JPH0543325A - 窒化珪素系複合焼結体 - Google Patents

窒化珪素系複合焼結体

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JPH0543325A
JPH0543325A JP3204312A JP20431291A JPH0543325A JP H0543325 A JPH0543325 A JP H0543325A JP 3204312 A JP3204312 A JP 3204312A JP 20431291 A JP20431291 A JP 20431291A JP H0543325 A JPH0543325 A JP H0543325A
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JP
Japan
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silicon nitride
silicon carbide
sintered compact
dispersed
silicon
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Application number
JP3204312A
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English (en)
Inventor
Tatsutama Matsui
辰珠 松井
Akira Yamakawa
晃 山川
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、自動車部品や耐摩工具等に使用さ
れる構造用セラミックス材料に関し、特にこの分野にお
いて優れた機能を有する窒化珪素系セラミックスの高強
度・高靭性化に関するものである。 【構成】 窒化珪素母材に炭化珪素が分散相として複合
された焼結体において、窒化珪素の結晶粒内および/又
は粒界にα型の結晶相をもつ炭化珪素粒子が分散・複合
されていることを特徴とする窒化珪素系複合焼結体であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車部品や耐摩工具
等に使用される構造用セラミックス材料に関し、特にこ
の分野において優れた機能を有する高強度・高靭性化の
窒化珪素系複合焼結体に関する。
【0002】
【従来の技術】窒化珪素は、強度、破壊靭性、耐食性、
耐摩耗性、耐熱衝撃性、耐酸化性等においてバランスの
とれた材料であり、室温さらに高温における構造部材用
エンジニアリングセラミックスとして最近注目を集めて
いる。しかしながら、自動車部品等のように材料に対し
高い信頼性が要求される分野に窒化珪素セラミックスを
使用していくには破壊靭性をさらに向上させてその脆さ
を克服し、かつ、強度向上をも図ることが必要不可欠で
ある。従来、多結晶体であるセラミックスは個々の結晶
粒を微細化することにより高強度化が図られてきたが、
この方法では、材料の破壊靭性が低下し、より一層脆く
なる。一方、破壊靭性を向上させる技術として、例え
ば、特公昭62−265173号公報に示されるよう
に、窒化珪素マトリックスに炭化珪素ウイスカーを複
合、分散させる方法がある。この方法によれば、破壊の
際に進展する亀裂がウイスカーによってディフレクショ
ンしたり、ウイスカーの引き抜きや架橋が起ることによ
り破壊靭性は向上すると考えられている。しかしウイス
カー複合により破壊靭性は向上するが、逆に、添加した
ウイスカーのサイズが1〜10μmのオーダーである上
に、その凝集を機械的に完全に取り除くことは事実上困
難であり、これが粗大粒として破壊起点となるため材料
強度を低下させる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来は、組織の微細化
により強度を向上させると破壊靭性が低下し、逆にウイ
スカーを添加したり窒化珪素を粒成長させて大きな柱状
晶を存在させることにより破壊靭性を向上させると強度
低下をまねくため、強度・靭性を同時に向上させること
は極めて困難であった。そのため、窒化珪素セラミック
スにおいて強度と靭性向上の両立を図ることが大きな課
題であった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、窒化珪素母材
に炭化珪素が分散相として複合された焼結体において、
窒化珪素の結晶粒内および/又は粒界にα型の結晶相を
もつ数nm〜数百nmのサイズの微細な炭化珪素粒子が
分散・複合されていることを特徴とする窒化珪素系複合
焼結体である。
【0005】本発明は、母材である窒化珪素の結晶粒の
平均粒径が、短軸径3μm以下、好ましくは1μm以下
であり、アスペクト比が20以下、好ましくは10以下
の柱状晶および/又は1μm以下の直径の等軸晶からな
る微細組織を有し、かつ、窒化珪素の結晶粒内および/
又は粒界に数nm〜数百nmの大きさの炭化珪素粒子が
分散している構造を有する窒化珪素系複合焼結体におい
て特に有効である。
【0006】すなわち分散相が微細粒子であるため、そ
れ自身が破壊起点となって強度が低下するウィスカー複
合材における難点が解決できる。また、窒化珪素の結晶
粒内に熱膨張係数の大きな炭化珪素粒子(熱膨張係数:
窒化珪素=3.2×10-6/℃、炭化珪素=4.4×1
-6/℃)がナノメーターオーダーで分散することによ
り、最終焼結温度から室温への冷却時の収縮率の違いに
より残留応力が発生する。この残留応力に誘起されて窒
化珪素の結晶粒内に、転位等の格子欠陥が生成する結
果、炭化珪素粒子を中心に亜粒界が形成され、窒化珪素
粒子が実質的に分割されるため、たとえ母相の窒化珪素
の粒径が粗大化しても破壊の際に亀裂先端の応力集中が
起らず強度を低下させない。又、窒化珪素粒内に分散し
た炭化珪素および粒界の炭化珪素粒子と窒化珪素粒子と
のそれぞれの界面にはガラス相や不純物相がなく強固に
結合し、その結果母相である窒化珪素の粒内および粒界
が強化され、外部から加えられた応力に対して変形しに
くく、かつ破面を形成する際の破壊エネルギーが大きい
材料となる。その結果、以下に示すグリフィスの脆性破
壊の式より強度(σ)と靭性(KIC)が同時に向上す
る。
【0007】
【数1】
【0008】
【数2】
【0009】すなわち、炭化珪素分散粒子による窒化珪
素の粒内および粒界強化により(1)式中のτおよびE
が増大し、KICが増加する。さらに粗大な窒化珪素粒子
が存在しても亜粒界の形成によって粒内が分割・微細化
され、また分散した炭化珪素も微細なためいずれも欠陥
とならず、(2)式においてaが増加しないためにKIC
の増加に比例してσも増加する。
【0010】そして、このような作用を効果的に発揮さ
せるためには、複合焼結体における炭化珪素の結晶相を
制御する必要がある。炭化珪素の結晶相にはα型および
β型があるが、分散相がα型の場合に焼結体は最も高い
強度と靭性を発揮することを我々は発見した。その原因
はβ型の炭化珪素が立方晶であるのに対し、α型は六方
晶であるため窒化珪素(α,βとも六方晶)の結晶格子
との相性がよく、炭化珪素−窒化珪素の界面が整合性よ
くマッチするため、上述の複合効果が効果的に発揮され
たと考えられる。又、衝撃圧縮弾性限(ユゴニオ圧縮応
力)が20GPaをこえる高い値の焼結体が得られる。
特開平2−160669号には窒化ケイ素、炭化ケイ素
複合粉末又は混合粉末を原料とする複合焼結体の製造方
法が記載されている。一方、本発明は焼結条件の制御に
より炭化ケイ素をα型として分散せしめた場合に、特に
秀れた性能を得ることを見い出したものである。
【0011】
【実施例】珪素、窒素および炭素の3元素からなる非晶
質粉末(SiC25vol%に相当、三菱瓦斯化学社
製)に焼結助剤(5wt%Y23、2wt%Al23
を加えて圧粉体とし、窒素雰囲気中でホットプレス法に
より焼成し、焼結温度を変えることにより、結晶相の異
なる炭化珪素(数nm〜数十nmの大きさ)が窒化珪素
の粒内および粒界に分散した複合体をそれぞれ作製し
た。表1に焼結温度、炭化珪素の結晶相そして焼結体の
強度(室温3点曲げ)破壊靭性および衝撃圧縮弾性限を
示す。又、比較例として、α型の窒化珪素結晶粉末のみ
を助剤を加えて同様に焼成した焼結体の結果も示す。
【0012】
【表1】
【0013】*窒化珪素単一焼結体(炭化珪素含有な
し)
【0014】
【発明の効果】本発明により、強度・破壊靭性ともに優
れた窒化珪素セラミックスを得ることができ、高強度・
高靭性が要求される自動車部品をはじめとする各種構造
用部材への利用が期待できる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窒化珪素母材に炭化珪素が分散相として
    複合された焼結体において、窒化珪素の結晶粒内および
    /又は粒界にα型の結晶相をもつ数nm〜数百nmのサ
    イズの炭化珪素粒子が分散・複合されていることを特徴
    とする窒化珪素系複合焼結体。
JP3204312A 1991-08-13 1991-08-14 窒化珪素系複合焼結体 Pending JPH0543325A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3204312A JPH0543325A (ja) 1991-08-14 1991-08-14 窒化珪素系複合焼結体
US07/956,887 US5352641A (en) 1991-08-13 1992-08-12 Silicon nitride composite sintered body and process for producing same
PCT/JP1992/001032 WO1993004012A1 (en) 1991-08-13 1992-08-12 Composite silicon nitride sinter and production thereof
EP92917816A EP0552381B1 (en) 1991-08-13 1992-08-12 Composite silicon nitride sinter and production thereof
DE69225304T DE69225304T2 (de) 1991-08-13 1992-08-12 Gesinterter siliciumnitridverbundkörper und seine herstellung

Applications Claiming Priority (1)

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JP3204312A JPH0543325A (ja) 1991-08-14 1991-08-14 窒化珪素系複合焼結体

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JPH0543325A true JPH0543325A (ja) 1993-02-23

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ID=16488402

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JP3204312A Pending JPH0543325A (ja) 1991-08-13 1991-08-14 窒化珪素系複合焼結体

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