JPH0544317A - 屋外階段等の支持アンカー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 屋外階段や廊下の高さ及び位置を、取付け後
でも簡単に調整できるようにした支持アンカーを提供す
る。 【構成】 ベースコンクリート（29）等の上に設置する
台盤（11）に、長さを調節できる支持脚（14）を介し
て、支持部材（22）を設け、この支持部材（22）に階段
（24）等のエンドプレート（26）等を取付けて支持す
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、建物本体の外周基礎
より離れた位置において、屋外階段や廊下を支持するた
め、地盤側に設置される支持アンカーに関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】図５は、屋外階段のささら桁下端を支持
するための従来の構造を示している。図において（１）
がささら桁であり、予め地盤側に打設したベースコンク
リート（２）にアンカーボルト（３）を埋設しておき、
ささら桁（１）下端の水平なエンドプレート（４）を、
このアンカーボルト（３）へ固定して、ささら桁（１）
を支持し、これらエンドプレート（４）からささら桁
（１）下端部分を、図４のように土間コンクリート
（５）で覆っている。また、図４における屋外廊下
（６）の柱（７）についても、同様に、アンカーボルト
を介して地盤側へ固定するようにしている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来のささら桁
（１）や柱（７）の支持構造においては、ベースコンク
リート（２）を打設する際に、アンカーボルト（３）を
正確な位置に位置決めして設置することが必要であり、
そうでないと、ささら桁（１）等を固定することが出来
なくなり、後で、アンカーボルト（３）の位置を修正す
るため、そのアンカーボルト（３）上端部分の周囲のコ
ンクリート（２）を削って、そのアンカーボルト（３）
上端面を正確な位置へ屈曲させる等して、更にモルタル
を充填するといういわゆる台直し作業が必要となる欠点
がある。しかも、従来においては、屋外廊下や屋外階段
の位置が、建物毎に異なる場合が多く、そのアンカーボ
ルト（３）の位置精度が非常に出しにくく、かかる台直
し作業が多発しているという問題があった。

【０００４】この発明の目的は、屋外階段や廊下の高さ
及び位置を、取付け後でも簡単に調整できるようにした
支持アンカーを提供するものである。

【０００５】

【作用】上記支持アンカーは、ささら桁や柱の下端に取
付けて、予め打設したベースコンクリート上に設置し、
調整が必要な場合には、支持脚の長さを調整して高さを
調整し、他方、水平方向の調整は、簡単にベースコンク
リート上をスライドさせて行なうことができる。

【０００６】

【実施例】図１〜図３は、この発明の支持アンカーを屋
外階段のささら桁下端部に取付けた場合の実施例を示し
ている。図において、（11）は、方形の金属板からなる
台盤であり、その周囲の端部（13）を僅かに上方に折曲
して全体を皿状とし、更に、その水平部分に開口部（1
2）を形成して、コンクリートがその上下両面側に回り
込むとともに、コンクリートとの付着力を充分確保でき
るようにしている。台盤（11）の中央部には、その上方
に突出するこの発明の支持脚（14）が一体に固着されて
立設されている。この支持脚（14）は、上下一対の筒状
ナット（15）（16）と、それらの筒状ナット（15）（1
6）に両端をねじ込んだ雄螺子（17）とからなるタンバ
ックル構造であって、雄螺子（17）を回転させることに
よって、筒状ナット（15）（16）を長手方向に移動さ
せ、上下の長さを調節できるようにしている。雄螺子
（17）の回転を容易にするため、その中央部に六角形の
ボルト状頭部（18）を一体に設けている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明では、ベースコンクリート（29）等の上に
設置する台盤（11）に、長さを調節できる支持脚（14）
を介して、支持部材（22）を設け、この支持部材（22）
に階段（24）等のエンドプレート（26）等を取付けて支
持するものである。

【０００８】上記支持脚（14）の上部側の筒状ナット
（16）上端に、この発明の支持部材（20）がその中央部
裏面において一体において固着されている。この支持部
材（20）は、長方形の水平な金属板からなり、その両端
に、各々２個のボルト穴（22）を形成している。

【０００９】図１は、上記支持アンカー（23）の取付け
方を示しており、外部階段（24）の各ささら桁（25）
（25）下端にエンドプレート（26）（26）が予め一体の
溶接されており、これらのエンドプレート（26）（26）
を、それぞれ支持アンカー（23）の支持部材（20）上面
に載せるとともに、そのエンドプレート（26）に形成し
たボルト穴（27）と支持部材（20）のボルト穴（22）を
一致させるともに、それらにボルト（28）を挿し込んで
固定している。そして、このような状態で、予め座設さ
れたベースコンクリート（29）上に設置して、外部廊下
（24）の下端を支持しておくものである。

【００１０】しかる後、前記従来と同様に、ささら桁
（25）下端部より下側を土間コンクリートで被覆する
が、その前の最終段階において、ささら桁（25）の位置
及び高さを修正する必要がある場合には、前記支持脚
（14）の雄螺子（17）を回転させて高さを調節し、他
方、水平方向の修正は、例えばハンマー等でエンドプレ
ート（26）の側面を叩く等によって移動させ、正確な位
置になるよう調整を行なう。

【００１１】上記において、支持部材（20）のボルト穴
（22）は、その両端に２個づつ形成され、この実施例で
はその外側の１個のみを用いているが、他方の使用して
いないボルト穴（22）は、外部階段の場合には上記エン
ドプレート（26）の大きさに合わせて、或いは外部廊下
の柱下端のエンドプレート等に合わせて使用するもので
ある。

【００１２】

【発明の効果】この発明によれば、外部階段のささら桁
下端や外部廊下の柱下端は、従来のようにアンカー等に
固定されているのではなく、支持アンカーを介してベー
スコンクリート上に設置されているだけであるので、最
終段階においても簡単に調節できる。また、支持脚が長
さ調節可能であるから、その高さも容易に行なうことが
できる。更に、このように最終段階においても簡単に調
節できることから、従来のアンカーボルトのようにその
位置出しを精度良く行なう必要がなく、支持アンカーを
取付けて設置するだけの簡単な作業で行なうことがで
き、作業効率が大幅に向上するという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施例を示す外部階段の下端部分の
斜視図である。

【図２】この発明の支持アンカーの側面図である。

【図３】同じくこの発明の支持アンカーの分解斜視図で
ある。

【図４】外部階段及び外部廊下を備えたアパートの側面
図である。

【図５】従来の外部階段下端部の支持構造を示す要部の
斜視図である。

【符号の説明】

（11） 台盤 （14） 支持脚 （20） 支持部材 （24） 外部階段 （25） ささら桁 （29） ベースコンクリート

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】地盤側に設置される台盤上に長さ調節可能
   な支持脚を立設するとともに、この支持脚の上端に、屋
   外階段のささら桁下端若しくは屋外廊下の柱下端等を載
   せて固定する支持部材を設けたことを特徴とする屋外階
   段等の支持アンカー