JPH0546450Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 本考案は、歯科用治療椅子に関する。

従来技術 歯科治療においては、患者の口を術者に適当な
方向に向ける必要がある。この為、従来の治療椅
子は、バツクレストを起倒自在にすると共に、安
頭台を起倒自在とし、治療椅子全体の高さを調節
し、あとは患者の首をまわして治療部位に適する
方向を向けるようにしていたが、限度があり、患
者の口を施術に最適な位置をとることができない
ことがある。そのような場合は、術者は不自然な
又は不安定な体位で施術を行わねばならず、特に
矯正施術は長時間を要するから患者の向きが最適
でないと、術者に苦痛を与える結果となる。

これに対して、安頭台自体をバツクレストに対
して回動可能にするものも提案されている。これ
によると、患者の頭の方向を安頭台を回動させる
ことによつて行うことができるが、胸部に対して
首だけを回すのであるから、患者の向きを変える
範囲は大きくすることはできず、十分といえるも
のではない。

目 的 本考案は、上述の事情に鑑みてなされたもの
で、バツクレスト部を立軸のまわりに回動可能と
することにより、シート部にある下半身に対し
て、上半身を回すことができ、患者に左程不自然
な姿勢をとることなく、患者の頭部を適当な向き
に向け、口腔位置を術者に適した位置に持ち来す
ことができる治療椅子を提供できるものである。

構 成 本考案は、歯科用治療椅子において、バツクレ
スト部をシート部に対して立軸のまわりに回動可
能に取り付けたことを特徴とするものである。以
下、実施例に基づいて本考案を説明する。

第１図は、本考案の一実施例を説明するための
側面図で、図中、１はシート部、２は保持部、３
はバツクレスト部、４は安頭台、５はバツクレス
ト支持軸、６は固定ねじである。バツクレスト部
３はシート部１に対してこれを起倒自在にするた
めの保持部２により保持される。保持部２は、そ
の後部中央付近にバツクレスト支持軸５を受ける
ための回動軸穴を有し、バツクレスト支持軸５を
摩擦力により嵌合支持する。該支持軸５を適当な
位置において固定するための固定ねじ６が設けら
れる。安頭台４は適宜の構造によりバツクレスト
部に対して回動可能に取り付けられるのがよい。
なお、支持軸の回動を一定範囲に制限するストツ
パーを設けておくとよい。

操作にあたつては、固定ねじ６を緩め、バツク
レスト部３をバツクレスト支持軸５のまわりに、
つまり立軸まわりに適当な量回動させ、固定ねじ
６を締めることにより患者の上半身を術者に適し
た方向に向けることができ、必要により患者の首
をまわし、あるいは、安頭台を回動させて、術者
に最も適した方向に口腔を向けることができる。

なお、シート部に対するバツクレスト部の回動
機構は適宜の構造が採用でき、軸部の摩擦係数が
適当であれば、固定ねじは必ずしも必要ではな
い。また、電動機により回動操作を行なつてもよ
い。

効 果 以上の説明から明らかなように、本考案によれ
ば、シート部に対してバツクレスト部を立軸まわ
りに回動できるので、患者の口腔を術者が施術を
行うのに最も適した方向へ向けることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例の側面図である。 １……シート部、３……バツクレスト部、４…
…安頭台、５……支持軸、６……固定ねじ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. バツクレスト部をシート部に対して立軸のまわ
   りに回動可能に取り付けたことを特徴とする歯科
   用治療椅子。