JPH0544655Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は空気調和機の室外ユニツトに関する
ものである。

〔従来の技術〕

第３図は例えば特開昭58−83166号に示された
従来例の空気調和機の室外ユニツトの一部切欠側
面説明図であり、 図中、１は空気調和機の室外ユニツト、２は室
外ユニツト１内を送風機室３と圧縮機室４に区画
する垂直な仕切板、３は送風機５と熱交換機６を
内蔵する送風機室、４は圧縮機７と電気部品箱８
を内蔵する圧縮機室、５は送風機、６は熱交換
器、７は圧縮機、８はトランジスタ等の高発熱部
品である電気部品を収納する電気部品箱、９は室
外ユニツト１の外箱１０下部に設けられた吸気
口、１０は室外ユニツト１の外箱、１１は圧縮機
７を冷却した空気を圧縮機室４から送風機室３に
送る排気口、１２は冷却空気を電気部品箱８に吸
込む吸込口、１３は冷却空気を電気部品箱８から
排出する排気口、１４は電気部品箱８から排出す
る冷却風を送風機室３に送る排気口である。

次に、前記従来例の空気調和機の室外ユニツト
の動作を第３図を用いて説明する。

第３図において、送風機５が運転されると、送
風機室３が負圧となるので、外箱１０の吸気口９
から外気が冷却風として吸い込まれ、圧縮機７を
冷却した後、仕切板２の排気口１１から送風機室
３内に吸い込まれ、次に熱交換機６を冷却し、送
風機５に吸引されて室外ユニツト１の外部に排出
される。また、外箱１０の吸気口９から吸い込ま
れた外気の一部は、上昇して電気部品箱８の吸気
口１２から吸い込まれて、電気部品箱８の電気部
品（図示せず）を冷却後、電気部品箱８の排気口
１３から排出されて、仕切板２の排気口１４から
送風機室３に吸い込まれ、送風機５に吸引されて
外部に排出される。

以上のような従来例の空気調和機の室外ユニツ
ト１では、電気部品箱８は下方からの水気の侵入
に弱く、水気の侵入を防ぐために仕切板２の排気
口１４と電気部品箱の排気口１３の少なくとも一
方から空気が下方に向うように、仕切板２、電気
部品箱８を構成する金属板に下向きの切り起し１
３ａを排気口上辺に設ける必要がある。

然しながら、このように切り起し１３ａを設け
ると、冷却効率が下がるという欠点があり、ま
た、送風機室３や仕切板２の排気口１４と電気部
品箱８の排気口１３との間の距離が長いために通
風の損失が大きいという欠点があつた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

以上のように、従来例においては、送風機５の
運転によつて、外気を吸気口９から吸入し圧縮機
７、電気部品箱８、熱交換器６を冷却する場合、
電気部品箱８への水気の侵入を防ぐ切り起し１３
ａのため、冷却効率が低下し、仕切板２の排気口
１４と電気部品箱の排気口１３との間の距離が長
いために通風損失が大きいという問題点があつ
た。

この考案は上記のような従来例の問題点を解消
するためになされたもので、発熱する電気部品を
効率よく冷却できると共に、水気の侵入を防止で
きることを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

このため、この考案においては、室外ユニツト
底板を有し、垂直な仕切板で送風機室と圧縮機室
を区画し、圧縮機室側に電気部品を内設した空気
調和機の室外ユニツトにおいて、前記仕切板の下
部に開口を貫設し、該開口に前記電気部品を覆う
電気部品箱を嵌合し、該電気部品箱を前記送風機
室に突出させ、該電気部品箱側面に突設し下面を
開口した排気ダクトを形設し、前記室外ユニツト
底板に雨水等侵入防止手段である凹部を刻設する
ことにより前記問題点を解決し、目的を達成しよ
うとするものである。

〔作用〕

この考案における室外ユニツトは、電気部品箱
を仕切板の下部に配設して、送風機室に突出さ
せ、電気部品箱側面に排気ダクトを設け、また室
外ユニツト底板に雨水侵入防止手段を設けること
により、冷却空気は一方向から通風され、雨水は
はねず、電気部品箱で覆われた電気部品は効率よ
く冷却され、水気の侵入を防止する。

〔実施例〕 以下この考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

第１図はこの考案の空気調和機の室外ユニツト
における一実施例の一部分解斜視説明図、第２図
はこの考案の空気調和機の室外ユニツトにおける
一実施例の一部縦断面説明図であり、 図中、２は仕切板、２ａは仕切板２の開口１５
の周辺部、２ｂは仕切板２の開口１５周辺部２ａ
から送風機室３側に突出して設けられたフランジ
部、８は電気部品箱、８ａは電気部品箱８の圧縮
機室４側端部の上方および両側外方に突出する垂
直フランジ、８ｂは電気部品箱８の下端部両側外
方および送風機５側に水平な水平フランジ、１５
は送風機室３と圧縮機室４を区画する垂直な仕切
板２の下部に貫設した開口、１６は室外ユニツト
の底板、１７は電気部品箱８内で底板１６上に配
設され、電気部品１８が載置される電気部品台、
１８は電気部品、１９は排気ダクト２０の下面の
開口部、２０は電気部品８側面に突設し下面に開
口１９を具備する排気ダクト、２１は室外ユニツ
ト底板１６に刻設した雨水等侵入防止手段である
凹部である。

図中および上記説明中、前記従来例におけると
同一または相当構成要素は同一符号で表わし、重
複説明は省略する。

次に、この考案の一実施例の空気調和機の室外
ユニツトの構成を第１図、第２図を用い、従来例
の第３図を援用して、尚詳細に説明する。

先ず、送風機室３と圧縮機室４とを区画する垂
直な仕切板２の下部に圧縮機室４側面および下面
が開放されるように開口１５が貫設される（第１
図）。

次に、前記開口１５に電気部品箱８が嵌合さ
れ、該電気部品箱８はその大部分が送風機室３に
仕切板２から突出している（第１図）。

また、電気部品箱８内に室外ユニツト１の底板
１６上に電気部品台１７を介して固定された発熱
する電気部品１８が収容され、電気部品１８は圧
縮機７側面を除く周囲と上面が電気部品箱８で覆
われている（第２図）。

次に、電気部品箱８の垂直フランジ８ａが仕切
板２の開口１５の周辺部２ａに圧縮機室４側から
密着され、電気部品箱８の下端部の水平フランジ
８ｂが底板１６に密着される（第２図）。

また、電気部品箱８側面に突出し、かつ下面に
開口部１９を具備する排気ダクト２０を形設する
（第２図）。

また、室外ユニツトの底板１６には底板１６に
当つた雨水等がはね返つて排気ダクト２０の下面
開口部１９より侵入可能な部品に侵入防止手段と
して凹部２１が刻設される（第２図）。

次にこの考案の空気調和機の室外ユニツトにお
ける一実施例の動作を第１図，第２図を用い、前
記従来例の第３図を援用して説明する。

送風機室３の送風機５の運転により、圧縮機室
４に吸い込まれた外気が、圧縮機室４から電気部
品箱８の側面に設けた排気ダクト２０の開口部１
９を通つて電気部品箱８内から送風機室３に送り
込まれ、電気部品１８を冷却する。

また、電気部品箱８で覆われた電気部品１８は
電気部品台１７を介して底板１６面より高い位置
に配置されているので、雨水等の水気の悪影響を
避けることができる。

また、底板１６に雨水等が当り、はね返つて、
排気ダクト２０の下面の開口部１９より侵入可能
な部分に侵入することを防止する防止手段として
底板１６に凹部２１を設けたので、送風機室３内
に雨水等が侵入した場合、排気ダクト２０の下面
の開口部１９に侵入した雨水は、前記凹部２１に
たまつた雨水によつて、はね上がることがなくな
り、電気部品箱８内への侵入が防止される。

以上説明したように、この実施例によれば、送
風機室３に突出した電気部品箱８側面に排気ダク
ト２０を設け、この排気ダクト２０のみで電気部
品箱８内を送風機室３に連通させたので、排気ダ
クト２０の断面積を大きくし、また電気部品箱８
と送風機室３間の距離を短くすると共に一方向の
みから空気を送るので、通風の損失を小さくする
ことができ、電気部品１８を効率よく冷却し、底
板１６に設けた凹部で雨水等が底板１６にはね返
つて排気ダクト２０下面の開口部１９より侵入す
ることを確実に防止し、また、この雨水等侵入防
止手段により、排気ダクト２０の開口部１９を大
きくすることが可能となり、より一層効率のよい
冷却効果が得られる。

〔考案の効果〕

以上説明したように、この考案によれば、室外
ユニツト底板を有し、垂直な仕切板で送風機室と
圧縮機室を区画し、圧縮機室側に電気部品を内設
した空気調和機の室外ユニツトにおいて、前記仕
切板の下部に開口を貫設し、該開口に前記電気部
品を覆う電気部品箱を嵌合し、該電気部品箱を前
記送風機室に突出させ、該電気部品箱側面に突設
し下面を開口した排気ダクトを形設し、前記室外
ユニツト底板に雨水等侵入防止手段である凹部を
刻設したことにより、通風の損失を小さくし、電
気部品を効率よく冷却し、雨水等のはね上りを確
実に防止する効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の空気調和機の室外ユニツト
における一実施例の一部分解斜視説明図、第２図
はこの考案の空気調和機の室外ユニツトにおける
一実施例の一部縦断面説明図、第３図は空気調和
機の室外ユニツトの従来例の一部切欠説明図であ
る。 １……室外ユニツト、２……仕切板、３……送
風機室、４……圧縮機室、５……送風機、６……
熱交換器、７……圧縮機、８……電気部品箱、９
……吸気口、１５……開口、１６……底板、１７
……電気部品台、１８……電気部品、１９……開
口部、２０……排気ダクト、２１……凹部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 室外ユニツト底板を有し、垂直な仕切板で送風
   機室と圧縮機室を区画し、該圧縮機室側に電気部
   品を内設した空気調和機の室外ユニツトにおい
   て、前記仕切板の下部に開口を貫設し、該開口に
   前記電気部品を覆う電気部品箱を嵌合し、該電気
   部品箱を前記送風機室に突出させ、該電気部品箱
   側面に突設し下面を開口した排気ダクトを形設
   し、前記室外ユニツト底板に雨水等侵入防止手段
   である凹部を刻設したことを特徴とする空気調和
   機の室外ユニツト。