JP2018016964A - 階段下地構造、階段、及び階段の施工方法 - Google Patents

階段下地構造、階段、及び階段の施工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 木製のささら桁を用いた階段下地構造であって、建築物の施工時に仮設階段として利用することができ、建築後は意匠性がよく、設計の自由度が高い階段下地構造、当該階段下地構造を用いた階段、及び、階段の施工方法を提供する。【解決手段】階段下地構造は、斜めに架け渡される木製の複数のささら桁と、建築物の梁と前記ささら桁の上端とを接合する上端接合部と、建築物の基礎と前記ささら桁の下端とを接合する下端接合部と、を備え、前記下端接合部は、基礎に立設される立設部と、前記立設部の上端に設けられ、前記ささら桁の下端を固定する接合構造とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、建築物に設置される階段下地構造、階段、及び階段の施工方法に関する。
住宅等の建築物の屋内に木製階段を設ける場合には、施工時の損傷や汚損を防止するため、建築物の内装工事の直前に当該木製階段を構築することが一般的である。このため、ある程度施工が進むまでは、上下階の移動には、梯子や仮設階段を別途設置する必要があり、上下階の移動の安全性が低い問題や仮設階段を設置する手間が掛かる問題があった。
そこで、建方時に鋼製階段を設置し、この鋼製階段を仮設階段としてその後の工程に利用し、内装時に鋼製階段を覆う木製階段を設置する工法が提案されている(例えば、特許文献1)。また、左右の側桁の間に下地踏板を設置して建築物の施工中に仮設階段として利用し、その後、化粧踏板で下地踏板を完全に覆って階段を完成させる工法が提案されている(例えば、特許文献2)。
これらの工法によると、仮設階段として利用した階段を完成した建築物の階段としても利用できるので、作業手間を減らすことができる利点がある。
特開平6−288052号公報 特開2015−31090号公報
しかし、特許文献1の発明では、いったん、鋼製階段を設置し、さらに、それを覆うように木製階段を設置するものであるので、結局、コスト及び施工手間が掛かる。また、特許文献2の発明では、仮設踏板を完全に覆うために化粧踏板を複雑な形状にする必要があり、加工コストが増加する問題がある。
本発明は、木製のささら桁を用いた階段下地構造であって、建築物の施工時に仮設階段として利用することができ、建築後は意匠性がよく、設計の自由度が高い階段下地構造、当該階段下地構造を用いた階段、及び、階段の施工方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の階段下地構造は、斜めに架け渡される木製の複数のささら桁と、建築物の梁と前記ささら桁の上端とを接合する上端接合部と、建築物の基礎と前記ささら桁の下端とを接合する下端接合部と、を備え、前記下端接合部は、基礎に立設される立設部と、前記立設部の上端に設けられ、前記ささら桁の下端を固定する接合構造とを備えることを特徴としている。
第2の階段下地構造は、前記接合構造は、前記ささら桁の下端に設けられたスリット溝に挿入された下端受けプレートと、前記下端受けプレートに直交するように、前記ささら桁の下部の側面から水平に設けられたピン孔と前記下端受けプレートに設けられたピン挿入孔に挿入されてなるドリフトピンと、を有することを特徴としている。
第3の階段下地構造は、前記上端接合部は、前記梁に固定された梁接続部と、前記ささら桁の上端に設けられたスリット溝に挿入された上端受けプレートと、前記上端受けプレートに直交するように、前記ささら桁の上部の側面から水平に設けられたピン孔と前記上端受けプレートに設けられたピン挿入孔に挿入されてなるドリフトピンと、を有することを特徴としている。
第4の階段下地構造は、前記ささら桁が互いに平行に3本以上並べて設置されることを特徴としている。
本発明の階段は、第1から第4のいずれかの階段下地構造を備えた階段であって、間仕切壁と離間した位置に設けられており、前記ささら桁に段板と蹴込板とがそれぞれ架設されてなることを特徴としている。
本発明の別の形態の階段は、第1から第4のいずれかの階段下地構造を備えた階段であって、間仕切壁と離間した位置に設けられており、前記ささら桁に蹴込板が架設されずに、段板が架設されてなることを特徴としている。
本発明の階段の施工方法は、少なくとも基礎及び梁を施工した後で、且つ、内装を施工する前に、請求項1から請求項4のいずれかの階段下地構造を設置し、前記ささら桁に渡し板を仮設して、仮設階段として使用し、その後前記渡し板を取り外して、少なくとも段板を固定することを特徴としている。
本発明の第1の階段下地構造によると、木製のささら桁の上端が建築物の梁に上端接合部によって接合され、ささら桁の下端が建築物の基礎に下端接合部によって接合されて、斜めに架け渡されており、下端接合部が、基礎に立設される立設部と、立設部の上端に設けられささら桁の下端を固定する接合構造とを備えている。したがって、本階段下地構造は、基礎と柱及び梁が組み立てられた段階で設置することができ、内装や電気配線などの他の要素を施工する前から階段下地構造を設置することができる。このように、階段下地構造を他の要素の施工前に設置することができれば、ささら桁に渡し板を仮設して仮設階段として利用することができるので、上階への資材の搬入や作業者の昇降を安全に行うことができる。また、このようにささら桁が梁と基礎とに接合されて階段を支える構成であることから、階段の両側に壁を設ける必要がなく、間仕切壁などの壁から独立した階段とすることができ、階段を設置する位置の設計の自由度を高めることができる。さらに、ささら桁を木製とすることで、例えば石膏ボードを設置する際のビス打ちの下地材として用いることもできるので、階段下地構造の下面や側面に簡単に化粧材を固定することができる。
本発明の第2の階段下地構造によると、ささら桁の下端を固定する接合構造は、ささら桁の下端に設けられたスリット溝に挿入された下端受けプレートと、下端受けプレートに直交するように、ささら桁の下部の側面から水平に設けられたピン孔と下端受けプレートに設けられたピン挿入孔に挿入されてなるドリフトピンと、を有するので、ささら桁下端の接合箇所の強度を固めることができる。
本発明の第3の階段下地構造によると、上端接合部は、梁に固定された梁接続部と、ささら桁の上端に設けられたスリット溝に挿入された上端受けプレートと、上端受けプレートに直交するように、ささら桁の上部の側面から水平に設けられたピン孔と上端受けプレートに設けられたピン挿入孔に挿入されてなるドリフトピンと、を有するので、ささら桁上端の接合箇所の強度を固めることができる。
本発明の第4の階段下地構造によると、ささら桁が互いに平行に3本以上並べて設置されるので、幅の広い階段や観客席のようなひな壇の下地として用いることができる。そしてささら桁の上端は梁に固定され下端は基礎に固定されているので3本以上並べたとしてもささら桁の下に階段を支持する柱等の部材は必要なく、階段下の空間を自由に利用することができる。
本発明の階段によると、上述の第1から第4の階段下地構造を用いた階段であり、間仕切壁と離間した位置に設けられ、ささら桁に段板と蹴込板とがそれぞれ架設されてなるので、間仕切壁から独立した階段であっても安定感のあるデザインにすることができ、また、このような独立した階段であっても下部を収納などの用途で利用することができる。
本発明の別の形態の階段によると、上述の第1から第4の階段下地構造を用いた階段であり、間仕切壁と離間した位置に設けられ、ささら桁に蹴込板を設けずに段板が架設されてなるので、本発明の階段下地構造を用いたシースルー階段とすることができる。
本発明の階段の施工方法は、少なくとも基礎及び梁を施工した後で、且つ、内装を施工する前に、第1から第4のいずれかの階段下地構造を設置し、ささら桁に渡し板を仮設して、仮設階段として使用するので、別途仮設階段を設置する場合や梯子などを用る場合に比べて上階への資材の搬入や作業者の昇降を安全に、且つ低コストで行うことができる。
階段下地構造の全体構成を示す断面図。 階段下地構造のささら桁の上端と梁との上端接合部を説明する一部省略拡大図。 上端金物の外観構成を示す斜視図。 階段下地構造のささら桁の下端と基礎との下端接合部を説明する一部省略拡大図。 下端接合部を構成する立設部及び接合構造を説明する斜視図。 ささら桁の上端側スリットに上端金物の上端受けプレートを挿入し、下端側スリットに下端受けプレートを挿入する前の状態を示す斜視図。 ドリフトピンをささら桁の上端側ピン孔及びささら桁の下端側ピン孔に挿通させる状態を説明する斜視図。 階段下地構造を完成させた状態を説明する斜視図。 渡し板を仮設して、仮設階段として使用する状態の階段下地構造を説明する斜視図。 ささら桁を3本平行に架設した状態を説明する斜視図。 階段下地構造に段板及び蹴込板を固定して階段を完成した状態を説明する断面図。 基礎の立ち上がり部に下端接合部が固定される構成の階段下地構造の変形例を示す断面図。 変形例の階段下地構造のささら桁の下端と基礎との下端接合部を説明する一部省略拡大図。 変形例の下端接合部を構成する立設部及び接合構造を説明する斜視図。
以下、本発明に係る階段下地構造1、階段2、及び階段の施工方法の最良の実施形態について、各図を参照しつつ説明する。本実施形態の階段下地構造1は、図1に示すように、斜めに架け渡されるささら桁3と、ささら桁3の上端と梁5とを接合する上端接合部4と、ささら桁3の下端と基礎6とを接合する下端接合部7とを備えている。
ささら桁3は、図1及び図6に示すように、集成材を加工して形成され、斜めに架け渡される長尺材である。ささら桁3の下側の面は傾斜する平面であり、ささら桁3の上側は、水平面と鉛直面とが交互に14段設けられた階段状に形成されている。ささら桁3の上端は、図2及び図6に示すように、鉛直な平面が形成されるとともに当該平面に沿って鉛直方向に上端側スリット溝31が形成されている。ささら桁3の上端近傍の側面には、一方の側面から他方の側面に貫通する上端側ピン孔32が上端側スリット溝31と直交するように上下に2つ設けられている。ささら桁3の下端は、図4及び図6に示すように、水平な平面が形成されるとともに当該平面に沿って水平方向に下端側スリット溝33が形成されている。ささら桁3の下端近傍の側面には、一方の側面から他方の側面に貫通する下端側ピン孔34が7つ設けられている。
上端接合部4は、図2、図3及び図6に示すように、梁5に固定されるとともにささら桁3の上端を保持する鋼製の上端金物41と、ドリフトピン8とにより構成されている。上端金物41は、図3に示すように、平板状の接続プレート42と、梁5に固定される梁接続部43と、ささら桁3の上端を受ける上端受けプレート44と、を有する。また、ドリフトピン8は、図6に示すように、上端受けプレート44に直交するように、ささら桁3の上部の側面から水平に設けられた上端側ピン孔32と上端受けプレート44に設けられたピン挿入孔45に挿入される。
接続プレート42は梁5とささら桁3との間に挟まれる平板状のプレートである。梁接続部43は、接続プレート42の梁5側の面から突出するように固定され梁5を貫通する3本のボルト部46と、ボルト部46に螺着し、接続プレート42の反対側から梁5に当接して、梁5に上端金物41を固定するナット部47とを有している。上端受けプレート44は接続プレート42のささら桁3側の面から突出するように固定されており、ささら桁3の上端に設けられた上端側スリット溝31に挿入される平板状のプレートである。上端受けプレート44には上部に受け溝48が形成され、下部にピン挿入孔45が設けられている。
上端接合部4は、接続プレート42と梁5を貫通する3本のボルト部46に螺着するナット部47とで梁5を挟み込んで、当該梁5に固定されており、上端受けプレート44をささら桁3の上端に設けられた上端側スリット溝31に挿入して、ドリフトピン8を上端側ピン孔32とピン挿入孔45を貫通するように挿入して、梁5にささら桁3の上端を固定している。
下端接合部7は、図4及び図5に示すように、基礎6に立設される立設部71と、立設部71の上端に設けられ、ささら桁3の下端を固定する接合構造72とを備える。立設部71は、基礎6に固定される基礎プレート73と、基礎プレート73の中央から上方に立ち上がって設けられ中間部に高さ調整機構74を有する束部75と、束部75の上端に設けられた平板状のフランジ部76と、フランジ部76に固定するベース部77と、ベース部77の中央から立ち上がって形成される角柱部78と、角柱部78の上端に形成された角柱上プレート79と、角柱上プレート79から立ち上がる水平断面が十字状の十字支持部80と、により構成されている。
基礎プレート73は基礎6の土間コンクリート61又は基礎スラブ上に、図示しないがコンクリート釘と、コンクリート及び金属用の接着剤と、を併用して固定されている。束部75は内側にネジが切られた円筒状に形成される上筒部81及び下筒部82と、外周にネジが切られた円柱形状に形成されており、上側及び下側がそれぞれ上筒部81及び下筒部82に螺合する円柱部83と、を備えている。上筒部81と下筒部82とは、ネジの向きが互いに逆向きになっており、円柱部83も上側と下側のネジが逆向きになっている。円柱部83の高さ方向の中央はナット状の操作部84が形成されており、図示しないレンチで操作部84を周回り方向に回転させることによって円柱部83を回転させ、上筒部81及び下筒部82との螺合が締結又は弛緩することによって、上筒部81と下筒部82とが互いに接近又は離反するように移動し、束部75の高さを調整することができる。
フランジ部76とベース部77とは互いに重なり合う位置に連結孔が設けられており、ボルト85及びナット86で締結して互いに固定されている。角柱部78は四角筒の鋼材であり、同じ鋼材の角柱上プレート79が上端に溶接されて、当該角柱上プレート79に十字支持部80が溶接固定されている。
また、接合構造72は、十字支持部80に支持される水平な板状で上面がささら桁3の下端に当接する当接部87と、当接部87から立ち上がる板状で、ささら桁3の下端に形成された下端側スリット溝33に挿入される下端受けプレート88と、ささら桁3の下端と下端受けプレート88とを接続するドリフトピン8とを有している。下端受けプレート88にはピン挿入孔89が7つ形成されており、下端受けプレート88をささら桁3の下端に設けられた下端側スリット溝33に挿入して、ドリフトピン8をささら桁3の下端側ピン孔34と下端受けプレート88のピン挿入孔89とを貫通するように挿入して、基礎6にささら桁3の下端を固定している。
このように、本実施形態の階段下地構造1は、ささら桁3の上端を梁5に接合し、ささら桁3の下端を基礎6に接合してささら桁3を建築物の構造躯体に架け渡した構造である。階段下地構造1のささら桁3は間隔を開けて平行に2本以上架け渡されている。そして、階段2は図11に示すように、この階段下地構造1おけるささら桁3に段板9と蹴込板10とが架設された構成である。詳しくは後述する。
階段下地構造1は、少なくとも建築物の基礎6及び梁5が施工された後で、且つ内装を施工する前に設置される。具体的には、少なくとも建築物の基礎6を打設し、柱、梁5を組み上げた後であり、例えば小屋組みを組み上げて屋根の防水を施工した後に、階段下地構造1を設置することが防水上は好ましい。また、少なくとも上階の電気配線や床板の施工、石膏ボードや壁紙の施工よりも前に階段下地構造1を設置することが、安全性や資材の上階への搬入の利便性などの観点から好ましい。
次に、以上のように構成される階段下地構造1を有する階段の施工方法について、図6から図12を参照しつつ説明する。上階の図示しない柱の間に梁5が架設されて建築物の構造躯体が組み立てられる際に、予め階段2の上端が配置される位置の梁5には、上端金物41が固定されている。上端金物41は、梁5の階段2を設置する側の側面に接続プレート42を当接させて、上端受けプレート44を突出させている。接続プレート42は梁5を貫通する3本のボルト部46が固定されており、このボルト部46に螺着するナット部47が接続プレート42の反対側から梁5に当接して梁5に上端金物41を固定している。
一方、基礎6の土間コンクリート61には、階段2の下端を配置する位置の下方に、立設部71が位置決めされて接着剤及びコンクリート釘により固定され、束部75の高さ調整機構74によって高さ調整された下端接合部7が立設される。
そして、図6に示すように、ささら桁3の上端近傍の側面に形成されている上端側ピン孔32の内、上側のピン孔32aにドリフトピン8を挿入して、上端金物41の上端受けプレート44を上端側スリット溝31に挿入させるようにささら桁3を移動させて、上側の上端側ピン孔32に挿入されているドリフトピン8を上端受けプレート44の受け溝48に引っ掛けて、ささら桁3の上端を梁5に係止する。そして、ささら桁3の下端に設けられた下端側スリット溝33に下端接合部7の下端受けプレート88を挿入させて、ささら桁3をその下端面が下端接合部7の当接部87に当接して載置された状態に配置する。
その後、図7に示すように、ドリフトピン8をささら桁3の上端側ピン孔32の下側のピン孔32bと上端受けプレート44のピン挿入孔45とに挿通させて、上端接合部4を完成させ、ささら桁3の上端を梁5に接合する。そして、7つのドリフトピン8を7つの下端側ピン孔34と下端受けプレート88のピン挿入孔89とに挿通させて、下端接合部7を完成させて、ささら桁3の下端を基礎6に接合する。
そして、上述のような工程を繰り返して、図8に示すように、互いに平行な2本のささら桁3を梁5と基礎6との間に架け渡して、本実施形態の階段下地構造1を完成させる。この階段下地構造1には、図9に示すように、仮設の渡し板11を2本のささら桁3の水平面上にビスなどで仮固定して仮設階段として建築物の施工に利用できる。したがって、内装等を施工する前に、この階段下地構造1を設置し渡し板11を仮設して仮設階段として使用することで、上階への資材の搬入や作業者の昇降の安全性を高めることができるとともに、別途仮設階段を設置し、又は梯子を設置する必要がないので低コストで施工することができる。
本実施形態の階段下地構造1は、2本のささら桁3を平行に並べたものに限定されるものではない。例えば、建築物に観客席のようなひな壇を設ける場合や幅の広い階段2を設置する場合には、段板9が長尺となるので、この段板9に加わる荷重を支えるために、図10に示すように、3本以上のささら桁3を並べた階段下地構造1を用いることができる。本実施形態の階段下地構造1は、梁5及び基礎6に階段下地構造1が接合されるものであるので、3本以上並べたとしてもささら桁3の下に階段2を支持する柱等の部材は必要なく、階段2下の空間を自由に利用することができる。
図9に示したような仮設階段として、建築物の施工時の上階への資材の搬入や作業者の昇降に使用し、建築物の内装がほとんど完成すると、階段下地構造1には、段板9、蹴込板10などを固定して階段2を完成させる。階段下地構造1を設置した基礎6の上には、鋼製床束12、大引13、根太14などで床組みを形成し、その上に床板15を施工している。そして、階段下地構造1は、まず、仮設階段に用いた渡し板11を取り外し、蹴込板10と段板9とを例えば接着剤などによって順次固定する。ささら桁3の下面には、例えば強化石膏ボード16をビスで固定することが、階段2の耐火性の観点から好ましい。ささら桁3は木製であるので、下面や側面に化粧板材などをビスなどで簡単に固定することができる。
本実施形態の階段2は、このように、梁5と基礎6とに接合されて架設される構成であるので、図示しない間仕切壁と離間した位置に設けることができ、間仕切壁とは独立した階段2であっても蹴込板10を有する構成とすることで、安定感のあるデザインにすることができ、また、このような独立した階段2であっても下部を収納などの自由な用途に利用することができる。
なお、本実施形態における階段2は、間仕切壁から離間して設けられているが、本発明の階段2及び階段下地構造1は、一方の側面又は両方の側面が間仕切壁に隣接して設けられるものを排除するものではない。また、本実施形態における階段2は、段板9と蹴込板10とを有する構成であるが、例えば、本実施形態の階段下地構造1のささら桁3に蹴込板10が架設されずに、段板9が架設されてなる構成であってもよい
この場合、本実施形態を用いた階段下地構造1を用いたシースルー階段とすることができる。なお、この場合、ささら桁3を塗装して化粧階段とすることが好ましい。
また、本実施形態においては、下端接合部7は、土間コンクリート61又は基礎スラブに立設される構成であるが、これに限定されるものではなく、図12に示すように、基礎6の立ち上がり部62に下端接合部7aが固定される構成であってもよい。この実施形態では下端接合部7aは、図13及び図14に示すように、ささら桁3の下端と基礎6とを接合するものであり、基礎6の立ち上がり部62に立設される立設部71aと、立設部71aの上端に設けられ、ささら桁3の下端を固定する接合構造72aとを備える。
立設部71は、基礎6の立ち上がり部62に固定されるベース部77aと、ベース部77aの中央から上方に立ち上がる水平断面が十字状の十字支持部80aと、により構成されている。ベース部77aは基礎6の立ち上がり部62に形成された図示しないアンカーに固定されている。ベース部77aの上面中央には、十字支持部80aが溶接固定されている。また、接合構造72aは、上述の実施形態と同様の構成であるので、同一の符号を付して説明を省略する。
このように、本実施形態の階段下地構造1は、基礎6と柱及び梁5が組み立てられた段階で設置することができ、内装や床板、電気配線などの他の要素を施工する前から階段下地構造1を設置することができるので、ささら桁3に渡し板11を仮設して仮設階段として利用することができるので、上階への資材の搬入や作業者の昇降を安全に行うことができ、また、このようにささら桁3が梁5と基礎6とに接合されて階段2を支える構成であることから、階段2の両側に壁を設ける必要がなく、間仕切壁などの壁から独立した階段2とすることができ、階段2を設置する位置の設計の自由度を高めることができる。さらに、ささら桁3を木製とすることで、例えば石膏ボードを設置する際のビス打ちの下地材として用いることもできるので、階段下地構造1の下面や側面に簡単に化粧材を固定することができる。
なお、本発明の実施の形態は上述の形態に限ることなく、本発明の思想の範囲を逸脱しない範囲で適宜変更することができることは云うまでもない。
本発明に係る階段下地構造1、階段2、及び階段の施工方法は、例えば2階建ての木造住宅を建築する際に好適に適用することができる。
1 階段下地構造
2 階段
3 ささら桁
4 上端接合部
5 梁
6 基礎
7 下端接合部
8 ドリフトピン
9 段板
10 蹴込板
11 渡し板
31 上端側スリット溝
32 上端側ピン孔
33 下端側スリット溝
34 下端側ピン孔
43 梁接続部
44 上端受けプレート
45 ピン挿入孔
71 立設部
72 接合構造
88 下端受けプレート
89 ピン挿入孔
本発明の第1の階段下地構造は、斜めに架け渡される木製の複数のささら桁と、建築物の梁と前記ささら桁の上端とを接合する上端接合部と、建築物の基礎と前記ささら桁の下端とを接合する下端接合部と、を備え、前記下端接合部は、基礎に立設されて前記下端接合部の高さ調整機構を有する立設部と、前記立設部の上端に設けられ、前記ささら桁の下端を固定する接合構造とを備えることを特徴としている。

Claims (7)

  1. 斜めに架け渡される木製の複数のささら桁と、
    建築物の梁と前記ささら桁の上端とを接合する上端接合部と、
    建築物の基礎と前記ささら桁の下端とを接合する下端接合部と、
    を備え、
    前記下端接合部は、基礎に立設される立設部と、前記立設部の上端に設けられ、前記ささら桁の下端を固定する接合構造とを備えることを特徴とする階段下地構造。
  2. 前記接合構造は、前記ささら桁の下端に設けられたスリット溝に挿入された下端受けプレートと、前記下端受けプレートに直交するように、前記ささら桁の下部の側面から水平に設けられたピン孔と前記下端受けプレートに設けられたピン挿入孔に挿入されてなるドリフトピンと、を有することを特徴とする請求項1に記載の階段下地構造。
  3. 前記上端接合部は、前記梁に固定された梁接続部と、前記ささら桁の上端に設けられたスリット溝に挿入された上端受けプレートと、前記上端受けプレートに直交するように、前記ささら桁の上部の側面から水平に設けられたピン孔と前記上端受けプレートに設けられたピン挿入孔に挿入されてなるドリフトピンと、を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の階段下地構造。
  4. 前記ささら桁が互いに平行に3本以上並べて設置されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の階段下地構造。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかの階段下地構造を備えた階段であって、
    間仕切壁と離間した位置に設けられており、
    前記ささら桁に段板と蹴込板とがそれぞれ架設されてなることを特徴とする階段。
  6. 請求項1から請求項4のいずれかの階段下地構造を備えた階段であって、
    間仕切壁と離間した位置に設けられており、
    前記ささら桁に蹴込板が架設されずに、段板が架設されてなることを特徴とする階段。
  7. 少なくとも基礎及び梁を施工した後で、且つ、内装を施工する前に、請求項1から請求項4のいずれかの階段下地構造を設置し、
    前記ささら桁に渡し板を仮設して、仮設階段として使用し、
    その後前記渡し板を取り外して、少なくとも段板を固定することを特徴とする階段の施工方法。
JP2016146013A 2016-07-26 2016-07-26 階段下地構造、階段、及び階段の施工方法 Active JP6436361B2 (ja)

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