JPH0545792A - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JPH0545792A
JPH0545792A JP20953291A JP20953291A JPH0545792A JP H0545792 A JPH0545792 A JP H0545792A JP 20953291 A JP20953291 A JP 20953291A JP 20953291 A JP20953291 A JP 20953291A JP H0545792 A JPH0545792 A JP H0545792A
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JP20953291A
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Toshiharu Nagashima
利晴 永島
Shigeto Hirabayashi
茂人 平林
Yasushi Usagawa
泰 宇佐川
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 暗室内でのセーフライト耐久性が優れ、かつ
網点品質、抜き文字品質及び染料の残色汚染、色落ちを
改良した製版用ハロゲン化銀写真感光材料の提供。さら
に塗布液の凝集、増粘などによる塗布障害の発生がない
ハロゲン化銀写真感光材料を提供する。 【構成】 支持体の一方の面上に、少なくとも1層の感
光性ハロゲン化銀乳剤層と非感光性親水性層とを有し、
かつ該乳剤層と反対側の支持体面上に、少なくとも1層
のバッキング層を有するハロゲン化銀写真感光材料にお
いて、該非感光性親水性層及び又はバッキング層中に、
吸収極大波長域が420〜700nmで、親水性基としてスルホ
ン酸基を有する写真用染料と特定のテトラゾリウム化合
物とで形成される染料・テトラゾリウム塩の少なくとも
1種を含有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光
材料による。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、写真製版用のハロゲン
化銀写真感光材料に関するもので、詳しくは作業室内で
のセーフライト耐久性が優れ、かつ網点品質、抜き文字
品質などを改良し、残色や塗布障害のないハロゲン化銀
写真感光材料に関するものである。
【0002】
【発明の背景】写真製版に於ける絵柄は、網点画像で形
成され網点面積に応じて印刷物の濃淡を表現している。
製版工程では、連続調の原稿からレーザースキャナー或
はコンタクトスクリーンを用いたカメラでon/offの網
点に変換する工程、カメラを用いて網点画像の拡大縮小
を行う工程、或は文字反射原稿を撮影し文字透過原稿に
変換する工程、これらの工程で得られた網点画像透過原
稿と線画像透過原稿とを重ねて合成露光する工程等が挙
げられる。
【0003】これらの工程で使用されるハロゲン化銀写
真感光材料としては、感度、網点、文字線画などの品質
が、暗室内での作業用セーフライト下で長時間とり扱っ
ても品質劣化がなく、かつ迅速現像処理にて残色汚染の
ないことが要求される。
【0004】従来、セーフライト耐久性向上の目的から
染料層外側に設け実質的にセーフライト光を遮断するこ
とが当業界で一般的となっている。また感光層への透過
光が支持体界面、裏面等から反射して感光層を感光する
いわゆるハレーションに基づく画質の劣化を防止するた
め、乳剤下層に染料を含むアンチハレーション層を設け
ることも良く知られている。
【0005】これらの層に用いられる染料は迅速処理に
て脱色性、溶解性が優れ層中に残色汚染を残さないこと
が必須要素のため、染料としては通常水溶性の高いもの
が用いられている。
【0006】一般に吸着官能基を有しない水溶性化合物
は、感光材料の製造時に層内移動し易い。そのため該染
料がハロゲン化銀乳剤層に拡散移行しその結果、感度の
大幅低下と網点及び抜き文字線画品質を著しく悪化する
現象を招く。
【0007】さらには水溶性の高い染料をバッキング層
に用いると、素手でフィルムを取り扱った場合、作業者
の手に染料が転写し色落ちするという問題が発生した。
【0008】染料の他層への拡散移行を防止する手段と
して染料自体を非拡散性にした例えば米国特許2,538,00
8号、同2,539,009号、同4,420,555号、特開昭61-204630
号、同61-205934号、同62-32460号、同62-56958号、同6
2-92949号、同62-222248号、同63-40143号、同63-18474
9号、同63-316852号などが開示されているが、これらの
染料のいずれもが脱色性や処理液に対する溶解性が得れ
ず、そのため残色汚染を多くするという欠点を有してい
る。
【0009】さらに媒染剤を用い解離性染料を固着し非
拡散化する方法として例えば、米国特許2,548,564号、
同3,625,694号及び同4,124,386号などが開示されてい
る。
【0010】しかしながら該法は感光材料構成層中のバ
インダーである例えばゼラチンが媒染剤と凝集物を形成
したり、粘度を増加したりして塗布性にムラ、ハジキ等
の重大な障害を招くことである。さらに別途方法とし
て、染料自体のpKaを分子設計することでpHの高い溶液
で溶け易くした染料を、個体微粒子分散体としてpHの低
い親水性コロイド層中に分散した例えば米国特許4,855,
221号、同4,857,446号、同4,948,717号、特開昭52-9271
6号、同55-155350号、同55-155351号、同56-12639号、
同63-197943号、特開平2-110453号、同2-1838〜9号、同
2-191942号、同2-264247号、同2-264936号、世界特許88
/04794号などが開示されている。
【0011】しかしながら、該方法は染料分子に必要な
pKaを与えるために構造的に染料種類が限定される結果
となり、所望の吸収波長を持った染料を得られにくいと
言う短所を有している。従って脱色性がよく、かつ所望
の分光特性を有した染料を非拡散化する新たな技術が強
く望まれていた。
【0012】
【発明の目的】従って本発明の第一の目的は、暗室内で
のセーフライト耐久性が優れ、かつ網点品質、抜き文字
品質及び染料の残色汚染、色落ちを改良した製版用ハロ
ゲン化銀写真感光材料を提供することである。本発明の
第二の目的は、塗布液の凝集、増粘などによる塗布障害
の発生がなく水溶性染料を担持した親水性層を有する製
版用ハロゲン化銀写真感光材料を提供することである。
その他の目的は以下の明細から明らかとなる。
【0013】
【発明の構成】本発明の上記の目的は、以下により達成
されることを見出し本発明を成すに至った。即ち、支持
体の一方の面上に、少なくとも1層の感光性ハロゲン化
銀乳剤層と非感光性親水性層とを有し、かつ該乳剤層と
反対側の支持体面上に、少なくとも1層のバッキング層
を有するハロゲン化銀写真感光材料において、該非感光
性親水性層及び又はバッキング層中に、吸収極大波長域
が350〜800nmで、親水性基としてスルホン酸基を有する
写真用染料と下記一般式〔1〕及び/又は〔2〕で表さ
れる化合物とで形成される染料・テトラゾリウム塩の少
なくとも1種を含有するハロゲン化銀写真感光材料によ
り達成される。
【0014】
【化2】
【0015】式中、R1、R2、R3及びR4は、各々水素原
子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アルコキ
シ基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、スル
ファモイル基、ヒドロキシアルキル基、アミノ基、モノ
又はジアルキルアミノ基、シアノ基又は5〜6員の複素環
基を表す。
【0016】A1、A2及びA3は各々フェニル基、ビフェニ
ル基、ナフチル基、アントラセニル基又はピリジニル基
を表し、これらの基は、置換基として上述のR1、R2、R3
及びR4で定義したと同様の基を含んでいてもよい。Xは
アニオンを表す。以下、本発明を詳述する。
【0017】本発明に用いられる染料は、メタノール溶
液中での吸収極大波長が350〜800nmにあって、かつ親水
性基として少なくとも一つのスルホン酸基を有する化合
物であり、写真用染料として公知のものを挙げることが
でき、例えば下記に示す一般式〔3〕、〔4〕、〔5〕、
〔6〕及び〔7〕で表すことができる。
【0018】
【化3】
【0019】式中、Q1、Q2は同じでも異なってもよい複
素環を表し、例えば置換又は無置換の2-ピラゾリ-5-オ
ン、ローダニン、ヒダントイン、チオヒダントイン、2,
4-オキサゾリジンジオン、イソオキサゾリジンジオン、
バルビツル酸、チオバルビツル酸、インダンジオン、ヒ
ドロキシピリドン又はオキソチオヘンなどの環を表す。
同様にQ3も複素環を表し、例えば置換又は無置換のピリ
ジン、キノリン、インドレニン、オキサゾール、ベンゾ
オキサゾール、ナフトオキサゾール又はピロールなどの
環を表す。Wは〔−N(R1)(R2)〕p又は-SO3M基を表し(R1)
(R2)は各々置換又は無置換のアルキル基、アリール基、
アシル基、スルホニル基を表し(R1)と(R2)は互いに連結
して5〜6員環を形成してもよい。
【0020】R3とR4は各々水素原子、アルキル基、アル
コキシ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、ハロゲン原子
又は-SO3M基でR5とR6は各々水素原子、-SO3M基又は(R1)
とR5もしくは(R2)とR6で互いに連結して5〜6員環を形成
してもよい。Lはメチン基を表し、アルキル基を置換し
ていてもよい。G1、G2は各々シアノ基、アルキルカルボ
ニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル
基、アミノカルボニル基又はアミノスルホニル基を表
す。mは0、1又は2でn及びpは0又は1を表し、pが0で
nが0のときR3、R4、R5及びR6のうちのいずれか一つ以
上は-SO3M基である。-SO3M基のMは水素原子、アルカリ
金属原子、アルカリ土類原子又はアンモニウム基を表
し、具体的には水素、ナトリウム、カリウム或はリチウ
ム原子などが挙げられる。
【0021】以下に用いられる吸収極大波長が350〜800
nmにあって、かつ親水性基として少なくとも一つのスル
ホン酸基を有する具体的化合物例を挙げるが本発明はこ
れらに限定されるものではない。
【0022】
【化4】
【0023】
【化5】
【0024】
【化6】
【0025】
【化7】
【0026】
【化8】
【0027】
【化9】
【0028】
【化10】
【0029】
【化11】
【0030】本発明に用いられる染料は、上記の他に本
発明と同一の出願人による特願平3-179582号明細書第13
頁〜第27頁に記載の例示染料であるNo.9〜16、38〜41、
47〜50、59〜83の染料を用いることができる。
【0031】本発明の上記の染料は例えば、特公昭28-3
082号、同48-3286号、同39-22069号、同43-13168号、特
開昭58-143342号、同59-80470号、同59-111640号、同59
-211041号、同59-206829号、特公昭54-38129号、特開昭
48-68623号、特公昭52-38056号、特開49-99620号、同50
-59418号、同50-91627号、米国特許2,527,583号、同2,2
74,782号、同3,653,905号、同3,687,670号、同3,540,88
8号、同3,148,187号、同3,282699号などに記載の方法又
はそれに準じた合成法により得ることが出来る。
【0032】次に本発明に係る上記染料の担持剤である
一般式〔1〕及び〔2〕のテトラゾリウム塩について述
べる。
【0033】式中、R1、R2、R3及びR4は、各々水素原
子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アルコキ
シ基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、スル
ファモイル基、ヒドロキシアルキル基、アミノ基、モノ
又はジアルキルアミノ基、シアノ基又は5〜6員の複素環
基を表す。
【0034】A1、A2及びA3は各々フェニル基、ビフェニ
ル基、ナフチル基、アントラセニル基又はピリジニル基
を表し、これらの基は、置換基として上述のR1、R2、R3
及びR4で定義したと同様の基を含んでいてもよい。Xは
アニオンを表す。
【0035】上記においてアルキル基としては、直鎖、
分岐又は環状のいずれであってもよく、好ましくは炭素
数1〜16までのアルキル基で例えば、メチル、エチル、
プロピル、isoプロピル、ブチル、isoブチル、terブチ
ル、ペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、オクチル、
ドデシル、オクタデシル基などが挙げられる。アルコキ
シ基としては、例えばメトオキシ、エトオキシ基など、
アルケニル基としては例えばアリル基、2‐ブテニル基
など、アルコキシカルボニル基としては例えばメトオキ
シカルボニル、エトオキシカルボニル基など、ヒドロキ
シアルキル基としては例えばヒドロキシエチル基、ヒド
ロキシプロピル基など、ジアルキルアミノ基としては例
えばジメチルアミノ、ジエチルアミノ基などが挙げられ
る。また5〜6員の複素環基としては例えば2‐ピリジル
基、2‐イミダゾリル基などが挙げられる。Xで表される
アニオンとしては例えば、ハロゲンイオンとして塩化
物、臭化物、沃化物などのイオン或は硝酸、硫酸及び過
塩素酸などの無機酸の酸根などを挙げることができる。
以下、本発明に係る一般式〔1〕及び〔2〕で表されるテ
トラゾリウム塩の具体的化合物例を挙げるが本発明はこ
れらに限定されるものではない。
【0036】
【化12】
【0037】
【化13】
【0038】
【化14】
【0039】
【化15】
【0040】
【化16】
【0041】本発明に用いられる上記のテトラゾリウム
塩は、例えばChemical Reviews第55巻335頁〜483頁に記
載の方法又はそれに準じて容易に合成することができ
る。本発明において、前記の染料と一般式〔1〕及び
〔2〕のテトラゾリウムとで形成される塩化合物は予め
水溶液中で反応させ、得られた反応物を単離して用いて
もよく、それぞれを別々に又は混合して感光材料構成層
中に添加してもよい。更には予めテトラゾリウム化合物
を含む層を塗設し、その上層に染料を含む層をオーバー
コートする態様、或は予め染料を含む層を塗設してお
き、その上層にテトラゾリウム化合物を含む層をオーバ
ーコートする方法であってもよい。
【0042】本発明に用いられる染料の好ましい使用量
は、染料の種類、感光材料の特性などにより一様ではな
いが、好ましくは本発明の感光材料1m2当たり1mg〜1
gであり、特に好ましくは10mg〜500mgである。又、本
発明の一般式〔1〕及び〔2〕で表されるテトラゾリウム
塩は、上記染料の使用量に対して等量以上用いるのが好
ましい。本発明に係る上述の染料及びテトラゾリウム塩
及び両者の反応物は、溶剤として水又は水と親和性の溶
媒として例えばメタノール、エタノール、ジメチルホル
ムアミド、ジメチルスルホオキサイド等を用いることが
できる。本発明の染料・テトラゾリウム塩は、これらの
溶剤に溶解して添加するか、もしくは固体微粒子状態で
添加してもよい。又、界面活性剤を用いて乳化分散して
もよく、その場合の界面活性剤としてはノニオン性界面
活性剤が好ましく用いられる。
【0043】本発明の染料・テトラゾリウム塩は、ハロ
ゲン化銀写真感光材料の構成層である感光層側の非感光
性親水性層例えば保護層、中間層、下塗り層、フィルタ
ー層などに用いることができる。さらに該感光層側とは
反対側のバッキング層、保護層、下塗り層などの親水性
層に用いることもできる。これら感光層側とは反対側の
親水性層に用いる場合は、支持体に最も近い層が好まし
い。本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、これら構成
層の少なくとも1層中に上述の染料・テトラゾリウム塩
を存在させることであって、感光性層側とその背面のバ
ッキング層側にそれぞれ1層以上に含有させてもよい。
【0044】なお本発明に係る染料・テトラゾリウム塩
の組み合わせは、適宜に選択することができ使用する感
光材料の感色性によって所望の吸収波長を得るために2
種以上の染料を2種以上のテトラゾリウム化合物で担持
してもよい。又、必要によっては本発明の染料・テトラ
ゾリウム塩の他にさらに従来用いられている公知の写真
用染料を単独で用いてもよい。
【0045】本発明に係る染料・テトラゾリウム塩を含
有する親水性コロイド層は、親水性バインダーとして各
種ゼラチン、合成又は天然のポリマーを含有せしめるこ
とができる。例えばゼラチン誘導体、ゼラチンと他の高
分子とのグラフトポリマー或はポリビニルアルコール、
ポリビニルアルコール部分アセタール、ポリ-N-ビニル
ピロリドン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリ
アクリルアミド等の単一体又は共重合体を用いることが
できる。
【0046】本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、任
意の組成の塩化銀、塩臭化銀、塩沃臭化銀を用いること
ができる。ハロゲン化銀粒子の平均粒径は0.025〜0.5μ
mの範囲のものが用いられるが、0.05〜0.30μmがより好
ましい。
【0047】粒子の調製は酸性法、中性法及びアンモニ
ア法のいずれを用いてもよい。形状は任意であって、立
方体、8面体、14面体、12面体或は平板状の粒子であっ
てもよい。
【0048】本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、公
知の各種増感法を用いる事ができるが、しなくてもよ
い。化学増感をする場合は硫黄増感法、還元増感法、貴
金属増感法等を単独又は組み合わせて用いることができ
る。又、写真業界公知の各種増感剤、増感色素、添加剤
等を用いることができる。特に印刷製版用として使用す
る場合は、いわゆる硬調化剤として知られるテトラゾリ
ウム化合物、ヒドラジン化合物等の少なくとも1種を添
加することが好ましい。
【0049】本発明に用いられる処理液には特に制限は
なく写真業界で通常使用される各種現像液、定着液等の
処理液及び処理装置を使用することができる。
【0050】
【実施例】以下実施例によって本発明を具体的に説明す
る。なお、当然のことではあるが、本発明は以下述べる
実施例に限定されるものではない。
【0051】実施例1 (ハロゲン化銀乳剤塗布液E1の調製)温度40℃、pH3.
0の硝酸酸性雰囲気下で、銀電位EAgを1N・NaClで170m
Vに保持しながら下記溶液A中に溶液Bと溶液Cをダブ
ルジェット法で11分で混合した。
【0052】 溶液A ゼラチン 5.6g HO(CH2CH2O)n(CH2CH2CH2O)17(CH2CH2O)mH (但しn+m=6)の10%エタノール溶液 0.56ml 塩化ナトリウム 0.12g 濃硝酸 0.43ml 蒸留水 445ml 溶液B 硝酸銀 60g 濃硝酸 0.208ml 蒸留水 85.2ml 溶液C ゼラチン 3g HO(CH2CH2O)n(CH2CH2CH2O)17(CH2CH2O)mH (但しn+m=6)の10%エタノール溶液 0.3ml 塩化ナトリウム 20.2g Na3RhCl6 1%水溶液 0.02ml 蒸留水 85.61cc 溶液D ゼラチン 1.4g HO(CH2CH2O)n(CH2CH2CH2O)17(CH2CH2O)mH (但しn+m=6)の10%エタノール溶液 0.14ml 蒸留水 48.8ml 得られたハロゲン化銀粒子の平均粒径は0.12μでロジウ
ム含有量はハロゲン化銀1モル当たり1.0×10-4モル、
単分散度は8〜15%であった。
【0053】このようにして調製した乳剤に溶液Dを添
加し、炭酸ナトリウムでpHを6.0に調整し、ついで4-ヒ
ドロキシ-6-メチル-1,3,3a-7-テトラザインデンをハロ
ゲン化銀1モル当たり560mg加えた。その後、各ハロゲ
ン化銀乳剤を常法に従って水洗、脱塩し、防腐剤として
溶液Eを加えた。
【0054】 溶液E 2-メチル-5-クロロイソチアゾール-3-オン 15mg 水 0.3ml 上記乳剤に4-ヒドロキシ-6-メチル-1,3,3a-7-テトラザ
インデンをハロゲン化銀1モル当たり60mg及びハロゲン
化銀1モル当たり66mgのチオ硫酸ナトリウムを加え、イ
オウ増感した。イオウ増感後、安定剤として4-ヒドロキ
シ-6-メチル-1,3,3a-7-テトラザインデンをハロゲン化
銀1モル当たり580mgとゼラチン14gを加えた。更に、
下記添加剤を加え、乳剤層用塗布液を調製した。
【0055】 1-フェニル-5-メルカプトテトラゾール 0.2g 没食子酸プロピルエステル 0.5g サポニン 1.8g ソジウム-iso-アミル-n-デシル-スルホサクシネート 0.1g ポリマーラテックス(アクリル酸エチルとメタアクリル酸の コポリマー) 14g クエン酸 0.1g スチレンとマレイン酸エステルのコポリマー 0.32g グリオキザール 0.48g ホルムアルデヒド 0.59g NaCl 0.007g なお添加剤を添加後、塗布液の総量が750mlになるよう
純水で調整し乳剤塗布液とした。
【0056】 (保護層用塗布液P1〜P23の調製) ゼラチン 60g 水 470m
l ナトリウムノナデカン-10-サルフェート 0.5g NaCl 0.4g 不定型シリカ(平均粒径3μm) 0.7g 不定型シリカ(平均粒径8μm) 1.1g レゾルシン 0.3g クエン酸 0.2g 防腐剤:2-ブロモ-2-ニトロ-1,3-プロパンジオール 4mg シアヌルクロライド 1.5g 本発明の染料と一般式〔1〕、〔2〕の反応物及び比較
化合物を表1の組み合わせになるように添加し、全添加
剤の添加終了後、総量が1029mlになるよう純水で調整し
た。
【0057】 (バッキング層塗布液BC1の調製) ゼラチン 73.3g 水 1368ml 染料 下記C 5.8g 染料 下記D 1.0g サポニン 3.6g アクリル酸ブチルと塩化ビニルコポリマー 2.5g グリオキザール 0.26g クエン酸 0.21g スチレンとマレイン酸ナトリウムコポリマー 0.5g 添加剤を添加後、総量を1695mlになるよう純水で調整し
た。
【0058】
【化17】
【0059】 (バッキング層保護層用塗布液の調製) ゼラチン 60g 水 862ml マット剤;メタクリル酸メチル 2.2ml NaCl 3g ソジウム-ジ-(2-エチルヘキシル)-スルホサクシネート 0.9g グリオキザール 1.8g 添加剤を添加後総量を1230mlになるよう純水で調整し
た。
【0060】(試料の作成)予め下引加工を両面に施し
た100μm厚のポリエチレンテレフタレート透明支持体の
片面に上記ハロゲン化銀乳剤層塗布液E1をゼラチン乾
燥重量1.8g/m2、銀付量3.2g/m2になるように塗布し、同
時にその上に上記乳剤保護層塗布液P1〜P23を表1の
組み合わせになるように各々別々にゼラチン乾燥重量が
0.8g/m2になるように塗布した。次に支持体の反対面に
上記バッキング層塗布用塗布液BC1をゼラチン乾燥重
量が2.0g/m2になるように塗布し、同時に上記バッキン
グ保護層用塗布液をゼラチン乾燥重量が1.0g/m2になる
ように塗布した。すべての塗布液を35℃の塗布液温度で
塗布後、5℃の冷風で6秒間処理し冷却セットさせ、乾
球温度35℃以下、フィルム表面温度20℃以下を保つ条件
を順次コントロールして両面の塗布層を2分間で乾燥
し、乾燥終了後20秒以内に乾球温度50℃、湿球温度−5
℃で50秒間処理して表1の試料No.1〜23を作成した。
【0061】
【表1】
【0062】(評価方法)上記の方法で得られた試料を
用いて以下の評価を行い得られた結果を表2に記載し
た。
【0063】(セーフライト耐久性の評価) (東芝〔株〕製)退色防止蛍光灯をセーフライト光源と
し、各試験試料を支持体に対し乳剤側をセーフライト光
源方向に置き300Luxのセーフライト光量で照射時間を変
化させ以下に示す処理条件に従って処理し、カブリ濃度
が+0.0035上昇する時間をT(分)とした。
【0064】 現像液処方 純水 800ml エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム 2g ジエチレングリコール 25g 亜硫酸カリウム(55%w/v水溶液) 60ml 炭酸カリウム 15g ハイドロキノン 20g 5-メチルベンゾトリアゾール 300mg 1-フェニル-5-メルカプトテトラゾール 60mg 水酸化カリウム 10.5g 臭化カリウム 3.5g 1-フェニル-4,4-ジメチル-3-ピラゾリドン 300mg CH3-N(CH2CH2CH2NHCONHCH2CH2SC2H5)2 25mg 現像液の使用時に、純水を加えて1lに仕上げて用い
た。pHは10.8であった。 定着液処方 (組成1) チオ硫酸アンモニウム(72.5%w/v) 240ml 亜硫酸ナトリウム 17g 酢酸ナトリウム・3水塩 6.5g 硝酸 6g クエン酸ナトリウム・2水塩 2g 酢酸(90%w/w水溶液) 13.6ml (組成2) 純水 17ml 硫酸(50%w/w水溶液) 4.7g 硫酸アルミニウム(Al203換算含量が8.1%w/w水溶液) 26.5g 定着液の使用時に水で1lに仕上げて用いた。この定着
液のpHは約4.6であった。
【0065】次にセーフライト光に未照射の試験試料を
使用し、返し用露光機として大日本スクリーン製明室プ
リンターP-627FAを用い、原稿として100μm厚の50%ハ
ードドット網点透過原稿を用いて露光し上記の処理条件
で処理後、網点が50%に返る露光秒数をC(秒)とした。
【0066】以上の試験よりセーフライト耐久性の代用
値SLを(LogT+LogC)として求めた。SLは大きい数値
程セーフライト耐久性が良いことを意味する。
【0067】(抜き文字品質の評価)上記明室プリンタ
ーの光源側から順に100μm厚の透明貼り込みベース、80
μmの線幅を持つ黒い線画像100μm厚透過原稿、100μm
厚の透明貼り込みベース、100μm厚の50%ハードドット
網点透過原稿を4枚重ねで原稿とし試験試料に露光後、
上記の自動現像処理をした。網点が50%に返る露光量で
の線画像の潰れの程度をそのヌケている幅として測定し
D(μm)とした。このDは抜き文字幅と呼ばれ抜き文字
品質の一評価値である。Dは大きい程良好な結果を意味
する。
【0068】(残色の評価)自然経時の代用として試験
試料を40℃/20%の環境に1日保存後、未露光の状態で
上記の自動現像処理を行い処理された試験片を5枚重ね
て着色の度合を5段階で目視評価した。染料添加のない
試験片レベルを5、以下染料添加なしの試料の重ねに対
し同等となる対象試験片の重ね枚数で、それぞれのラン
クとした。但し、1枚重ねでも劣るものはすべてランク
1とした。
【0069】塗布液粒度上昇 乳剤保護層塗布液P1〜P23を調整後35℃に保温保存し
たのち各々の35℃での粘度を測定した。高い粘度を示す
もの程塗布性に悪影響を及ぼす。
【0070】得られた結果を表2に示す。なお比較用の
染料は下記を用いた。
【0071】
【表2】
【0072】
【化18】
【0073】表2から明らかなように、本発明の試料は
単純に染料を添加した場合に比較し、セーフライト耐久
性や抜き文字品質が大幅に改善され、かつ迅速処理での
残色或は製造時の塗布液粘度上昇による塗布障害もない
良好な結果を与えることが分かった。
【0074】実施例2 実施例1と全く同一の方法で試料を作成した。但し、実
施例1が感光層側の非感光性親水性層(具体的には乳剤
保護層)に本発明の染料・テトラゾリウム塩を添加した
のに対して、実施例2ではバッキング層塗布液中に本発
明の染料・テトラゾリウム塩を添加した。
【0075】尚、バッキング層塗布液は染料C及びDを
削除した以外は実施例1と同様のものを用いた。
【0076】試料の内訳は下記の表3の通りである。
【0077】
【表3】
【0078】(評価方法)抜き文字品質、残色及び塗布
液粘度を実施例1と同様に評価し、さらにフィルムから
の染料の色落ち性を以下のように評価した。
【0079】(色落ちの評価)作成した各試験試料を23
℃/80%に1日調湿後、この環境下で脱脂綿で100回づ
つ感光材料のBC面側を強くこすった。この操作でつい
た脱脂綿の着色の度合を下記の5段階で目視評価した。
【0080】1:極めて大きく着色 3:僅かに着色 5:着色なし 得られた結果を次の表4に示す。
【0081】
【表4】
【0082】表4から明らかなように、本発明の試料は
単純に染料を添加した場合に比較し手への色落ちや抜き
文字品質が大幅に改善され、かつ迅速処理での残色或は
製造時の塗布液粘度上昇による塗布障害もない良好な結
果を与えることが分かった。
【0083】
【発明の効果】本発明により、印刷用ハロゲン化銀写真
感光材料としてセーフライト耐久性、抜き文字品質及び
染料の残色性、転写性を改良することができた。さらに
塗布液への悪い影響がなく塗布障害を発生することのな
いハロゲン化銀写真感光材料を得られた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の一方の面上に、少なくとも1層
    の感光性ハロゲン化銀乳剤層と非感光性親水性層とを有
    し、かつ該乳剤層と反対側の支持体面上に少なくとも1
    層のバッキング層を有するハロゲン化銀写真感光材料に
    おいて、該非感光性親水性層及び/又はバッキング層中
    に、吸収極大波長が350〜800nmで親水性基としてスルホ
    ン酸基を有する写真用染料と、下記一般式〔1〕及び/
    又は〔2〕で表される化合物とで形成される染料・テト
    ラゾリウム塩の少なくとも1種を固体微粒子分散体とし
    て含有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材
    料。 【化1】 式中、R1、R2、R3及びR4は、各々水素原子、アルキル
    基、アルケニル基、アリール基、アルコキシ基、アルコ
    キシカルボニル基、カルバモイル基、スルファモイル
    基、ヒドロキシアルキル基、アミノ基、モノ又はジアル
    キルアミノ基、シアノ基又は5〜6員の複素環基を表す。
    A1、A2及びA3は各々フェニル基、ビフェニル基、ナフチ
    ル基、アントラセニル基又はピリジニル基を表し、これ
    らの基は置換基として上述のR1、R2、R3及びR4で定義し
    たと同様の基を含んでいてもよい。Xはアニオンを表
    す。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013082707A (ja) * 2011-09-29 2013-05-09 Fujifilm Corp 新規なトリアジン誘導体、紫外線吸収剤

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