JPH0549207B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、光源から出た光を反射鏡と集光レン
ズおよび投影レンズを用いて被照射面に照射する
照射装置に関する。

従来の技術 従来の照射装置は、例えば昭和53年照明学会全
国大会予稿集38ページに示されているように、第
３図のような構成になつていた。第３図におい
て、光源１から照射された光は回転２次曲面反射
鏡２で反射され、前方の被照射面３に照射され
る。このような照射装置では、回転２次曲面反射
鏡２の光軸中心上に光源が位置しているので、照
射される光の開き角は、光軸を中心に対称になつ
ている。第４図は、従来の照射装置の全体構成図
であり、車輌４に付けられているナンバープレー
ト５の車輌番号を読み取る装置に用いるものであ
る。第５図において、照射装置６から照射された
光は、照射範囲７の方向に照射され、道路８を走
行する車輌４のナンバープレート５を含む所要の
領域が照射されたのち、撮像カメラ９でナンバー
プレート５を撮像して車輌番号を読み取る。

発明が解決しようとする問題点 このような従来の照射装置では、第４図の車輌
４の車輌番号を読み取る装置において、車輌番号
の存在する面、すなわちナンバープレート５を一
定光量以上で光を照射しないと、撮像カメラ９に
よつて車輌番号を撮像できない。しかし、従来の
照射装置では光軸を中心に光軸から離れるほど光
量が徐々に減少するので、被照射面の均斉度が悪
くなるのはもちろんのこと、ナンバープレート５
を一定光量以上になるように光を照射すると、ナ
ンバープレート５のみならず、その周囲および後
続車や並走車などにも多量の光が照射されること
になり、その光が道路走行上、安全性には問題が
ないものの、運転者に眩惑や不安感を与えたりす
るという問題がある。

問題点を解決するための手段 本発明は、このような従来の問題を解決するも
ので、線状光源と、この線状光源を中心として同
心円状に取り巻く円筒形の反射鏡と、線状光源お
よび反射鏡からの光を集光するために前記反射鏡
の近傍に設けられた集光レンズと、集光レンズの
出射側に設けられ被照射面の形状に対応した開口
部を有する照射領域限定マスクと、前記マスクの
像を被照射面に投影させる投影レンズとを備え、
前記反射鏡が透過性の材質からなり、かつ線状光
源と集光レンズの間に占める部分で可視光線を線
状光源側に反射させ、赤外線を集光レンズ側に透
過させるとともに、前記以外の部分で可視光線を
線状光源をはさんで集光レンズと反対側に透過さ
せ、赤外線を線状光源側に反射させるようにする
ことにより、被照射面すなわちナンバープレート
に赤外線のみを均斉度よく照射させるものであ
る。

作 用 本発明は上記した構成により、被照射面には光
源からの光のうち、赤外線のみを均斉度よく照射
し、それ以外の部分への漏洩光を極力減少させる
ものである。

実施例 以下、本発明の実施例について、添付図面にも
とづいて説明する。

第１図は本発明の照射装置の構成図を示す断面
図である。第１図において、１０は線状の光源
（たとえば、キセノンフラツシユランプなど）で、
この線状光源１０を中心として同心円状に円筒形
の反射鏡１１が配置されている。

線状光源１０と反射鏡１１からの光は、反射鏡
１１の近傍に設けた集光レンズ１２に入射する。
集光レンズ１２から出射した光は、集光レンズ１
２の出射側に設けた照射領域限定マスク１３を通
過後、投影レンズ１４によつて被照射面１５に照
射される。なお、前記投影レンズ１４は照射領域
限定マスク１３に設けた開口部の形状を拡大して
被照射面１５に投影するように配置されている。

前記照射領域限定マスク１３には集光レンズ１
２から、ほぼ均一な光が通過し、これを投影レン
ズ１４で投影するため、被照射面１５は明るさむ
らの少ない（均斉度の良い）光が照射されること
になる。

また、反射鏡１１は第２図に示すように、線状
光源１０と集光レンズ１２とのなす角度θと相対
する角度θ′の部分において、線状光源１０からの
光のうち、可視光線をそのまま透過させ、赤外線
を線状光源１０の方に反射させるとともに、角度
θ′以外の部分において、前記とは逆に、線状光源
１０からの光のうち、可視光線を線状光源１０の
方に反射させ、赤外線を集光レンズ１２の方に透
過させるような構造にしている。前記のように、
可視光線と赤外線を任意に透過または反射させる
ものとしては、金属多層膜による蒸着処理技術が
適用できる。

以上のような構造により、被照射面１５には線
状光源１０からの光のうち、赤外線のみが照射さ
れることになる。

なお、本実施例において、線状光源１０には直
管形のキセノンフラツシユランプを用いたが、蛍
光ランプやセグメント形ハロゲン電球などの線状
光源、さらにはタングステンランプなどを複数
個、線状につないだものを用いてもよい。

なお、前記の構成において本発明の逆の発想を
用いて、反射鏡１１の処理を角度θ′の部分におい
て可視光線を反射させ赤外線を透過させるととも
に、θ′以外の部分を逆に可視光線を透過させ赤外
線を反射させるようにすることにより、スライド
プロジエクタなどの光学機器の防熱（遮熱）構造
に適用できることはいうまでもない。

発明の効果 以上のように、本発明の照射装置は、部分的に
可視光線と赤外線とを透過または反射させるよう
にした円筒形の反射鏡によつて、線状光源から照
射される光のうち、可視光線を線状光源側に戻す
が、集光レンズとは反対方向に照射させ、赤外線
のみを集光レンズに入射させるため、運転者に眩
惑を与えたり、視認されることによる不安感を与
えることがない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例における照射装置の
断面図、第２図は同照射装置における反射鏡の構
造図、第３図は従来の照射装置の断面図、第４図
は従来の照射装置の全体構成図である。 １……線状光源、２……反射鏡、３……集光レ
ンズ、４……照射領域限定マスク、６……投影レ
ンズ、７……被照射面。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 線状光源と、この線状光源を中心として同心
   円状に取り巻く円筒形の反射鏡と、前記線状光源
   および前記反射鏡からの光を集光するために前記
   反射鏡の近傍に設けられた集光レンズと、この集
   光レンズの出射側に設けられ被照射面の形状に対
   応した開口部を有する照射領域限定マスクと、こ
   のマスクの像を被照射面に投影させる投影レンズ
   とを備え、前記反射鏡が透過性の材質からなり、
   かつ前記線状光源と前記集光レンズの間に占める
   部分で可視光線を前記線状光源側に反射させ、赤
   外線を集光レンズ側に透過させるとともに、前記
   以外の部分で可視光線を前記線状光源をはさんで
   前記集光レンズと反対側に透過させ、赤外線を前
   記線状光源側に反射させるようにした照射装置。