JPH0546457B2 - - Google Patents
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- JPH0546457B2 JPH0546457B2 JP57107089A JP10708982A JPH0546457B2 JP H0546457 B2 JPH0546457 B2 JP H0546457B2 JP 57107089 A JP57107089 A JP 57107089A JP 10708982 A JP10708982 A JP 10708982A JP H0546457 B2 JPH0546457 B2 JP H0546457B2
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- clutch
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- shaft
- driven gear
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16H—GEARING
- F16H3/00—Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion
- F16H3/006—Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion power being selectively transmitted by either one of the parallel flow paths
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- Structure Of Transmissions (AREA)
Description
本発明は、自動車等の車輌に用いられる歯車式
変速装置に係り、特に車輌用自動変速機として用
いられる歯車式変速装置に係る。 自動車等の車輌に用いられる歯車式変速装置と
して、各々個別の断続クラツチによつて内燃機関
の如き動力源に選択的に接続され且各々同期噛合
式の変速歯車列を有する二つの動力伝達系を互に
並列に有している選択歯車式のものがある(例え
ば、特開昭56−94050号公報参照)。この選択歯車
式変速装置は、変速歯車の同期噛合と二つの継続
クラツチの断続が制御されることにより、流体式
トルクコンバータを必要とすることなく、原動機
の負荷運転中に於ても変速段の切換を行なうこと
ができ、これにより制御装置と組合せられて車輌
用全自動変速機として用いられる。 しかし、かかる選択歯車式変速装置が実際に車
輌用全自動変速機として用いられるためには、変
速段の切換に際し、原動機が変速装置より切離さ
れないよう、今まで切断されていた一方の切断ク
ラツチを接続すると共にこれに関連して今まで接
続されていた他方の断続クラツチを切断するとい
う二つのクラツチの微妙な関連制御が必要であ
り、この関連制御が前記選択歯車式変速装置を自
動車等の車輌の全自動変速機として実用化する上
で一つの大きい障害になつている。 また車輌用変速装置に於ける変速段の切換は、
特にキツクダウンのシフトダウンは応答性の良い
加速性が得られるよう、迅速に行なわれることが
好ましい。しかし、上述の選択歯車式変速装置
は、その変速段の切換に際し、変速歯車の同期噛
合操作と二つのクラツチの関連操作が時系列的に
行なわれなければならず、このため短時間にてそ
の変速段の切換を行なうことが難かしい。更に、
変速装置に用いられる断続クラツチは伝達トルク
に応じてその径が大きくなり、一般的な自動車に
用いられる断続クラツチは変速装置の歯車径に比
してかなり大きいものになる。内燃機関と変速装
置が車輌の前後方向に沿つて配置される、所謂縦
置き型車輌のための変速装置は、車載上、内燃機
関との接続端側(前端)に比較的大きい径のクラ
ツチが設けられても車載上のスペース的な問題を
生じない。しかしながら、前記特開昭56−97050
号公報に示されている変速装置に於ける如く、推
進軸に接続される側の端部(後端)に比較的大き
きい径のクラツチが設けられると、変速装置全体
をダツシユボードより前方のエンジンルーム内に
納めなければならなくなり、これが車体設計に大
きい制約を与えるようになる。 本発明は従来の歯車式変速装置に於ける上述の
如き不具合に鑑み、微妙なクラツチ制御を行なう
ことなく、しかも迅速に変速段の切換を行なうこ
とができ、その上車載性に優れた改良された全自
動変速機用の歯車式変速装置を提供することを目
的としている。 かかる目的は、本発明によれば、同一軸線の周
りに回転する入力部材と第一の出力部材と第二の
出力部材とを有し前記入力部材と前記第一の出力
部材との間に互いに直列に接続された第一のワン
ウエイクラツチと第一の断続クラツチを有し前記
入力部材と前記第二の出力部材との間に互いに直
列に接続された第二のワンウエイクラツチと第二
の断続クラツチを有するクラツチ装置と、前記ク
ラツチ装置の軸線に平行な軸線上に設けられ前記
第一の出力部材に駆動連結された第一の駆動歯車
軸と、前記クラツチ装置に平行な軸線上に設けら
れ前記第二の出力部材に駆動連結された第二の駆
動歯車軸と、前記クラツチ装置と前記第一及び第
二の駆動歯車軸に平行な軸線上に設けられた一つ
の被駆動歯車軸と、前記第一及び第二の駆動歯車
軸と前記被駆動歯車軸との間に設けられ複数個の
変速段を各々選択的に達成する複数個の歯車対と
を有し、前記入力部材が軸線方向の一方の最外端
に位置し、前記クラツチ装置の入力部材がその外
端部にて動力源に接続されるようになつている歯
車式変速装置によつて達成される。 かかる構成によれば、クラツチ装置にワンウエ
イクラツチが組込まれていることにより、変速比
(従動歯車歯数/駆動歯車歯数)が異なつた二つ
の歯車対に同時に回転動力が与えられても、この
とき大きい方の変速比(低速段側)の歯車対に接
続されているワンウエイクラツチがフリー状態、
則ち空転状態になり、出力軸はロツクすることな
く小さい方の変速比、即ち高速段側の歯車対によ
り回転駆動される。従つて、この歯車式変速装置
は、アツプシフト時には高速段側の歯車対を同期
噛合せたのち、低速段側の断続クラツチを接続し
た状態のまま高速段側の断続クラツチを接続する
ことにより、そのアツプシフトを完了でき、変速
段の切換に際し二つのクラツチの微妙な関連制御
を必要としない。またこの歯車式変速装置は、変
速段が或る変速段に設定されているとき、これよ
り一段低速の変速段の歯車対を同期噛合させ、ま
たその低速段側の断続クラツチを予め接続してお
くことにより、ダウンシフト時にはその高速段側
の断続クラツチを切断するのみで、ダウンシフト
を完了でき、キツクダウン時に於て応答性のよい
加速性が得られる。 更に、本発明による歯車式変速装置は、全ての
断続クラツチが一つのクラツチ装置として駆動歯
車軸の同側の端部に設けられ、これらを内燃機関
に対する接続端側に設置できるので、推進軸との
接続端に大きい直径の部材が配置されることがな
く、その端部が従来の変速装置と同様にダツシユ
パネルより車体後方の車室内下方に位置するよう
搭載でき、また各軸が互いに平行に配置されてい
ることにより軸長を短く構成でき、車輌搭載性に
優れている。また上記の構成によれば、軸線方向
の一方の側に全ての断続クラツチ及びワンウエイ
クラツチが一つのクラツチ装置としてコンパクト
に纏められた歯車式変速装置が得られ、このクラ
ツチ装置が内燃機関に隣接する方向に歯車式変速
装置を配置することより、歯車式変速装置内に於
ける回転動力の伝達を軸線方向に往復させること
なく一方向にのみ行わせ、回転動力伝達経路を短
縮することができる。 以下に添付の図を参照して本発明を実施例につ
いて詳細に説明する。第1図は本発明による歯車
式変速装置の一つ実施例を示すスケルトン図であ
る。歯車式変速装置は、クラツチ装置1と、変速
歯車機構11とを有している。 クラツチ装置1はクラツチハウジング2と二つ
の出力軸6,10を互いに同一軸線上に有してお
り、二つの出力軸6及び10は共にクラツチハウ
ジング2の同側に突出しており、出力軸10は中
空の出力軸6内を貫通している。クラツチハウジ
ング2は内燃機関100の出力軸101に連結さ
れ、該クラツチハウジング2と出力軸6との間に
は断続クラツチ3とワンウエイクラツチ4とがそ
の動力伝達経路で見て互いに直列に設けられ、ま
たこれらに対し並列にもつ一つの断続クラツ5が
設けられ、これらによつてクラツチハウジング2
と出力軸6とが選択的に駆動連結されるようにな
つている。またクラツチハウジング2と出力軸1
0との間には断続クラツチ7とワンウエイクラツ
チ8とがその動力伝達経路で見て互いに直列に設
けられ、またこれらに対し並列にもう一つの断続
クラツチ9が設けられ、これらによつてクラツチ
ハウジング2と出力軸10とが選択的に駆動連結
されるようになつている。ワンウエイクラツチ4
及び8は各々内燃機関100側の入力部材4a,
8aの回転速度が出力部材4b,8bの回転速度
を越えて増大しようとするときのみロツク状態に
なり、前記入力部材から前記出力部材へのみ動力
伝達を行うようになつている。 変速歯車機構11は、クラツチ装置1の軸線に
平行な一つの軸線上に設けられた二つの駆動歯車
軸12及び13と、クラツチ装置1と及び駆動歯
車軸12,13の軸線に平行なもう一つの軸線上
に設けられた一つの被駆動歯車軸(変速装置出力
軸)14とを有している。 駆動歯車軸12には第1速用駆動歯車21と第
3速用駆動歯車23と後進用駆動歯車26とが
各々固定されており、第3速用駆動歯車23は出
力軸6の一端に固定されて歯車16に常に噛合し
ている。 駆動歯車軸13には第2速用駆動歯車22第4
速用駆動歯車24とが各々固定されており、第2
速用駆動歯車22は出力軸10の一端に固定され
た歯車18に常に噛合している。 被駆動歯車軸14には第1速用駆動歯車31と
第2速用被駆動歯車32と第3速用被駆動歯車3
3と第4速用被駆動歯車34とが回転可能に設け
られており、これらは各々同速の駆動歯車21〜
24に常時噛合している。また被駆動歯車軸14
には第1速−第3速シンクロ装置40と第2速−
第4速用シンクロ装置50とが設けられている。
シンクロ装置40及び50は各々ボルグワーナ式
シンクロメツシユ装置として知られているそれ自
身周知のイナーシヤロツク方式のものであり、被
駆動歯車14に固定されたクラツチハブ41及び
51と、第1速用被駆動歯車31、第3速用被駆
動歯車33の各々に一体に設けられたギヤピース
42,43及び第2速用被駆動歯車32、第4速
用被駆動歯車34の各々に一体に設けられたギヤ
ピース52,53と、シンクロナイザスリーブ4
4及び54とを含んでおり、シンクロ装置40は
第1速用被駆動歯車31と第3速用被駆動歯車3
3の何れか一方を選択的に被駆動歯車軸14に動
力伝達関係に連結し、またシンクロ装置50は第
2速用被駆動歯車32と第4速用被駆動歯車34
の何れか一方を選択的に被駆動歯車軸14に動力
伝達関係に連結するようになつている。 シンクロ装置40のシンクロナイザスリーブ4
4には後進用被駆動歯車36が一体に設けられて
いる。この後進用被駆動歯車36と後進用駆動歯
車26には軸27にその軸線方向に摺動可能に且
回転可能に設けられた中間歯車28が選択的に同
時噛合するようになつている。 上述の如く構成された歯車式変速装置はクラツ
チ装置1の各断続クラツチとシンクロ装置40,
50の接続または係合が下記の表に示されている
如き組合せにて行われることにより前進4段、後
進1段の変速段を達成する。
変速装置に係り、特に車輌用自動変速機として用
いられる歯車式変速装置に係る。 自動車等の車輌に用いられる歯車式変速装置と
して、各々個別の断続クラツチによつて内燃機関
の如き動力源に選択的に接続され且各々同期噛合
式の変速歯車列を有する二つの動力伝達系を互に
並列に有している選択歯車式のものがある(例え
ば、特開昭56−94050号公報参照)。この選択歯車
式変速装置は、変速歯車の同期噛合と二つの継続
クラツチの断続が制御されることにより、流体式
トルクコンバータを必要とすることなく、原動機
の負荷運転中に於ても変速段の切換を行なうこと
ができ、これにより制御装置と組合せられて車輌
用全自動変速機として用いられる。 しかし、かかる選択歯車式変速装置が実際に車
輌用全自動変速機として用いられるためには、変
速段の切換に際し、原動機が変速装置より切離さ
れないよう、今まで切断されていた一方の切断ク
ラツチを接続すると共にこれに関連して今まで接
続されていた他方の断続クラツチを切断するとい
う二つのクラツチの微妙な関連制御が必要であ
り、この関連制御が前記選択歯車式変速装置を自
動車等の車輌の全自動変速機として実用化する上
で一つの大きい障害になつている。 また車輌用変速装置に於ける変速段の切換は、
特にキツクダウンのシフトダウンは応答性の良い
加速性が得られるよう、迅速に行なわれることが
好ましい。しかし、上述の選択歯車式変速装置
は、その変速段の切換に際し、変速歯車の同期噛
合操作と二つのクラツチの関連操作が時系列的に
行なわれなければならず、このため短時間にてそ
の変速段の切換を行なうことが難かしい。更に、
変速装置に用いられる断続クラツチは伝達トルク
に応じてその径が大きくなり、一般的な自動車に
用いられる断続クラツチは変速装置の歯車径に比
してかなり大きいものになる。内燃機関と変速装
置が車輌の前後方向に沿つて配置される、所謂縦
置き型車輌のための変速装置は、車載上、内燃機
関との接続端側(前端)に比較的大きい径のクラ
ツチが設けられても車載上のスペース的な問題を
生じない。しかしながら、前記特開昭56−97050
号公報に示されている変速装置に於ける如く、推
進軸に接続される側の端部(後端)に比較的大き
きい径のクラツチが設けられると、変速装置全体
をダツシユボードより前方のエンジンルーム内に
納めなければならなくなり、これが車体設計に大
きい制約を与えるようになる。 本発明は従来の歯車式変速装置に於ける上述の
如き不具合に鑑み、微妙なクラツチ制御を行なう
ことなく、しかも迅速に変速段の切換を行なうこ
とができ、その上車載性に優れた改良された全自
動変速機用の歯車式変速装置を提供することを目
的としている。 かかる目的は、本発明によれば、同一軸線の周
りに回転する入力部材と第一の出力部材と第二の
出力部材とを有し前記入力部材と前記第一の出力
部材との間に互いに直列に接続された第一のワン
ウエイクラツチと第一の断続クラツチを有し前記
入力部材と前記第二の出力部材との間に互いに直
列に接続された第二のワンウエイクラツチと第二
の断続クラツチを有するクラツチ装置と、前記ク
ラツチ装置の軸線に平行な軸線上に設けられ前記
第一の出力部材に駆動連結された第一の駆動歯車
軸と、前記クラツチ装置に平行な軸線上に設けら
れ前記第二の出力部材に駆動連結された第二の駆
動歯車軸と、前記クラツチ装置と前記第一及び第
二の駆動歯車軸に平行な軸線上に設けられた一つ
の被駆動歯車軸と、前記第一及び第二の駆動歯車
軸と前記被駆動歯車軸との間に設けられ複数個の
変速段を各々選択的に達成する複数個の歯車対と
を有し、前記入力部材が軸線方向の一方の最外端
に位置し、前記クラツチ装置の入力部材がその外
端部にて動力源に接続されるようになつている歯
車式変速装置によつて達成される。 かかる構成によれば、クラツチ装置にワンウエ
イクラツチが組込まれていることにより、変速比
(従動歯車歯数/駆動歯車歯数)が異なつた二つ
の歯車対に同時に回転動力が与えられても、この
とき大きい方の変速比(低速段側)の歯車対に接
続されているワンウエイクラツチがフリー状態、
則ち空転状態になり、出力軸はロツクすることな
く小さい方の変速比、即ち高速段側の歯車対によ
り回転駆動される。従つて、この歯車式変速装置
は、アツプシフト時には高速段側の歯車対を同期
噛合せたのち、低速段側の断続クラツチを接続し
た状態のまま高速段側の断続クラツチを接続する
ことにより、そのアツプシフトを完了でき、変速
段の切換に際し二つのクラツチの微妙な関連制御
を必要としない。またこの歯車式変速装置は、変
速段が或る変速段に設定されているとき、これよ
り一段低速の変速段の歯車対を同期噛合させ、ま
たその低速段側の断続クラツチを予め接続してお
くことにより、ダウンシフト時にはその高速段側
の断続クラツチを切断するのみで、ダウンシフト
を完了でき、キツクダウン時に於て応答性のよい
加速性が得られる。 更に、本発明による歯車式変速装置は、全ての
断続クラツチが一つのクラツチ装置として駆動歯
車軸の同側の端部に設けられ、これらを内燃機関
に対する接続端側に設置できるので、推進軸との
接続端に大きい直径の部材が配置されることがな
く、その端部が従来の変速装置と同様にダツシユ
パネルより車体後方の車室内下方に位置するよう
搭載でき、また各軸が互いに平行に配置されてい
ることにより軸長を短く構成でき、車輌搭載性に
優れている。また上記の構成によれば、軸線方向
の一方の側に全ての断続クラツチ及びワンウエイ
クラツチが一つのクラツチ装置としてコンパクト
に纏められた歯車式変速装置が得られ、このクラ
ツチ装置が内燃機関に隣接する方向に歯車式変速
装置を配置することより、歯車式変速装置内に於
ける回転動力の伝達を軸線方向に往復させること
なく一方向にのみ行わせ、回転動力伝達経路を短
縮することができる。 以下に添付の図を参照して本発明を実施例につ
いて詳細に説明する。第1図は本発明による歯車
式変速装置の一つ実施例を示すスケルトン図であ
る。歯車式変速装置は、クラツチ装置1と、変速
歯車機構11とを有している。 クラツチ装置1はクラツチハウジング2と二つ
の出力軸6,10を互いに同一軸線上に有してお
り、二つの出力軸6及び10は共にクラツチハウ
ジング2の同側に突出しており、出力軸10は中
空の出力軸6内を貫通している。クラツチハウジ
ング2は内燃機関100の出力軸101に連結さ
れ、該クラツチハウジング2と出力軸6との間に
は断続クラツチ3とワンウエイクラツチ4とがそ
の動力伝達経路で見て互いに直列に設けられ、ま
たこれらに対し並列にもつ一つの断続クラツ5が
設けられ、これらによつてクラツチハウジング2
と出力軸6とが選択的に駆動連結されるようにな
つている。またクラツチハウジング2と出力軸1
0との間には断続クラツチ7とワンウエイクラツ
チ8とがその動力伝達経路で見て互いに直列に設
けられ、またこれらに対し並列にもう一つの断続
クラツチ9が設けられ、これらによつてクラツチ
ハウジング2と出力軸10とが選択的に駆動連結
されるようになつている。ワンウエイクラツチ4
及び8は各々内燃機関100側の入力部材4a,
8aの回転速度が出力部材4b,8bの回転速度
を越えて増大しようとするときのみロツク状態に
なり、前記入力部材から前記出力部材へのみ動力
伝達を行うようになつている。 変速歯車機構11は、クラツチ装置1の軸線に
平行な一つの軸線上に設けられた二つの駆動歯車
軸12及び13と、クラツチ装置1と及び駆動歯
車軸12,13の軸線に平行なもう一つの軸線上
に設けられた一つの被駆動歯車軸(変速装置出力
軸)14とを有している。 駆動歯車軸12には第1速用駆動歯車21と第
3速用駆動歯車23と後進用駆動歯車26とが
各々固定されており、第3速用駆動歯車23は出
力軸6の一端に固定されて歯車16に常に噛合し
ている。 駆動歯車軸13には第2速用駆動歯車22第4
速用駆動歯車24とが各々固定されており、第2
速用駆動歯車22は出力軸10の一端に固定され
た歯車18に常に噛合している。 被駆動歯車軸14には第1速用駆動歯車31と
第2速用被駆動歯車32と第3速用被駆動歯車3
3と第4速用被駆動歯車34とが回転可能に設け
られており、これらは各々同速の駆動歯車21〜
24に常時噛合している。また被駆動歯車軸14
には第1速−第3速シンクロ装置40と第2速−
第4速用シンクロ装置50とが設けられている。
シンクロ装置40及び50は各々ボルグワーナ式
シンクロメツシユ装置として知られているそれ自
身周知のイナーシヤロツク方式のものであり、被
駆動歯車14に固定されたクラツチハブ41及び
51と、第1速用被駆動歯車31、第3速用被駆
動歯車33の各々に一体に設けられたギヤピース
42,43及び第2速用被駆動歯車32、第4速
用被駆動歯車34の各々に一体に設けられたギヤ
ピース52,53と、シンクロナイザスリーブ4
4及び54とを含んでおり、シンクロ装置40は
第1速用被駆動歯車31と第3速用被駆動歯車3
3の何れか一方を選択的に被駆動歯車軸14に動
力伝達関係に連結し、またシンクロ装置50は第
2速用被駆動歯車32と第4速用被駆動歯車34
の何れか一方を選択的に被駆動歯車軸14に動力
伝達関係に連結するようになつている。 シンクロ装置40のシンクロナイザスリーブ4
4には後進用被駆動歯車36が一体に設けられて
いる。この後進用被駆動歯車36と後進用駆動歯
車26には軸27にその軸線方向に摺動可能に且
回転可能に設けられた中間歯車28が選択的に同
時噛合するようになつている。 上述の如く構成された歯車式変速装置はクラツ
チ装置1の各断続クラツチとシンクロ装置40,
50の接続または係合が下記の表に示されている
如き組合せにて行われることにより前進4段、後
進1段の変速段を達成する。
【表】
【表】
尚、表に於いて、◎は接続または係合していて
実働する部材を、○は接続または係合しているが
実働しない部材を、△はエンジンブレーキの為に
例えばアクセルペダルの踏込みが解除されたとき
のみ接続する断続クラツチを、☆はエンジンドラ
イブ時にロツク状態になるワンウエイクラツチ
を、★はエンジンドライブ時にフリー状態になる
ワンウエイクラツチを各々示している。 中立段に於いては、全ての断続クラツチ3,
5,7,9が切断された状態にある。この時、シ
ンクロ装置50は中立状態であるが、第1速段の
達成の準備のためにシンクロ装置40のシンクロ
ナイザスリーブ44をギヤピース42に係合さ
せ、第1速用被駆動歯車31を被駆動歯車軸14
に動力伝達関係に連結させておいていて良い。 中立段より第1速段への変速段の切換、即ち、
車輌の発進は、中立段に於て第1速用被駆動歯車
31の被駆動歯車軸14に対する連結が完了して
いれば断続クラツチ3を接続することのみにより
行われる。断続クラツチ3が接続されると、ワン
ウエイクラツチ4がエンジンドライブによるロツ
ク状態になり、内燃機関100の回転動力がその
出力軸101、クラツチハウジング2、断続クラ
ツチ3、ワンウエイクラツチ4、出力軸6、歯車
16、第3速用駆動歯車23を経て駆動歯車軸1
2へ伝達され、第1速用駆動歯車21と第1速用
被駆動歯車31とにより第1速用歯車対及びシン
クロ装置40を経て被駆動歯車軸14に伝達さ
れ、これにより第1速段が達成される。 第1速段より第2速段への変速段の切換、即ち
アツプシフトは、シンクロ装置50のシンクロナ
イザスリーブ54をギヤピース52に係合させ、
第2速用被駆動歯車32を被駆動歯車軸14に回
転動力伝達関係に伝達し、この後に断続クラツチ
7を接続することにより行われる。上述の如く断
続クラツチ7が接続されると、ワンウエイクラツ
チ8がエンジンドライブによるロツク状態にな
り、内燃機関100の回転動力は出力軸101、
クラツチハウジング2、断続クラツチ7、ワンウ
エイクラツチ8、出力軸10、歯車18、第2速
用駆動歯車22へ伝達され、これより更に第2速
用駆動歯車22と第2速用被駆動歯車32とによ
る第2速用歯車対及びシンクロ装置50を経て被
駆動歯車軸14へ伝達され、これにより第2速段
が達成される。 尚、このアツプシフト時に於て、断続クラツチ
5が接続状態であれば、断続クラツチ7の接続に
先立つてこの断続クラツチ5の断続を行うが、断
続クラツチ3の接続状態を保ち、またシンクロ装
置40により第1速用被駆動歯車31を被駆動歯
車軸14に回転動力伝達関係に連結した第1速段
の状態のままにしておく。この第2速時には変速
装置の出力回転数が一定の場合、第1速時に比し
て内燃機関100の回転数が減速比の低下分に応
じて低下し、出力軸6の回転数が内燃機関の100
の回転数より増大することにより、このとき上述
の如く断続クラツチ3が接続状態にあつて出力軸
6が内燃機関100に連結されていてもワンウエ
イクラツチ4がフリー状態になつてこれが空転す
ることにより、歯車式変速装置がロツク状態にな
ることがない。 第2速段より第1速段への変速段の切換、即ち
ダウンシフトは、このとき断続クラツチ3が接続
状態にあり、また第1速用被駆動歯車31がシン
クロ装置40によつて被駆動歯車軸14に回転動
力伝達関係に連結されて第1速段の状態が維持さ
れていることから、断続クラツチ7を切断するこ
とのみにより達成される。このダウンシフトがキ
ツクダウンであれば、アクセルペダルの踏込みに
伴い内燃機関100の回転数が増大してそれが出
力軸6の回転数を越えて増大しようとする時ワン
ウエイクラツチ8がエンジンドライブによるロツ
ク状態になり、第1速段による回転動力の伝達が
行われるようになる。 第2速段より第3速段へのアツプシフトは、断
続クラツチ7及びシンクロ装置50を第2速段に
於ける状態のままにして断続クラツチ3を切断
し、その後にシンクロ装置40のシンクロナイザ
スリーブ44をギヤピース42に代えてギヤピー
ス43に係合させ、第3速用被駆動歯車33を被
駆動歯車軸14に回転動力伝達関係に連結し、こ
の操作が完了した後に断続クラツチ3を再び接続
することにより達成される。この時にはワンウエ
イクラツチ4がエンジンドライブによるロツク状
態になり、第3速用駆動歯車23と第3速用被駆
動歯車33とによる第3速用歯車対を介して動力
伝達が行われる。尚、この時にはワンウエイクラ
ツチ8はフリー状態になる。 第3速段より第2速段へのダウンシフトは、こ
のとき断続クラツチ7及びシンクロ装置50が第
2速段に於ける状態のままであることから、断続
クラツチ3を切断することのみにより達成され
る。 第3速段より第4速段へのアツプシフトは、断
続クラツチ3及びシンクロ装置40を第3速段に
於ける状態のままにして断続クラツチ7を切断
し、その後にシンクロ装置50のシンクロナイザ
スリーブ54をギヤピース53に係合させ、第4
速用被駆動歯車34被駆動歯車軸14に回転動力
伝達関係に連結し、この操作が完了した後に断続
クラツチ7を再び接続することにより達成され
る。この時にはワンウエイクラツチ8がエンジン
ドライブによるロツク状態となり、第4速用駆動
歯車24と第4速用被駆動歯車34とによる第4
速用歯車対を介して動力伝達が行われる。尚、こ
の時にはワンウエイクラツチ4はフリー状態にな
る。 第4速段より第3速段へのダウンシフトは、こ
のとき断続クラツチ3及びシンクロ装置50が第
3速段に於ける状態のままになつていることによ
り断続クラツチ7を切断することのみにより達成
される。尚、断続クラツチ5は第1速時または第
3速時に、また断続クラツチ9は第2速時または
第4速時に於て内燃機関100のアクセルペダル
の踏込みが解除されたとき、エンジンブレーキの
ために接続され変速段の切換時には必ずその切換
作動の最初の切断されるものである。 中立段より後進段への切換、速ち車輌の後進発
進は、シンクロ装置40を中立状態にし、その後
に後進用中間歯車28を後進用駆動歯車26と後
進用被駆動歯車36の両者と同時に噛合させ、断
続クラツチ3を接続することにより行われる。こ
の時には内燃機関100の回転動力は出力軸10
1、クラツチハウジング2、断続クラツチ3、ワ
ンウエイクラツチ4、出力軸6、歯車16、第3
速用駆動歯車23を経て駆動歯車軸12へ伝達さ
れ、これより後進用駆動歯車26と中間歯車28
と後進用被駆動歯車36とによる後進用歯車列及
びシンクロ装置40を経て被駆動歯車軸14へ伝
達される。尚、後進時にはワンウエイクラツチの
寿命向上のため断続クラツチ5も接続する。 第2図乃至第4図は各々本発明による歯車式変
速装置の他の実施例を示している。尚、第2図乃
至第4図に於て、第1図に対応する部分は第1図
に付した符号と同一の符号により示されている。 第2図に示された実施例に於ては、クラツチ装
置1が直結クラツチ付流体式トルクコンバータ7
0を経て内燃機関100の出力軸101に駆動連
結されている。 直結クラツチ付流体式トルクコンバータ70は
ポンプインペラ71と、タービンランナ72と、
ステータ73と、ポンプインペラ71とタービン
ライナ72とを機械的に直結する直結クラツチ7
4とを含むそれ自身周知のものであり、ポンプイ
ンペラ71は出力軸101に連結され、タービン
ライナ72はクラツチハウジング2に連結されて
いる。ステータ73はワンウエイクラツチ75を
経て固定支持部材76より支持されている。 この実施例に於ては、第2速段乃至第4速段に
於ては、直結クラツチ74が接続されることによ
り、これらの変速段に於ては上述した実施例と実
質的にに同様に動力伝達が行われるが、第1速段
及び後進段の時には直結クラツチ74が切断さ
れ、内燃機関100の回転動力が流体式トルクコ
ンバータ70を経て伝達されることにより車輌の
前進及び後進発進が微妙なクラツチ操作を要する
ことなく円滑に行われるようになる。 第3図に示された実施例に於ては、クラツチ装
置1の軸線に平行な軸線上に中間軸19が設けら
れており、該中間軸には二つの歯車15及び17
が各々回転可能に設けられている。歯車15は歯
車16と第3速用駆動歯車23とに常に噛合し、
また歯車17は歯車18と第2速用駆動歯車22
とに常に噛合している。また、被駆動歯車軸14
には歯車80が固定されており、この歯車80は
軸81に取付けられた歯車82に常に噛合してい
る。 この実施例に於ては、軸81が変速装置の出力
軸になり、この軸81は駆動歯車軸1,13と同
一の軸線上など適宜の位置に設けることができ
る。また歯車16と第3速用駆動歯車23との間
及び歯車18と第2速用駆動歯車22との間に
各々中間歯車が設けられていることにより各変速
段に於ける減速比の設計の自由度が拡大される。 以上に於いては本発明を特定の実施例について
詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるも
のではなく本発明の範囲内にて種々の実施例が可
能であることは当業者にとつて明らかであろう。
実働する部材を、○は接続または係合しているが
実働しない部材を、△はエンジンブレーキの為に
例えばアクセルペダルの踏込みが解除されたとき
のみ接続する断続クラツチを、☆はエンジンドラ
イブ時にロツク状態になるワンウエイクラツチ
を、★はエンジンドライブ時にフリー状態になる
ワンウエイクラツチを各々示している。 中立段に於いては、全ての断続クラツチ3,
5,7,9が切断された状態にある。この時、シ
ンクロ装置50は中立状態であるが、第1速段の
達成の準備のためにシンクロ装置40のシンクロ
ナイザスリーブ44をギヤピース42に係合さ
せ、第1速用被駆動歯車31を被駆動歯車軸14
に動力伝達関係に連結させておいていて良い。 中立段より第1速段への変速段の切換、即ち、
車輌の発進は、中立段に於て第1速用被駆動歯車
31の被駆動歯車軸14に対する連結が完了して
いれば断続クラツチ3を接続することのみにより
行われる。断続クラツチ3が接続されると、ワン
ウエイクラツチ4がエンジンドライブによるロツ
ク状態になり、内燃機関100の回転動力がその
出力軸101、クラツチハウジング2、断続クラ
ツチ3、ワンウエイクラツチ4、出力軸6、歯車
16、第3速用駆動歯車23を経て駆動歯車軸1
2へ伝達され、第1速用駆動歯車21と第1速用
被駆動歯車31とにより第1速用歯車対及びシン
クロ装置40を経て被駆動歯車軸14に伝達さ
れ、これにより第1速段が達成される。 第1速段より第2速段への変速段の切換、即ち
アツプシフトは、シンクロ装置50のシンクロナ
イザスリーブ54をギヤピース52に係合させ、
第2速用被駆動歯車32を被駆動歯車軸14に回
転動力伝達関係に伝達し、この後に断続クラツチ
7を接続することにより行われる。上述の如く断
続クラツチ7が接続されると、ワンウエイクラツ
チ8がエンジンドライブによるロツク状態にな
り、内燃機関100の回転動力は出力軸101、
クラツチハウジング2、断続クラツチ7、ワンウ
エイクラツチ8、出力軸10、歯車18、第2速
用駆動歯車22へ伝達され、これより更に第2速
用駆動歯車22と第2速用被駆動歯車32とによ
る第2速用歯車対及びシンクロ装置50を経て被
駆動歯車軸14へ伝達され、これにより第2速段
が達成される。 尚、このアツプシフト時に於て、断続クラツチ
5が接続状態であれば、断続クラツチ7の接続に
先立つてこの断続クラツチ5の断続を行うが、断
続クラツチ3の接続状態を保ち、またシンクロ装
置40により第1速用被駆動歯車31を被駆動歯
車軸14に回転動力伝達関係に連結した第1速段
の状態のままにしておく。この第2速時には変速
装置の出力回転数が一定の場合、第1速時に比し
て内燃機関100の回転数が減速比の低下分に応
じて低下し、出力軸6の回転数が内燃機関の100
の回転数より増大することにより、このとき上述
の如く断続クラツチ3が接続状態にあつて出力軸
6が内燃機関100に連結されていてもワンウエ
イクラツチ4がフリー状態になつてこれが空転す
ることにより、歯車式変速装置がロツク状態にな
ることがない。 第2速段より第1速段への変速段の切換、即ち
ダウンシフトは、このとき断続クラツチ3が接続
状態にあり、また第1速用被駆動歯車31がシン
クロ装置40によつて被駆動歯車軸14に回転動
力伝達関係に連結されて第1速段の状態が維持さ
れていることから、断続クラツチ7を切断するこ
とのみにより達成される。このダウンシフトがキ
ツクダウンであれば、アクセルペダルの踏込みに
伴い内燃機関100の回転数が増大してそれが出
力軸6の回転数を越えて増大しようとする時ワン
ウエイクラツチ8がエンジンドライブによるロツ
ク状態になり、第1速段による回転動力の伝達が
行われるようになる。 第2速段より第3速段へのアツプシフトは、断
続クラツチ7及びシンクロ装置50を第2速段に
於ける状態のままにして断続クラツチ3を切断
し、その後にシンクロ装置40のシンクロナイザ
スリーブ44をギヤピース42に代えてギヤピー
ス43に係合させ、第3速用被駆動歯車33を被
駆動歯車軸14に回転動力伝達関係に連結し、こ
の操作が完了した後に断続クラツチ3を再び接続
することにより達成される。この時にはワンウエ
イクラツチ4がエンジンドライブによるロツク状
態になり、第3速用駆動歯車23と第3速用被駆
動歯車33とによる第3速用歯車対を介して動力
伝達が行われる。尚、この時にはワンウエイクラ
ツチ8はフリー状態になる。 第3速段より第2速段へのダウンシフトは、こ
のとき断続クラツチ7及びシンクロ装置50が第
2速段に於ける状態のままであることから、断続
クラツチ3を切断することのみにより達成され
る。 第3速段より第4速段へのアツプシフトは、断
続クラツチ3及びシンクロ装置40を第3速段に
於ける状態のままにして断続クラツチ7を切断
し、その後にシンクロ装置50のシンクロナイザ
スリーブ54をギヤピース53に係合させ、第4
速用被駆動歯車34被駆動歯車軸14に回転動力
伝達関係に連結し、この操作が完了した後に断続
クラツチ7を再び接続することにより達成され
る。この時にはワンウエイクラツチ8がエンジン
ドライブによるロツク状態となり、第4速用駆動
歯車24と第4速用被駆動歯車34とによる第4
速用歯車対を介して動力伝達が行われる。尚、こ
の時にはワンウエイクラツチ4はフリー状態にな
る。 第4速段より第3速段へのダウンシフトは、こ
のとき断続クラツチ3及びシンクロ装置50が第
3速段に於ける状態のままになつていることによ
り断続クラツチ7を切断することのみにより達成
される。尚、断続クラツチ5は第1速時または第
3速時に、また断続クラツチ9は第2速時または
第4速時に於て内燃機関100のアクセルペダル
の踏込みが解除されたとき、エンジンブレーキの
ために接続され変速段の切換時には必ずその切換
作動の最初の切断されるものである。 中立段より後進段への切換、速ち車輌の後進発
進は、シンクロ装置40を中立状態にし、その後
に後進用中間歯車28を後進用駆動歯車26と後
進用被駆動歯車36の両者と同時に噛合させ、断
続クラツチ3を接続することにより行われる。こ
の時には内燃機関100の回転動力は出力軸10
1、クラツチハウジング2、断続クラツチ3、ワ
ンウエイクラツチ4、出力軸6、歯車16、第3
速用駆動歯車23を経て駆動歯車軸12へ伝達さ
れ、これより後進用駆動歯車26と中間歯車28
と後進用被駆動歯車36とによる後進用歯車列及
びシンクロ装置40を経て被駆動歯車軸14へ伝
達される。尚、後進時にはワンウエイクラツチの
寿命向上のため断続クラツチ5も接続する。 第2図乃至第4図は各々本発明による歯車式変
速装置の他の実施例を示している。尚、第2図乃
至第4図に於て、第1図に対応する部分は第1図
に付した符号と同一の符号により示されている。 第2図に示された実施例に於ては、クラツチ装
置1が直結クラツチ付流体式トルクコンバータ7
0を経て内燃機関100の出力軸101に駆動連
結されている。 直結クラツチ付流体式トルクコンバータ70は
ポンプインペラ71と、タービンランナ72と、
ステータ73と、ポンプインペラ71とタービン
ライナ72とを機械的に直結する直結クラツチ7
4とを含むそれ自身周知のものであり、ポンプイ
ンペラ71は出力軸101に連結され、タービン
ライナ72はクラツチハウジング2に連結されて
いる。ステータ73はワンウエイクラツチ75を
経て固定支持部材76より支持されている。 この実施例に於ては、第2速段乃至第4速段に
於ては、直結クラツチ74が接続されることによ
り、これらの変速段に於ては上述した実施例と実
質的にに同様に動力伝達が行われるが、第1速段
及び後進段の時には直結クラツチ74が切断さ
れ、内燃機関100の回転動力が流体式トルクコ
ンバータ70を経て伝達されることにより車輌の
前進及び後進発進が微妙なクラツチ操作を要する
ことなく円滑に行われるようになる。 第3図に示された実施例に於ては、クラツチ装
置1の軸線に平行な軸線上に中間軸19が設けら
れており、該中間軸には二つの歯車15及び17
が各々回転可能に設けられている。歯車15は歯
車16と第3速用駆動歯車23とに常に噛合し、
また歯車17は歯車18と第2速用駆動歯車22
とに常に噛合している。また、被駆動歯車軸14
には歯車80が固定されており、この歯車80は
軸81に取付けられた歯車82に常に噛合してい
る。 この実施例に於ては、軸81が変速装置の出力
軸になり、この軸81は駆動歯車軸1,13と同
一の軸線上など適宜の位置に設けることができ
る。また歯車16と第3速用駆動歯車23との間
及び歯車18と第2速用駆動歯車22との間に
各々中間歯車が設けられていることにより各変速
段に於ける減速比の設計の自由度が拡大される。 以上に於いては本発明を特定の実施例について
詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるも
のではなく本発明の範囲内にて種々の実施例が可
能であることは当業者にとつて明らかであろう。
第1図乃至第3図は各々本発明による歯車式変
速装置の実施例を示すスケルトン図である。 1……クラツチ装置、2……クラツチハウジン
グ、3……断続クラツチ、4……ワンウエイクラ
ツチ、5……断続クラツチ、6……出力軸、7…
…断続クラツチ、8……ワンウエイクラツチ、9
……断続クラツチ、10……出力軸、11……変
速歯車機構、12,13……駆動歯車軸、14…
…被駆動歯車軸、15〜18……歯車、19……
中間軸、21……第1速用駆動歯車、22……第
2速用駆動歯車、23……第3速用駆動歯車、2
4……第4速用駆動歯車、26……後進用駆動歯
車、27……軸、28……中間歯車、31……第
1速用被駆動歯車、32……第2速用被駆動歯
車、33……第3速用被駆動歯車、34……第4
速用被駆動歯車、36……後進用被駆動歯車、4
0……シンクロ装置、41……クラツチハブ、4
2,43……ギヤピース、44……シンクロナイ
ザスリーブ、50……シンクロ装置、51……ク
ラツチハブ、52,53……ギヤピース、54…
…シンクロナイザスリーブ、70……直結クラツ
チ付流体式トルクコンバータ、71……ポンプイ
ンペラ、72……タービンランナ、73……ステ
ータ、74……直結クラツチ、75……ワンウエ
イクラツチ、76……固定支持部材、80……歯
車、81……軸、82……歯車、100……内燃
機関、101……出力軸。
速装置の実施例を示すスケルトン図である。 1……クラツチ装置、2……クラツチハウジン
グ、3……断続クラツチ、4……ワンウエイクラ
ツチ、5……断続クラツチ、6……出力軸、7…
…断続クラツチ、8……ワンウエイクラツチ、9
……断続クラツチ、10……出力軸、11……変
速歯車機構、12,13……駆動歯車軸、14…
…被駆動歯車軸、15〜18……歯車、19……
中間軸、21……第1速用駆動歯車、22……第
2速用駆動歯車、23……第3速用駆動歯車、2
4……第4速用駆動歯車、26……後進用駆動歯
車、27……軸、28……中間歯車、31……第
1速用被駆動歯車、32……第2速用被駆動歯
車、33……第3速用被駆動歯車、34……第4
速用被駆動歯車、36……後進用被駆動歯車、4
0……シンクロ装置、41……クラツチハブ、4
2,43……ギヤピース、44……シンクロナイ
ザスリーブ、50……シンクロ装置、51……ク
ラツチハブ、52,53……ギヤピース、54…
…シンクロナイザスリーブ、70……直結クラツ
チ付流体式トルクコンバータ、71……ポンプイ
ンペラ、72……タービンランナ、73……ステ
ータ、74……直結クラツチ、75……ワンウエ
イクラツチ、76……固定支持部材、80……歯
車、81……軸、82……歯車、100……内燃
機関、101……出力軸。
Claims (1)
- 1 同一軸線の周りに回転する入力部材2と第一
の出力部材6と第二の出力部材10とを有し前記
入力部材と前記第一の出力部材との間に互いに直
列に接続された第一のワンウエイクラツチ4と第
一の断続クラツチ3を有し前記入力部材と前記第
二の出力部材との間に互いに直列に接続された第
二のワンウエイクラツチ8と第二の断続クラツチ
7を有するクラツチ装置1と、前記クラツチ装置
の軸線に平行な軸線上に設けられた前記第一の出
力部材に駆動連結された第一の駆動歯車軸12
と、前記クラツチ装置の平行な軸線上に設けられ
前記第二の出力部材に駆動連結された第二の駆動
歯車軸13と、前記クラツチ装置と前記第一及び
第二の駆動歯車軸に平行な軸線上に設けられた一
つの被駆動歯車軸14と、前記第一及び第二の駆
動歯車軸と前記被駆動歯車軸との間に設けられ複
数個の変速段を各々選択的に達成する複数個の歯
車対21−31,22−32,23−33,24
−34とを有し、前記入力部材が軸線方向の一方
の最外端に位置し、前記クラツチ装置の入力部材
がその外端部にて動力源に接続されるようになつ
ている歯車式変速装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP57107089A JPS58225246A (ja) | 1982-06-22 | 1982-06-22 | 歯車式変速装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP57107089A JPS58225246A (ja) | 1982-06-22 | 1982-06-22 | 歯車式変速装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS58225246A JPS58225246A (ja) | 1983-12-27 |
JPH0546457B2 true JPH0546457B2 (ja) | 1993-07-14 |
Family
ID=14450183
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP57107089A Granted JPS58225246A (ja) | 1982-06-22 | 1982-06-22 | 歯車式変速装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS58225246A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6360743U (ja) * | 1986-10-13 | 1988-04-22 | ||
JP5195510B2 (ja) * | 2009-02-25 | 2013-05-08 | 日産自動車株式会社 | 常時噛合式変速機 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5550579A (en) * | 1978-10-11 | 1980-04-12 | Seiko Instr & Electronics Ltd | Thin button battery |
JPS5733251A (en) * | 1980-06-24 | 1982-02-23 | Automotive Prod Co Ltd | Rotary speed changing machine |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5126421Y2 (ja) * | 1971-05-18 | 1976-07-05 |
-
1982
- 1982-06-22 JP JP57107089A patent/JPS58225246A/ja active Granted
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5550579A (en) * | 1978-10-11 | 1980-04-12 | Seiko Instr & Electronics Ltd | Thin button battery |
JPS5733251A (en) * | 1980-06-24 | 1982-02-23 | Automotive Prod Co Ltd | Rotary speed changing machine |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS58225246A (ja) | 1983-12-27 |
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US4548101A (en) | Transmission mechanism with parallel transmission systems including torque converter in the first speed one only | |
JP2941277B2 (ja) | 自動車ギアボックス | |
JPH0338460B2 (ja) | ||
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