JPH054741U - 永久磁石回転子 - Google Patents

永久磁石回転子

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JPH054741U
JPH054741U JP5000591U JP5000591U JPH054741U JP H054741 U JPH054741 U JP H054741U JP 5000591 U JP5000591 U JP 5000591U JP 5000591 U JP5000591 U JP 5000591U JP H054741 U JPH054741 U JP H054741U
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permanent magnet
iron core
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島 比呂海 矢
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 永久磁石片を保持する鉄心の外周リング部の
幅を、磁石片の中心部で狭くし、両端部で広くすること
により、構造上充分に強度を有し、界磁用永久磁石の磁
力を効率よく利用できる永久磁石回転子を提供する。 【構成】 外周近傍に複数の磁石片用開口6を有する円
形鋼板4を積層して円柱状の鉄心2を形成し、複数の断
面扇状の界磁用永久磁石片3を挿着する永久磁石回転子
において、前記磁石片用開口6と前記鉄心2の外周面と
の間に形成される外周リング部aの幅を外周リング部a
の中心より両端を大きくした。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は多数の鋼板を積層した円柱状の鉄心の内部に、複数の断面扇状の界磁 用永久磁石片を外側の曲面が鉄心の外周面に近接するように組み込んだ永久磁石 回転子関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に鋼板を多数積層して円柱状の鉄心を形成し、この鉄心の内部に複数の断 面扇状の界磁用永久磁石片を組み込んだ永久磁石回転子において、界磁用永久磁 石片の外側の曲面を鉄心の外周を形成する円と同心的な円弧によって形成した永 久磁石回転子が知られている。
【0003】 図4は、上記従来の永久磁石回転子の一部を分解して示している。永久磁石回 転子21の鉄心22は外周近傍に複数の磁石片用開口を有する多数の円形鋼板 23を積層して形成され、全体として円柱状の形態を有している。この鉄心に4 つの断面扇状の永久磁石片24が永久磁石回転子21の磁石片用開口に挿入され ている。 4つの永久磁石片24のうち2つは、外側の曲面がN極に着磁され、内側の曲 面がS極に着磁されている。残る2つの永久磁石片24は反対に、外側の曲面が S極に着磁され、内側の曲面がN極に着磁されている。このように反対に着磁さ れた永久磁石片24を交互に配置することにより、永久磁石回転子21の外周面 は周方向に交互にN極とS極の磁性を示す。 図5は従来の永久磁石回転子21の断面の一部を拡大して示している。永久磁 石回転子21の断面全体は、図中に示す回転子の中心線B−B´に関して対称で あって、中心線B−B´の下側の断面は図示を省略している。図5において鉄心 22の外周面は、鉄心22の回転中心O´1 を中心とする半径r´1 の円によっ て軌定されている。一方、永久磁石片24の外側の曲面は、前記回転中心O´1 を中心とする半径r´2 の円弧によって軌定されている。永久磁石片24の内側 の曲面は、前記回転中心O´1 を中心とする半径r´3 の円弧によって軌定され ている。このような形状の永久磁石片24が鉄心22の外周面の内側に沿って配 置されているので、鉄心22は永久磁石片24の外側曲面を覆ってこれを保持す る外周リング部a´と、永久磁石片24の間に介在する継手部b´と、前記外周 リング部a´と継手部b´とを連結する連結部c´とを有している。 永久磁石片24の外側曲面と内側曲面は鉄心22の外周面と同心的配置され、 かつ、永久磁石片24の磁力の減少をできる限り防止するために、上記鉄心22 の外周リング部a´は細い等しい幅を有し、連結部c´は小さな断面積を有して いる。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら上記構造の従来の永久磁石回転子では、永久磁石回転子が高速で 回転するときに、永久磁石片が遠心力によって永久磁石回転子の半径方向外側に 引張られ、前記鉄心の連結部c´に大きな応力が発生する。また、鉄心の連結部 c´に接する永久磁石片の角部が鋭角的な形状を有しているために、連結部c´ に応力が集中する。このため、永久磁石回転子の高速回転中に鉄心の連結部c´ が破断することがあった。 これに対し、鉄心の連結部c´の断面積を増加させるために、永久磁石片の外 側曲面を軌定する円弧の半径r´2 を小さくし、鉄心の外周リング部a´の幅を 大きくすることができるが、この場合永久磁石片の磁力が減少し、磁石の利用効 率が悪い。 そこで本考案の目的は、構造上充分に強度を有し、界磁用永久磁石の磁力を効 率よく利用できる低振動・低騒音の永久磁石回転子を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本考案の永久磁石回転子は、外周近傍に複数の磁石 片用開口を有する円形鋼板を積層して円柱状の鉄心を形成し、複数の断面扇状の 界磁用永久磁石片を挿着する永久磁石回転子において、前記永久磁石片用開口と 前記鉄心の外周面との間に形成される外周リングの幅を外周リング部の中心より 両端を大きくすることを特徴とするものである。
【0006】
【作用】
本考案の永久磁石回転子によれば、前記鉄心の外周リング部は、永久磁石片の 中心部において幅が小さく、両端部において幅が大きくなるので、永久磁石片の 外側曲面を覆う鉄心の外周リング部と、永久磁石片の間に介在する鉄心の継手部 とを連結する鉄心の連結部の面積を大きくすることができる。また、磁石片用開 口の角部の湾曲をゆるやかにすることができるので、高速回転中に鉄心の連結部 に発生する応力が小さい。
【0007】
【実施例】
以下本考案の一実施例について添付の図面を参照して説明する。 図2は本考案による永久磁石回転子の全体を一部分解して示している。永久磁 石回転子1は円柱状の鉄心2と、4つの断面扇状の界磁用永久磁石片3とから構 成されている。前記鉄心2は円形の鋼板4を多数積層して形成されている。鋼板 4の中心部には回転軸を挿入するための回転軸用開口5が設けられ、周縁部には 永久磁石片3の断面形状と整合する磁石片用開口6が設けられている。各鋼板4 は、回転軸用開口5と磁石片用開口6とが互いに一致するように一体に積層され ている。 前記界磁用永久磁石片3のうち2つは、外側がN極に、内側がS極に着磁され 、他の2つは反対に、外側がS極に、内側がN極に着磁されている。これら界磁 用永久磁石片3は、図中に示すように、外側が回転子の周方向に交互にN極とS 極となるように前記鉄心2の磁石片用開口6に挿入されている。この結果、永久 磁石回転子1は、図中に示すように、周方向に交互にN極とS極の磁性を示す磁 極部を有している。
【0008】 図3は本考案の永久磁石回転子を用いたブラシレスモータの全体を示している 。本考案の永久磁石回転子1の回転軸用開口5には回転軸7が圧入され、永久磁 石回転子1と回転軸7は一体に回転するように構成されている。回転軸7の両端 部はボールベアリング8を介してモータケース9によって回転自在に支承されて いる。モータケース9の内周面には固定子10が固定され、固定子10の内周面 は永久磁石回転子1の外周面と僅かな距離を隔てて対向するように構成されてい る。 固定子10の駆動コイルに、図示しない制御回路によって制御された電流が流 されることにより、固定子10の内部空間に回転する磁界が発生する。この固定 子10の回転磁界と前記永久磁石回転子1の磁極部との相互作用により、永久磁 石回転子1は高速で回転する。
【0009】 図1は、本願考案の要部である永久磁石回転子1の断面の一部を拡大して示し ている。永久磁石回転子1の断面全体は、図中に示す回転子の中心線A−A´に 関して対称であって、中心線A−A´の下側の断面は図示を省略している。図1 において鉄心2の外周面は、鉄心2の回転中心O1 を中心として半径r1 の円に よって軌定されている。一方、永久磁石片3の外側の曲面は、前記中心O1 から 半径方向外側に所定距離はなれた点O2 を中心として半径r2 の円弧によって軌 定されている。また、各永久磁石片3の内側の曲面は、中心O2 を中心として半 径r3 の円弧によって軌定されている。 永久磁石片3は、図中に示すように、外側曲面が鉄心2の外周面の内側に近接 して組み込まれているので、鉄心2は磁石片用開口部6と鉄心2の外周面との間 に形成され、永久磁石片3の外側曲面を覆ってこれを保持する外周リング部aと 、永久磁石片3の間に介在する継手部bと、前記外周リング部aと継手部bとを 連結する連結部cとを有している。 永久磁石片3の外側曲面が回転中心O1 から半径方向外側の点O2 を中心とす る円弧によって軌定されているので、前記鉄心2の外周リング部aは、永久磁石 片3の中心部において幅が狭く、永久磁石片3の両端において幅が広い形状を有 している。また、同じ理由により、鉄心2の磁石片用開口6の角部の湾曲をゆる やかなものにでき、連結部cの面積を大きくすることができる。
【0010】 次ぎに上記構造に基づいて本考案の永久磁石回転子の作用・効果について説明 する。 図3において説明したように、永久磁石回転子1はモータの固定子10等によ って高速で回転駆動される。永久磁石回転子1が高速で回転しているとき、各永 久磁石片3は図1に示した遠心力Fを受け、各永久磁石片3は永久磁石回転子1 の外側に向って飛散しようとする。この永久磁石片3の遠心力Fによって、鉄心 2の外周リング部aは外側に引っ張られ、前記鉄心2の連結部cに大きな引張り 力が発生する。しかし、本考案の永久磁石回転子1によれば、鉄心2の外周リン グ部aは中心において幅を狭く、両端において幅を広くして連結部cに大きな面 積を有しているので、連結部cに発生する応力が小さい。また、磁石片用開口6 の角部がゆるやかに湾曲しているので、磁石片用開口6の角部への応力集中が少 ない。このことにより、鉄心2の連結部cが永久磁石片3の遠心力Fによって破 断することがない。 また、鉄心2の外周リング部aは永久磁石片3の中心部において幅が狭く、永 久磁石片3の両端において幅が広いので、永久磁石片3の磁力強さを低下させる ことなく、遠心力Fに対する外周リング部aの強度を充分確保することができる 。さらに永久磁石片3の磁束が外周リング部aの中心部に集中するので、固定子 10のN極とS極との切り換え時に発生する永久磁石回転子の脈動トルクが小さ く、低振動・低騒音のモータを得ることができる。
【0011】
【考案の効果】
本考案の永久磁石回転子によれば、鉄心の外周リング部は、永久磁石片の中心 部において幅を小さく、両端部において幅を大きく形成しているので、鉄心の連 結部の面積を大きくするとともに、磁石片用開口の角部の湾曲をゆるやかにする ことができる。このことにより、本考案の永久磁石回転子は、高速回転中に鉄心 の連結部に発生する応力が小さくなり、鉄心の連結部が破断して界磁用永久磁石 が飛散する事故を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の永久磁石回転子の一部を拡大して示し
た断面図。
【図2】本考案の永久磁石回転子の斜視図。
【図3】本考案の永久磁石回転子を用いたモータの側断
面図。
【図4】従来の永久磁石回転子の斜視図。
【図5】従来の永久磁石回転子の一部を拡大して示した
断面図。
【符号の説明】
1 永久磁石回転子 2 鉄心 3 界磁用永久磁石片 4 鋼板 6 磁石片用開口 a 外周リング部 O1 回転中心 O2 外側曲面の中心点

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】外周近傍に複数の磁石片用開口を有する円
    形鋼板を積層して円柱状の鉄心を形成し、複数の断面扇
    状の界磁用永久磁石片を挿着する永久磁石回転子におい
    て、前記永久磁石片用開口と前記鉄心の外周面との間に
    形成される外周リングの幅を外周リング部の中心より両
    端を大きくすることを特徴とする永久磁石回転子。
JP5000591U 1991-06-28 1991-06-28 永久磁石回転子 Expired - Lifetime JP2543165Y2 (ja)

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JP2543165Y2 (ja) 1997-08-06

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