JPH054783Y2

JPH054783Y2 -

Info

Publication number: JPH054783Y2
Application number: JP1989022447U
Authority: JP
Priority date: 1989-02-28
Filing date: 1989-02-28
Publication date: 1993-02-05
Anticipated expiration: 2003-02-05
Also published as: JPH02112180U

Description

【考案の詳細な説明】［産業上の利用分野］本考案はリム付洗面器に係り、特にリムから水
を流出させる際の音が小さくなるように改良され
たリム付洗面器に関するものである。

［従来の技術］洗面器鉢部の上縁にリムを周回して設けたリム
付洗面器は、例えば実開昭60−87271号、同58−
159987号、同57−85988号、同61−72296号、同61
−68797号等により公知である。この種のリム付
洗面器においては、リムから鉢部の全面に水が流
出されるので、鉢面をこの流出水により洗浄する
ことができる。

このリム付洗面器においては、給水口からリム
内に導入された水が二手に分れ、一方は時計回り
方向にリム内を流れ、他方は反時計回り方向にリ
ム内を流れ、この途中において各リム流出口から
鉢面に流出する。

［考案が解決しようとする課題］このように給水口からリム内に導入された水が
二手に分れて流れるリム付洗面器においては、給
水口と反対部（以下、リムエンド部ということが
ある。）において上記の分流水同志が衝突するの
で、大きな衝突音が発生する。また、リム流出口
から水が流出を開始するときには、それまでリム
内に貯つていた空気が水と共に流出し、この際に
気泡がはじける騒音が発生する。この空気による
騒音は、リム内が水で満水状態になるまで継続す
る。

このような音は、特に夜間などには著しく大き
く感じられるものであり、この騒音を低減するこ
とが期待されている。

［課題を解決するための手段］本考案のリム付洗面器は、洗面器鉢部の上縁に
リムが周回して設けられており、給水口からリム
内に導入された洗浄水が２方向に分流して給水口
と反対部へ向つて流れるものの改良に関する。本
考案のリム付洗面器においては、該給水口と反対
部（リムエンド部）においてリム内に前記分流し
た洗浄水の衝突防止用の仕切壁を設けてある。そ
して、該仕切壁の上部又はその近傍のリム壁面
に、リム内と鉢内とを連通する空気抜き孔を設け
ている。

［作用］本考案のリム付洗面器においては、該給水口と
反対部においてリム内に前記分流した洗浄水の衝
突防止用の仕切壁を設けてあるので、給水口から
二手に分れた分流水は該仕切壁に当るだけであ
り、分流水同志は衝突しない。このため、分流水
の衝突音が発生しない。

また、該仕切壁の上部又はその近傍のリム壁面
に、リム内と鉢内とを連通する空気抜き孔を設け
たので、リム内に貯つていた空気は、給水開始と
共にこの空気抜き孔からリム外に排出が開始され
る。従つて、水と空気との混合流体が流出される
ことがなく、気泡がはじける騒音も防止されるよ
うになる。

［実施例］以下図面を参照して実施例について説明する。

第１図ａは本考案の実施例に係るリム付洗面器
の平面図、第１図ｂはａ図のＢ−Ｂ断面図、第２
図、第３図はそれぞれ第１図ａの−線、−
線に沿う断面図である。符号１はリム付洗面器
であり、その鉢部２の上縁にはリム３が周回して
設けられている。符号４はこのリム３の内部の通
水床面、符号５は給水管、６はこのリム３内から
の水の流出口を示している。また、符号７は排水
口、８はオーバーフロー口、９は洗面器１の焼成
時の台座を示している。なお、この流出口６は所
定の間隔をおいて多数設けられている。

符号１０は給水管５と反対側のリムエンド部を
示す。第１図ｂの通り、このリムエンド部１０に
は仕切壁１１，１２がリム通水床面４から立ち上
げられている。本実施例では、仕切壁１１，１２
の上端同志が水平壁１３により連結されており、
該水平壁１３には空気抜き孔１４が開設されてい
る。水平壁１３とリム天井壁３ａとの間は間隙３
ｂがあいている。

このように構成されたリム付洗面器において、
給水管５からリム３内に供給され、矢印Ｌ，Ｒの
如く二手に分れて通水床面４に沿つてリムエンド
部１０へ向つて流れる。そして、その途中におい
て流出口６から鉢部２に向つて流出する。この場
合、リム３内に貯つていた空気は水の流れに押さ
れてリムエンド部１０へ向つて流れ、空気抜き孔
１４から排出される。なお、空気抜き孔１４の設
置レベルはリム通水床面４よりも相当に高位とな
つているので、リム３内に水が第１図ｂの符号Ｗ
の如く満たされるようになつても、空気抜き孔１
４までは水は到達しない。従つて、リム３内から
流出口６を通つて流出する水には空気が巻き込ま
れておらず、流出口６を流出する際の音の発生が
極めて小さい。

また、第１図の時計回り方向の流れＲと反時計
回り方向の流れＬは仕切壁１１，１２に衝突する
が、分流Ｌ，Ｒ同志が衝突することがなく、これ
による衝突音も発生しない。

第４図〜６図に別の実施例を示す。第４図はリ
ム通水床面４から仕切壁１１を立ち上げ、この仕
切壁１１の上端面から空気抜き孔１４を下方に穿
設したものである。第５図はリム３内をリムエン
ド部１０で完全に区画するように仕切壁１１を立
設し、リム外周壁１５に空気抜き孔１４を穿設し
たものである。なお、第６図の如く、空気抜き孔
１４は、外周面壁１５と鉢部２の側面壁２ａとの
間に形成された間隙１６を介して鉢内に連通して
いる。

上記実施例はいずれも本考案の一例であつて、
本考案は図示以外の構成とすることができ、例え
ば洗面器の形状や給水管の接続位置を図示以外と
しても良い。また、上記実施例ではリム３の通水
床面４に所定間隔ごとに流出口６が設けられてい
るが、通水床面４に連続的に延びるスリツト状の
開口を設け、いわゆるオープンリムタイプとして
も良い。

［考案の効果］以上の通り、本考案のリム付洗面器において
は、リムから鉢部に向つて水が流出する際の音が
極めて小さくなる。

【図面の簡単な説明】

第１図ａは本考案の実施例を示す平面図、第１
図ｂ、第２図及び第３図はそれぞれ断面図であ
る。第４図及び第５図は本考案の別の実施例を示
す断面図、第６図は第５図の−線断面図であ
る。１……リム付洗面器、２……鉢部、３……リ
ム、４……通水床面、５……給水管、６……流出
口、１０……リムエンド部、１１，１２……仕切
壁、１４……空気抜き孔。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】洗面器鉢部の上縁にリムが周回して設けられて
おり、給水口からリム内に導入された洗浄水が２
方向に分流して給水口と反対部へ向つて流れるリ
ム付洗面器において、該給水口と反対部においてリム内に前記分流し
た洗浄水の衝突防止用の仕切壁を設けると共に、該仕切壁の上部又はその近傍のリム壁面に、リ
ム内と鉢内とを連通する空気抜き孔を設けたこと
を特徴とするリム付洗面器。