JP2984796B2 - β―サイアロン粉末の製造方法 - Google Patents

β―サイアロン粉末の製造方法

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JP2984796B2 JP2120453A JP12045390A JP2984796B2 JP 2984796 B2 JP2984796 B2 JP 2984796B2 JP 2120453 A JP2120453 A JP 2120453A JP 12045390 A JP12045390 A JP 12045390A JP 2984796 B2 JP2984796 B2 JP 2984796B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、β−サイアロン粉末の製造方法に関し、サ
イアロン系セラミックスの製造用原料であるβ−サイア
ロン粉末を、アルミノシリケート粉末及びカーボン粉末
の混合粉末を窒素含有雰囲気中で加熱し、還元窒化反応
により、製造する方法に関するものである。
サイアロン系セラミックスは、耐熱性が高く、熱衝撃
抵抗や機械的強度も高く、かつ、化学的にも安定で耐酸
化性及び溶融金属に対する耐食性が高い。これらの優れ
た性質により、サイアロン系セラミックスはガスタービ
ン等の耐熱エンジニングセラミックス材料として有望視
されている。
〔従来の技術〕
上記サイアロンセラミックスの製造に用いるβ−サイ
アロン粉末の製造にはいろいろな公知の方法があるが、
その一つにアルミノシリケート系化合物とカーボンの混
合物から製造する方法がある。
例えば、特開昭53−104616号公報には、火山ガラスと
カーボンの混合物を窒素気流中1300〜1400℃で還元窒化
反応させてβ−サイアロン粉末を製造する方法が、ま
た、特開昭59−121105号公報には、カオリナイト、パイ
ロフィライト、ムライト等のアルミノシリケート、アル
ミナ及びカーボンの混合物の圧粉体を1400〜1530℃、窒
素気流中で還元窒化反応させてβ−サイアロン粉末を製
造する方法が開示されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記の特開昭53−104616号の方法は、
原料として天然の火山ガラス粉末を用いているため、β
−サイアロンに必要なSiO2、Al2O3の他に約10%にも及
び不純物(例えばFe2O3、アルカリ酸化物等)を含有
し、また、その粒径も44μmに及ぶ粗さを有し、製造さ
れたβ−サイアロン粉末にはSiC、Si2ON2、β−Si3N4
多量の副生成物が含まれている。
また、原料としてアルミノシリケートを用いる特開昭
59−121105号の方法では、固相反応をさせるにも拘ら
ず、その原料粉末の粒度か考慮されていないため、その
収率は96%程度にとどまり、また得られたβ−サイアロ
ン粉末(Z値2〜3)の窒素含有量が理論値より4〜5
%も低く、不純物としてAl2O3を含んでいる。
このように、従来法で製造されたβ−サイアロン粉末
は不純物を含んでいるため、その粉末を用いて製造され
たβ−サイアロン焼結体は、β−サイアロン固有の特性
である耐熱性、熱衝撃抵抗、機械的強度、耐酸化性、耐
食性等を低下させていた。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、上記従来法の欠点を踏まえ、β−サイ
アロン製造に用いる原料の反応性を中心に多年研究して
きたところ、高純度で、かつ、特性の細かさを有するム
ライト質粉末から製造されたβ−サイアロン粉末が結晶
体原料として最適であることを見出し、本発明を完成に
導いた。
すなわち、本発明は、アルミノシリケート粉末及びカ
ーボン粉末の混合粉末を窒素含有雰囲気中で加熱し、還
元窒化反応によりβ−サイアロン粉末を製造する方法に
おいて、該アルミノシリケート粉末として平均粒径が5
μm以下で、かつ、SiO2とAl2O3を含有量が99.5%以上
のムライト質粉末を用いることを特徴とするβ−サイア
ロン粉末の製造方法である。
ここでムライト質粉末とは、ムライト(3Al2O3・2SiO
2)が0重量%<ムライト≦92.5重量%で、SiO2が100重
量%>SiO2≧7.5重量%からなる混合物又は化合物をい
う。
また、β−サイアロンとは一般式: Si6-ZAlZOZN6-Z(ここで0<Z≦4.2) で表されるシリコンアルミニウムオキシナイトライド
(Si−Al−O−N系化合物)である。
〔作用〕
本発明のβ−サイアロン粉末の製造方法においては、
平均粒径が5μm以下、好ましくは2μm以下でSiO2
Al2O3の含有量が99.5%以上のムライト質粉末とカーボ
ンとを原料として還元窒化反応されるので、その反応系
に共存する5μm以下のムライトが反応促進剤となって
上記の還元窒化反応を促進させるものと思われる。その
結果、反応の進行に伴い残余のムライト質粉末の窒化反
応も容易に生起し、微細で高精度のサイアロン系粉末が
得られる。
本発明の還元窒化反応は、窒素雰囲気中で行われ、温
度は1350〜1600℃、反応時間は0.5〜6時間で十分であ
る。
出発原料アルミノシリケート粉末中のSi/Al比及びカ
ーボン粉末の量は、目的とするβ−サイアロン系粉末の
種類によって選択される。
本発明の原料のアルミノシリケート粉末及びカーボン
粉末の混合粉末には、β−サイアロン又はY、Ce、La及
びHfから選ばれた希土類の酸化物のうち少なくとも1種
をアルミノシリケート粉末1重量部に対して0.003〜0.3
重量部配合することができる。
このように調整粉末を窒素含有雰囲気中で加熱し、還
元窒化反応させて主としてβ−サイアロンよりなる粉末
を製造すると、配合されたβ−サイアロン又は希土類酸
化物により還元窒化反応が一層促進され、微細なβ−サ
イアロン粉末が得られる。
このようにして得られたサイアロン系粉末は、微細で
高純度であるため、焼結性が良く、かつ、不純物が少な
いので、β−サイアロンセラミックス固有の特性である
耐熱性、熱衝撃抵抗、機械的強度、耐酸化性、耐食性等
を十分発揮させることができる。
〔実施例〕
実施例1 平均粒径が2.0μmで、SiO2とAl2O3の含有量が99.8重
量%のムライト質粉末(Al/Si=3/2)100gと平均粒径0.
03μmのカーボン粉末50gをボールミル混合して原料を
調製した。
この原料粉末を、窒素雰囲気中1430℃で2時間還元窒
化させた後、大気中700℃で5時間加熱処理して残留カ
ーボンを除去した。
得られた生成物は平均粒径1.0μmの灰色粉末で、そ
の収率は約97重量%であった。
この粉末をX線回析したところ、Si2.4Al3.63.6
4.4で示されるサイアロン化合物であった。この粉末の
純度は約99.5重量%、金属不純物は0.05重量%、残留炭
素は0.4重量%であった。
実施例2 平均粒径が0.5μmで、SiO2とAl2O3の含有量が99.8重
量%以上のムライト粉末(Al/Si=3/2)100gを用いて、
実施例1と同一条件で原料の調製、還元窒化及び加熱処
理を行った。
得られた生成物は平均粒径0.7μmの灰色粉末で、そ
の収率は約98重量%であった。
この粉末をX線回析したところ、Si2.4Al3.63.6
4.4で示されるサイアロン化合物であった。この粉末の
純度は約99.5重量%、金属不純物は0.05重量%、残留炭
素は0.3重量%であった。
比較例1 平均粒径が10μmで、SiO2とAl2O3の含有量が99.8重
量%以上のムライト質粉末(Al/Si=3/2)100gを用い
て、実施例1と同一条件で原料の調製、還元窒化及び加
熱処理を行った。
その結果、収率約98重量%で、平均粒径3.0μmの灰
色粉末が得られ、この粉末をX線回析としたところ、Si
2.4Al3.63.64.4で示されるβ−サイアロン粉末、3A
l2O3・2SiO2で示されるムライト及びSiO2で示されるシ
リカの混合物であった。
比較例2 平均粒径が2.0μmで、SiO2とAl2O3の含有量が95重量
%のムライト質粉末(Al/Si=3/2)100gを用いて、実施
例1と同一条件で原料の調製、還元窒化及び加熱処理を
行った。
その結果、収率約98重量%で、平均粒径1.0μmの灰
色粉末が得られ、この粉末をX線回析したところ、Si
2.4Al3.63.64.4で示されるβ−サイアロン粉末であ
った。この粉末の純度は約96重量%で金属不純物は3.0
重量%、残留炭素は0.6重量%であった。
実施例3 Al/Si=1/11に調整した平均粒径が0.5μmで、SiO2
Al2O3の含有量が99.8重量%以上のムライト質粉末100g
と平均粒径0.03μmのカーボン粉末80gとをボールミル
混合して原料を調製した。
この原料を窒素雰囲気中1460℃で4時間還元窒化さ
せ、次いで大気中700℃で5時間加熱処理して残留カー
ボンを除去した。
得られた生成物は平均粒径0.8μmの灰色粉末で、そ
の収率は約96重量%であった。この粉末をX線回析した
ところ、Si5.5Al0.50.57.5で示されるサイアロン粉
末であった。この粉末の純度は約99.5重量%で、金属不
純物は0.05重量%、残留炭素は0.4重量%であった。
実施例4 Al/Si=1/11に調整した、平均粒径が0.5μmでSiO2
Al2O3の含有量が99.8重量%のムライト質μ粉末100g、
平均粒径0.03μmのカーボン粉末80g及び平均粒径0.8μ
mのβ−サイアロン粉末(Si5.5Al0.50.57.5)3gを
ボールミル混合して原料を調製した。
この原料を窒素雰囲気中、1460℃で3時間還元窒化さ
せ、次いで、大気中700℃で5時間加熱処理して残留カ
ーボンを除去した。
得られた生成物の収率、純度は実施例3と同様で、平
均粒径0.6μmの灰色粉末が得られた。この粉末をX線
回析したところ、Si5.5Al0.50.57.5で示されるサイ
アロン粉末であった。
実施例5 Al/Si=1/11に調整した、平均粒径0.5μmでSiO2とAl
2O3の含有量が99.8重量%以上をムライト質粉末100g、
平均粒径0.03μmのカーボン粉末80g及び平均粒径1μ
mの酸化イットリウム(Y2O3)3gをボールミル混合して
原料を調製した。
この原料粉末を窒素雰囲気中、1460℃で3時間還元窒
化させ、大気中700℃で5時間加熱処理して残留カーボ
ンを除去した。
得られた生成物の収率、純度は実施例3と同様で、平
均粒径0.6μmの灰色粉末が得られた。この粉末をX線
回析したところ、4重量%Y2O3−96重量%Si5.5Al0.5
0.57.5で示されるサイアロン粉末であった。
〔発明の効果〕
本発明のβ−サイアロン粉末の製造方法は、平均粒径
が5μm以下でSiO2とAl2O3の含有量が99.5%以上のム
ライト質粉末とカーボンとを原料として還元窒化反応さ
せるので、その反応系に共存する5μm以下のムライト
が反応促進剤となって還元窒化反応が促進され、微細で
高純度のサイアロン系粉末が得られる。
このようにして得られた微細で高純度のサイアロン系
粉末は、焼結性が良く、かつ、不純物が少ないので、β
−サイアロンセラミックス固有の特性である耐熱性、熱
衝撃抵抗、機械的強度、耐酸化性、耐食性等を十分発揮
させることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C04B 35/00 - 35/58

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミノシリケート粉末及びカーボン粉末
    の混合粉末を窒素含有雰囲気中で加熱し、還元窒化反応
    によりβ−サイアロン粉末を製造する方法において、該
    アルミノシリケート粉末として平均粒径が5μm以下
    で、かつ、SiO2とAl2O3の含有量が99.5%以上のムライ
    ト質粉末を用いることを特徴とするβ−サイアロン粉末
    の製造方法。
  2. 【請求項2】アルミノシリケート粉末としてβ−サイア
    ロン又はY、Ce、La及びHfから選ばれた希土類の酸化物
    の少なくとも1種をアルミノシリケート粉末1重量部に
    対して0.003〜0.3重量部配合した調整粉末を用いる請求
    項1に記載のβ−サイアロン粉末の製造方法。
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