JPH054882Y2

JPH054882Y2 -

Info

Publication number: JPH054882Y2
Application number: JP4525587U
Authority: JP
Priority date: 1987-03-26
Filing date: 1987-03-26
Publication date: 1993-02-08
Anticipated expiration: 2002-03-26
Also published as: JPS63157403U

Description

【考案の詳細な説明】産業上の利用分野本考案は圧延機におけるロール引出装置に関す
る。

従来の技術一般に、ユニバーサル圧延機の垂直ロールはロ
ールスタンドに水平方向で摺動自在に保持される
とともに、そのヨークに支持された圧下装置によ
り圧延材側に付勢されている。したがつて、ロー
ルの交換時においては、引出し側のヨークをロー
ルスタンド側のハウジングから取外す必要があ
る。ところで、従来、ヨークは揺動式と引上げ式
とがあり、隣接するロールスタンド同志の間隔が
狭い場合には、揺動式が採用し得ず（揺動させる
スペースがない）、ヨークを上方に引上げる引上
げ式が採用されている。したがつて、この引上げ
式において、ロールの交換を行なう場合、クレー
ンによりまずヨークを吊上げた後、引出台車によ
りロールをロールスタンドから引出していた。

考案が解決しようとする問題点上記従来の構成によると、ロールを交換する際
に、ヨークをクレーンにより、ロールスタンド内
で上方に吊上げなければならず、多数の部品が配
置されている。しかも狭い箇所での吊上げ作業は
非常に困難であるとともに、危険な作業であつ
た。

そこで、本考案は上記問題を解消し得る圧延機
におけるロール引出装置を提供することを目的と
する。

問題を解決するための手段上記問題を解決するため、本考案の圧延機にお
けるロール引出装置は、ユニバーサル圧延機のロ
ールを引出すロール引出装置であつて、ロールス
タンドの一側部に対応して敷設された走行レール
上を走行自在にされるとともにロールとの連結部
材が設けられた走行台車と、この走行台車上に配
置されて垂直ロールチヨツクのヨークを下から支
持するとともに昇降させる昇降装置とから構成し
たものである。

作用上記構成において、ロールを引出す場合、各ロ
ールのロールチヨツクを、ロールスタンドから離
脱させるとともに、走行台車をロールスタンドの
一側部に接近させ、走行台車上の昇降装置により
垂直ロールチヨツクを上方に持上げてロールスタ
ンドのハウジングから離脱させた後、走行台車を
走行移動させれば、極めて容易にかつ安全にロー
ルを引出すことができる。

実施例以下、本考案の一実施例を第１図〜第５図に基
づき説明する。１はユニバーサル圧延機で、上下
の水平ロール２Ａ，２Ｂと左右の垂直ロール３
Ａ，３Ｂとを有している。これらの各ロール２
Ａ，２Ｂ，３Ａ，３Ｂは、それぞれ水平および垂
直ロールチヨツク４Ａ，４Ｂ，５Ａ，５Ｂを介し
てロールスタンド６内に支持されるとともに、す
べてのロール２Ａ，２Ｂ，３Ａ，３Ｂが一体的に
ロールスタンド６外に引出されるようにしてい
る。すなわち、ロールスタンド６の一側部に対応
する床面７上には、左右一対の案内レール８が敷
設され、また下側の水平ロールチヨツク４Ｂには
この案内レール８上を移動自在な案内車輪９が取
付けられるとともに、この下側の水平ロールチヨ
ツク４Ｂの上面に左右の垂直ロールチヨツク５
Ａ，５Ｂが載置され、さらにこの垂直ロールチヨ
ツク５Ａ，５Ｂの上面には上側の水平ロールチヨ
ツク４Ａが載置されるようにしている。ところ
で、ロール２Ａ，２Ｂ，３Ａ，３Ｂの引出し方向
は、ロールスタンド６の一側方すなわち駆動側と
は反対方向の垂直ロール（以下、引出し側垂直ロ
ールという）３Ａ側であるため、その垂直ロール
チヨツク５Ａに接続されているヨーク１０はロー
ルスタンド６側のハウジング１１に対して上方に
引抜けるように構成されている。そして、第５図
に示すように、上記垂直ロールチヨツク５Ａと、
この垂直ロールチヨツク５Ａの圧下装置（圧下ね
じ棒１２ａと回転駆動部１２ｂとからなる）１２
に対して逆方向に引張る（圧下ねじ棒のバツクラ
ツシユ解除をするため）引張用シリンダ装置１３
との連結離脱は自動的に行なわれるようにしてい
る。すなわち、引張用シリンダ装置１３のロツド
１３ａの先端には円錐台形状の係合突部１４が設
けられ、また各垂直ロールチヨツク５Ａ，５Ｂの
対向面には上記係合突部１４に係脱自在なフツク
１５が揺動自在に例えば２個取付けられるととも
に、このフツク１５をその係合姿勢に付勢する圧
縮ばね１６が取付けられ、さらにヨーク１０の対
向面のロツド１３ａ周囲には、垂直ロールチヨツ
ク５Ａ，５Ｂの接近時にフツク１５を押広げる筒
体１７が取付けられている。したがつて、圧下ね
じ棒１２ａをヨーク１０側に引込めた状態で引張
用シリンダ装置１３により垂直ロールチヨツク５
Ａ，５Ｂをヨーク１０側に引張れば、自動的にフ
ツク１５が開きロツド１３ａの係合突部１４から
離脱し、逆に引張用シリンダ装置１３によりロツ
ド１３ａを突出させれば、自動的に係合突部１４
がフツク１５に係合して連結状態となる。なお、
ヨークには圧下用電気品とシリンダ用油圧や潤滑
用グリース配管があり、ヨーク昇降により自動的
に着脱できるカプラ装置３４が配置されている。
一方はヨーク側に他方はロールスタンド側に固定
されている。

１８は本考案に係るロール２Ａ，２Ｂ，３Ａ，
３Ｂの引出装置で、上記ロールスタンド６の引出
し側垂直ロール３Ａに対応する位置の床面７上に
しかもロール案内用の案内レール８の外側位置で
敷設された左右一対の走行レール３２上を走行自
在にされしかもロール側との連結部材１９が設け
られた走行台車２０と、この走行台車２０のロー
ルスタンド６寄りの一端側上面に配置されたヨー
ク１０の昇降装置２１と、同じく走行台車２０の
他端側に配置された走行駆動装置２２とから構成
されている。上記昇降装置２１は、走行台車２０
に４本のガイド棒２３を介して昇降可能にされた
ヨーク１０支持用の昇降台２４と、同じく走行台
車２０に支持されて上記昇降台２４を昇降させる
昇降用シリンダ装置２５とから構成されている。
また、上記走行駆動装置２２は、走行台車２０の
下面に取付けられるとともに走行レール３２の中
央に配置されたラツク２６に噛合されたピニオン
２７と、このピニオン２７をスプロケツト２８，
２９およびチエーン３０を介して回転させる回転
駆動装置３１とから構成されている。

上記構成において、ロール２Ａ，２Ｂ，３Ａ，
３Ｂを交換する場合、まず引出し側および駆動側
の両垂直ロールチヨツク５Ａ，５Ｂからヨーク１
０側の引張用シリンダ装置１３を離脱させる（ロ
ツドを退入させることによつて自動的に外れる）
とともに、上下の水平ロールチヨツク４Ａ，４Ｂ
もロールスタンド６から離脱させておく。この状
態では、下側の水平ロールチヨツク４Ｂの上に左
右の垂直ロールチヨツク５Ａ，５Ｂが載り、この
上に上側の水平ロールチヨツク４Ａが載せられる
（第１図イの引出し状態参照）。次に、走行台車２
０を引出し側のヨーク１０の下方位置まで走行移
動させた後、下側の水平ロールチヨツク４Ｂと走
行台車２０とを連結部材１９を介して連結する。
次に、昇降用シリンダ装置２５により昇降台２４
を上昇させてヨーク１０を持上げ、そのハウジン
グ１１から抜出す（第１図の仮想線ロで示す）。
このとき、すべてのロール２Ａ，２Ｂ，３Ａ，３
Ｂはロールスタンド６に対して自由となり、した
がつてこの状態で走行台車２０を第１図矢印Ａ方
向に走行させれば、ロール２Ａ，２Ｂ，３Ａ，３
Ｂは案内レール８上を案内されて交換台車３３上
まで搬送される。そして、交換台車３３上まで搬
送されたロール２Ａ，２Ｂ，３Ａ，３Ｂは、所定
位置に搬出される。次に、新しく搬入された交換
用ロールを走行台車２０に連結した後、ロールス
タンド６内に移動させるとともに各ロールチヨツ
クをロールスタンド６側に支持させる。次に、走
行台車２０上で上昇されていたヨーク１０を下降
させてハウジング１１内に嵌入させ、引出し側の
垂直ロールチヨツクとヨーク１０側の引張用シリ
ンダ装置１３とを連結させればよい。勿論、駆動
側すなわち固定側の垂直ロールチヨツク５Ｂもヨ
ーク１０側の引張用シリンダ装置１３に連結され
る。

なお、上記実施例においては、走行台車を走行
させるのにラツク、ピニオンを使用したが、ラツ
クの代わりにチエーンを、ピニオンの代わりにス
プロケツトを使用してもよい。

考案の効果上記本考案の構成によると、ロール引出し用の
走行台車にヨークの昇降装置を設けたので、ロー
ルスタンド内で容易にヨークを昇降させることが
でき、従つて従来のようにクレーンを使用してヨ
ークを昇降させるのと異なり、ロールの引出し作
業を容易かつ安全に行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
は全体側面図、第２図は全体平面図、第３図は第
１図における昇降装置下降時の−矢視図、第
４図は第２図における昇降装置下降時の−矢
視図、第５図はロールチヨツク部の一部切欠平面
図である。１……圧延機、３Ａ，３Ｂ……垂直ロール、５
Ａ，５Ｂ……垂直ロールチヨツク、１０……ヨー
ク、１８……引出装置、１９……連結部材、２０
……走行台車、２１……昇降装置、２２……走行
駆動装置。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

ユニバーサル圧延機のロールを引出すロール引
出装置であつて、ロールスタンドの一側部に対応
して敷設された走行レール上を走行自在にされる
とともにロールとの連結部材が設けられた走行台
車と、この走行台車上に配置されて垂直ロールチ
ヨツクのヨークを下から支持するとともに昇降さ
せる昇降装置とから構成したことを特徴とする圧
延機におけるロール引出装置。