JPH0548769B2 - - Google Patents

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JPH0548769B2
JPH0548769B2 JP20786085A JP20786085A JPH0548769B2 JP H0548769 B2 JPH0548769 B2 JP H0548769B2 JP 20786085 A JP20786085 A JP 20786085A JP 20786085 A JP20786085 A JP 20786085A JP H0548769 B2 JPH0548769 B2 JP H0548769B2
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JP
Japan
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maleimide
monomer
copolymer
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Kazumi Nakazawa
Yasuyuki Shimozato
Juichi Hashiguchi
Tomoji Yamamoto
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JSR Corp
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Japan Synthetic Rubber Co Ltd
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
a 産業上の利用分野 本発明は、耐熱性、耐衝撃性および加工性に優
れたマレイミド系共重合体の製造方法に関する。 b 従来の技術 ポリブタジエンゴムにスチレン、アクリロニト
リルをグラフト共重合した熱可塑性樹脂は、
ABS樹脂として今日多くの分野で使用されてい
るが、用途の多様化、要求される性能の高度化に
伴い、耐熱性の向上が強く望まれており、スチレ
ンの一部あるいは全部をα−メチルスチレンに置
き換えることによる改質が試みられている。しか
し、α−メチルスチレンの含量を高くすると耐熱
性は向上するが、その反面、衝撃強度および成形
加工性が大巾に低下し、ABS樹脂の有する物性
のバランスが損なわれる。しかもα−メチルスチ
レンの導入による耐熱性の向上には限界があり、
現状では自動車部品などの耐熱性を必要とする分
野で使用する素材としては、必ずしも満足できる
ものではない。 また、ABS樹脂の耐熱性を改良する方法とし
ては、ABS樹脂にマレイミド共重合体をブレン
ドする方法、ABS樹脂のグラフト共重合時ある
いはグラフト成分中にマレイミド系単量体を共重
合させる方法が提案されている。 前者の方法は、ABS樹脂とマレイミド共重合
体のブレンド比率を容易に変えることができる利
点を有し、そのため多種類の目的とする物性の樹
脂を比較的容易に生産できることから、工業的生
産に好適である。しかしながら、後者の方法で
は、マレイミド系単量体は、一般に常温で固体の
ものが多く、耐熱性向上改質剤として用いられる
N−フエニルマレイミド、N−o−クロルフエニ
ルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミドな
どは全て固体で水にほとんど溶けない。このこと
は重合操作におけるマレイミド系単量体の取扱い
および重合系への単量体の添加法を著しく困難な
ものとしている。溶液重合の場合は、溶媒にマレ
イミド系単量体を溶解させて使用すればよく、特
に問題とはならないが、乳化重合または懸濁重合
では、例えば特開昭60−79019号の実施例に示さ
れているごとく、他のモノマーに溶解させて使用
することが一般的に行なわれている。 通常の乳化重合、懸濁重合においては、モノマ
ーは液体であることが多く、固体であつても少量
であれば他のモノマーに溶解させて重合させるこ
とが可能である。 そこで、マレイミド系単量体も常温で固体のも
のが多く、従来、乳化重合、懸濁重合を行なう場
合には、他のモノマーに溶解させて重合系へ導入
していた。ところが耐熱性向上の要求が強まるに
つれ、ポリマー中のマレイミド系単量体含有量を
増す必要が生じてきた。しかし、もはやマレイミ
ド系単量体をモノマーに溶解して重合系に供給し
て重合し耐熱性を向上させることは限界に達して
いた。 すなわちこの方法では、乳化重合または懸濁重
合を行なうに際し、固体マレイミド系単量体の使
用量が制限されるばかりではなく、マレイミド系
単量体の単独添加ということはほとんど不可能で
あつた。 c 発明が解決しようとする問題点 前述のごとく、固体マレイミド系単量体を乳化
重合または懸濁重合で使用する場合には、従来、
実質的に他モノマーに溶解可能な範囲でしか固体
マレイミド系単量体を重合系に導入できないとい
う欠点を有していた。特開昭58−162616号に開示
されているように、マレイミド系単量体は芳香族
ビニル系単量体との共重合性が強いため、交互共
重合体を作りやすく、しかも非常にもろい。これ
を回避するため、上記特開昭58−162616号では、
重合反応操作においてマレイミド系単量体をビニ
ル系単量体の共重合速度より遅い速度で反応系に
している。ところが乳化重合または懸濁重合にお
いて、マレイミド系単量体を供給するにあたり、
単独で供給しようとすると、マレイミド系単量体
は固体のものが多いため、固体のまま供給する以
外は単独供給が困難である。そして、固体のまま
供給するにしても連続添加は制御が難しく、でき
たとしても反応器の壁に付着した固体が反応終了
時まで残つてしまうという問題点がある。上記公
報に開示された方法においても乳化重合、懸濁重
合においては、その実施例にみられるように、使
用するモノマーに溶解して連続添加している。 マレイミド系単量体、芳香族ビニル系単量体、
その他のビニル系単量体を共重合させる場合、前
述したように、マレイミド系単量体は芳香族ビニ
ル系単量体との共重合性が強く、しかも非常に共
重合速度が速いため、均質な重合体を得るために
は、マレイミド系単量体を単独で添加することが
望ましいことは明らかである。 現に前記方法においても、溶液重合では、マレ
イミド系単量体をメチルエチルケトンに溶解し、
マレイミド系単量体の単独添加を行なつている。 d 問題点を解決するための手段 本発明は、マレイミド系を含む共重合体を乳化
重合または懸濁重合で得るに際し、マレイミド系
単量体を水性分散体として重合系に供給すること
を特徴とするマレイミド系共重合体の製造方法で
あり、本方法によれば、固体マレイミド系単量体
を自由な割合で重合系に導入することができる。 本発明のマレイミド系単量体の水性分散体とし
ては、マレイミド系単量体は固体のまま、すなわ
ち細かい固体粒子として水中に分散していてもよ
いし、また溶媒に溶解した溶液の液滴として分散
していてもよい。またマレイミド系単量体の細か
い固体粒子が混在する溶液の液滴として水中に分
散していてもよい。 固体状態で分散させる場合には、例えばマレイ
ミド系単量体の固体の粉末もしくは細かい粒子を
作り、これをそのまま水に加えて撹拌して分散さ
せてもよいし、またその際、分散を良くするため
に乳化剤あるいは分散剤を加えることもできる。 またマレイミド系単量体を溶媒に溶解した溶液
とする場合、その溶媒としては、芳香族ビニル化
合物、シアン化ビニル化合物、(メタ)アクリル
酸エステルなどの単量体の一部に溶解してもよい
し、一般の溶剤、例えばトルエン、キシレン、シ
クロヘキサン、THF、ジメチルホルムアミド、
メチルエチルケトンなどに溶解してもよい。マレ
イミド系単量体は、溶媒には完全に溶解しなくて
もよく、一部固体粒子のまま溶液中に混在してい
てもよい。 かかるマレイミド系溶液を水中に分散させる場
合、そのまま水中に添加して撹拌し分散してもよ
いが、分散を良くし、それを安定化させるため
に、乳化剤あるいは分散剤を加えることもでき
る。 ここで乳化剤としては、ロジン酸カリウム、ロ
ジン酸ナトリウムなどのロジン酸塩、オレイン酸
カリウム、ラウリン酸カリウム、ラウリン酸ナト
リウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸
カリウムなどの脂肪酸のナトリウム、カリウム塩
およびラウリル硫酸ナトリウムなどの脂肪族アル
コールの硫酸エステル塩、さらにドデシルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウムなどのアルキルアリルス
ルホン酸などである。 また分散剤としては、ポリビニルアルコール、
ポリエチレンオキサイドなどの高分子分散剤また
はリン酸カルシウム、リン酸マグネシウムなどの
無機分散剤などを使用することができる。 本発明でいうマレイミド系単量体を含有する共
重合体とは、マレイミド系単量体と他の共重合可
能な単量体との共重合体および該共重合体にゴム
成分を含有するグラフト共重合体も含まれる。 マレイミド系単量体としては、N−メチルマレ
イミド、N−エチルマレイミド、N−フエニルマ
レイミド、N−o−クロルフエニルマレイミド、
N−シクロヘキシルマレイミドなどが使用でき
る。 共重合可能な単量体としては、スチレン、α−
メチルスチレンなどの芳香族ビニル化合物、アク
リロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアン
化ビニル化合物、メタクリル酸メチル、アクリル
酸メチルなどのアクリル酸エステル単量体が挙げ
られる。これらは1種または2種以上で使用する
ことができる。 ゴム成分としては、ポリブタジエンゴム、
SBR,NBR,エチレンプロピレン系ゴム、アク
リルゴム、(メタ)アクリル酸エステルとブタジ
エンの共重合体ゴムなどが挙げられる。 共重合体中のマレイミド系単量体の含有量は、
70重量%以下、好ましくは60重量%以下である。 乳化重合を行なう場合には、水に分散させたマ
レイミド系単量体を重合開始前に仕込んでも良
く、または重合中に連続的あるいは開歇的に供給
してもよい。一般的には固体モノマーが重合系に
入ると、固体が水中に溶け出し、ミセルに進入す
るまでが遅く、液体に溶解した場合と重合挙動
(重合率など)が変わる。ところがマレイミド系
単量体の場合には、十分な撹拌条件下では、拡散
過程は律速段階とはならず、重合律速であること
がわかつた。すなわち、マレイミド系単量体をモ
ノマーなどに溶かして重合系に導入しても、固体
(粉末)のまま導入しても、重合挙動、物性など
には何ら差がみられないということである。勿
論、重合終了時には反応系中に添加したマレイミ
ド系単量体の固体は全て消失していた。 また、本発明の方法より、マレイミド系単量体
の添加量がモノマーへの溶解度などに制約されな
いので、従来以上のマレイミド系単量体の重合系
への導入が可能になつた。事実、モノマーに溶解
不能な量のマレイミド系単量体を、水スラリー状
でビニル系単量体の共重合系へ連続添加しても、
何ら異常は認められず、耐熱性、耐衝撃性に優れ
た樹脂を得ることができた。これは従来のモノマ
ーに溶解して重合する方法では達成できないもの
である。 マレイミド系単量体の水性分散体の平均粒子径
は、好ましくは5mm以下、特に好ましくは1mm以
下、さらに好ましくは0.1mm以下である。 平均粒子径が小さくなる程、重合系に添加され
たのちの、重合系内への分散が良好となるため、
均一に重合が行なわれ、物性の優れた共重合体が
得られるので好ましい。 懸濁重合でも状況は全く同じで、マレイミド系
単量体を水中に分散させて使用できる。 マレイミド系単量体を水性分散体として重合系
に供給する方法は、マレイミド系単量体を単独で
連続的または間歇的に供給する時に特に有効であ
る。 本発明によれば、共重合体中に含まれるマレイ
ミド系単量体含有量に制限がなくなるため、マレ
イミド単量体を自由な割合で仕込むことができ、
異なるマレイミド系単量含有量を有するポリマー
の種類を従来に比べて格段に増やすことができ
る。 従来、乳化重合または懸濁重合系にマレイミド
系単量体を導入する方法としては、マレイミド系
単量体をその融点以上まで温度を上げ、液状で供
給する方法も考えられているが、この方法では、
一般に重合操作がマレイミド系単量体の融点より
も低い温度で操作されるため重合系に供給すると
同時に融解したマレイミド系単量体系内で固化
し、しかも乳化重合では撹拌が比較的穏かなので
大きな塊りとなつて重大な支障をきたすことにな
る。 またモノマーに粉末状のマレイミド単量体を溶
解度以上に仕込んで分散させようとしても、モノ
マー中で融着を起こし肥大化してしまい、重合系
内においてもこれらの粒子が重合終了時まで残つ
てしまい問題となるので、マレイミド系単量体の
単量体に対する溶解度以上のマレイミド系単量体
を使用することができず、その結果、マレイミド
系単量体の使用量が制限される。 これに対し、本発明においては上記のようなマ
レイミド系単量体の使用量にとくに制限はなく、
マレイミド系化合物の含有率の高い共重合体を乳
化重合あるいは懸濁重合で好適に製造することが
できる。本発明にて得られたマレイミド系共重合
体は、それがマトリツクス体の場合は、ゴムを含
む芳香族ビニル系グラフト体とブレンドすること
により、またそれがゴムにグラフト重合させたグ
ラフト体の場合は、芳香族ビニル系マトリツクス
樹脂とブレンドすることにより、耐熱性の高いゴ
ム変性マレイミド系樹脂が得られる。 e 実施例 以下に実施例を示して、本発明を具体的に説明
する。なお%、部はそれぞれ重量%、重量部を表
わす。 実施例 1 フラスコ内に、イオン交換水220部、ドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム3部、α−メチル
スチレン60部、アクリロニトリル20部を仕込み、
窒素気流下、撹拌しながら下記の重合開始剤成分
を加えて、重合を開始した。 重合開始成分 (A)エチレンジアミン四酢酸ナトリウム 0.1(部) 硫酸第1鉄7水和物 0.0003(〃) ソジウムホルムアルデヒドスルホキシレート
0.2(〃) 上記の成分をイオン交換水20部に溶かす。 (B)ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサ
イド 0.1(部) 他方、粉末のN−フエニルマレイミド20部を、
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.3部を
含むイオン交換水60部に分散させ、撹拌し分散粒
子の平均粒子径が0.05mm(光学顕微鏡を用いて測
定した。)の水性分散液を得た。これを重合開始
とともにポンプで前記重合系へ連続的に添加し、
3時間を要して供給した。そののち、1時間反応
を行ない重合を終了させた。重合転化率は97%で
あつた。得られた共重合体ラテツクスに塩化カル
シウムを加え、凝固し水洗乾燥して共重合体−1
を得た。 本実施例において重合終了時、重合系内に固体
状N−フエニルマレイミドの存在は認められなか
つた。 得られた共重合体−1の評価結果を表−1に示
す。 実施例 2 実施例1のα−メチルスチレン60部、アクリロ
ニトリル20部にかえて、ポリブタジエンゴムラテ
ツクスを固型分換算で15部、α−メチルスチレン
45部、スチレン7部、アクリロニトリル18部を用
い、一方、N−フエニルマレイミド20部にかえて
N−フエニルマレイミド15部を用いた以外は、実
施例1と同様の方法で重合を行なつた。重合転化
率は98%であつた。 得られた共重合体−2の評価結果を表−1に示
す。 実施例 3 フラスコ内に、イオン交換水200部、ドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム3部を加え、α−
メチルスチレン50部、アクリロニトリル10部を仕
込み、窒素気流下、撹拌しながら60℃に昇温した
のち、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム0.1部、
硫酸第一鉄7水和物0.0003部、ソジウムホルムア
ルデヒドスルホキシレート0.2部をイオン交換水
20部に溶かした溶液と、ジイソプロピルベンゼン
ハイドロパーオキサイド0.1部を加えて重合を開
始した。 他方、粉末のN−フエニルマレイミド40部を、
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.6部を
含むイオン交換水100部に分散させ、良く撹拌し
ておく。これを重合開始とともにポンプで連続的
に添加し、3時間を要して供給した。4時間目の
重合転化率は98%であつた。得られたラテツクス
をラテツクス(A)とする。 これとは別に、イオン交換水220部、ドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム2.0部、α−メチ
ルスチレン72.5部、アクリロニトリル27.5部、t
−ドデシルメルカプタン0.4部を加え、フラスコ
内温を60℃に昇温したのち、エチレンジアミン四
酢酸ナトリウム0.1部、硫酸第一鉄7水和物0.003
部、ソジウムホルムアルデヒドスルホキシレート
0.2部をイオン交換水20部に溶解した溶液を加え、
ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキシド
0.1部を加えて重合を開始し、湯浴温度を60℃に
保つたまま3時間重合させてラテツクス(B)を得
た。重合転化率は99%であつた。 このようにして得られた(A),(B)ラテツクスを重
量比(A)/(B)=50/50で混合し、塩化カルシウムを
用いて凝固し水洗し、乾燥して回収した。 得られた共重合体−3の評価結果を表−1に示
す。 比較例 1 フラスコ内に、イオン交換水220部、ドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム3部を加え、N−
フエニルマレイミド20部をα−メチルスチレン60
部に溶解させフラスコに仕込んだ。窒素気流下、
撹拌しながら60℃に昇温したのち、エチレンジア
ミン四酢酸ナトリウム0.1部、硫酸第一鉄7水和
物0.003部、ソジウムホルムアルデヒドスルホキ
シレート0.2部をイオン交換水20部に溶かした溶
液と、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキ
サイド0.1部を加えて重合を開始した。重合開始
1時間後から、アクリロニトリル20部を2時間か
けて連続的に添加した。アクリロニトリル添加終
了後、さらに1時間して反応を完結した。反応率
は97%であつた。実施例1と同様の方法で共重合
体−4を回収した。 共重合体−4の評価結果を表−1に示す。 比較例 2 比較例1でN−フエニルマレイミド20部をα−
メチルスチレンに溶解せずに、固体のままフラス
コに仕込んだ。それ以外は比較例1と同様の方法
で行なつた。 得られた共重合体−5の評価結果を表−1に示
す。 比較例 3 フラスコ内にイオン交換水220部、ドデシルベ
ンゼンスルホン酸ナトリウム3部を仕込み窒素気
流下、撹拌しながら60℃に昇温したのち、実施例
1で用いた重合開始剤成分を加えた。 他方、粉末の−フエニルマレイミド20部をα−
メチルスチレン60部とアクリロニトリル20部の単
量成分に溶解し、フラスコに2時間にわたつて連
続的に添加し、さらに1時間反応を行なつた。重
合転化率は97%である。実施例1と同様の方法で
共重合体6を回収した。 共重合体−6の評価結果を表−1に示す。 上記実施例、比較例の共重合体とブレンドする
グラフト体は次のようにして製造される。 グラフト体1の製法; フラスコにポリブタジエンゴムラテツクスを固
型分換算で60部、イオン交換水150部、スチレン
7部、アクリロニトリル3部を加えて、フラスコ
内温度を60℃に昇温したのち、ピロリン酸ナトリ
ウム0.2部、硫酸第一鉄7水和物0.01部、ぶどう
糖0.4部をイオン交換水20部に溶解した溶液を加
え、キユメンハイドロパーオキシド0.05部を加え
て重合を開始し、温浴温度を70℃に保つた。1時
間重合させたのち、スチレン21部、アクリロニト
リル9部、キユメンハイドロパーオキシド0.05部
を3時間かけて連続的に添加し、さらに1時間重
合させて反応を完結させた。得られた共重合体を
塩化カルシウムを用いて凝固し、水洗、乾燥し
た。 グラフト体の製法; フラスコにポリブタジエンゴムラテツクスを固
型分換算で60部、イオン交換水150部、スチレン
7部、アクリロニトリル3部を加えて、フラスコ
内温度を60℃に昇温したのち、ピロリン酸ナトリ
ウム0.2部、硫酸第一鉄7水和物0.01部、ぶどう
糖0.4部をイオン交換水20部に溶解した溶液を加
え、キユメンハイドロパーオキシド0.05部を加え
て重合を開始し、温浴温度を70℃に保つた。1時
間重合させたのち、N−フエニルマレイミド13
部、スチレン12部、アクリロニトリル5部、キユ
メンハイドロパーオキシド0.02部からなるスラリ
ー状の混合物を3時間かけて連続的に添加し、さ
らに1時間重合させて反応を完結させた。得られ
た共重合体を塩化カルシウムで凝固し、水洗乾燥
した。 実施例1,3、比較例1,2,3の共重合体と
上記グラフト体を75:25(部)の割合でブレンド
したブレンド物および実施例2の共重合体2から
射出成形によりテストピースを成形し、表−1に
示す物性について評価した。 下記に物性評価方法を示す。 アイゾツト衝撃強度:ASTM D256 1/4″、 23℃、ノツチ付 H.D.T :ASTM D648 1/2″264psi メルトフローレート(MFR):JIS K7210、 240℃、10Kg荷重 表−1の評価結果は次のとおりであつた。 実施例1,2,3により得られた共重合体は
H.D.T、アイゾツト衝撃強度、MFRともに優れ
ている。 比較例1の共重合体はMFRとアイゾツト衝撃
強度が劣る。 比較例2の共重合体はMFRとアイゾツト衝撃
強度が劣る。 比較例3の共重合体はMFRとアイゾツト衝撃
強度が劣る。
【表】 f 実施例の効果 以上の実施例から明らかなように、本発明によ
れば乳化重合、懸濁重合においてマレイミド系単
量体を自由な割合で重合系に導入することがで
き、耐熱性、加工性、耐衝撃強度に優れた樹脂を
得ることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 マレイミド系単量体を含む共重合体を乳化重
    合または懸濁重合により製造する際に、マレイミ
    ド系単量体を水性分散体として重合系に供給する
    ことを特徴とするマレイミド系共重合体の製造方
    法。
JP20786085A 1985-09-20 1985-09-20 マレイミド系共重合体の製造方法 Granted JPS6268805A (ja)

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JP20786085A JPS6268805A (ja) 1985-09-20 1985-09-20 マレイミド系共重合体の製造方法

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JPS6268805A JPS6268805A (ja) 1987-03-28
JPH0548769B2 true JPH0548769B2 (ja) 1993-07-22

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JPS63286412A (ja) * 1987-05-20 1988-11-24 Nippon Shokubai Kagaku Kogyo Co Ltd 乳化重合方法
JP2003080596A (ja) 2001-06-26 2003-03-19 Matsushita Electric Works Ltd 樹脂成形品及びその製造方法
JP5217522B2 (ja) * 2008-03-07 2013-06-19 東ソー株式会社 重合体の製造方法

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