JPH06287066A - 窒化珪素質焼結体及びその製法 - Google Patents

窒化珪素質焼結体及びその製法

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JPH06287066A JP5073288A JP7328893A JPH06287066A JP H06287066 A JPH06287066 A JP H06287066A JP 5073288 A JP5073288 A JP 5073288A JP 7328893 A JP7328893 A JP 7328893A JP H06287066 A JPH06287066 A JP H06287066A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】窒化珪素を主体とし、周期律表第3a族元素酸
化物(RE2 3 )および過剰酸素を含有するととも
に、前記過剰酸素のSiO2 換算量の周期律表第3a族
元素酸化物に対するモル比が2〜10の組成からなる成
形体を窒素雰囲気中、1600〜1950℃の温度内
で、焼成温度が周期律表第3a族元素(RE)のRE2
Si2 7 で表される結晶と窒化珪素との共晶温度より
も高く、焼成温度と共晶温度との差が200℃以下であ
り、且つ焼成時の雰囲気圧力窒素分圧が10気圧以下で
焼成し、窒化珪素結晶の粒界にSi2 2 Oおよび/ま
たはRE2 Si2 7 結晶が主結晶相として存在し、且
つ相対密度が97%以上、焼結体中の最大ボイド径が5
μm以下の焼結体を得る。 【効果】室温から高温まで高い強度を有するとともに耐
酸化性に優れた窒化珪素質焼結体を作製することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は室温から高温までの強度
特性に優れ、特に、自動車用部品やガスタ−ビンエンジ
ン用部品等に使用される窒化珪素質焼結体の製造方法に
関する。
【0002】
【従来技術】従来から、窒化珪素質焼結体は、耐熱性、
耐熱衝撃性、および耐酸化特性に優れることからエンジ
ニアリングセラミックス、特にタ−ボロ−タ−等の熱機
関用として応用が進められている。この窒化珪素質焼結
体は、一般には窒化珪素に対してY2 3 、Al2 3
あるいはMgOなどの焼結助剤を添加することにより高
密度で高強度の特性が得られている。このような窒化珪
素質焼結体に対しては、さらにその使用条件が高温化す
るに際して、高温における強度および耐酸化特性のさら
なる改善が求められている。かかる要求に対して、これ
まで焼結助剤の検討や焼成条件等を改善する等各種の改
良が試みられている。
【0003】その中で、従来より焼結助剤として用いら
れてきたAl2 3 等の低融点酸化物が高温特性を劣化
させるという見地から、窒化珪素に対してY2 3 等の
周期律表第3a族元素(RE)および酸化珪素からなる
単純な3元系(Si3 4 −SiO2 −RE2 3 )の
組成からなる焼結体において、その焼結体の粒界にSi
−RE−O−NからなるYAM相、アパタイト相等の結
晶相を析出させることにより粒界の高融点化および安定
化を図ることが提案されている。その中でもシリコンオ
キシナイトライド(Si2 2 O)相とダイシリケート
(RE2 Si27 )相は窒化珪素の酸化生成物のSi
2 と平衡に存在し、それらを粒界に析出させると焼結
体の耐酸化性が向上することが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、粒界
をシリコンオキシナイトライド相とダイシリケート相に
結晶化することにより粒界が非晶質である場合に比較し
て高温特性は改善されるものの、高密度焼結体を得るた
めに高温で焼成しようとする場合に、成形体外部が内部
よりも先に緻密化し、内部に気孔が残存しやすく、これ
により気孔がトラップされてボイドを形成していた。ま
た、助剤量を増加させて焼成温度を下げて焼成すると、
窒化珪素の粒成長速度が速くなり、粒界を拡散するボイ
ドが凝集し大きなボイドを形成していた。
【0005】このようなボイドが焼結体中に生成すると
室温強度、高温強度の劣化、耐クリープを特性が劣化す
るなどの問題があり、材料の機械的の信頼性を低下する
要因となっていた。そのために、かかる焼結体を実用化
するには特性的に信頼性に欠けさらなる改善が要求され
ている。
【0006】よって、本発明は、室温から高温までの自
動車部品やガスタ−ビンエンジン用等で使用されるに十
分な強度特性、特に、室温から1400℃の高温までの
抗折強度に優れる窒化珪素質焼結体およびその製造方法
を提供することを目的とするものである。
【0007】
【問題点を解決するための手段】本発明者等は、焼結体
の前記問題点に対して検討を重ねた結果、所定の組成か
らなる成形体を焼成するにあたり、その焼成温度を粒界
に生成される結晶相の窒化珪素との共晶温度との関係で
特定の範囲に設定して焼成することによりボイドの生成
を抑制することができ、しかも特定の結晶相を析出させ
ることにより、高強度でボイドの小さい高信頼性の窒化
珪素質焼結体が得られることを知見し、本発明に至っ
た。
【0008】即ち、本発明の窒化珪素質焼結体は、窒化
珪素を主体とし、周期律表第3a族元素(RE)および
過剰酸素を含有し、前記過剰酸素のSiO2 換算量の周
期律表第3a族元素の酸化物換算量に対するモル比が2
〜10の組成からなるとともに、窒化珪素結晶の粒界に
Si2 2 Oおよび/またはRE2 Si2 7 結晶が主
結晶相として存在し、且つ相対密度が97%以上、焼結
体中の最大ボイド径が5μm以下であることを特徴とす
るものである。
【0009】さらに、その製造方法として、窒化珪素を
主体とし、周期律表第3a族元素酸化物(RE2 3
および過剰酸素を含有するとともに、前記過剰酸素のS
iO2 換算量の周期律表第3a族元素酸化物に対するモ
ル比が2〜10の組成からなる成形体を非酸化性雰囲気
中、1600〜1950℃の温度で焼成する窒化珪素質
焼結体の製造方法であって、前記焼成温度が前記周期律
表第3a族元素(RE)のRE2 Si2 7 で表される
結晶と窒化珪素との共晶温度よりも高く、且つ前記焼成
温度と前記共晶温度との差が200℃以下であることを
特徴とするものである。
【0010】以下、本発明を詳述する。本発明の窒化珪
素質焼結体は、組成上は窒化珪素を主成分とするもので
これに添加成分として周期律表第3a族元素および過剰
酸素を含む。ここで、過剰酸素とは、焼結体中の全酸素
量から焼結体中のSi以外の周期律表第3a族元素が化
学量論的に酸化物を形成した場合にその元素に結合して
いる酸素を除く残りの酸素量であり、そのほとんどは窒
化珪素原料に含まれる酸素、あるいは添加される酸化珪
素として混入するものであり、本発明では全てSiO2
として存在するものとして考慮する。
【0011】本発明の窒化珪素質焼結体は、組織的には
窒化珪素結晶相を主相とするのであって、そのほとんど
がβ−Si3 4 からなり、およそ1〜10μmの平均
粒径で存在する。また、その粒界には周期律表第3a族
元素および過剰の酸素(酸化珪素として存在すると考え
られるが)が少なくとも存在し、その粒界中にはシリコ
ンオキシナイトライド相(Si2 2 O)および/また
はダイシリケート相(RE2 Si2 7 )の結晶相が存
在する。
【0012】また、上記結晶相を析出させるためには焼
結体中の過剰酸素の酸化珪素(SiO2 )換算量の周期
律表第3a族元素の酸化物(RE2 3 )換算量に対す
るSiO2 /RE2 3 で表されるモル比を2〜10、
特に2〜4に組成制御することが必要であり、このモル
比が2より小さいと粒界にSi2 2 OやRE2 Si2
7 以外にRE−Si−O−Nからなる微量のガラス相
が存在しやすく、高温強度を低下させると共に耐酸化性
を劣化させ、場合によってはRE10Si2 234 やR
10(SiO4 6 2 等で記述されるアパタイト相や
RE4 Si2 7 2 で記述されるYAM相などの結晶
相が析出し高温における特性、特に耐酸化性が低下して
しまう。また、上記比率が10を越えると緻密化が阻害
されるためである。
【0013】なお、本発明に用いられる周期律表第3a
族元素としては、Yやランタノイド元素が挙げられる
が、その中でも特にYb、Er、Dy、Luが望まし
く、その量は3〜10モル%、特に3〜7モル%の範囲
に制御することが望ましく、3モル%より少ないと緻密
化が困難となり、10モル%を越えると粒界の絶対量が
増加し高温特性が劣化しやすくなるためである。
【0014】さらに、通常、液相焼結により焼結体を得
る場合、そのボイド数を減らすことができてもその表面
または内部へのボイドの形成を完全に防止することは困
難であり、上記組成で表されるように比較的SiO2
分が多い組成系においては前述したようにボイドの形成
が顕著である。しかしながら、本発明によれば、上記系
の相対密度97%以上の緻密体を作成する場合に焼結体
において最大ボイド径を5μm以下、特に3μm以下に
制御すると、ボイドの存在による機械的特性への影響を
小さくし、焼結体本来の特性を発揮することができる。
その最大ボイド径が5μmを越えると、このボイドが破
壊源となり、焼結体強度を低下させるとともに特性のバ
ラツキをもたらす要因となるためである。
【0015】なお、焼結体中には、上記組成以外に周期
律表4a、5a、6a族金属やそれらの炭化物、窒化
物、珪化物またはSiCなどは、分散粒子やウイスカー
として本発明の焼結体中に存在しても特性を劣化させる
ような影響が小さいことからこれらを周知技術に基づ
き、適量添加して複合材料として特性の改善を行うこと
も当然可能である。
【0016】しかし、Al、Mg、Ca等の金属は低融
点の酸化物を形成しこれにより粒界の結晶化が阻害され
るとともに高温強度を劣化させるため、これらの金属は
酸化物換算量で0.5重量%以下に制御することが望ま
しい。
【0017】次に、本発明の窒化珪素質焼結体の製造方
法について説明する。本発明によれば、出発原料として
窒化珪素粉末を主成分とし、添加成分として周期律表第
3a族元素酸化物、場合により酸化珪素粉末を添加して
なる。また添加形態として周期律表第3a族元素酸化物
と酸化珪素からなる化合物,または窒化珪素と周期律表
第3a族元素酸化物と酸化珪素の化合物粉末を用いるこ
ともできる。
【0018】用いられる窒化珪素粉末は、α型、β型の
いずれでも使用することができ、その粒子径は0.4〜
1.2μmが適当である。
【0019】本発明によれば、これらの粉末を用いて、
特に窒化珪素が70〜97モル%、周期律表第3a族元
素酸化物(RE2 3 )を3〜10モル%、特に3〜7
モル%および過剰酸素(SiO2 換算量)を含み、Si
2 /RE2 3 で表されるモル比が2以上、特に焼成
時の分解を考慮し2.5以上であることが重要である。
ここでの過剰酸素とは、窒化珪素粉末に含まれる不純物
酸素をSiO2 換算した量と添加したSiO2 粉末の合
量である。
【0020】なお、上記周期律表第3a族元素酸化物量
が3モル%より少ないと焼結性が低下し、10モル%を
越えると粒界成分量が増加し高温強度が低下する。また
上記モル比率が2より小さいとRE−Si−O−Nから
なる微量のガラス相が生成しやすく、シリコンオキシナ
イトライド(Si2 2 O)相および/またはダイシリ
ケート(RE2 Si2 7 )相以外のアパタイト相やY
AM相などの結晶相が析出し高温における特性、特に耐
酸化性が低下してしまうためである。
【0021】上記の割合で混合された混合粉末を所望の
成形手段、例えば、金型プレス、鋳込み成形、押し出し
成形、射出成形、冷間静水圧プレス等により任意の形状
に成形する。
【0022】次に、この成形体を窒素を含む1600〜
1950℃の非酸化性雰囲気中で焼成するが、本発明に
よれば、その焼成温度をRE2 Si2 7 と窒化珪素と
の共晶温度よりも高く、且つ共晶温度と焼成温度の差が
200℃以下、望ましくは共晶温度より100〜150
℃高い温度範囲で焼成することが重要である。これは、
焼成温度が共晶温度より液相が生成せず、緻密化が達成
されず、焼成温度がその共晶温度よりも200℃を越え
る温度では粒成長が促進されるとともに焼結体中でのボ
イドが生成するとともに、ボイドが凝集し大きな径のボ
イドが形成される。なお、RE2 Si2 7 と窒化珪素
との共晶温度は用いる周期律表第3a族元素の種類によ
り異なるため、配合種により適宜設定する必要がある。
【0023】さらに、焼成時において閉気孔が生成し始
める時期における窒素圧力が10気圧以下、特に1.0
〜5.0気圧であることも重要である。窒素圧力が10
気圧より高いと焼結体中へ気孔がトラップされた際に閉
気孔内の圧力が高くなり閉気孔を焼結過程で消滅させる
ことが困難となり、径の大きいボイドが形成されるため
である。
【0024】上記焼成により、最終的に対理論密度比9
7%以上の緻密な焼結体を得ることができるが、本発明
によれば、焼結体中の窒化珪素結晶粒界において、RE
2 Si2 7 および/またはSi2 2 Oを主体とした
結晶相を形成させるために、上記焼成工程における冷却
過程、または冷却段階での一時保持、あるいは焼成工程
終了後の熱処理により粒界にこれらの結晶を析出させ
る。この時の熱処理温度は1100〜1500℃が適当
である。望ましくは、700〜1250℃の範囲で一旦
保持した後、さらに1300〜1600℃の温度で多段
熱処理することが望ましい。かかる多段熱処理によれ
ば、粒界へ析出する結晶サイズを小さくすることがで
き、高温強度を高めることができるためである。
【0025】
【作用】前述したSiO2 /RE2 3 モル比が2.0
以上の組成からなる窒化珪素質焼結体の粒界相結晶はR
2 Si2 7 (RE:周期律表第3a族元素)および
/またはSi2 2 Oで表される結晶が主なものであ
る。
【0026】本発明の組成系においては、その焼結過程
でSi3 4 −RE2 3 −SiO2 の反応により、S
i−RE−O−N系の液相が生成される。焼結は液相を
介して溶解−再析出過程により進行するが、気孔はその
際、粒界を拡散して系外に排出される。しかしながら、
気孔の拡散速度は温度を上げることにより速くなるが、
同時に粒成長が進行し拡散を阻害するために気孔は系内
に残留する。その場合の粒成長速度は溶解−再析出過程
における拡散に支配されるため、液相を生成する最低の
温度、即ち、RE2 Si2 7 と窒化珪素との共晶温度
Tcと、焼成温度Tsとの差、ΔT=Ts−Tcにより
支配される。よって、気孔を系外に排出するためにはΔ
Tを小さくすることにより粒成長速度を遅くすることが
必要である。
【0027】本発明によれば、上記観点から焼成温度T
sを共晶温度Tcよりもわずかに高い温度に設定するこ
とにより、成形体表面における焼成の進行を抑制すると
ともに粒成長速度を遅くすることができるため、粒界を
拡散する気孔が系内にトラップされることを防止するこ
とができる。それに伴い、ボイドの凝集による大きなボ
イドの生成も抑制することができる。
【0028】これにより、焼結体の表面や内部において
ボイド数が少なくできるとともに、その最大径をも小さ
くすることができるために、焼結体の機械的特性を高め
ることができ、特性の信頼性を高めることができる。
【0029】
【実施例】原料粉末として窒化珪素粉末(BET比表面
積10m2 /g、α率95%、酸素量1.2重量%、金
属不純物量0.03重量%、直接窒化原料)と、各種の
周期律表第3a族元素酸化物粉末および酸化珪素粉末を
用いて、Si3 4 、RE2 3 、SiO2 の量が表1
になるように調合し、イソプロピルアルコールを溶媒と
して窒化珪素ボールを用いて72時間振動ミルで混合粉
砕し、スラリーを乾燥後、直径60mm、厚み10mm
の形状に3t/cm2 の圧力でラバープレス成形した。
【0030】そして、かかる焼結体を表1に示す条件下
で焼成した。焼成時の分解を抑制するために焼成時の入
炉量は300g/リットルと一定にした。また焼成後の
冷却過程で結晶化処理を行った。
【0031】得られた焼結体を3×4×40mmのテス
トピース形状に切断研磨しJIS−R1601に基づき
室温および1400℃での4点曲げ抗折強度試験を実施
した。ボイド径については、ダイヤモンドペーストにて
鏡面加工された試料の表面をSEM観察し400×40
0μmの面積から観察される最も大きなボイド径で、5
箇所の平均を最大ボイド径とした。
【0032】なお、RE2 Si2 7 と窒化珪素との共
晶温度はRE2 Si2 7 に対して8モル%のSi3
4 を添加した混合物が1.2気圧窒素中で溶融し始める
温度とした。また、X線回折測定により焼結体中の粒界
相の結晶を同定した。さらに、耐酸化性を評価するため
に焼結体を大気中、1300℃で100時間保持し、焼
結体の酸化重量増を測定した。結果は表2に示した。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】表1および表2の結果からも明らかなよう
に、焼成温度がRE2 Si2 7 と窒化珪素との共晶温
度より200℃を越えると、ボイド径が大きくなり、強
度が低下し、共晶温度より低いと緻密化することができ
なかった。また、SiO2 /RE2 3 モル比が2より
低いと強度は高いものの耐酸化性が低下した。これに対
して、本発明における条件を満足する試料は、いずれも
室温から高温まで高強度を示し、しかも耐酸化性に優れ
たものであった。
【0036】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
ボイドの発生を抑制するとともにボイドによる特性への
影響を極力小さくし焼結体本来の特性を発揮させること
ができ、室温から高温まで高い強度を有するとともに、
耐酸化性に優れた窒化珪素質焼結体を作製することがで
きる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】窒化珪素を主体とし、周期律表第3a族元
    素(RE)および過剰酸素を含有し、前記過剰酸素のS
    iO2 換算量の周期律表第3a族元素の酸化物換算量に
    対するモル比が2〜10の組成からなるとともに、窒化
    珪素結晶の粒界にSi2 2 Oおよび/またはRE2
    2 7 結晶が主結晶相として存在し、且つ相対密度が
    97%以上、焼結体中の最大ボイド径が5μm以下であ
    ることを特徴とする窒化珪素質焼結体。
  2. 【請求項2】窒化珪素を主体とし、周期律表第3a族元
    素酸化物(RE2 3)および過剰酸素を含有するとと
    もに、前記過剰酸素のSiO2 換算量の周期律表第3a
    族元素酸化物に対するモル比が2〜10の組成からなる
    成形体を窒素雰囲気中、1600〜1950℃の温度で
    焼成する窒化珪素質焼結体の製造方法であって、前記焼
    成温度が前記周期律表第3a族元素(RE)のRE2
    2 7で表される結晶と窒化珪素との共晶温度よりも
    高く、前記焼成温度と前記共晶温度との差が200℃以
    下であり、且つ焼成時における閉気孔が生成し始める時
    期における窒素分圧が10気圧以下であることを特徴と
    する窒化珪素質焼結体の製造方法。
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