JPH0548940B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はリードフレーム等の短冊状薄板の加工
工程において使用される短冊状薄板の収納整列装
置に関する。

特に、短冊状薄板の整列の精度及び作業能率を
共に向上させることができるように、取入側搬送
ベルトの両側に短冊状薄板幅より僅かに広い間隔
を隔てて平行に対立する搬送用ガイドを設けて収
納時の初期条件を一定化し、収納ガイドを経由し
て短冊状薄板をその直下に静止して待機する積載
移動テーブル上に落下させながら整然と積載す
る。ここで、積載移動テーブルが搬送のために移
動するときは、収納ガイド中を落下する短冊状薄
板を同ガイド中に設けられた中間シヤツターによ
り一時的に保持するようにした短冊状薄板の収納
整列装置に関する。

〔従来の技術〕

電子部品リードフレームは、フープ材サプライ
スタンドより供給されるテープ状の多連リードフ
レームをプレス機等により所定形状に打抜き、切
断された短冊状のリードフレームを搬送ベルト等
により収納ケースへ移送し、その後ケース内に堆
積収納されたリードフレームを脱脂工程へ回送
し、脱脂処理後のリードフレームを電子部品とし
て市場へ供給するのが一般的である。従つて、リ
ードフレームの加工工程においては、多連リード
フレームを切断する工程と共に切断された単体リ
ードフレームを収納のために自動的に整列させる
装置が使用されている。

第６及び第７図はこの種の収納整列装置を示
し、８は短冊状（切断後）のリードフレーム、１
８は収納ケース、第６図の１９は回転式シヤツタ
ー、第７図の２０は横開きシヤツターを夫々図示
している。例えば、第６図の構成においては、短
冊状リードフレームは搬送ベルト（図示せず）に
より回転式シヤツター１９まで移送されると、支
店２１を軸として回転し、シヤツターは開放され
る。これにより短冊状リードフレームは収納ケー
ス１８内へ自然落下し、ここに堆積する。第７図
の構成では、シヤツターは、横方向（矢印に示す
方向）に移動することにより開閉する点を除け
ば、第７図のシヤツターと実質的に同じ機能を示
す。

このほか、短冊状薄板の整列の精度を向上させ
る装置として、例えば、実開昭59−181862号公報
に示されるものがある。これによると、短冊状薄
板のその寸法よりも僅かに広い通路断面を有する
収納ガイドに沿つて落下させると共に、その底部
を昇降自在の構造にしている。

この装置によれば、積載される短冊状薄板の枚
数に応じて収納ガイド底部の高さを制御すること
ができ、これにより、積載された薄板の最上部を
収納に最も望ましい位置に保つことができる。こ
のため、狭い取り入れ口から短冊状薄板を取り込
む操作を円滑に遂行することができる。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかし、第６及び７図に示す構成には次の問題
が指摘され、改善が望まれてきた。

(1) 時として短冊状リードフレームが落下中に上
下面を反転し、あるいは起立した状態で収納さ
れることがある。これは製品品質の低下、後続
するフレームの収容に支障を来すので、その都
度人手により並べ替える必要がある。

(2) 短冊状リードフレームの端面（通称「耳」）
が整然と揃わず、このため人手により再整列の
作業（通称「耳揃え作用」）を行う必要がある。

また、収納ガイドの底部を昇降自在とする装置
では、昇降装置が必要となるため、構造が複雑と
なり、また、次工程への搬送も面倒となる。

〔問題点を解決するための手段及び作用〕

本発明は以上に鑑みてなされたものであり、前
記問題点を解決するために次の手段を採る。即
ち、プレス機と収納部を結ぶ搬送ベルトの両端に
リードフレームの幅より僅かに広い間隔を隔てて
平行に対立する搬送用ガイドを設ける。これによ
り短冊状リードフレームの搬送ベルト上の位置は
常に一定に保たれ、後述の収納部に取り込まれる
際の初期条件は一定化される。収納部において、
リードフレームは逐一内部に取り込まれ、収納ガ
イドに誘導されながら落下し、その直下に静止し
て待機する積載移動テーブルの上に整然と積載さ
れる。所定枚数の積載が完了すると積載移動テー
ブルは搬送のために移動するが、その間収納ガイ
ド中間に配置された中間シヤツターが作動し、ガ
イドに沿つて落下して来るリードフレームを一時
的に保持する。このため、プレス機における切断
工程、収納部取入側の搬送を中断する必要はな
い。

以下、本発明の短冊状薄板の整列収納装置につ
いて詳細に説明する。

〔実施例〕

以下、第１図より第５図を参照しながら本発明
の装置と協動するプレス機（左側）及び装置本体
（右側）の概要を示す。同図左側において、１及
び２は夫々上型及び下型、３はサプライスタンド
（図示せず）より供給されるフープ状のリードフ
レーム、８はプレス機により切断された短冊状の
リードフレームである。同図右側において、４は
短冊状リードフレーム８を水平シヤツター５まで
移送する搬送部、６はテーパ部６ａを有し、水平
シヤツター５より落下する短冊状リードフレーム
８の運動を規制し、これを積載移動テーブル１４
まで案内する収納ガイド、１６は収納ガイド６の
中間部に位置し、必要に応じ、収納ガイド６に沿
つて落下するリードフレームを一時的に保持する
中間シヤツター、１２は積載移動テーブル駆動部
である。

第２図は搬送部４の構成を示す断面図で、１０
はリードフレーム８を載置して搬送する搬送用タ
イミングベルト、９は搬送用タイミングベルト１
０へ駆動力を伝達する搬送用タイミングプーリ、
７は搬送用タイミングベルト１０を挟んで平行に
対立する搬送用ガイドである。ここで、搬送用ガ
イド７の間隔はリードフレーム８の幅より僅かに
広く、また、搬送用タイミングベルト１０の幅は
リードフレーム８のそれよりも狭く設定されてい
る。このため、リードフレーム８の左右両端は搬
送用タイミングベルト１０の両側からはみ出し、
搬送用ガイド７に接触する。これによりリードフ
レーム８のベルト１０上の位置は自動的に規制さ
れて安定し、横ずれ等は生じない。

第３図は水平シヤツターの動作を説明する断面
図で、１１は水平シヤツター５を収納ガイド６の
所定の位置に保持し（第１図参照）、その開閉動
作を制御する水平シヤツター用ヘツド、矢印は水
平シヤツター５の往復運動の方向を示す。

第４図は本装置各部の協働動作を説明するため
の説明図で、第１図より第３図と同一の記号によ
り表示された構成要素の機能については、これら
の図の場合と変りないので説明を省略する（以下
第５図についても同じ）。１７は短冊状リードフ
レーム８の到来を検出するリードフレーム検出セ
ンサ、１３は矢印方向に往復する開閉ストツパー
で、これが閉のとき（点線）は積載移動テーブル
１４は停止し、開のとき（実線）は所定方向（第
４図の場合では右方向）へ移動する。収納ガイド
６の幅はリードフレーム８のそれよりも僅かに広
く、従つてこれに沿つて落下するリードフレーム
の位置・姿勢は自動的に規制され、静止して待機
する積載移動テーブル１４の上に整然と積載され
る。積載移動テーブル１４上に所定枚数のリード
フレームの積載が完了すると中間シヤツター１６
は閉じ、やがて開閉ストツパー１３が開いて積載
移動テーブル１４は移動を開始する。この間、収
納ガイド６に沿つて次々と落下するリードフレー
ムは中間シヤツター６に保持される。

第５図は第４図に示す構成の断面図で、これに
より上述の協動動作を具体的に理解することがで
きる。

以上の構成において、プレス機の上型１及び下
型２により所定の形状寸法に切断された短冊状の
リードフレーム８は搬送部４により水平シヤツタ
ー５まで搬送される。前述した通り、搬送部ガイ
ド７の機能により搬送用タイミングベルト１０上
におけるリードフレーム８の位置は正確に規制さ
れ、このためリードフレーム８及び水平シヤツタ
ー５（閉じた状態で待機する）の両中心線は正確
に一致した状態で、前者は後者の上に載置され
る。短冊状リードフレーム８の到来はリードフレ
ーム検出センサ１７により検出され、一定時間
（例えば数秒）経過後にシヤツター５は開放され
る。このため短冊状リードフレーム８は収納ガイ
ド６に沿つて落下し、積載移動テーブル１４（静
止の状態で待機する）に堆積する。落下開始時の
リードフレーム８の初期位置・姿勢は正確に規制
されているから、リードフレーム８は収納ガイド
６（その断面寸法はリードフレームの寸法よりも
僅かに大きい）の中に円滑に進入し、これに誘導
されながら落下するので、整列の精度は従来の方
式に較べ格段に向上する。所定枚数の積載が完了
すると、前述した通り、中間シヤツター１６が閉
じ、引き続き落下するリードフレーム８はこのシ
ヤツター１６により一時的に保持される。更に一
定時間（例えば数秒）経過後に開閉ストツパー１
３が開き、積載移動テーブル１４が所定距離移動
すると、再び開閉ストツパー１３は閉じ、かつ、
積載移動テーブル１４は停止する。その後に中間
シヤツター１６が開き、これに蓄積された短冊状
リードフレームは再び収納ガイド６に誘導されな
がら落下し、積載移動テーブル１４上に整列され
る。このように積載移動テーブル１４でのリード
フレームの積載が不可能なときは、直ちに中間シ
ヤツター１６がこれに代つてリードフレームを保
持するため、プレス機（上型１、下型２）の切断
作業、搬送部４の搬送作業を中断する必要がな
く、全加工工程は高い能率を維持することができ
る。中間シヤツター１６が開かれた後は、上述の
諸工程が反覆される。

以上の実施例は、スタンピングプレス、または
切断された短冊状リードフレームを整列収納する
場合について説明したが、本発明の応用はこれに
限定されるものではなく、短冊状リードフレーム
のスポツトメツキのローダ、アンローダにも応用
することができる。また、整列収納の対象も短冊
状リードフレームに限定されるものではなく、他
の短冊状の薄板にも適用可能である。また、水平
シヤツターの長さ、幅等を可変の構成とすること
により、広い範囲の寸法の短冊状薄板の加工に対
応することができる。また、以上の実施例の説明
においては短冊状リードフレームは１列取りであ
つたが、金型出口の仕分けを改良することにより
多列取りの場合にも本発明は適用可能である。

〔発明の効果〕

以上説明した通り、本発明の短冊状薄板の整列
収納装置によれば、取入側の搬送ベルトの両側に
短冊状薄板の幅より僅かに広い間隔を隔てて平行
に対立する搬送用ガイドを設けて収納時の初期条
件を一定化し、更に、収納ガイドを経由して短冊
状薄板をその直下に静止して待機する積載移動テ
ーブル上に落下させながら整然と積載し、積載移
動テーブルが搬送のために移動するときは、収納
ガイド中を落下する短冊状薄板を同ガイド中に設
けられた中間シヤツターにより一時的に保持する
ようにしたため、収納時の短冊状薄板の整列の精
度は著しく向上し、更に収納作業を中断すること
なく継続させることが可能となり、加工能率を向
上させることができるようになつた。

【図面の簡単な説明】

第１図より第４図は本発明の一実施例を示す説
明図、このうち、第１図は装置全体の構成の概要
を示す説明図、第２図は搬送部の構成を示す断面
図、第３図は水平シヤツターの動作を説明する断
面図である。また、第４図は本装置内各部の協働
動作を説明するための説明図、第５図イ，ロは第
４図の構成に係る断面図である。第６図および第
７図は従来の整列方式を示す断面図、このうち、
第６図は回転シヤツター方式を、第７図は横開き
方式を説明するための断面図である。 符号の説明、１……上型、２……下型、３……
フープ状リードフレーム、４……搬送部、５……
水平シヤツター、６……収納ガイド、７……搬送
部ガイド、８……短冊状リードフレーム、９……
搬送用タイミングプーリ、１０……搬送用タイミ
ングベルト、１１……水平シヤツター用ヘツド、
１２……積載移動テーブル駆動部、１３……開閉
ストツパー、１４……積載移動テーブル、１６…
…中間シヤツター、１７……リードフレーム検出
センサ、１８……収納ケース、１９……回転シヤ
ツター、２０……横開きシヤツター、２１……支
点。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 搬送手段により連続的に搬送されてくる短冊
   状薄板を逐一取り込み、該短冊状薄板よりも僅か
   に広い通路断面を有する誘導路を経由してその直
   下に静止して待機する積載移動手段の上に所定枚
   数を落下させて整列積載する誘導収納手段と、 前記誘導収納手段の中間部に位置し、前記積載
   移動手段が移動中、前記落下する短冊状薄板を一
   時的に保持する中間シヤツター手段とを有し、 前記積載移動手段が移動後停止したとき前記中
   間シヤツターが開放して一時的に保持していた前
   記短冊状薄板を落下させることを特徴とする短冊
   状薄板の整列収納装置。