JPH0547186B2 - - Google Patents

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JPH0547186B2
JPH0547186B2 JP59043814A JP4381484A JPH0547186B2 JP H0547186 B2 JPH0547186 B2 JP H0547186B2 JP 59043814 A JP59043814 A JP 59043814A JP 4381484 A JP4381484 A JP 4381484A JP H0547186 B2 JPH0547186 B2 JP H0547186B2
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JP
Japan
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egg yolk
oil
trypsin
partially hydrolyzed
emulsified
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JP59043814A
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JPS60188040A (ja
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Yukyoshi Kobayashi
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Kewpie Corp
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QP Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、水中油型乳化食品に関する。 マヨネーズに代表される水中油型乳化食品は、
他の食品に添加して味付けをするのが主な役割で
あるから、まず食味がよいことが要求され、同時
に、保存食としての性格もあるので長期間保存し
ても乳化状態が維持できること(乳化持続性)が
要求される。そして、このような性質を当該乳化
食品に付与するには、乳化剤として何を用いるか
がポイントであり、卵黄が最もふさわしい乳化剤
だとされている。 ところで、最近は、マヨネーズ等の乳化食品を
家庭用冷蔵庫等の低温の場所に保管するケースが
多いため、水中油型乳化食品には、乳化持続性に
加えて、低温でも乳化状態が崩れない性質(耐寒
性)が要求される。その上、食生活の変化によ
り、乳化食品をパン等の表面に塗り、これをオー
ブン等で加熱・調理する等、乳化食品が加熱され
るケースが多くなつたため、水中油型乳化食品を
高温で加熱してもその乳化状態が崩れない性質
(耐熱性)が要求される。さらには、チユーブ製
容器内の乳化食品を星型デコレーシヨン吐出口か
ら野菜類や肉類の表面に注出して、食品の味付け
ばかりでなく、装飾をも兼ねさせるケースが多く
なり、注出された乳化食品の形が崩れないように
するため、乳化食品の粘度は比較的高いことが要
求される。 つまり、食生活の変化等が原因で、水中油型乳
化食品には、食味がよく、かつ乳剤持続性があ
ることに加え耐寒性や耐熱性を有すること、及
び比較的粘度が高いことが要求されている。 しかし、乳化剤として卵黄を用いた水中油型乳
化食品は、上記の性質は有するが、との性
質は有していない。 そのため、従来より、上記、及びの全て
の性質を兼ね備えた水中油型乳化食品を提供せん
とする試みがなされてはいるが、未だそのような
製品は開発されていない。 例えば、水中油型乳化食品の耐熱性を改善する
ため、卵黄にかわる乳化剤として、カゼインソー
ダと卵黄を低分子に分解した分解物とを併用する
ことが提案されている(特開昭48−96763号公
報)。 しかしながら、上記提案による乳化剤を使用し
て得られる水中油型乳化食品は、耐熱性はよいも
のの、食味が悪いという欠点がある。なぜなら、
この提案の卵黄分解物は、酸や酵素により卵黄蛋
白質をプロテオーズ、ペプトン等のオリゴペプタ
イドの単位まで分解したものであり、蛋白質特有
の分解臭や苦味を有し、しかも、この卵黄分解物
を乳化剤として多量に使用するので、得られる乳
化物は、当然にこのような分解臭や苦味がつけら
れるからである。 そこで、本発明者は、食味がよいことを絶対条
件とし、耐寒性や耐熱性を備え、しかも比較的粘
度の高い水中油型乳化食品を提供せんと種々研究
の結果、蛋白分解酵素のうちでもトリプシン処理
した部分加水分解卵黄を乳化剤として単独使用す
れば所期の目的が達成されるとの知見に至り、本
発明を完成したものである。 本発明は諸性質の優れた水中油型乳化食品に関
し、乳化剤としてトリプシン処理した部分加水分
解卵黄を用い、水性原料と油性原料とを乳化させ
てなることを特徴とするものである。 本発明において、水中油型乳化食品とは、主と
してマヨネーズであり、その他澱粉の入つたサラ
ダドレツシングなどがある。 水性原料としては、卵白・食酢・澱粉・水溶性
又は水分散性調味香辛料、たとえば、食塩・辛
子・砂糖などが用いられる。また油性原料として
は常温で液状の植物油、たとえば、綿実油・大豆
油・ナタネ油・トウモロコシ油などが用いられ
る。本発明で乳化剤として用いる部分加水分解卵
黄は、卵黄をトリプシン処理したものであり、ト
リプシン処理の一例を示すと次のとおりである。 卵黄として卵黄液(生卵黄以外の卵黄、たとえ
ば乾燥状卵黄のときは、水戻しをしたもの、凍結
状卵黄のときは解凍したもの)を用い、トリプシ
ンの至適PHのPH6.0〜7.0にリン酸三ナトリウムや
カセイソーダ等を用いて調整したのち、これに市
販の蛋白分解酵素であるトリプシンを卵黄液に対
して0.2〜0.5重量%の割合で加え、液温を45〜55
℃にコントロールして、15〜70時間酵素処理を行
う。そして、酵素処理が終了したときは、卵液を
65℃以上に加熱してトリプシンを失活させると、
部分加水分解卵黄を得ることができる。 しかして、本発明において多数存在する蛋白分
解酵素のうち、上記のようなトリプシン処理によ
ることを必須とするのは、次の理由による。 まず、トリプシンは、パパイン・ペプシン・フ
イチン・パンクレアチンなど数ある蛋白分解酵素
の中でも蛋白質の分解力が弱く、したがつて卵黄
をトリプシン処理しても卵黄蛋白質は、比較的高
分子のペプタイドに分解される。よつて、処理中
に分解臭や苦味の発生の恐れは全くないからであ
る。 加うるに、トリプシンは、蛋白質のL−リジン
とL−アルギニンのカルボキシル基の部分のみを
特異的に加水分解するという基質特異性を有する
ので、卵黄蛋白質が乳化作用がより強力になるよ
うに分解されるものと解される。 この作用を図面の模式図にしたがつて説明する
と、卵黄は微粒子化すると、第1図aに示すよう
に脂質1が蛋白質の皮膜2で包まれた卵黄粒子5
を形成するものと考えられる。そして、卵黄粒子
5の蛋白質皮膜2の外側は結合水皮膜で包まれて
いることから粒子5全体が親油性となり、卵黄と
油脂を乳化すれば、第2図に示すように、乳化食
品の粒子の油層部の表面に吸着されるものと考え
られる。そしてこの吸着力が強ければ強いほど乳
化力の強い乳化食品となり、耐寒性や耐熱性が生
れてくるものと考えられる。 しかして、卵黄を微粒子にしてトリプシン処理
したとしたら、トリプシンは加水分解に際して、
L−リジンとL−アルギニンのカルボキシル基の
部分しか分解しないという特異性を有するので、
模式では第1図bに示したXという蛋白質皮膜2
の一部分のみしか分解しないことになる。そして
皮膜2の一部が分解されると、第1図cに示すよ
うに皮膜2がめくれ、ついには第1図dに示すよ
うに、皮膜2はあたかもこん虫の触覚のような形
になると考えられる。したがつて、トリプシン処
理した部分加水分解卵黄と油脂を乳化すれば第3
図に示すように乳化食品の粒子の油層部4に部分
加水分解卵黄の粒子6の脂質1の部分が合体し、
また、皮膜2は触覚様となつて、親油性が強化さ
れるので、耐寒性や耐熱性等が付与されるものと
推定される。 本発明においては、上述のトリプシン処理した
部分加水分解卵黄を乳化剤として用いれば、水性
原料と油性原料の配合割合には特に制限はない。
また乳化はミキサーやコロイドミルを用いて行な
えばよい。 トリプシン処理した部分加水分解卵黄の使用量
は全原料に対して、0.2〜13(重量)%、好ましく
は2〜5%が望ましい。使用量が0.2%未満であ
ると、水性原料と油性原料を乳化させる力がなく
なつてしまうからである。また、13%を越える
と、卵黄風味だけが目立つた乳化食品となり望ま
しくないからである。 ここで、驚くべきことは、従来の卵黄を乳化剤
とした水中油型乳化食品は、卵黄を全原料に対し
て5〜10重量%使用しなければ、乳化持続性のあ
る製品を得ることができなかつたのに対し、トリ
プシン処理の部分加水分解卵黄を用いれば、後の
試験例にも示すように卵黄の略1/3〜1/2の使用量
で乳化持続性ばかりでなく、耐寒性や耐熱性を有
し、比較的粘度の高い製品が得られることであ
る。したがつて、本発明の水中油型食品は、耐寒
性や耐熱性等の諸性質を有する時代にマツチした
製品であるばかりでなく、乳化剤の使用量が少な
くてよいから、低コストで製造できるという大き
な利点を有する。 尚、増粘剤として卵白を併用すれば、トリプシ
ン処理の部分加水分解卵黄の使用量はさらに少な
くてよく、全原料に対して1〜3重量%程度使用
すれば目的の製品を得ることができる。 試験例 乳化剤として、次の三種を用意した。 A テスト区 生卵黄にリン酸三ナトリウムを添加してPH
7.0に調整したのち、これにトリプシンを0.4重
量%の割合で加え品温50℃で24時間酵素処理を
した。酵素処理後70℃で加熱して酵素を失活さ
せて部分加水分解卵黄を得た。 B 対照区1 テスト区で用いたと同じ生卵黄 C 対照区2 生卵黄にリン酸三ナトリウムを添加してPH
7.0に調整したのち、これにパパインを0.4重量
%の割合で加え品温40℃で24時間酵素処理をし
た。酵素処理後70℃で加熱して酵素を失活させ
て部分加水分解卵黄を得た。 そして、次の配合により、 重量% 乳化剤 3 卵白液 4 水 8 酸度4%食酢 5 シヨ糖 2 大豆サラダ油 78 100 まず、乳化剤・卵白液・水・食酢・シヨ糖を混
合してスラリーとし、これをミキサー中で撹拌し
ながら、大豆サラダ油を注加して乳化させて、さ
らにコロイドミルに通して、三種の乳化剤ごとに
各別に水中油型乳化食品を試作した。 テスト1(食味) 得られた乳化食品の食味を調べたところ、表−
1の結果が得られた。
【表】 尚、上記官能試験は、よく訓練したパネル10名
の平均的結果であり、表中の記号は、下記の意味
を有する。 …非常においしい −…苦味があつて味が悪い テスト2(耐寒性・耐熱性) 得られた乳化食品を−15℃で保管して何日間分
離しないかを測定すると共に、70℃に加熱して何
分間分離しないかを測定したところ、表−2の結
果が得られた。
【表】 テスト3(粘度) 得られた乳化食品の粘度を東京計器社製B型粘
度計(ロータNo.6、回転数2rpm)を用いて測定
したところ、表−3に示す結果が得られた。
【表】 実施例 1 試験例と同じトリプシン処理の部分加水分解卵
黄2Kg、酸度5%食酢5Kg、食塩2Kg、清水7Kg
をミキサー中で2分間撹拌し、これに大豆サラダ
油80Kgを5分間かけて撹拌しながら注加して乳化
物を得た。得られた乳化物をコロイドミルを通し
て均質化し、マヨネーズに仕上げた。 実施例 2 下記の原料を用い実施例1と同じ方法で、ソフ
トタイプのマヨネーズを製造した。 Kg 部分加水分解卵黄(実施例1と同じもの) 1 生卵白 2 酸度5%食酢 5 食 塩 2 清 水 11 大豆サラダ油 79 計 100Kg
【図面の簡単な説明】
第1図は、卵黄粒子がトリプシンによつて加水
分解されて部分加水分解卵黄が生成される過程を
示す模式図であり、第2図は、従来の水中油型乳
化食品の粒子の一部を切欠いて示した模式図であ
り、第3図は、本発明の水中油型乳化食品の粒子
の一部を切欠いて示した模式図である。 1……脂質、2……蛋白質皮膜、3……給合水
皮膜、4……乳化食品の粒子の油層部、5……卵
黄粒子、6……部分加水分解卵黄の粒子。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 乳化剤として、トリプシン処理した部分加水
    分解卵黄を用い、水性原料と油性原料とを乳化さ
    せてなる水中油型乳化食品。 2 トリプシン処理した部分加水分解卵黄の使用
    量が全原料に対して0.2〜13重量%である特許請
    求の範囲第1項記載の水中油型乳化食品。
JP59043814A 1984-03-09 1984-03-09 水中油型乳化食品 Granted JPS60188040A (ja)

Priority Applications (1)

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JP59043814A JPS60188040A (ja) 1984-03-09 1984-03-09 水中油型乳化食品

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JP59043814A JPS60188040A (ja) 1984-03-09 1984-03-09 水中油型乳化食品

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JPS60188040A JPS60188040A (ja) 1985-09-25
JPH0547186B2 true JPH0547186B2 (ja) 1993-07-16

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JP59043814A Granted JPS60188040A (ja) 1984-03-09 1984-03-09 水中油型乳化食品

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0659190B2 (ja) * 1986-08-30 1994-08-10 キユーピー株式会社 マヨネ−ズ様食品の製造法

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS53101563A (en) * 1977-02-18 1978-09-05 Eisai Co Ltd Production of enzymatically decomposed egg white

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JPS53101563A (en) * 1977-02-18 1978-09-05 Eisai Co Ltd Production of enzymatically decomposed egg white

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JPS60188040A (ja) 1985-09-25

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