JPH0543571A - 新規含フツ素化合物及びその製造方法 - Google Patents

新規含フツ素化合物及びその製造方法

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JPH0543571A
JPH0543571A JP22960391A JP22960391A JPH0543571A JP H0543571 A JPH0543571 A JP H0543571A JP 22960391 A JP22960391 A JP 22960391A JP 22960391 A JP22960391 A JP 22960391A JP H0543571 A JPH0543571 A JP H0543571A
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JP
Japan
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fluorine
compound
carbon atoms
containing compound
formula
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Application number
JP22960391A
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English (en)
Inventor
Kazuya Oharu
一也 大春
Hidenobu Murofushi
英伸 室伏
Isamu Kaneko
勇 金子
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Publication date
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  • Heterocyclic Compounds That Contain Two Or More Ring Oxygen Atoms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】重合により、主鎖に環状構造を有し特殊な溶媒
に可溶な低屈折率含フッ素ポリマーが容易に得られる含
フッ素化合物を提供する。 【構成】一般式(2)で表される化合物を脱ハロゲン化
して一般式(1)で表される新規な含フッ素化合物を得
る。(式中、R1 及びR2は同一または相異なり、フッ
素または炭素数1〜4のポリフルオロアルキル基、また
は、R1 とR2 とが連結されている炭素数1〜4のポリ
フルオロアルキレン基であり、かつR1 及びR2は同時
にフッ素ではない。X及びYは同一または相異なり、フ
ッ素を除くハロゲンから選ばれる。) 【化1】 【化2】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な含フッ素化合物
及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】本発明の一般式(1)(式中、R1 及び
2 は同一または相異なり、フッ素または炭素数1〜4
のポリフルオロアルキル基、または、R1 とR2 とが連
結されている炭素数1〜4のポリフルオロアルキレン基
であり、かつR1 及びR2 は同時にフッ素ではない。)
は文献未載の新規化合物である。
【0003】
【化4】
【0004】フッ素置換された炭素−炭素二重結合を有
し、6員環構造を有する化合物としては、J.Fluorine C
hem.,6,115(1975)に一般式(3)で示される化合物が記
載されている。しかし、その化合物の重合性については
全く記載がない。また、6員環上にポリフルオロアルキ
ル置換基があるものは知られていない。
【0005】
【化5】
【0006】一方、米国特許第3978030号明細書
に、一般式(4)で示される化合物が記載されている。
また、この化合物を重合することにより低屈折率のフッ
素樹脂が得られることが記載されている。しかし、この
化合物は、R3 及びR4 の置換基がかさ高くなるにつれ
て熱的安定性が低下するという問題があった(J.Am.Che
m.Soc.,112,9671(1990) )。
【0007】
【化6】
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来知られ
ていなかった一般式(1)(式中、R1 及びR2 は同一
または相異なり、フッ素または炭素数1〜4のポリフル
オロアルキル基、または、R1 とR2 とが連結されてい
る炭素数1〜4のポリフルオロアルキレン基であり、か
つR1 及びR2 は同時にフッ素ではない。)で表される
熱的に安定で重合により従来にない低屈折率の重合体を
あたえる含フッ素化合物を新規に提供することを目的と
するものである。
【0009】
【化7】
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、第一に、一般
式(1)(式中、R1 及びR2 は同一または相異なり、
フッ素または炭素数1〜4のポリフルオロアルキル基、
または、R1 とR2 とが連結されている炭素数1〜4の
ポリフルオロアルキレン基であり、かつR1 及びR2
同時にフッ素ではない。)で表される新規な含フッ素化
合物を提供するものであり、
【0011】
【化8】
【0012】第二に、一般式(2)(式中、R1 及びR
2は同一または相異なり、フッ素または炭素数1〜4の
ポリフルオロアルキル基、または、R1 とR2 とが連結
されている炭素数1〜4のポリフルオロアルキレン基で
ある。X及びYは同一または相異なり、フッ素を除くハ
ロゲンから選ばれる。)で表わされる化合物を脱ハロゲ
ン化させることを特徴とする一般式(1)(式中、R1
及びR2 は同一または相異なり、フッ素または炭素数1
〜4のポリフルオロアルキル基、または、R1とR2
が連結されている炭素数1〜4のポリフルオロアルキレ
ン基である。)で表される新規な含フッ素化合物の製造
方法を提供するものである。
【0013】
【化9】
【0014】
【化10】
【0015】本発明の新規含フッ素化合物は、含フッ素
ポリマーを合成する際のコモノマーとして、また単独重
合のためのモノマーとして有効であり、例えば次のよう
に合成することが可能である。
【0016】
【化11】
【0017】即ち、含フッ素化合物(A)を光塩素化し
て化合物(B)を得、化合物(B)を部分フッ素化して
化合物(C)を得る。次いで、化合物(C)を脱塩素す
ることにより本発明の含フッ素化合物(D)を得ること
ができる。
【0018】出発物質である含フッ素化合物(A)は、
例えば J.Fluorine Chem.,21,133(1982)に記載された方
法、すなわち、パーフルオロのビシナルジカルボニル化
合物とメチレンジメシレートをフッ化セシウムの存在下
にテトラグライム中で加熱して合成することができる。
ここで、パーフルオロのビシナルジカルボニル化合物と
しては、例えば化12に列挙される化合物等が挙げられ
る。
【0019】
【化12】
【0020】化合物(A)の光塩素化は、速やかに進行
し、化合物(B)を定量的に与える。光塩素化反応は、
四塩化炭素等の光反応溶媒を使用しても良いが、無溶媒
でも問題なく反応する。反応温度は、0〜100℃、好
ましくは、60〜100℃であり、反応温度が低い場合
には、モノクロロ体、ジクロロ体、トリクロロ体等の反
応中間体からテトラクロロ体(B)への転化率が低くな
る。また、この反応に使用する紫外線照射装置として
は、低圧、中圧、高圧水銀ランプ等が好ましく選択され
る。ここで、塩素に代えて、臭素などのハロゲンを使用
することにより臭化物などの他のハロゲン化物とするこ
ともできる。
【0021】化合物(B)の部分フッ素化反応は、3フ
ッ化アンチモンと5塩化アンチモンの混合物を用いて行
うことができる。3フッ化アンチモンは、化合物(B)
の0.67〜3.0倍モル、5塩化アンチモンは、化合
物(B)の0.01〜1.0倍モルで用いることが好ま
しい。部分フッ素化反応は、フルオロカーボン系の溶媒
を使用しても良いが、無溶媒でも問題なく反応する。ま
た、この反応は、5塩化アンチモンとフッ酸を用いても
進行する。
【0022】化合物(C)の脱塩素反応は、極性溶媒下
に脱塩素化剤を用いて行うことができる。極性溶媒は、
例えばテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジグラ
イム等が好ましく選択される。脱塩素化剤は、例えば亜
鉛、マグネシウム等が好ましく選択される。また、これ
らの試薬の反応性を高めるために沃素、水銀、水銀塩、
銅、クラウンエーテル等を添加しても良い。反応温度
は、0〜100℃である。また、化合物(C)に代えて
他のハロゲン化物の場合であっても脱塩素反応と同様に
脱ハロゲン化することができる。
【0023】本発明の化合物において、R1 及びR2
一方が炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基で他方が
フッ素または炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基で
あるものが特に低屈折率の重合体が得られるため好まし
い。R1 及びR2 の炭素数が大きいものは重合性が低下
するため好ましくない。
【0024】
【作用】本発明の含フッ素化合物を重合することにより
容易に主鎖に環状構造を有する低屈折率含フッ素ポリマ
ーを提供することができる。
【0025】
【実施例】
参考例1 紫外線照射ランプ、ドライアイス−エタノールコンデン
サー、塩素導入管、温度計を備えた 500mlの4つ口フラ
スコに、2,2,3−トリフルオロ−3−トリフルオロ
メチル−1,4−ジオキサンを入れ、磁気撹拌子を用い
て撹拌した。反応器の温度が90℃になるように紫外線
ランプを照射しながら、ゆっくり塩素ガスを導入した。
塩素が激しく還流するまで反応を行う。2,2,3,3
−テトラクロロ−5,5,6−トリフルオロ−6−トリ
フルオロメチル−1,4−ジオキサンが転化率100
%、収率97%で得られた。
【0026】19F-NMR(δppm,CFCl3 基準) -72.6(ddq,J
gem=149Hz,J=17Hz,J=17Hz,1F,CF2),-75.9(dd,Jgem=149H
z,J=4Hz,1F,CF2), -80.8(d,J=17Hz,3F,CF3), -126.2(d
d,J=17Hz,J=4Hz,1F,CF)
【0027】参考例2 撹拌機、還流冷却器、温度計を備えた 500mlの3つ口フ
ラスコに、3フッ化アンチモン330g、5塩化アンチ
モン75g,2,2,3,3−テトラクロロ−5,5,
6−トリフルオロ−6−トリフルオロメチル−1,4−
ジオキサン 299gを入れ、加熱撹拌し還流させる。
反応が進行するにつれて反応器の温度が135℃程度か
ら100℃まで低下する。反応器を室温まで冷却した
後、フルオロカーボン層をデカンテーションする。蒸留
により2,3−ジクロロ−2,3,5,5,6−ペンタ
フルオロ−6−トリフルオロメチル−1,4−ジオキサ
ン(立体異性体の混合物)が転化率100%、選択率収
率95.5%、単離収率78%で211g得られた。こ
の化合物の沸点は90℃であった。
【0028】実施例1 撹拌機、還流冷却器、温度計、滴下ロートを備えた1000
mlの4つ口フラスコに、マグネシウム47g、沃素0.
5g、塩化第二水銀1.0g、テトラヒドロフラン 500
mlを入れ、加熱還流させる。2,3−ジクロロ−2,
3,5,5,6−ペンタフルオロ−6−トリフルオロメ
チル−1,4−ジオキサン 146gをゆっくり滴下す
る。反応終了後反応生成物を留去し、十分に水洗し、無
水硫酸ナトリウムで乾燥する。精製蒸留により2,3,
5,5,6−ペンタフルオロ−6−トリフルオロメチル
−1,4−ジオキセン 32.8gを得た。この化合物
の沸点は45.0℃であった。
【0029】19F-NMR(δppm,CFCl3 基準) -79.1(m,3
F,CF3), -81.3(dm,Jgem=149Hz,1F,CF2), -91.7(dm,Jgem
=149Hz,1F,CF2), -132.7(m,1F,CFCF3),-139.0(dm,J=48H
z,1F,CF), -142.6(dm,J=48Hz,1F,CF)
【0030】
【発明の効果】本発明の含フッ素化合物は、重合により
容易に主鎖に環状構造を有する特殊な溶媒に可溶な含フ
ッ素ポリマーを提供することができる。また、ラジカル
重合性モノマーと共重合することも可能である。また、
本発明の含フッ素化合物を重合して得られる主鎖に6員
環構造を有するポリマーは、主鎖に5員環構造を有する
ポリマーよりも低屈折率であるという効果もある。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1)(式中、R1 及びR2 は同一
    または相異なり、フッ素または炭素数1〜4のポリフル
    オロアルキル基、または、R1 とR2 とが連結されてい
    る炭素数1〜4のポリフルオロアルキレン基であり、か
    つR1 及びR2 は同時にフッ素ではない。)で表される
    含フッ素化合物。 【化1】
  2. 【請求項2】一般式(2)(式中、R1 及びR2 は同一
    または相異なり、フッ素または炭素数1〜4のポリフル
    オロアルキル基、または、R1 とR2 とが連結されてい
    る炭素数1〜4のポリフルオロアルキレン基である。X
    及びYは同一または相異なり、フッ素を除くハロゲンか
    ら選ばれる。)で表される化合物を脱ハロゲン化させる
    ことを特徴とする一般式(1)(式中、R1 及びR2
    同一または相異なり、フッ素または炭素数1〜4のポリ
    フルオロアルキル基、または、R1 とR2 とが連結され
    ている炭素数1〜4のポリフルオロアルキレン基であ
    る。)で表される含フッ素化合物の製造方法。 【化2】 【化3】
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