JPH0545280U - 液封入防振装置 - Google Patents
液封入防振装置Info
- Publication number
- JPH0545280U JPH0545280U JP10239091U JP10239091U JPH0545280U JP H0545280 U JPH0545280 U JP H0545280U JP 10239091 U JP10239091 U JP 10239091U JP 10239091 U JP10239091 U JP 10239091U JP H0545280 U JPH0545280 U JP H0545280U
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- JP
- Japan
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- chamber
- liquid
- vibration
- wall
- resonance
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- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Combined Devices Of Dampers And Springs (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 簡単かつコンパクトな構造で広い範囲の振動
伝達を防止する。 【構成】 エンジンを支持するゴム弾性体1内に主液室
Aが形成され、この主液室Aとそれぞれ流路31,32
で連通しゴム膜2の底壁部21と側壁部22をそれぞれ
室壁とする副液室B,Cが形成される。流路32は低周
波で液共振を生じ、流路31は高周波で液共振を生じ
る。ゴム膜2の下方には空気室Dが形成される。高周波
のアイドリング振動が入力する場合は空気室Dが大気に
連通し、室壁21が自由に変形して流路31内の液共振
により振動吸収がなされる。低周波のシェイク振動入力
時には空気室Dが排気されて室壁21が底板5に密着
し、副液室Cに連通する流路32内の液共振により振動
減衰がなされる。弁体等を内蔵することなく簡単な構造
で特性可変であるとともに、二つの副液室B,Cの室壁
を単一のゴム膜2で構成するから、部品保管、組付けの
手間も削減される。
伝達を防止する。 【構成】 エンジンを支持するゴム弾性体1内に主液室
Aが形成され、この主液室Aとそれぞれ流路31,32
で連通しゴム膜2の底壁部21と側壁部22をそれぞれ
室壁とする副液室B,Cが形成される。流路32は低周
波で液共振を生じ、流路31は高周波で液共振を生じ
る。ゴム膜2の下方には空気室Dが形成される。高周波
のアイドリング振動が入力する場合は空気室Dが大気に
連通し、室壁21が自由に変形して流路31内の液共振
により振動吸収がなされる。低周波のシェイク振動入力
時には空気室Dが排気されて室壁21が底板5に密着
し、副液室Cに連通する流路32内の液共振により振動
減衰がなされる。弁体等を内蔵することなく簡単な構造
で特性可変であるとともに、二つの副液室B,Cの室壁
を単一のゴム膜2で構成するから、部品保管、組付けの
手間も削減される。
Description
【0001】
本考案は液封入防振装置に関し、特に簡単な構成で広範囲の振動防止を図るこ とが可能な液封入防振装置に関する。
【0002】
液封入防振装置を車両のエンジンマウント等に使用する場合、アイドル振動等 に対しては極力小さなバネ定数で振動の吸収を図ることが望ましく、一方、走行 中に入力するシェイク振動等に対しては大きな減衰係数を有して振動の抑制低減 を図ることが望ましい。そこで、これを実現するために防振装置内に弁体を設け て封入液を流通せしめる絞り流路の断面積や長さを変更することが提案されてい る。
【0003】
しかしながら、弁体を内設する従来の構造では装置体格が大きくなって、スペ −スに制約のあるエンジンマウントとしての用途には使用が困難であった。
【0004】 本考案はかかる課題を解決するもので、装置体格を大きくすることなく、簡易 な構造で特性を可変とし、広範囲の振動伝達を効果的に防止する液封入防振装置 を提供することを目的とする。
【0005】
本考案の構成を説明すると、振動体を支持する厚肉の防振ゴム体1を室壁とす る主液室Aを設けるとともに、変形自在な薄肉のゴム膜2を室壁とする二つの副 液室B,Cを設け、これら副液室B,Cを、周波数の異なる振動領域で液共振を 生じる二つの流路31,32によりそれぞれ上記主液室Aに連通せしめ、高周波 側で液共振を生じる流路31に通じる副液室Bの室壁の背後に空気室Dを設けて 、振動入力に応じて上記空気室Dを排気し液室壁を空気室壁に密着せしめてその 自由変形を規制するようになした液封入防振装置であって、上記主液室Aを、防 振ゴム体1を支持する筒状側板4内に仕切壁3を嵌着して区画形成し、上記仕切 壁3には内周部にこれを貫通して高周波側で液共振を生じる流路31を形成する とともに、外周部を外方に開放するコ字断面に成形してこの外周空間に低周波側 で液共振を生じる流路32の一端を開口せしめ、かつ上方へ開放する容器状のゴ ム膜2を上記仕切壁3の下方よりこれを覆うように設けて、上記容器状ゴム膜2 の側壁部22を、仕切壁3の上記外周空間を密閉しかつ該空間内に膨出するよう に側板4との間に延出せしめ、容器状ゴム膜2の底壁部21にて高周波側で液共 振を生じる流路31に通じる副液室Bの室壁を構成するとともに、容器状ゴム膜 2の側壁部22にて低周波側で液共振を生じる流路32に通じる副液室Cの室壁 を構成したものである。
【0006】
上記構成の防振装置において、アイドリング振動等が入力する場合には空気室 の排気を停止して副液室Bの室壁21を自由に変形可能とする。この状態で振動 が入力すると、密封液は上記副液室Bに通じる高周波側で液共振を生じる流路3 1に主に流れる。しかしてこの時の液共振の周波数をアイドリング振動数に一致 せしめておけば、この領域で装置のバネ定数は充分低下し、効果的な振動吸収が なされる。
【0007】 一方、走行中にシェイク振動等が入力する場合には空気室を排気して副液室B の室壁21を空気室D壁に密着せしめてその変形を規制する。この状態で振動が 入力すると、副液室Bの容積変化は規制されているため流路31内には密封液が 流通せず、その殆どは低周波側で液共振を生じる流路32を経て副液室Cへ流れ る。しかして、この時の液共振の周波数をシェイク振動数に一致せしめておけば 、この領域で装置の減衰係数は充分増大し、効果的な振動減衰がなされる。
【0008】 本考案の装置は、絞り流路の断面積を変更する弁体を設ける等の必要がない上 に、二つの副液室B,Cの室壁を一つの容器状ゴム膜2の底壁部21と側壁部2 2により構成しているから、部品点数および組付け工数のより一層の低減が実現 される。
【0009】
図1において、防振ゴム体1は下方へ開放する浅い円形容器状の厚肉ゴム体で あり、その中心にはナット部を有する連結部材11が埋設されてこれにエンジン が支持連結される。連結部材11の上端外周には傘状のゴムストッパ61が中心 で嵌着してある。上記防振ゴム体1の外周には筒状の側板4が接合してあり、側 板4の下端部は外方へ段付きに拡径している。
【0010】 側板4の下端部内には下方より仕切壁3が嵌着してあり(図2)、仕切壁3の 上方に防振ゴム体1を室壁とする主液室Aが形成される。上記仕切壁3は中心に 大径の貫通孔が形成されて、高周波側(30Hz程度)で液共振を生じる流路3 1となっている。仕切壁3の外周部は外方へ開放するコ字断面をなし、全周に空 間3aが形成されている。この仕切壁3外周部の上端外周面には比較的断面の小 さい螺旋溝が形成されて上端面と上記空間3aに開口し、低周波側(10Hz程 度)で液共振を生じる流路32となっている。
【0011】 上記仕切壁3には下方より薄肉容器状のゴム膜2を覆着し、その周状側壁部2 2は仕切壁3外周と側板4内周間に延びて、仕切壁3の空間3aを密閉するよう にこれらの間に挟着され、一部で全周が半円断面をなして上記空間3a内に突出 している。しかして、かかるゴム膜2の底壁部21により仕切壁3との間に副液 室Bが形成されて流路31により主液室Aに連通し、側壁部22により上記空間 3a内に副液室Cが形成されて流路32により主液室Aに連通する。
【0012】 上記ゴム膜2の下方より容器状の底板5が覆着されてその開口縁は側板4の下 端段付部にかしめ固定され、ここに防振ゴム体1の外周を囲んで設けた筒状スト ッパ62の下端が挟着してある。底板5の下方へ湾曲する中心部と上方へ湾曲す るゴム膜底壁部21との間は空気室Dとなっており、底板5中心には外部の切替 電磁弁(図略)に至る管路を接続する継ぎ手51が設けてある。
【0013】 上記構造の防振装置において、30Hz程度のアイドリング振動が入力する場 合には継ぎ手51を介して空気室Dに大気を導入する。これにより、ゴム膜底壁 部21は自由に変形可能となる。この状態で振動が入力すると、密封液は流通抵 抗の小さい大径の流路31に主に流れ、アイドリング振動に応じて液共振を生じ る。しかして、この領域で装置のバネ定数は充分低下し(図4の線x,なお線y はこの時の減衰係数を示す)、効果的な振動吸収がなされる。
【0014】 一方、走行中に10Hz程度のシェイク振動が入力する場合には継ぎ手51を 介して空気室を排気すると、ゴム膜底壁部21は下方へ吸引されて底板5に密着 し変形が規制される(図3)。この状態で振動が入力すると、副液室Bは容積変 化が阻止されているため密封液は自由変形可能なゴム膜側壁部22を室壁とする 副液室Cへ小径の流路32を経て流通し、シェイク振動に応じて液共振を生じる 。しかして、この領域で装置の減衰係数は充分増大し(図5の線y,なお線xは この時のバネ定数を示す)、効果的な振動減衰がなされる。
【0015】
以上の如く、本考案の液封入防振装置によれば、広い範囲の振動伝達を効果的 に防止できるとともに、弁体等を内蔵する必要がないから装置構造が簡単であり 、しかも二つの副液室の室壁を一体のゴム膜により構成するから、部品管理、組 付けの手間も大幅に低減される。
【図1】液封入防振装置の全体断面図である。
【図2】装置の分解断面図である。
【図3】装置の作動を示す全体断面図である。
【図4】装置の周波数特性図である。
【図5】装置の周波数特性図である。
1 防振ゴム体 2 ゴム膜 21 底壁部(室壁) 22 側壁部(室壁) 3 仕切壁 31,32 流路 4 側板 5 底板 A 主液室 B,C 副液室 D 空気室
Claims (1)
- 【請求項1】 振動体を支持する厚肉の防振ゴム体を室
壁とする主液室を設けるとともに、変形自在な薄肉のゴ
ム膜を室壁とする二つの副液室を設け、これら副液室
を、周波数の異なる振動領域で液共振を生じる二つの流
路によりそれぞれ上記主液室に連通せしめ、高周波側で
液共振を生じる流路に通じる副液室の室壁の背後に空気
室を設けて、振動入力に応じて上記空気室を排気し液室
壁を空気室壁に密着せしめてその自由変形を規制するよ
うになした液封入防振装置であって、上記主液室を、防
振ゴム体を支持する筒状側板内に仕切壁を嵌着して区画
形成し、上記仕切壁には内周部にこれを貫通して高周波
側で液共振を生じる流路を形成するとともに、外周部を
外方に開放するコ字断面に成形してこの外周空間に低周
波側で液共振を生じる流路の一端を開口せしめ、かつ上
方へ開放する容器状のゴム膜を上記仕切壁の下方よりこ
れを覆うように設けて、上記容器状ゴム膜の側壁部を、
仕切壁の上記外周空間を密閉しかつ該空間内に膨出する
ように側板との間に延出せしめ、容器状ゴム膜の底壁部
にて高周波側で液共振を生じる流路に通じる副液室の室
壁を構成するとともに、容器状ゴム膜の側壁部にて低周
波側で液共振を生じる流路に通じる副液室の室壁を構成
したことを特徴とする液封入防振装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10239091U JPH0545280U (ja) | 1991-11-15 | 1991-11-15 | 液封入防振装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10239091U JPH0545280U (ja) | 1991-11-15 | 1991-11-15 | 液封入防振装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0545280U true JPH0545280U (ja) | 1993-06-18 |
Family
ID=14326127
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10239091U Pending JPH0545280U (ja) | 1991-11-15 | 1991-11-15 | 液封入防振装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0545280U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8181946B2 (en) | 2007-11-28 | 2012-05-22 | Toyo Tire & Rubber Co., Ltd. | Liquid enclosing type vibration isolating apparatus |
-
1991
- 1991-11-15 JP JP10239091U patent/JPH0545280U/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8181946B2 (en) | 2007-11-28 | 2012-05-22 | Toyo Tire & Rubber Co., Ltd. | Liquid enclosing type vibration isolating apparatus |
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