JPH054370Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は特定の入力信号を検出する信号検出回
路に関する。

〔考案の概要〕

本考案は、信号検出回路において、水平同期信
号を有する入力信号を水平走査期間の逓倍である
時間遅延する遅延回路と、該遅延回路により遅延
された該入力信号から水平同期信号を分離する第
１の分離回路と、該遅延回路により遅延されない
該入力信号から水平同期信号を分離する第２の分
離回路と、該第１の分離回路の出力と該第２の分
離回路の出力の差を出力する差動増幅器と、該第
１および該第２の分離回路の出力の双方から水平
同期信号が出力された場合の該差動増幅器の出力
レベルとそれ以外の場合の該差動増幅器の出力レ
ベルとの中間レベルに設定された基準電位を有
し、該基準電位と該差動増幅器の出力とを比較す
る比較器と、を設け、特定の信号を正確に検出で
きるようにしたものである。

〔従来の技術〕

第２図は従来のビデオテープレコーダにおける
信号検出回路のブロツク図を表している。同図に
おいて１は磁気テープであり、磁気ヘツド２によ
り記録されている情報が再生されるようになつて
いる。３は増幅器、４はイコライザであり、各々
再生信号を増幅し、イコライズするようになつて
いる。再生信号はさらに整流回路５により整流さ
れた後、検波回路６により検波される。７は比較
器であり、検波回路６の出力を、電池あるいは所
定の固定電圧を分圧する分圧手段等よりなる基準
電位発生手段８が発生する所定の基準電位と比較
するようになつている。

しかして磁気テープ１に記録されていた情報は
磁気ヘツド２により再生され、再生されたRF信
号は増幅器３により増幅され、イコライザ４によ
りイコライズされる。イコライザ４の出力はさら
に整流回路５により整流され、その整流出力が検
波回路６により検波される。検波回路６の検波出
力は比較器７により基準電位と比較される。従つ
て例えば磁気テープ１に周波数変調された映像信
号が記録されていれば、比較器７は低レベルの検
出信号を出力し、記録されていなければ高レベル
の信号を出力する。

〔考案が解決しようとする問題点〕

従来の回路は上述したように、再生信号をその
まま整流、検波しているため、磁気テープ１に記
録されているのが映像信号である場合はもとよ
り、その他の信号やノイズが再生されるような場
合でも検出信号が出力される欠点があつた。従つ
て斯かる回路を例えば自動選局機能を有するテレ
ビチユーナ等に応用した場合、局間において発生
するノイズによつて誤動作し、映像信号（放送
局）を正確に検出することが困難であつた。

〔問題点を解決するための手段〕

第１図は本考案の信号検出回路のブロツク図で
あり、第２図における場合と対応する部分には同
一の符合を付してあり、その詳述は省略する。本
考案においては入力信号がクランプ回路１１を介
して水平同期信号を分離、抽出する分離回路１２
に入力されるようになつている。また入力信号は
遅延回路１４により水平走査期間の逓倍である時
間（例えばテレビジヨン映像信号の１水平走査周
期）遅延された後、クランプ回路１５を介して水
平同期信号を分離、抽出する分離回路１６に入力
されるようになつている。分離回路１２と１６の
出力は差動増幅器１３に入力され、差動出力が整
流回路５により整流され、さらに比較器７により
基準電位発生手段８が出力する基準電位と比較さ
れるようになつている。この基準電位は分離回路
１２，１６の出力の双方から水平同期信号が出力
された場合の差動増幅器１３の出力レベルとそれ
以外の場合の出力レベルとの中間レベルに設定す
る。

〔作用〕

しかしてその作用を説明する。テレビチユーナ
等からの入力信号はクランプ回路１１に入力さ
れ、映像信号の例えばペデスタルレベルが所定の
レベルにクランプされた後、分離回路１２に入力
される。分離回路１２はクランプ回路１１より供
給される入力信号から水平同期信号を分離、抽出
する。すなわち分離回路１２は例えばペデスタル
レベル以上の信号を輝度信号、またペデスタルレ
ベル以下の入力信号を水平同期信号と判断し、水
平同期信号を分離、抽出する。従つて分離回路１
２は水平同期信号の部分においては検出信号を発
生するが、輝度信号の部分においては検出信号を
発生しない。一方入力信号は遅延回路１４に入力
され、１水平走査周期（水平同期信号の周期）だ
け遅延される。この遅延された入力信号がクラン
プ回路１１と分離回路１２と同様に構成されるク
ランプ回路１５と分離回路１６に入力される。従
つて分離回路１６は１水平走査周期だけ遅延した
入力信号に関して分離回路１２と同様に動作す
る。その結果例えば所定の放送局に同調され、入
力されているのが映像信号である場合、分離回路
１２と１６が水平同期信号を検出し、検出信号を
出力する。分離回路１２と１６が検出信号を出力
するタイミングは一致しているので、差動増幅器
１３の出力レベルは零のままであり、整流回路５
の出力は基準電位より小さく、比較器７は高レベ
ルの信号を出力する。

一方例えばある放送局と他の放送局との間の周
波数に同調されているような状態の場合、分離回
路１２，１６にはノイズが入力される。通常ノイ
ズにはペデスタルレベル以下の成分も存在するか
ら、このとき分離回路１２と１６は検出信号を出
力する。またノイズは通常水平同期信号に同期し
ていないから、作動増幅器１３の出力は零にはな
らない。この差動増幅器１３の出力が整流回路５
により整流されるので、その整流出力は基準電位
より大きくなり、比較器７は低レベルの信号を出
力する。

従つて例えば比較器７の出力に対応して、映像
信号が検出されないときはテレビチユーナから
CRT等への出力をミユートし、局間において画
面が見苦しくなるのを防止することができる。

〔効果〕

以上の如く本考案は信号検出回路において、水
平同期信号を有する入力信号を水平走査期間の逓
倍である時間遅延する遅延回路と、該遅延回路に
より遅延された該入力信号から水平同期信号を分
離する第１の分離回路と、該遅延回路により遅延
されない該入力信号から水平同期信号を分離する
第２の分離回路と、該第１の分離回路の出力と該
第２の分離回路の出力の差を出力する差動増幅器
と、該第１および該第２の分離回路の出力の双方
から水平同期信号が出力された場合の該差動増幅
器の出力レベルとそれ以外の場合の該差動増幅器
の出力レベルとの中間レベルに設定された基準電
位を有し、該基準電位と該差動増幅器の出力とを
比較する比較器と、を設けたので、映像信号をノ
イズから正確に区別して検出することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の信号検出回路のブロツク図、
第２図は従来の信号検出回路のブロツク図であ
る。 １……磁気テープ、２……磁気ヘツド、３……
増幅器、４……イコライザ、５……整流回路、６
……検波回路、７……比較器、８……基準電位発
生手段、１１，１５……クランプ回路、１２，１
６……分離回路、１３……差動増幅器、１４……
遅延回路。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 水平同期信号を有する入力信号を水平走査期間
   の逓倍である時間だけ遅延する遅延回路と、 該遅延回路により遅延された該入力信号から該
   水平同期信号を分離する第１の分離回路と、 該遅延回路により遅延されない該入力信号から
   該水平同期信号を分離する第２の分離回路と、 該第１の分離回路の出力と該第２の分離回路の
   出力との差を出力する差動増幅器と、 該第１および該第２の分離回路の出力の双方か
   ら水平同期信号が出力された場合の該差動増幅器
   の出力レベルとそれ以外の場合の誤差動増幅器の
   出力レベルとの中間レベルに設定された基準電位
   を有し、該基準電位と該差動増幅器の出力とを比
   較する比較器と、を有することを特徴とする信号
   検出回路。