JPS6113121Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は水平圧延機に関する。

水平圧延機としては、ミルスタンドクラウンを
クレーンで吊り上げて外した後、スタンドフレー
ムに支持されている上下水平ロールを上方へ抜き
とる開頭式と、上下水平ロールをスタンドフレー
ムの側面に形成した開口部から水平方向へ抜きと
る閉頭式とがある。上記開頭式ではクラウンをク
レーンで吊り上げて外した後でなければロールを
抜きとることができず、作業性が悪いという欠点
がある。一方閉頭式では水平に抜いたロールを支
持するための交換台車を設ける必要があり、また
上記開口部をロール抜きとりのため大きくしなく
てはならず、スタンドフレームが大型化するとい
う欠点がある。

そこで本考案はかかる問題点を解消した水平圧
延機を提供するものである。

以下、本考案の一実施例を図に基づいて説明す
る。１はレール２上に配設された台車、３は該台
車１上の適所に配設されたスタンドフレームであ
つて、その両側面には開口部４を有する。５，６
は上下水平ロールであつて、該各ロール５，６の
軸部をベアリング７を介して回転自在に支持する
各ロールチヨツク８，９は前記開口部４に上下動
自在に嵌入している。１０は上下両ロールチヨツ
ク８，９間に配設されたロール間隔調整用ラムシ
リンダ、１１はミルスタンドクラウンであつて、
一対のＴ字部１１ａと、該両Ｔ字部１１ａを互い
に連結する連結杆１１ｂと、各Ｔ字部１１ａの下
面に固着されると共に両側部が開口部４の内周面
に形成された溝１２内に矢印Ａ，Ｂ方向摺動自在
に挿入されたスライド部１１ｃとからなる。１３
は各Ｔ字部１１ａの水平腕部に回転自在に支持す
ると共にスタンドフレーム３の上面に接当する車
輪、１４はスタンドフレーム３内の上部に配設さ
れた一対のミルスタンドクラウン水平移動用第１
ガイドレール、１５はスタンドフレーム３の一方
の側面から水平外方向へのびる一対のスタンドク
ラウン水平移動用第２ガイドレール、１６は該各
第２ガイドレール１６に接続された一対の第３ガ
イドレールであつて、支持機枠１７上にそれぞれ
配設固定される。上記第１〜第３のガイドレール
１４，１５，１６は車輪１３の下を通る水平線上
に位置している。１８はクラウン固定装置であつ
て、前記各上ロールチヨツク８上に固定されると
共に上面が傾斜面とされたブロツク１９と、前記
スライド部１１ｃの下面に矢印Ａ，Ｂ方向移動自
在に配設されると共に下面の傾斜面２０ａが上記
ブロツク１９の傾斜上面に対して圧接離間自在な
くさび部２０と、スライド部１１ｃに固着された
支持板２１に回転自在に支持されると共にそのね
じ部が上記各くさび部２０のねじ孔に螺入するね
じ棒２２と、各Ｔ字部１１ａのブラケツト２３に
固定されると共に駆動軸が上記ねじ棒２２にカツ
プリング２４を介して連結された駆動モータ２５
とからなる。そして該モータ２５を作動させてね
じ棒２２を一方向へ回転させると、各くさび部２
０が一方向へ移動して各ブロツク１９に圧接し、
クラウン１１を押し上げて固定することができ
る。またねじ棒２２を他方向へ回転させると、各
くさび部２０が他方向へ移動して各ブロツク１９
から離間し、クラウン１１の押し上げが解除され
るものである。２６はロール軸方向調整装置、２
７はロードセル、Ｐはパスラインである。

上記構成に基づいてロール５，６の交換手順に
ついて説明する。まず図に実線で示す可延可能状
態において、ラムシリンダ１０の油圧を抜く。す
ると上水平ロール５およびロールチヨツク８が自
重により下がり、くさび部２０からブロツク１９
が離間し、クラウン１１の固定状態が解除され
る。次にたとえば天井走行クレーン（図示せず）
のフツクをクラウン１１に係合させ、該クラウン
１１を矢印Ａ方向へ引つ張る。するとクラウン１
１は車輪１３で支持されているから、各ガイドレ
ール１４，１５，１６にガイドされて第１図仮想
線で示すごとく第３ガイドレール１６上にもたら
される。次に天井走行クレーンにより上水平ロー
ル５を吊り上げ、下水平ロール６を吊り上げて交
換すればよい。次にスタンドフレーム３内に両ロ
ール５，６を挿入して組立てる場合には上記手順
と逆の手順によりおこなえばよい。

以上述べたごとく本考案の水平圧延機によれ
ば、ロールチヨツクを介して上下水平ロールをそ
れぞれ回転自在に支持するスタンドフレームの上
部に配設されているミルスタンドクラウンを、一
対のＴ字部と、これらＴ字部を互いに連結する連
結杆と、各Ｔ字部の下面に固着されたスライド部
とから構成すると共に、Ｔ字部の水平腕部に、ス
タンドフレーム上面に配設されたガイドレール上
を移動自在な車輪を取付けて、該ミルスタンドク
ラウンを水平移動自在に成し、上記上ロールチヨ
ツク上に固定されると共に上面が傾斜面とされた
ブロツクと、上記スライド部の下面に移動自在に
配設されると共に下面の傾斜面が前記ブロツクの
傾斜上面に対して圧接離間自在なくさび部とから
成るクラウン固定装置を設け、且つ上記スタンド
フレームの側方にガイドレールを介して水平移動
してきたミルスタンドクラウンを受け取つて支持
する支持体を設けてあるから、上記クラウンを水
平移動させてスタンドフレーム上から支持体上に
容易にもたらすことができ、従来の開頭式のよう
にクラウンを吊り上げて外す必要がなく、作業性
に優れている。また上下水平ロールの上方へ抜き
取るものであるから、従来の閉頭式ようにロール
交換台車が不必要である。またスタンドフレーム
の開口部もロール抜きとりのため大きくする必要
がないから、このスタンドフレームを小型化する
ことができるものである。更に、クラウンは車輪
により移動自在されているため、その移動機構は
極めて簡単になり、またくさび部を上ロールチヨ
ツクにより少し上昇させるだけで極めて容易にク
ラウンを固定できる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示し、第１図は一部切
欠き正面図、第２図は一部切欠き側面図、第３図
は一部切欠き平面図である。 １……台車、３……スタンドフレーム、４……
開口部、５，６……上下水平ロール、８，９……
ロールチヨツク、１０……ラムシリンダ、１１…
…ミルスタンドクラウン、１３……車輪、４，１
５……第１、第２ガイドレール、１６……第３ガ
イドレール（支持体）、１８……クラウン固定装
置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ロールチヨツクを介して上下水平ロールをそれ
   ぞれ回転自在に支持するスタンドフレームの上部
   に配設されているミルスタンドクラウンを一対の
   Ｔ字部と、これらＴ字部を互いに連結する連結杆
   と、各Ｔ字部の下面に固着されたスライド部とか
   ら構成すると共に、Ｔ字部の水平腕部に、スタン
   ドフレーム上面に配設されたガイドレール上を移
   動自在な車輪を取付けて、該ミルスタンドクラウ
   ンを水平移動自在に成し、上記上ロールチヨツク
   上に固定されると共に上面が傾斜面とされたブロ
   ツクと、上記スライド部の下面に移動自在に配設
   されると共に下面の傾斜面が前記ブロツクの傾斜
   上面に対して圧接離間自在にされたくさび部とか
   ら成るクラウン固定装置を設け、且つ上記スタン
   ドフレームの側方にガイドレールを介して水平移
   動してきたミルスタンドクラウンを受け取つて支
   持する支持体を設けたことを特徴とする水平圧延
   機。