JPH0544579A - Lpg内燃機関の燃料制御装置 - Google Patents

Lpg内燃機関の燃料制御装置

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JPH0544579A
JPH0544579A JP20096591A JP20096591A JPH0544579A JP H0544579 A JPH0544579 A JP H0544579A JP 20096591 A JP20096591 A JP 20096591A JP 20096591 A JP20096591 A JP 20096591A JP H0544579 A JPH0544579 A JP H0544579A
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JP
Japan
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fuel
decompression chamber
internal combustion
combustion engine
container
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Application number
JP20096591A
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English (en)
Inventor
Akio Okamoto
章生 岡本
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】低温時の燃料気化不足に対処してLPG内燃機
関に充分な高負荷運転を行わせる。 【構成】一次減圧室7、二次減圧室10を有するレギュ
レータ1の他に燃料を一時貯留する容器24を設ける。
容器24と一次減圧室7、容器24と二次減圧室10を
各連通路25,26により連通する。各連通路25,2
6に各開閉弁27,28を設ける。そして、低温時に一
次減圧室7内が所定圧力よりも大きいとき、ECU29
により開閉弁27を開弁させる。又、ECU29が内燃
機関の高負荷状態を判断したとき、ECU29により開
閉弁28を開弁させる。従って、気化不足となる低温時
に、一次減圧室7内が所定圧力以上になると一次減圧室
7からの溢流燃料が容器24へと導かれ、高負荷時には
その容器24に一時貯留された燃料が二次減圧室10へ
と導かれて内燃機関へ供給される燃料が補われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は液化石油ガス(LP
G)を燃料として用いるLPG内燃機関に係り、詳しく
はその燃料制御を行うための燃料制御装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来から、LPGを燃料として用いるL
PG内燃機関においては、燃料を気化状態で吸気通路の
ベンチュリ等に供給する目的から、燃料タンクとベンチ
ュリとの間に、加熱により燃料の気化を促進するレギュ
レータが設けられている。しかしながら、低温時には、
レギュレータにおける熱交換作用が不活発となり、燃料
の気化が不充分となり、その結果としてLPG内燃機関
の始動性が低下するという問題があった。
【0003】そこで、上記の不具合に対処するために、
例えば特開昭54−87325号公報においては、燃料
タンクとレギュレータとの間に電磁弁を介在させ、低温
時にレギュレータの内圧が所定値以下になるときにのみ
電磁弁を開かせ、それ以外の条件では電磁弁を閉じて燃
料タンクからレギュレータへの燃料の流れを制限するよ
うにしていた。これにより、低温時には、燃料が充分に
気化し得る状態になるまで、レギュレータへの燃料の流
入がある程度制限されるようになっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記従来公
報の技術では、低温時に電磁弁が閉じられて燃料タンク
からレギュレータへの燃料の流入が制限される。そのた
め、低温時にはLPG内燃機関へ供給される燃料が少な
くなり、燃料消費量の多くなる高負荷運転を低温時に行
うことが困難となり、場合によってはエンスト発生のお
それもあった。
【0005】この発明は前述した事情に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、低温時における燃料の気化
不足に対処してLPG内燃機関に充分な高負荷運転を行
わせることの可能なLPG内燃機関の燃料制御装置を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明においては、液化石油ガスよりなる燃料
を所定の熱源により一次減圧室にて気化させると共に、
その気化した燃料を二次減圧室にて大気圧近くまで減圧
して調圧した後に内燃機関に供給するレギュレータを備
えたLPG内燃機関の燃料制御装置において、燃料を一
時貯留するための容器と、レギュレータの一次減圧室と
容器とを連通し、一次減圧室から溢れる燃料を容器へ導
くための第1の連通路と、レギュレータの二次減圧室と
容器とを連通し、その容器に一時貯留された燃料を二次
減圧室へ導くための第2の連通路と、第1の連通路を開
閉するために設けられ、低温時に一次減圧室内が所定圧
力以上になったときに開弁する第1の開閉弁と、第2の
連通路を開閉するために設けられ、内燃機関が高負荷状
態になったときに開弁する第2の開閉弁とを備えてい
る。
【0007】
【作用】上記の構成によれば、低温時に一次減圧室内が
所定圧力以上になったときに第1の開閉弁が開弁される
ことにより、レギュレータの一次減圧室から溢れる燃料
が第1の連通路を通じて容器へ導かれ、同容器にて一時
貯留される。よって、低温時に気化不足の状態で一次減
圧室に充満する燃料が削減され、一次減圧室から二次減
圧室を通じて内燃機関へ供給される燃料が過剰濃度にな
ることはない。
【0008】一方、内燃機関が高負荷状態になったとき
に第2の開閉弁が開弁されることにより、容器に一時貯
留された燃料が第2の連通路を通じて二次減圧室へ導か
れる。これにより、二次減圧室から内燃機関へ供給され
る燃料が補足され、内燃機関の高負荷運転に応じた充分
な燃料が供給される。
【0009】
【実施例】
(第1実施例)以下、この発明におけるLPG内燃機関
の燃料制御装置を具体化した第1実施例を図1〜図5に
基づいて詳細に説明する。
【0010】図1はこの実施例における燃料制御装置を
説明する概略構成図である。この燃料制御装置は、液化
石油ガス(LPG)を燃料として用いる図示しないLP
G内燃機関において、その吸気通路のベンチュリに燃料
を気化状態で供給するためのレギュレータ1を備えてい
る。このレギュレータ1は図示しない燃料タンクとベン
チュリとの間に設けられ、燃料タンクから導入される燃
料の気化を加熱により促進させると共に、その燃料の減
圧及び調圧を行うためのものである。
【0011】即ち、レギュレータ1を構成するケーシン
グ2の内部は、隔壁3により一次及び二次の二つの室
4,5に区画されている。その一次室4には第1のダイ
ヤフラム6が設けられ、同ダイヤフラム6により一次室
4が一次減圧室7と一次調圧室8とに区画されている。
又、二次室5には第2のダイヤフラム9が設けられ、同
ダイヤフラム9により二次室5が二次減圧室10と二次
調圧室11とに区画されている。
【0012】隔壁3の一部には、一次減圧室7と二次減
圧室10とを連通する連通路12が設けられている。
又、隔壁3には、LPG内燃機関を冷却するための冷却
水を熱源として流通させる水通路13が設けられてい
る。更に、隔壁3の内部には燃料通路14が設けられて
いる。この燃料通路14の一端側には、燃料タンクから
の燃料を導入する燃料パイプ15が接続されている。そ
の燃料通路14の他端側は一次減圧室7に連通可能とな
っている。又、一次減圧室7には、アイドル等のために
使用されるスロー燃料を導出するスロー通路16の一端
側が連通されている。更に、二次減圧室10には、燃料
を主燃料として吸気通路へ導出するための主燃料通路1
7の一端側が連通されている。
【0013】第1のダイヤフラム6には、燃料通路14
の他端側を開閉するための第1の弁部材18が取付けら
れている。この弁部材18は第1のダイヤフラム6に接
続されたフック18a及びレバー18bと、そのレバー
18bに係合する弁体18cとからなっている。又、一
次調圧室8には圧縮ばね19が設けられ、同調圧室8内
はほぼ大気圧に設定されている。ここで、第1のダイヤ
フラム6は、圧縮ばね19の付勢力と一次調圧室8内の
大気圧とにより常に一次減圧室7側へ付勢され、これに
よって一次減圧室7内が所定圧力(この実施例では
「0.3気圧」)に調圧されるようになっている。
【0014】そして、常温下では、一次減圧室7内の室
圧力P1が低下することにより、圧縮ばね19の付勢力
により第1のダイヤフラム6が一次減圧室7側へ変位す
る。これにより、第1の弁部材18が作動して燃料通路
14が開かれ、その燃料通路14から一次減圧室7に燃
料が導入される。又、一次減圧室7に導入された燃料
は、同減圧室7内にて熱源により気化され、その気化に
よって一次減圧室7内の室圧力P1が上昇し、第1のダ
イヤフラム6が一次調圧室8側へ変位して燃料通路14
が閉じられる。このようにして、一次減圧室7内の室圧
力P1が所定圧力に調圧されるようになっている。又、
一次減圧室7内の室圧力P1を検出するために、スロー
通路16の途中には圧力センサ20が設けられている。
【0015】一方、第2のダイヤフラム9には、連通路
12の一端を開閉するための第2の弁部材21が設けら
れている。この弁部材21は第2のダイヤフラム9に接
続されたレバー21aと、そのレバー21aの先端に固
着された弁体21bとからなっている。レバー21aは
その中間位置にてピン22を支点に揺動可能に支持され
ている。レバー21aと隔壁3との間には圧縮ばね23
が介在されており、同ばね23により第2の弁部材21
が連通路12を閉じる方向へ付勢されている。又、二次
調圧室11内はほぼ大気圧に設定されている。
【0016】そして、二次減圧室10内の圧力が低下す
ることにより、圧縮ばね23の付勢力に抗して第2のダ
イヤフラム9が二次減圧室10側へ変位する。これによ
り、第2の弁部材21が作動して連通路12が開かれ、
一次減圧室7から二次減圧室10へと燃料が導入され
る。二次減圧室10に導入された燃料は、同減圧室10
にてほぼ大気圧に調圧された後、主燃料通路17を通じ
てLPG内燃機関の吸気通路へと供給されるようになっ
ている。
【0017】上記のようにレギュレータ1は、燃料タン
クから導入される燃料を一次減圧室7にて冷却水を熱源
として気化させる。又、その気化した燃料を二次減圧室
10にて大気圧近くまで減圧して調圧した後、LPG内
燃機関へと供給するようになっている。
【0018】ここまでは一般的なレギュレータの構成で
あり、それに加えてこの実施例の燃料制御装置では、以
下のような構成要素が付加されている。即ち、この実施
例では、レギュレータ1の他に、燃料を一時貯留するた
めの容器24が設けられている。又、その容器24とレ
ギュレータ1の下側との間には、一次減圧室7と容器2
4とを連通する第1の連通路25が設けられている。こ
の連通路25は、低温時に一次減圧室7から溢れる燃料
を容器24へ導くためのものである。更に、容器24と
レギュレータ1の下側との間には、二次減圧室10と容
器24とを連通する第2の連通路26が設けられてい
る。この連通路26は、容器24に一時貯留された燃料
を高負荷時に二次減圧室10へ導くためのものである。
尚、容器24の底壁にはタール抜き用の穴24aとその
栓24bが設けられている。
【0019】第1及び第2の連通路25,26には、各
通路25,26を開閉するための電磁弁よりなる第1及
び第2の開閉弁27,28がそれぞれ設けられている。
又、第2の連通路26には、同通路26を開閉するため
の電磁弁よりなる第2の開閉弁28が設けられている。
そして、これら各開閉弁27,28はLPG内燃機関を
制御するための電子制御装置(ECU)29に接続さ
れ、同ECU29によって開閉制御されるようになって
いる。このECU29には前述した圧力センサ20が接
続され、同センサ20から一次減圧室7内の室圧力P1
が入力値としてECU29に読み込まれる。又、ECU
29には室圧力P1の他に、図示しない回転数センサに
より検出されるLPG内燃機関の回転数(機関回転数)
NEが入力値として読み込まれる。更に、ECU29に
は、図示しない吸気圧センサにより検出されるLPG内
燃機関の吸気圧力PMが入力値として読み込まれる。そ
して、ECU29は各入力値NE,P1,PMに基づ
き、予め定められた制御プログラムに従って各開閉弁2
7,28を開閉制御するようになっている。その制御プ
ログラムにおいて、一次減圧室7内が所定圧力以上にな
ったときに第1の開閉弁27を開弁させ、LPG内燃機
関が高負荷状態になったときに第2の開閉弁28を開弁
させるようになっている。
【0020】次に、上記のように構成したLPG内燃機
関の燃料制御装置の作用を説明する。図2,3は各開閉
弁27,28を開閉制御するためにECU29により実
行される制御ルーチンを説明するフローチャートであ
り、それぞれ所定時間毎の定時割込みで実行される。
【0021】最初に、第1の開閉弁27のための制御ル
ーチンについて図2のフローチャートに従って説明す
る。処理がこのルーチンへ移行すると、先ずステップ1
01において、圧力センサ20からの室圧力P1を読み
込む。
【0022】続いて、ステップ102において、第1の
開閉弁27が開弁状態であるか否かを判断する。ここ
で、その開閉弁27が開弁状態である場合には、ステッ
プ103において、室圧力P1が一次減圧室7内の設定
圧力である「0.35(kg/cm2 )」よりも小さい
か否かを判断する。そして、同ステップ103におい
て、室圧力P1が「0.35」よりも小さい場合には、
ステップ104において、第1の開閉弁27を閉弁さ
せ、その後の処理を一旦終了する。
【0023】又、ステップ103において、室圧力P1
が「0.35」よりも小さくない場合には、ステップ1
05において、第1の開閉弁27を開弁させ、その後の
処理を一旦終了する。
【0024】一方、ステップ102において、第1の開
閉弁27が開弁状態でない場合には、ステップ106に
おいて、室圧力P1が一次減圧室7内の設定上限圧力で
ある「0.4(kg/cm2 )」よりも大きいか否かを
判断する。そして、同ステップ106において、室圧力
P1が「0.4」よりも大きい場合には、ステップ10
5において、第1の開閉弁27を開弁させ、その後の処
理を一旦終了する。
【0025】又、ステップ106において、室圧力P1
が「0.4」よりも大きくない場合には、ステップ10
4において、第1の開閉弁27を閉弁させ、その後の処
理を一旦終了する。
【0026】つまり、この制御ルーチンでは、一次減圧
室7内の室圧力P1が設定上限圧力である「0.4」よ
りも大きくなったときに第1の開閉弁27を開弁させる
ようになっている。又、第1の開閉弁27の開閉制御に
当たり、室圧力P1の変化に対してある程度のヒステリ
シスを持って制御が行われるようになっている。
【0027】次に、第2の開閉弁28のための制御ルー
チンについて図3のフローチャートに従って説明する。
処理がこのルーチンへ移行すると、先ずステップ201
において、吸気圧力PM及び機関回転数NEをそれぞれ
読み込む。
【0028】続いて、ステップ202において、その読
み込まれた吸気圧力PM及び機関回転数NEから負荷状
態を判断するための負荷基準値aを算出する。この負荷
基準値aは、図4に示すように予め定められたマップを
参照して求められる。
【0029】そして、ステップ203において、第2の
開閉弁28が開弁状態であるか否かを判断する。ここ
で、その開閉弁28が開弁状態である場合には、ステッ
プ204において、吸気圧力PMが負荷基準値aから3
0だけ減算した値「a−30」りも小さいか否かを判断
する。そして、同ステップ204において、吸気圧力P
Mが「a−30」よりも小さい場合には、ステップ20
5において、第2の開閉弁28を閉弁させ、その後の処
理を一旦終了する。
【0030】又、ステップ204において、吸気圧力P
Mが「a−30」よりも小さくない場合には、ステップ
206において、第2の開閉弁28を開弁させ、その後
の処理を一旦終了する。
【0031】一方、ステップ203において、第2の開
閉弁28が開弁状態でない場合には、ステップ207に
おいて、吸気圧力PMが負荷基準値aよりも大きいか否
かを判断する。そして、同ステップ207において、吸
気圧力PMが負荷基準値aよりも大きい場合には、ステ
ップ206において、第2の開閉弁28を開弁させ、そ
の後の処理を一旦終了する。
【0032】又、ステップ207において、吸気圧力P
Mが負荷基準値aよりも大きくない場合には、ステップ
205において、第2の開閉弁28を閉弁させ、その後
の処理を一旦終了する。
【0033】つまり、この制御ルーチンでは、LPG内
燃機関の負荷状態が負荷基準値aよりも大きい高負荷状
態のときに第2の開閉弁28を開弁させるようになって
いる。又、第2の開閉弁28の開閉制御に当たり、吸気
圧力PMの変化に対してある程度のヒステリシスを持っ
て制御が行われるようになっている。
【0034】上記のようにして、第1及び第2の開閉弁
27,28が開閉制御される。従って、レギュレータ1
の一次減圧室7内が低温時に設定上限圧力よりも大きく
なったときに第1の開閉弁27が開弁され、一次減圧室
7から溢れる燃料が第1の連通路25を通じて容器24
へ導かれ、その溢流燃料が同容器24にて一時貯留され
る。
【0035】図5のグラフは低温時の一次減圧室7内に
おける燃料の液量と気化量との関係を示している。この
グラフからも明らかなように、冷却水温が「0℃」とな
るような低温時には、燃料の液量の増加に対して気化量
の増加が少なくなり、冷却水温が「20℃」となるよう
な常温時には、燃料の液量の増加に対して気化量の増加
が多くなることが分かる。
【0036】よって、低温時にはレギュレータ1におけ
る燃料の気化能力が低下することから、一次減圧室7に
は液燃料が多く溜まる。そして、低温時には燃料の気化
不足からその液燃料が一次減圧室7に充満するのである
が、冷却水温の上昇に伴い気化能力が上がって一次減圧
室7内の圧力P1が上昇すると、第1の開閉弁27が開
弁されてその溢流燃料が容器24へと流れて一時貯留さ
れる。その結果、一次減圧室7内における燃料が削減さ
れ、一次減圧室7から二次減圧室10を通じてLPG内
燃機関へ供給される燃料が過剰濃度(オーバリッチ)に
なることはない。
【0037】このように、この実施例では、低温時にL
PG内燃機関へ供給される燃料のオーバリッチ化を防止
できることから、LPG内燃機関の排気エミッションの
悪化を防止することができる。
【0038】一方、LPG内燃機関が高負荷状態になる
と、第2の開閉弁28が開弁され、容器24にて一時貯
留されていた燃料が第2の連通路26を通じて二次減圧
室10へ導かれる。このため、LPG内燃機関の高負荷
時には、二次減圧室10からLPG内燃機関へ供給され
る燃料が容器24からの燃料によって補足される。その
結果、LPG内燃機関の高負荷運転に応じた充分な燃料
が供給される。よって、低温時にレギュレータ1におけ
る燃料の気化不足に対処して、LPG内燃機関に充分な
高負荷運転を行わせることができる。
【0039】又、高負荷時に容器24から二次減圧室1
0に燃料が導かれることから、その二次減圧室10内の
圧力が上昇して、一次減圧室7から二次減圧室10へ流
れる燃料量が減少する。そのため、高負荷時に必要以上
の燃料が二次減圧室10からLPG内燃機関へ供給され
ることはなく、燃料がオーバリッチになることはない。
【0040】更に、LPG内燃機関の高負荷状態では、
多くの燃料が消費されることから、一次減圧室7内にお
ける液燃料が増加する。その後、アイドル等で燃料の消
費が少なくなると、その燃料消費量に対して気化量が多
くなり、これに伴って一次減圧室7内の圧力P1が上昇
すると、第1の開閉弁27が開弁される。よって、その
時に余分に気化した燃料は、一時減圧室7から容器24
へと流れて一時貯留される。その結果、一次減圧室7内
における燃料が削減され、一次減圧室7から二次減圧室
10を通じてLPG内燃機関へ供給される燃料がオーバ
リッチになることはない。
【0041】加えて、この実施例では、レギュレータ1
の下側と容器24との間に第1の連通路25を設けて一
次減圧室7からの溢流燃料を容器24へ導くようにした
ので、一次減圧室7内で生じたタールは第1の連通路2
5を通じて容器24へ導かれる。よって、これまで困難
であった一次減圧室7におけるタール抜きを容易に行う
ことができる。ここで、容器24の栓24bを外して穴
24aを開けることにより、容器24から容易にタール
を抜くことができる。
【0042】(第2実施例)次に、この発明におけるL
PG内燃機関の燃料制御装置を具体化した第2実施例を
図6に従って説明する。尚、この実施例の構成において
前記第1実施例のそれと同様の部材については、同一の
符号を付して説明を省略し、異なった点についてのみ以
下に説明する。
【0043】前記第1実施例では第1及び第2の開閉弁
27,28をECU29により電気的に開閉制御するよ
うに構成したのに対し、この実施例では、第1及び第2
の連通路25,26において、機械的に開閉される第1
及び第2の開閉弁31,32を設けている。
【0044】即ち、レギュレータ1には、その一次減圧
室7に一端が連通する有底状のパイプケーシング33が
取付けられている。このパイプケーシング33の途中に
は連通穴33aが形成され、その連通穴33aには第1
の連通路25の一端が連通されている。そして、そのパ
イプケーシング33の内部にて、円筒状をなす第1の開
閉弁31が上下動可能に配設されている。パイプケーシ
ング33の底部と第1の開閉弁31と間には圧縮ばね3
4が介在されており、その付勢力により第1の開閉弁3
1が連通穴33aを閉鎖する位置に付勢されている。
【0045】従って、一次減圧室7内の圧力が所定圧力
を上回ることにより、第1の開閉弁31が圧縮ばね34
の付勢力に抗して下動して連通穴33aが開かれる。一
方、レギュレータ1には、その二次減圧室10に一端が
連通する有底L字状のパイプケーシング35が取付けら
れている。このパイプケーシング35の途中には連通穴
35aが形成され、その連通穴35aには第2の連通路
26の一端が連通されている。又、パイプケーシング3
5には、内部にダイヤフラム36を有するダイヤフラム
式のアクチュエータ37が取付けられている。このアク
チュエータ37の内部はダイヤフラム36により区画さ
れ、その一方がダイヤフラム室37aとなっている。こ
のダイヤフラム室37aにはダイヤフラム36を上方へ
付勢する圧縮ばね38が設けられている。そして、ダイ
ヤヤラム36には下方へ延びる作動ロッド32aが固着
されており、その作動ロッド32aの下端に前記連通穴
35aを開閉する第2の開閉弁32が設けられている。
【0046】アクチュエータ37はLPG内燃機関の吸
気負圧を利用して作動されるものであり、その内燃機関
の吸気通路39内にてスロットルバルブ40の下流側に
は負圧ポート39aが形成されている。そして、アクチ
ュエータ37のダイヤフラム室37aは負圧通路41を
介して負圧ポート39aに連通されている。スロットル
バルブ40はアクセルペダル42の踏み込み操作に連動
して開閉されるようになっている。
【0047】従って、スロットルバルブ40の開度が小
さい中軽負荷時には、負圧ポート39aの付近にて発生
する負圧がアクチュエータ37のダイヤフラム室37a
に作用する。これにより、圧縮ばね38の付勢力に抗し
てダイヤフラム36が下方へ引かれ、よって第2の開閉
弁32が連通穴35aを閉じる位置に配置される。又、
スロットルバルブ40の開度が大きくなる高負荷時に
は、負圧ポート39aの付近で負圧発生がなくなり、ア
クチュエータ37のダイヤフラム室37aには負圧が作
用しなくなる。これにより、ダイヤフラム36が圧縮ば
ね38の付勢力によって上方へ押され、よって第2の開
閉弁32が連通穴35aを開く位置に切換え配置され
る。
【0048】上記のように構成したLPG内燃機関の燃
料制御装置において、低温時にレギュレータ1における
燃料の気化能力が低下すると、一次減圧室7には液燃料
が多く溜まる。そして、燃料の気化不足からその液燃料
が一次減圧室7に充満するのであるが、冷却水温の上昇
に伴い気化能力が上がって一次減圧室7内の圧力が上昇
すると、第1の開閉弁31が開弁されて溢流燃料がパイ
プケーシング33及び第1の連通路25を通じ容器24
へと流れて一時貯留される。その結果、一次減圧室7内
における燃料が削減され、一次減圧室7から二次減圧室
10を通じてLPG内燃機関へ供給される燃料がオーバ
リッチになることはない。これにより、LPG内燃機関
の排気エミッションの悪化を防止することができる。
【0049】一方、アクセルペダル42が大きく踏み込
まれてスロットルバルブ40が大きく開かれるような高
負荷状態になると、第2の開閉弁32が開弁され、容器
24にて一時貯留されていた燃料が第2の連通路26及
びパイプケーシング35を通じて二次減圧室10へと導
かれる。このため、LPG内燃機関の高負荷時には、二
次減圧室10からLPG内燃機関へ供給される燃料が容
器24からの燃料によって補足される。その結果、LP
G内燃機関の高負荷運転に応じた充分な燃料が供給され
る。よって、低温時にレギュレータ1における燃料の気
化不足に対処して、LPG内燃機関に充分な高負荷運転
を行わせることができる。
【0050】又、上記のような高負荷時には、容器24
から二次減圧室10に燃料が導かれることから、その二
次減圧室10内の圧力が上昇して、一次減圧室7から二
次減圧室10へ流れる燃料量が減少する。そのため、高
負荷時に必要以上の燃料が二次減圧室10からLPG内
燃機関へ供給されることはなく、燃料がオーバリッチに
なることはない。
【0051】尚、この発明は前記各実施例に限定される
ものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の
一部を適宜に変更して次のように実施することもでき
る。 (1)前記第1実施例では、ECU29により一次減圧
室7の室圧力P1の大きさに基づいて第1の開閉弁27
を開閉制御するようにしたが、ECUにより冷却水温の
大きさに基づいて第1の開閉弁を開閉制御するようにし
てもよい。
【0052】(2)前記第1実施例では、ECU29に
より吸気圧力PM及び機関回転数NEの大きさに基づい
て第2の開閉弁28を開閉制御するようにしたが、EC
Uによりスロットルバルブ開度の大きさに基づいて第2
の開閉弁を開閉制御するようにしてもよい。
【0053】
【発明の効果】以上詳述したようにこの発明によれば、
レギュレータの一次減圧室と容器とを第1の連通路によ
り連通すると共に、レギュレータの二次減圧室と容器と
を第2の連通路により連通し、第1の連通路には低温時
に一次減圧室内が所定圧力以上になったときに開弁する
第1の開閉弁を設け、第2の連通路には内燃機関が高負
荷状態になったときに開弁する第2の開閉弁を設けたの
で、低温時に一次減圧室内が所定圧力以上になると一次
減圧室から溢れる燃料が容器へと導かれて貯留され、高
負荷時にはその容器に一時貯留された燃料が二次減圧室
へと導かれて内燃機関へ供給される燃料が補われる。従
って、低温時における燃料の気化不足に対処してLPG
内燃機関に充分な高負荷運転を行わせることができると
いう優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を具体化した第1実施例におけるLP
G内燃機関の燃料制御装置を説明する概略構成図であ
る。
【図2】第1実施例において第1の開閉弁を開閉制御す
るための制御ルーチンを説明するフローチャートであ
る。
【図3】第1実施例において第2の開閉弁を開閉制御す
るための制御ルーチンを説明するフローチャートであ
る。
【図4】第1実施例において機関回転数と吸気負圧との
関係から負荷基準値を求めるためのマップを示す図であ
る。
【図5】第1実施例において一次減圧室内における燃料
の液量に対する気化量の関係を説明するグラフを示す図
である。
【図6】この発明を具体化した第2実施例におけるLP
G内燃機関の燃料制御装置を説明する概略構成図であ
る。
【符号の説明】
1…レギュレータ、7…一次減圧室、10…二次減圧
室、24…容器、25…第1の連通路、26…第2の連
通路、27,31…第1の開閉弁、28,32…第2の
開閉弁。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液化石油ガスよりなる燃料を所定の熱源
    により一次減圧室にて気化させると共に、その気化した
    燃料を二次減圧室にて大気圧近くまで減圧して調圧した
    後に内燃機関に供給するレギュレータを備えたLPG内
    燃機関の燃料制御装置において、 前記燃料を一時貯留するための容器と、 前記レギュレータの前記一次減圧室と前記容器とを連通
    し、前記一次減圧室から溢れる燃料を前記容器へ導くた
    めの第1の連通路と、 前記レギュレータの前記二次減圧室と前記容器とを連通
    し、前記容器に一時貯留された燃料を前記二次減圧室へ
    導くための第2の連通路と、 第1の連通路を開閉するために設けられ、低温時に前記
    一次減圧室内が所定圧力以上になったときに開弁する第
    1の開閉弁と、 前記第2の連通路を開閉するために設けられ、前記内燃
    機関が高負荷状態になったときに開弁する第2の開閉弁
    とを備えたことを特徴とするLPG内燃機関の燃料制御
    装置。
JP20096591A 1991-08-09 1991-08-09 Lpg内燃機関の燃料制御装置 Pending JPH0544579A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013127232A (ja) * 2011-12-19 2013-06-27 Osaka Gas Co Ltd エンジンシステム

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JP2013127232A (ja) * 2011-12-19 2013-06-27 Osaka Gas Co Ltd エンジンシステム

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