JPH0547159U - バルコニーの排水構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】製造するための金型の小型化を図り、コストダ
ウンを可能にし、且つコンパクトな状態で保管や運搬が
行なえるようにする。 【構成】両側に係合片２，３を有して側部で互いに結合
される複数枚の合成樹脂製デッキ材１と、このデッキ材
１を受ける根太材４と、この根太材４の前端部および後
端部に連結され且つ前記デッキ材１の前端部および後端
部に沿って設けられた樋５ａ，６ａを備え、前記樋５
ａ，６ａに集まる水を樋５ａ，６ａに連通するように設
けた排水ダクト14ａ，14ｂ，15を介して排出するように
構成したバルコニーの排水構造。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はバルコニーの排水構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、バルコニー上に合成樹脂で一体成形され、前端部に集水溝を有する皿状 の防水パンが設けられたものが多く知られている。

【０００３】 しかしながら、この防水パンは前端部の集水溝迄が一体成形されて受皿状とな っているがために、製造時に使用する金型が非常に大きくなり、コストが高くつ くという問題があり、また嵩が大きく、保管や運搬の取り扱いに問題があった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案はこのような課題を解決するもので、製造するための金型の小型化を図 り、コストダウンを可能にし、且つコンパクトな状態で保管や運搬が行なえるよ うにすることを目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この課題を解決するために本考案は、複数枚の合成樹脂製デッキ材と、このデ ッキ材を受ける支持材と、前記デッキ材の前端部および後端部に沿う各支持材に 前記デッキ材の前端部および後端部に沿って一体に設けられた樋を備え、前記樋 に集まる水を下方に排出するように構成したものである。

【０００６】

【作用】

この構成により、横方向に長い大きなバルコニーにおいても複数枚のデッキ材 を横方向につなぎ合わせて構成することが可能となり、製造するための金型が小 さくて済む。また、デッキ材上に落ちた雨水などの水は樋に一旦集められて集中 的に下方に排出される。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の実施例について、図面に基づいて説明する。 まず、図１、図２に示す第１実施例について説明すると、１は合成樹脂製のデ ッキ材で、一側部上端からは下向きの係合片２が、他側部下端からは上向きの係 合片３がそれぞれ前後方向全長に亘って一体に形成されている。このデッキ材１ は横方向に並設されて、隣り合うデッキ材１の一方の下向き係合片２と他方の上 向き係合片３とが係合して結合され、必要枚数のデッキ材１がバルコニーに敷設 される。４は前記デッキ材１を受ける根太材と称する支持材で、鋼材によりＣ型 に作られている。この支持材４はバルコニーの前後方向に向いて左右方向に適当 間隔おきに多数本並設されている。５および６は前記支持材４の前端部および後 端部に位置して左右方向に向き、多数本の支持材４をビス７により支持する大引 と称する支持材で、前記支持材４上に載ったデッキ材１の前端および後端は支持 材５および６上に位置してビス８にて固定される。９は建物のバルコニー取付位 置における両側に壁面から外方に突出するように設けられた腕木で、前記多数本 の支持材４の内、両側に位置する支持材４をボルト10、ナット11により支持する ものである。

【０００８】 ところで、前記支持材５および６の上端にはデッキ材１上に降った雨水などの 水を集水するための樋５ａ，６ａが一体にバルコニーの左右方向全長に亘って設 けられており、これら樋５ａ，６ａの両端にはキャップ12がパッキンなどを介し てビス13により固定される。14ａ，14ｂは前記樋５ａ，６ａの長さ方向一端部に 連通するように配設された排水ダクトで、両排水ダクト14ａ，14ｂは互いに連通 して下向きの排水ダクト15につながっている。

【０００９】 なお、デッキ材１の配設状態において、デッキ材１の前端側がやや低く傾くよ うに、前記支持材４の配設角度などが決定されている。 上記構成において、デッキ材１上に降った雨水などの水のほとんどはデッキ材 １の前方の樋５ａに流れ込み、またデッキ材１の後端部上の一部の水はデッキ材 １の後方の樋５ｂに流れ込み、排水ダクト14ａ，14ｂ，15を通って排出される。

【００１０】 次に、図３、図４に示す第２実施例について説明すると、この実施例ではデッ キ材を、両端に位置して前後方向に向く支持材16と、この支持材16の前端部およ び後端部に位置して左右方向に向き前記支持材16にパッキンなどを介してビス17 により連結される支持材18,19 と、この前後の支持材18,19 間に位置して支持材 18,19 と平行な支持材20で受けるように構成されている。そしてこれら支持材16 ,18,19,20 で受けられたデッキ材の前端および後端は支持材18,19 に対しビスに て固定されるものである。また、前記両端の支持材16は建物のバルコニー取付位 置における両側に壁面から外方に突出するように設けられた腕木21にボルト22、 ナット23により支持され、このとき前記支持材20の端部は腕木21にボルト22、ナ ット23で支持されるブラケット24を介してボルト25、ナット26で支持される。

【００１１】 ところで、前記支持材16の上端および支持材18,19 の上端にはデッキ材上に降 った雨水などの水を集水するための樋16ａ，18ａ，19ａが各支持材16,18,19の長 さ方向に一体に設けられており、前記樋16ａの両端に樋18ａ，19ａの端部が樋18 ａ，19ａに形成された孔18ｂ，19ｂを介して連通するように構成されている。な お、樋18ａ，19ａの両端にはキャップ27がパッキンなどを介してビス28により固 定される。また、前記支持材18,19 に設けた樋18ａ，19ａの上端は支持材18,19 の上端より僅かに高く形成されているが、前記支持材16に設けた樋16ａの上端は 支持材16の上端と同じ高さとなっており、デッキ材を受けるように構成されてい る。また、前記樋16ａには前端近傍に下向きの排水ダクト29がつながれる。さら に、この実施例においてもデッキ材の前端側がやや低くなるように、前記支持材 16の配設角度などが決定されている。

【００１２】 上記構成において、デッキ材上に降った雨水などの水のほとんどはデッキ材の 前方の樋18ａに流れ込み、また残りの水は樋16ａ，19ａに流れ込み、樋18ａ，19 ａからの水は樋16ａに集まり、排水ダクト29を通って排出される。

【００１３】

【考案の効果】

以上のように本考案によれば、横方向に長い大きなバルコニーにおいても複数 枚のデッキ材をつなぎ合わせて構成することが可能となり、製造するための金型 が小さくなってコストダウンを図ることができる。また、保管時や運搬時におい てコンパクトな状態にまとめて、嵩ばらず、取り扱いが容易となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１実施例における分解斜視図であ
る。

【図２】同組立完成状態の側断面図である。

【図３】本考案の第２実施例における分解斜視図であ
る。

【図４】同組立斜視図である。

【符号の説明】

１ デッキ材 ２，３ 係合片 ４，５，６ 支持材 ５ａ，６ａ 樋 ７，８ ビス ９ 腕木 12 キャップ 14ａ，14ｂ，15 排水ダクト 16，18，19，20 支持材 16ａ，18ａ，19ａ 樋 21 腕木 27 キャップ 29 排水ダクト

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数枚の合成樹脂製デッキ材と、このデ
   ッキ材を受ける支持材と、前記デッキ材の前端部および
   後端部に沿う各支持材に前記デッキ材の前端部および後
   端部に沿って一体に設けられた樋を備え、前記樋に集ま
   る水を下方に排出するように構成したバルコニーの排水
   構造。