにより、段付きスリーブとケースとの接触面積を大きくできるので 、ボルトの締め付け時の軸力による外枠やケースの変形がなく、組立精度が向上 し、ボルトの弛みが防止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の一実施例を示す縦断面図である。

【図２】 従来の締結装置を示す縦断面図である。

【図３】 従来の締結装置の他の一例を示す縦断面図で
ある。

【符号の説明】

１は外枠、２はケース、３は段付きスリーブ、４はワッ
シャ、５はボルト、６はベース、１０はスリーブ、１１
は鋳込みスリーブ、１２は逃げ穴である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】抜き勾配を利用した外枠の取付穴に、底面
   部の外径を大きく形成したスリーブを挿入し、更にワッ
   シャとボルトで前記外枠、ケース、ベースを締結するこ
   とを特徴とする外枠とベースの締結装置。