JPH054876A - 窒化珪素セラミツクス接合用ガラス - Google Patents

窒化珪素セラミツクス接合用ガラス

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JPH054876A
JPH054876A JP3301897A JP30189791A JPH054876A JP H054876 A JPH054876 A JP H054876A JP 3301897 A JP3301897 A JP 3301897A JP 30189791 A JP30189791 A JP 30189791A JP H054876 A JPH054876 A JP H054876A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 焼結助剤を含む窒化珪素セラミックスの接合
用ガラスにおいて、接合強度を大きくし、また接合部分
からのガス漏れや接合部分でのクラック発生を防止でき
るような接合用ガラスを提供することである。 【構成】 上記目的を達成するための接合用ガラスとし
て、被接合体である窒化珪素セラミックスの焼結助剤の
うち少なくとも一種以上の成分と、窒化珪素とを接合剤
のガラス成分中に含有させる。特にY2O3− Al2O3−SiO2
−Si3N4 系のオキシナイトライドガラスが好ましい。こ
の場合は、 Y2O3 、Al2O3 及び SiO2 の合計重量とSi3N
4 の重量との比率を7:3〜9.5 : 0.5 とすることが好
ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、窒化珪素セラミックス
接合用ガラスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、窒化珪素セラミックスからなる高
温用部材等を接合するには、酸化物系のみで構成される
ガラスを使用していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、本発明者は、半
導体製造用熱CVD装置に用いるヒーターとして、後述
するような新規な加熱装置を開発した。そして、この加
熱装置の製造、開発の過程において、タングステン抵抗
体を埋設した窒化珪素セラミックスからなる円盤状基体
と、円筒状体とを接合する必要が生じた。しかし、本発
明者がこれらを酸化物系ガラスで接合したところ、接合
部分の機械的強度が小さく、また接合部分からのガス漏
れが発生したり、クラックが生じたりする場合のあるこ
とが判明した。
【0004】本発明の課題は、焼結助剤を含む窒化珪素
セラミックスの接合用ガラスにおいて、接合強度を大き
くし、また接合部分からのガス漏れや接合部分でのクラ
ック発生を防止できるような接合用ガラスを提供するこ
とである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、被接合体であ
る窒化珪素セラミックスの焼結助剤のうち少なくとも一
種以上の成分と、窒化珪素とを少なくとも含有する、窒
化珪素セラミックス接合用ガラスに係るものである。
【0006】
【作用】本発明によれば、被接合体である窒化珪素セラ
ミックスの焼結助剤のうち少なくとも一種以上の成分
と、窒化珪素とを少なくとも含有する、オキシナイトラ
イドガラスによって窒化珪素セラミックスを接合するの
で、このガラス中の窒化珪素成分と焼結助剤成分とが、
熱処理時に窒化珪素セラミックス中へと拡散し、一体化
する。従って、接合部分の強度が高く、接合部分からの
ガス漏れや接合部分でのクラック発生を防止できる。
【0007】本発明のオキシナイトライドガラスとし
て、下記の組成系のものが特に好ましい。 Y2O3 - Al2O3 - SiO2 - Si3N4 系 Y2O3 - MgO - ZrO2 - SiO2 - Si3N4系 Y2O3 - MgO - CeO2 - SiO2 - Si3N4系 Y2O3 - MgO - CeO2 - ZrO2 - SiO2 - Si3N4 系 Y2O3 - Yb2O3-SiO2- Si3N4
【0008】このうち特にY2O3 - Al2O3 - SiO2 - Si3N
4 系のオキシナイトライドガラスが好ましい。ただし、
窒化珪素セラミックスの焼結温度よりも、オキシナイト
ライドガラスによる接合時に必要な熱処理の温度の方が
高くなると、窒化珪素セラミックスが劣化するので、こ
の熱処理の温度は上記焼結温度より低くなければならな
い。特に、タングステン抵抗体を埋設した窒化珪素製ヒ
ーターを円筒状体と接合する場合には、抵抗体の劣化を
防止するために、1600℃以下で熱処理する必要がある。
【0009】1例として、Y2O3とYb2O3 を焼結助剤とし
て用いた窒化珪素では、接合時の熱処理温度を1850℃以
下とする必要がある。
【0010】図1、図2に、Y2O3 - Al2O3 -SiO2 の三
成分系のガラスについて、三相図を示す。図中、1400〜
2000の数字は、この三成分系のガラス形成に必要な熱処
理温度を示す。これら三成分の好ましい組成比は、ある
程度オキシナイトライドガラスの熱処理温度を低く抑え
るためには図1に斜線で示す範囲内とし、熱処理温度を
一層低く抑えるためには、図2に斜線で示す範囲内とす
る。
【0011】また、本発明に従い、Y2O3 - Al2O3 - SiO
2 の三成分にSi3N4 を加えると、Si 3N4 の添加量が増大
するのにつれて、必要な熱処理温度が上昇する。例え
ば、図2のP点を例にとって説明する。P点において
は、 Y2O3 、Al2O3、 SiO2 の重量比が1:1:1であ
る。そして、この三成分系ガラスの形成に必要な熱処理
温度は、約1550℃である。これにSi3N4 を添加すると、
図3に示すように、必要な熱処理温度が増大する。
【0012】また、Y2O3 - Al2O3 - SiO2 の三成分系に
ついて、図2に太線Qで示す組成系の範囲のときには、
Si3N4 を30重量%添加すると(即ち、Y2O3 - Al2O3 - S
iO2の三成分系の合計重量を70重量%とすると)、オキ
シナイトライドガラス形成に必要な熱処理温度が約1850
℃となる。Si3N4 をこれ以上多く添加すると、熱処理温
度が1850℃を越えてしまう。しかし、Si3N4 の添加量を
増加させると、窒化珪素セラミックスの接合強度は上が
る。
【0013】以上のことから、Si3N4 の添加量を30重量
%とし、かつ図1に斜線で示す範囲内でY2O3 - Al2O3 -
SiO2 を混合すれば、必要な熱処理温度を約1850℃以下
に抑えつつ、しかもオキシナイトライドガラスに最大の
接合強度を付与できる。
【0014】このうち、点Pで示す組成比率を採用する
と、Y2O3及びYb2O3 を焼結助剤として含有する窒化珪素
セラミックスを接合する場合には、熱膨張の点で整合性
が高い。
【0015】Si3N4 の添加量が5重量%未満であると、
窒化珪素セラミックスに対して充分に一体化せず、接合
強度が低い。
【0016】本発明の窒化珪素セラミックス接合用ガラ
スを製造するには、2つの方法がある。 (1) 所定の混合比率となるように、Si3N4, Y2O3 等の各
成分の粉末を混合し、この混合粉末を分散媒中に懸濁さ
せ、この懸濁液を窒化珪素セラミックス体の表面に塗布
する。そして、一対の窒化珪素セラミックス体の塗布面
を当接させ、所定温度で熱処理する。 (2) 所定の混合比率となるように、Si3N4, Y2O3 等の各
成分の粉末を混合し、この混合粉末を所定温度で熱処理
して溶融させ、急冷によってガラスを製造する。次いで
このガラスを粉砕してガラスフリットを製造する。この
ガラスフリットを分散媒中に懸濁させ、この懸濁液を窒
化珪素セラミックスの表面に塗布する。そして、一対の
窒化珪素セラミックス体の塗布面を当接させ、所定温度
で熱処理する。
【0017】このうち、(1) の方法に従えば、混合粉末
を溶融させてガラスを製造したり、このガラスを粉砕し
てガラスフリットを製造するという手間がない。一方、
(2)の方法に従えば、最初に混合粉末を溶融させる段階
で一応固相反応が終わっているので、後で窒化珪素セラ
ミックス体を接合する際に、接合用ガラス内で発泡しに
くく、気泡が残りにくい。また、接合用ガラスの組織を
微視的にみたとき、より一層組成均一性が高い。
【0018】
【実施例】
(実施例1)Y2O3とYb2O3 とを焼結助剤として含有する
窒化珪素セラミックスを、下記のオキシナイトライドガ
ラス1,2によって接合し、四点曲げ強度を測定した。
具体的には、まず下記の混合比率の粉末を用意し、それ
ぞれ混合粉末をアセトン中に懸濁した。 オキシナイトライドガラス1 Y2O3 30重量% Al2O3 30重量% SiO2 30重量% Si3N4 10重量% オキシナイトライドガラス2 SrO 3.0重量% MgO 16.1重量% CeO2 19.0重量% ZrO219.6重量% Al2O3 2.6重量% SiO2 19.4重量% Si3N4 20.3重量%
【0019】一方、寸法が20mm×20mm×20mmの立方体状
の窒化珪素セラミックスを2個準備した。上記のペース
ト状の懸濁液を窒化珪素セラミックスの表面にはけで塗
り、両者を当接させ、アルミナるつぼ中に入れ、1550℃
で1時間窒素雰囲気下で熱処理し、1400℃で1時間、真
空中で熱処理した。この結果、オキシナイトライドガラ
ス1を用いた場合については、室温での4点曲げ強度が
880 MPa であり、母材である窒化珪素セラミックスの強
度とほぼ同程度であった。一方、オキシナイトライドガ
ラス2を用いた場合は、窒化珪素セラミックス同士が接
合しなかった。これは、オキシナイトライドガラス2
に、焼結助剤である Y2O3 、Yb2O3 のいずれもが含まれ
ていないために接合界面にガラス拡散層が形成されなか
ったためと考えられる。
【0020】(実施例2)実施例1において、立方体状
の窒化珪素セラミックスの焼結助剤を、 SrO、MgO 、 C
eO2 及び ZrO2 に変えた。他は実施例1と同様にして接
合実験を行った。この結果、オキシナイトライドガラス
1を用いた場合は、窒化珪素セラミックス同士が接合し
なかった。これは、オキシナイトライドガラス1に、焼
結助剤であるSrO 、MgO 、 CeO2 、 ZrO2 がいずれも含
まれていないためと考えられる。オキシナイトライドガ
ラス2を用いた場合は、室温での四点曲げ強度が720 MP
aであり、母材である窒化珪素セラミックスの強度とほ
ぼ同程度であった。
【0021】(実施例3)本発明者が別途開発した加熱
装置の製造に、本発明を適用した例について述べる。図
4は、この加熱装置を容器に取り付けた状態を示す概略
断面図、図5は図4の要部拡大図である。図4におい
て、17は半導体製造用CVDに使用される容器の本体、
1はその内部のケース14に取付けられたウエハー加熱用
の円盤状のセラミックスヒーターであり、ウエハー加熱
面2の大きさは4〜8インチとしてウエハーを設置可能
なサイズとしておく。容器本体17の内部にはガス供給孔
18から熱CVD用のガスが供給され、吸引孔19から真空
ポンプにより内部の空気が排出される。円盤状セラミッ
クスヒーター1は、窒化珪素製の緻密でガスタイトな円
盤状セラミックス基体3の内部にタングステン系等の抵
抗発熱体4をスパイラル状に埋設したものである。使用
するセラミックスは、好ましくはY2O3-Yb2O3を焼結助剤
とする窒化珪素である。
【0022】円盤状セラミックス基体3の背面6側には
一対の塊状端子5A, 5Bが設けられ、これら塊状端子5A,
5Bが抵抗発熱体4に接続されている。棒状の電極部材8
A, 8Bの一端はそれぞれ塊状端子5A, 5Bに連結される。
各電極部材8A, 8Bの他端にはそれぞれリード線9が接続
され、一対のリード線9が交流電源10に接続されてい
る。一対の電極部材8A, 8Bを通して抵抗発熱体4に電力
を供給し、円盤状セラミックスヒーター1を例えば最高
1100℃程度にまで加熱する。水冷ジャケット16を設けた
フランジ15によってケース14の上面を覆い、Oリング12
によってフランジ15と容器本体17の壁面とを気密にシー
ルし、フランジ15によって容器の天井壁面を構成する。
20は中空シースであり、セラミックスヒーター1に接合
されている。中空シース20の内部に、ステンレスシース
付きの熱電対21が挿入されている。
【0023】円筒状体11A, 11B, 11C の底部にあるフラ
ンジ部13が、ヒーター背面6に接合され、円盤状セラミ
ックス基体3と接合一体化されている。本例では、フラ
ンジ部15に三箇所で円形貫通孔が設けられ、各円形貫通
孔に円筒状体11A, 11B, 11Cがそれぞれ挿通される。各
円筒状体11A, 11B, 11C の上端面は容器外に露出し、各
円筒状体11A, 11B, 11C の筒内空間は容器外雰囲気によ
って満たされている。各円筒状体11A, 11B, 11C の底部
と円盤状セラミックス基体3とは気密にシールされ、各
円筒状体11A, 11B, 11C とフランジ15との間はOリング
12によって気密シールされ、かつ電気的にも絶縁され
る。
【0024】各電極部材8A, 8Bは、それぞれ塊状端子5
A, 5Bに連結されている。円筒状体11A の筒内空間には
電極部材8Aが固定され、円筒状体11B の筒内空間には電
極部材8Bが固定されている。本実施例では、温度測定器
として熱電対21を挿入した中空シース20を用い、この中
空シース20を円筒状体11C の筒内空間に固定する。これ
により、一対の電極部材8A, 8B、一対の塊状端子5A, 5
B、中空シース20はいずれも容器外雰囲気に曝される。
【0025】この加熱装置によれば、ヒーター背面6に
導電性の堆積膜7が生成しても、この堆積膜7が円筒状
体11A, 11Bによって遮断され、電極部材8A, 8Bが短絡す
ることはない。また、電極部材8A, 8Bと容器との間での
放電、漏電のおそれもない。更に、電極部材8A, 8Bが容
器内空間に露出しないので、電極部材8A, 8Bや塊状端子
5A, 5Bの腐食やこれによる容器内の汚染も生じない。
【0026】また、本発明者の研究によれば、特に真空
中の場合、熱電対の周囲のガス分子の挙動は、大気圧〜
1torrの真空状態においては粘性流域にあるが、真空度
が高まると分子流域に移行し、これに伴って熱電対の周
囲における熱移動の態様が大幅に変化するため、正確な
温度測定ができなくなることが判っている。また、粘性
流域においても、圧力変動が大きい場合は温度測定誤差
が存在することが判っている。この点、本実施例では、
温度測定器である、熱電対21入りの中空シース20と、円
盤状セラミックス基体3との接合部分が、圧力の変化し
ない容器外雰囲気に面している。従って、上記したよう
な圧力変動に伴う測定誤差は生じない。
【0027】ここで、共に窒化珪素セラミックスからな
る円筒状体11A, 11B, 11C と円盤状セラミックス基体3
とを接合する必要がある。即ち、セラミックスヒーター
1を常圧焼結又はホットプレス焼結し、その際、塊状端
子5A, 5Bと抵抗発熱体4とは予め成形体中に埋設してお
く。この後、射出成形、押し出し成形、プレス成形、静
水圧プレス成形によって円筒状の成形体を作製し、これ
を常圧焼結して円筒状体11A, 11B, 11C を作製する。各
円筒状体11A, 11B, 11C を、円盤状セラミックス基体3
の所定位置に、気密に接合する。
【0028】ここで、円筒状体11A, 11B, 11C と円盤状
セラミックス基体3との接合に、本発明のオキシナイト
ライドガラスを用いると、接合強度が強く、ガス漏れ等
も防止できる。
【0029】実際に、円筒状体11A と円盤状セラミック
ス基体3とを接合した実験結果について述べる。使用し
た円筒状体11A と円盤状セラミックス基体3は、共にY2
O3-Yb2O3 を焼結助剤とする窒化珪素から形成した。具
体的には、まず下記の混合比率の粉末を用意し、それぞ
れ混合粉末をアセトン中に懸濁した。 Y2O3 30重量% Al2O3 30重量% SiO2 30重量% Si3N4 10重量%
【0030】一方、上記のペースト状の懸濁液を、円筒
状体11A のフランジ部13の端面にはけで塗り、円筒状体
11A と円盤状セラミックス基体3を当接させてアルミナ
るつぼ中に入れ、1550℃で1時間窒素雰囲気下に熱処理
し、1400℃で1時間、真空中で熱処理した。そして、 4
00℃と室温との間で加熱−冷却サイクルを 100回繰り返
して実施したところ、接合部分からのガス漏れやクラッ
クなどの異常は認められなかった。
【0031】(実施例4)次いで、本発明者が開発した
更に他の加熱装置の製造に対し、本発明を適用した。ま
ず、この加熱装置について、図6を参照しつつ説明す
る。図6において、図4に示す部材と同一機能部材には
同一符号を付し、その説明は省略する。
【0032】この加熱装置31においては、円筒状支持部
22を円盤状セラミックス基体3の背面6に対して気密に
接合し、円筒状支持部22と容器17との間をOリング12を
介して気密にシールする。給電手段24及び熱電対25の一
端を円盤状セラミックス基体3中に埋設し、これらを筒
内空間23へと取り出す。
【0033】こうした加熱装置によれば、図4で説明し
た加熱装置と同様の効果を奏しうる。しかも、ケース14
を必要としないので、加熱装置全体の表面積を小さくで
き、表面吸着ガスが少なく、高真空では表面吸着ガスを
放出させる必要があることから、高真空を利用する半導
体製造装置において有利である。
【0034】ここで、円筒状支持体22と円盤状セラミッ
クス基体3との接合に、本発明のオキシナイトライドガ
ラスを用いると、接合強度が強く、ガス漏れ等も防止で
きる。実際に、円筒状支持体22と円盤状セラミックス基
体3とを接合した実験結果について述べる。使用した円
筒状支持体22と円盤状セラミックス基体3は、共にY2O3
-Yb2O3を焼結助剤とする窒化珪素からなる。具体的に
は、まず下記の混合比率の粉末を用意し、それぞれ混合
粉末をアセトン中に懸濁した。 Y2O3 30重量% Al2O3 30重量% SiO2 30重量% Si3N4 10重量%
【0035】上記のペースト状の懸濁液を、円筒状支持
体22の端面にはけで塗り、円筒状支持体22と基体3を当
接させてアルミナさや中に入れ、1550℃で1時間窒素雰
囲気下に熱処理し、1400℃で1時間、真空中で熱処理し
た。そして、この接合体を図6のように、容器17内に設
置してヘリウムガスによってリークテストをしたとこ
ろ、10-9torr l/ 秒のレンジで漏洩は認められなかっ
た。
【0036】(実施例5)Y2O3とYb2O3 とを焼結助剤と
して含有する窒化珪素セラミックスを、下記のオキシナ
イトライドガラス3,4によって接合し、四点曲げ強度
を測定した。具体的には、まず下記の混合比率の粉末を
用意した。 オキシナイトライドガラス3 Y2O3 30重量% Al2O3 30重量% SiO2 30重量% Si3N4 10重量% オキシナイトライドガラス4 SrO 3.0重量% MgO 16.1重量% CeO2 19.0重量% ZrO219.6重量% Al2O3 2.6重量% SiO2 19.4重量% Si3N4 20.3重量%
【0037】次いで、上記各比率の混合粉末を1600℃で
溶融させてガラス化し、このガラスを振動ボールミルを
用いて粉砕し、ガラスフリットを得た。このガラスフリ
ットをアセトン中に懸濁させ、ペースト状の懸濁液を得
た。
【0038】一方、寸法が20mm×20mm×20mmの立方体状
の窒化珪素セラミックスを2個準備した。上記のペース
ト状の懸濁液を窒化珪素セラミックスの表面にはけで塗
り、両者を当接させ、アルミナるつぼ中に入れ、1550℃
で1時間窒素雰囲気下で熱処理し、1400℃で1時間、真
空中で熱処理した。この結果、オキシナイトライドガラ
ス3を用いた場合については、室温での4点曲げ強度が
900MPa であり、母材である窒化珪素セラミックスの強
度とほぼ同程度であった。一方、オキシナイトライドガ
ラス4を用いた場合は、窒化珪素セラミックス同士が接
合しなかった。これは、オキシナイトライドガラス4
に、焼結助剤である Y2O3 、Yb2O3 のいずれもが含まれ
ていないために接合界面にガラス拡散層が形成されなか
ったためと考えられる。
【0039】(実施例6)実施例5において、立方体状
の窒化珪素セラミックスの焼結助剤を、 SrO、MgO 、 C
eO2 及び ZrO2 に変えた。他は実施例5と同様にして接
合実験を行った。この結果、オキシナイトライドガラス
3を用いた場合は、窒化珪素セラミックス同士が接合し
なかった。これは、オキシナイトライドガラス3に、焼
結助剤であるSrO 、MgO 、 CeO2 、 ZrO2 がいずれも含
まれていないためと考えられる。オキシナイトライドガ
ラス4を用いた場合は、室温での四点曲げ強度が750 MP
aであり、母材である窒化珪素セラミックスの強度とほ
ぼ同程度であった。
【0040】(実施例7)図4及び図5に示す加熱装置
において、実際に、円筒状体11A と円盤状セラミックス
基体3とを接合した実験結果について述べる。使用した
円筒状体11A と円盤状セラミックス基体3は、共にY2O3
- Yb2O3 を焼結助剤とする窒化珪素から形成した。具体
的には、まず下記の混合比率の粉末を用意した。 Y2O3 30重量% Al2O3 30重量% SiO2 30重量% Si3N4 10重量%
【0041】次いで、上記の混合粉末を1600℃で溶融さ
せてガラス化し、このガラスを振動ボールミルを用いて
粉砕し、ガラスフリットを得た。このガラスフリットを
アセトン中に懸濁させ、ペースト状の懸濁液を得た。
【0042】このペースト状の懸濁液を、円筒状体11A
のフランジ部13の端面にはけで塗り、円筒状体11A と円
盤状セラミックス基体3を当接させてアルミナるつぼ中
に入れ、1550℃で1時間窒素雰囲気下に熱処理し、1400
℃で1時間、真空中で熱処理した。そして、 400℃と室
温との間で加熱−冷却サイクルを 100回繰り返して実施
したところ、接合部分からのガス漏れやクラックなどの
異常は認められなかった。
【0043】(実施例8)図6に示す加熱装置におい
て、実際に、円筒状支持体22と円盤状セラミックス基体
3とを接合した実験結果について述べる。使用した円筒
状支持体22と円盤状セラミックス基体3は、共にY2O3-
Yb2O3 を焼結助剤とする窒化珪素からなる。具体的に
は、まず下記の混合比率の粉末を用意した。 Y2O3 30重量% Al2O3 30重量% SiO2 30重量% Si3N4 10重量% 次いで、上記の混合粉末を1600℃で溶融させてガラス化
し、このガラスを振動ボールミルを用いて粉砕し、ガラ
スフリットを得た。このガラスフリットをアセトン中に
懸濁させ、ペースト状の懸濁液を得た。
【0044】上記のペースト状の懸濁液を、円筒状支持
体22の端面にはけで塗り、円筒状支持体22と基体3を当
接させてアルミナさや中に入れ、1550℃で1時間窒素雰
囲気下に熱処理し、1400℃で1時間、真空中で熱処理し
た。そして、この接合体を図6のように、容器17内に設
置してヘリウムガスによってリークテストをしたとこ
ろ、10-9torr l/ 秒のレンジで漏洩は認められなかっ
た。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、被接合体である窒化珪
素セラミックスの焼結助剤のうち少なくとも一種以上の
成分と、窒化珪素とを少なくとも含有する、オキシナイ
トライドガラスによって窒化珪素セラミックスを接合す
るので、このガラス中の窒化珪素成分と焼結助剤成分と
が、熱処理時に窒化珪素セラミックス中へと拡散し、一
体化する。従って、接合部分の強度が高く、接合部分か
らのガス漏れや接合部分でのクラック発生を防止でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】Y2O3 - Al2O3 - SiO2 の三相成分図である。
【図2】Y2O3 - Al2O3 - SiO2 の三相成分図である。
【図3】Si3N4 の添加量とオキシナイトライドガラス生
成に必要な熱処理温度との関係を示すグラフである。
【図4】本発明のオキシナイトライドガラスを利用して
製造した加熱装置を容器に取り付けた状態を示す概略断
面図である。
【図5】図4の要部拡大断面図である。
【図6】本発明のオキシナイトライドガラスを利用して
製造した、他の加熱装置を、容器に取り付けた状態を示
す概略断面図である。
【符号の説明】
3 円盤状セラミックス基体 4 抵抗発熱体 11A, 11B, 11C 窒化珪素セラミックスからなる円筒状
体 22 窒化珪素セラミックスからなる円筒状支持体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梅本 鍠一 愛知県豊田市広美町上之切62番地

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被接合体である窒化珪素セラミックスの
    焼結助剤のうち少なくとも一種以上の成分と、窒化珪素
    とを少なくとも含有する、窒化珪素セラミックス接合用
    ガラス。
  2. 【請求項2】 焼結助剤として少なくともイットリアを
    含有する窒化珪素セラミックスの接合用ガラスであっ
    て、イットリア、アルミナ、シリカ及び窒化珪素からな
    り、イットリア、アルミナ及びシリカの合計重量と窒化
    珪素の重量との比率が7:3〜9.5 : 0.5 である、請求
    項1記載の窒化珪素セラミックス接合用ガラス。
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