JPH0546738B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、一般電話回線に接続されたデータ端
末の自動発信および自動着信を行なう網制御装置
に関し、特に、自動発呼に際し、着信の有無を検
出して、発着呼衝突を防止するための回路に関す
る。

発明の概要 本発明は、一般電話回線に接続され、データ通
信の自動発信機能および自動着信機能を有する網
制御装置において、 電話回線に接続された電流制限抵抗とフオトカ
プラからなる極性検出回路の出力を遅延回路を通
して一定時間以上遅延させて制御回路に入力さ
せ、前記極性検出回路の出力を反転させた信号を
上記遅延回路のリセツト端子に供給するように構
成して、着信時の16Hz信号によつて前記極性検出
回路の出力が断続しても、ハイレベルが前記遅延
回路の出力に現れる前に当該遅延回路をリセツト
して遅延回路の出力が16Hz信号に応動しないよう
にし、発呼時には前記遅延回路の出力によつて電
話回線の着信状態を判定して着信状態でないとき
のみ発呼することにより、発着呼の衝突を完全に
防止できるようにしたものである。

従来技術 従来のこの種網制御装置は、発呼を行なうとき
には、先ず電話線に16Hzの呼出し信号（ベル信
号）が送られていないことを、整流回路とリレー
等で構成された16Hz検出回路で一定時間監視する
ことによつて、着信状態でないことを確認してか
ら発呼するようにしている。しかし、交換局から
送出される16Hz信号は、１秒メーク、２秒ブレー
クの周期で送出されるため、２秒のブレーク期間
中に着呼なしと誤判断して発呼する場合がある。
また、前記16Hz検出回路は、一般に抵抗とコンデ
ンサによる積分回路によつて16Hzを検出するため
に、16Hz信号を受信してから検出するまでにある
程度の時間的な遅延を必要とする。このため、監
視時間を長くとつたとしても、発呼直前に入力さ
れた16Hz信号を検出することができず、発着呼の
衝突を発生することがある。

これを防止するために、抵抗とフオトカプラ等
で構成された極性検出回路を使用すれば、電話回
線の両線間直流電圧の極性によつて着呼の有無を
判定することが可能である。しかし、着呼時にお
ける電話回線の両線間の極性は、直流電圧に重畳
された16Hz信号によつて変化するため、フオトカ
プラの出力が16Hz受信時に、16Hzの半周期ごとに
繰返し反転するため、極性検出回路だけでは正確
な着信状態検出をすることができない。そこで、
極性検出回路の出力と、前記16Hz検出回路の出力
との論理和によつて着信の有無を判定するように
したものもある。しかし、16Hz信号の検出には、
前述したように時間的な遅延があるので、この遅
延時間中は、論理和条件によつても着信状態を正
確に検出することができないという問題がある。

発明が解決しようとする問題点 本発明は、極性判定回路が16Hz信号によつて反
転されることを防止して、時間的遅延を生じない
で正確に着信状態を判定できるようにするもので
ある。

問題点を解決するための手段 本発明の網制御装置は、 一般電話回線に接続され、データ通信の自動発
信機能および自動着信機能を有する網制御装置に
おいて、 電話回線に接続された電流制限抵抗とフオトカ
プラ等からなり着信時の極性でオンする極性検出
回路と、 前記極性検出回路の出力電圧を一定時間以上遅
延させて出力する遅延回路と、 前記極性検出回路の出力を反転させて上記遅延
回路のリセツト端子に入力させるインバータとを
備えて、 発呼時においては、前記遅延回路の出力によつ
て電話回線の着信状態を判定し、着信状態でない
ときのみ発呼するようにしている。

発明の実施例 次に、本発明について、図面を参照して詳細に
説明する。

第１図は、本発明の一実施例を示すブロツク図
である。すなわち、制御回路１はインタフエース
回路１０を介して図示されないデータ端末に接続
されており、データ送信回路２、ダイヤル信号送
信回路３、データ受信回路４、400Hz受信回路５、
ループ閉成回路７等を制御して自動発信および自
動着信動作を行なう。着信時には、電話回線１１
に接続されたベル信号検出回路８によつて局側か
ら送出された16Hzのベル信号を検出すると、ルー
プ閉成回路７を閉成して電話回線１１をループ状
態に閉成して応答し、以後所定の手順に従つてデ
ータを受信する。受信データは２線４線変換ハイ
ブリツド回路６を介してデータ受信回路４に入力
される。

発呼時には、先ず着信状態検出回路９によつて
電話回線１１の極性を判定し、着信状態でないこ
とを確認する。着信状態検出回路９の構成および
動作については後述する。着信状態でないことが
確認されると、ループ閉成回路７を閉成して発呼
し、400Hz受信回路５によつてダイヤルトーンを
確認してからダイヤル信号送信回路３によつてダ
イヤル信号を送出し、相手が応答すると所定の手
順に従つてデータ送信回路２からデータの送出を
開始する。

第２図は、着信状態検出回路９の詳細を示す回
路図である。すなわち、フオトカプラ１４と電流
制限抵抗１３の直列回路をスイツチ１２を介して
電話回線１１に接続し、フオトカプラ１４の出力
を遅延回路１７およびインバータ１６に入力させ
る。該フオトカプラは、電話回線１１の着信時の
極性でオンされる。電流制限抵抗１３は、スイツ
チ１２を閉じたときに電話回線１１がループにな
つて発呼状態とならないようにするための抵抗で
ある。また、フオトカプラ１４の入力側に並列接
続されたダイオード１５は、フオトカプラ１４に
逆極性の高電圧が印加されないようにするための
保護回路である。フオトカプラ１４の出力はプル
アツプ抵抗を通して正電源に接続されており、そ
の出力Ｇは、フオトカプラのオフ時にはハイレベ
ルであり、フオトカプラのオン時にはローレベル
となる。フオトカプラの出力は、インバータ１６
と遅延回路１７に入力させる。

遅延回路１７は、クロツク発生回路１８から入
力されるクロツクによつてシフト動作するシフト
レジスタで構成され、フオトカプラ１４の出力Ｇ
を入力し、シフト動作により一定時間後にＱ出力
から制御回路１に出力する。上記一定時間は、16
Hz信号の半周期より長い時間に設定する。例え
ば、クロツクが32Hzであるときは、遅延回路１７
を２段のシフトレジスタで構成すればよい。遅延
回路１７のクリア端子CLRには、インバータ１
６の出力が入力されており、インバータ１６の出
力のハイレベルによつて遅延回路１７がリセツト
される。クロツク発生回路１８は一定周期のクロ
ツク（例えば32Hz）を発生して遅延回路１７に供
給する。他の回路で例えば16Hzのクロツクが使用
されている場合は、それを使用してもよいことは
勿論である。

次に、本実施例の発呼時の動作について、第２
図および第３図を参照して説明する。第３図は、
本実施例の各部信号を示すタイムチヤートであ
る。今、第３図Ａに示すように、電話回線１１の
直流電圧Ａが時刻ｂで極性反転してフオトカプラ
のスレツシヨルド電圧Ｆより高くなり、時刻ｃか
らｄまで１秒間の信号重畳期間Ｄで16Hz信号が重
畳され、その後時刻ｄからｅまでの２秒間の信号
停止期間Ｅでは16Hz信号が停止され、信号重畳期
間Ｄと信号停止期間Ｅが交互に繰返えされるもの
とする。フオトカプラ１４の出力は常時ハイレベ
ルであるから、遅延回路１７の出力も定常状態で
はハイレベルであるが、時刻ｂで電話回線１１の
直流電圧極性が反転すると、同図Ｂに示すように
フオトカプラ１４の出力Ｇがローレベルとなり、
同時にインバータ１６の出力がハイレベルになつ
て遅延回路１７がリセツトされる。従つて、遅延
回路１７の出力Ｈは同図Ｃに示すように時刻ｂで
ローレベルになる。すなわち、電話回線１１の極
性が反転された時刻ｂで直ちに遅延回路の出力Ｈ
がローレベルになつて着信状態が検出される。信
号重畳期間Ｄでは、フオトカプラ１４の出力は同
図Ｂに示すように16Hzの半週期間ごとに反転し
て、16Hz周期で半周期間ハイレベルとなり、これ
が遅延回路１７に入力されるが、遅延回路１７の
出力が一定時間後にハイレベルになる前に、イン
バータ１６の出力によつて16Hz信号の半周期間後
には遅延回路１７がリセツトされるので、遅延回
路１７の出力は同図ｃに示すようにローレベルの
ままである。従つて、本実施例は、16Hz信号によ
つて電話回線の極性検出が乱されることがなく、
極性判定回路のみによつて着信状態を正確に判定
することが可能である。また、電話回線１１の極
性反転を時間的遅延なしで検出することができる
から、発着呼の衝突を完全に防止することができ
るという効果がある。

発明の効果 以上のように、本発明においては、電流制限抵
抗とフオトカプラによつて電話回線の極性を検出
し、上記フオトカプラの出力を一定時間遅延させ
て出力する遅延回路を、フオトカプラの出力を反
転させた信号がハイレベルになつたときにリセツ
トするように構成したから、前記遅延回路の出力
によつて電話回線の着信状態を時間的な遅延なし
に判定することが可能であり、発着信呼の衝突を
完全に防止できるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示すブロツク図、
第２図は上記実施例の着信状態検出回路の詳細を
示す回路図、第３図は上記実施例の各部信号の一
例を示すタイムチヤートである。 図において、１：制御回路、２：データ送信回
路、３：ダイヤル信号送信回路、４：データ受信
回路、５：400Hz受信回路、６：２線４線変換ハ
イブリツド回路、７：ループ閉成回路、８：ベル
信号検出回路、９：着信状態検出回路、１０：イ
ンタフエース回路、１１：電話回線、１２：スイ
ツチ、１３：電流制限抵抗、１４：フオトカプ
ラ、１５：ダイオード、１６：インバータ、１
７：遅延回路、１８：クロツク発生回路。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 電話回線に接続され、データ通信の自動発信
   および自動着信を制御する制御回路を有する網制
   御装置において、 電話回線の直流極性があらかじめ設定された着
   信時の極性であることを検出する極性検出回路
   と、 前記極性検出回路の出力を16Hz信号の半周期以
   上遅延させて出力する遅延回路と、 前記極性検出回路の出力の反転を検出して上記
   遅延回路の出力送出を禁止させるインバータとを
   備え、 前記遅延回路の出力が前記制御回路に電話回線
   の着信状態判定出力として与えられる ことを特徴とする網制御装置。