JPH0543193Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、種類の異なるシヤツターが並設され
る場合の兼用中柱に関するものである。

［従来技術及び考案が解決しようとする問題点］ 一般に、建造物の開口部に建付けられるシヤツ
ターのなかには、例えば透光性パネルを用いてシ
ヤツターカーテンを形成したもの、全閉した状態
で採光と防風ができるもの、採光と通風ができる
もの等、種々の特殊なシヤツターが知られてい
る。しかるに、これ等の場合にシヤツターカーテ
ンの巻上構造や案内溝の寸法等は夫々異なつてお
り、而も、これ等のシヤツターが並設されると、
必然的にその境界になるシヤツターを案内する案
内溝を設けた中柱や、シヤツターの巻上部を支持
するブラケツトも夫々異なつているので、これら
シヤツターの複数を広い開口部に建付ける場合、
従来は各々個別的に取付けをしていた。従つて各
シヤツター間に不開口の部分が増え、有効開口幅
が小さくなつて、貨物や車の出入に不便であつ
た。また、前述の如き採光できるパネルで形成さ
れたパネルシヤツターは重量があるので電動式と
なつており、従つて非常停電時に緊急開放して非
難するような場合に、手動開放に時間がかかつて
いた。そこで一方に特殊シヤツターを、他方に汎
用シヤツターを建付けることが考えられるが、こ
の場合、両シヤツター間に設けられる中柱は、そ
れぞれ形状、構造の異なつたガイドレールを継合
せて形成されることとなり、加工が面倒かつ煩雑
なうえに外観的にも見苦しいものであつた。

［問題を解決する手段］ 本考案は上記の如き実情に鑑みこれらの欠点を
一掃することができるシヤツターの兼用中柱を提
供することを目的として創案されたものであつ
て、開口部に並列状に建付けられる左右一対のシ
ヤツターのシヤツターカーテンを案内すべく左右
同形状の案内溝が形成された中柱であつて、該案
内溝のうちの一方の案内溝内に、該案内溝に案内
されるシヤツターカーテンとは異なるシヤツター
カーテンの案内をすべく溝幅調整用の補助部材
と、施錠用のラツチ掛りとを設けたことを特徴と
するものである。

そして本考案は、この構成によつて、異種シヤ
ツターが並設される場合において、両シヤツター
のシヤツターカーテンを案内する中柱の成形が容
易で、しかも外見的にも統一のとれたものとする
ことができるものである。

［実施例］ 次に、本考案の一実施例を図面に基づいて説明
する。図面において、１は中柱であつて、該中柱
１は左右双方にパネル式シヤツターカーテンが上
下に案内されるように開口した案内溝２，５を備
えている。しかもこの案内溝２，５の入口両側に
は、シヤツターカーテンが擦れて傷が付いたり騒
音が発生したりしないように樹脂材やモヘヤ等の
部材が係合嵌着される係止溝２ａ，５ａがそれぞ
れ設けられている。また、３は中柱１の一方の底
部（本例では右側案内溝５）にブラインドリベツ
ト３ａ等で固着されるラツチ掛りで、軽量シヤツ
ターの錠装置の掛け止めを司るものである。４は
略コ字型に形成された溝幅調整用の補助部材であ
つて該補助部材４の一辺の外側には一方の係止溝
５ａに対抗する係止溝４ａを設け、また反対側の
辺には他方の係止溝５ａに嵌合係止する嵌合片４
ｂが形成されており、中柱１の一方の案内溝５は
係止溝５ａと補助部材４側の係止溝４ａとの間
に、前記左側の溝幅よりは幅狭に形成されるよう
になつている。ここで中柱１、補助部材４はアル
ミ押出型材等で形成されるものとする。Ｂは例え
ばパネルシヤツターＰと軽量シヤツターＳとの中
間にある兼用のブラケツトで、第２図はパネルシ
ヤツターＰ側を示し、第３図はその裏面の軽量シ
ヤツターＳ側を示すものである。６はパネルシヤ
ツターＰ側のブラケツトＢに取付けられた開閉機
で、伝達機構７を経由して駆動スプロケツト８に
回転を伝えている。８ａは駆動軸である。９はパ
ネルを吊持案内するレール体で、１０はパネルガ
イドである。１１は軽量シヤツターＳ側のブラケ
ツトＢに取付けた軽量シヤツターＳの巻取軸の軸
承で、１２はシヤツターガイド、１３はシヤツタ
ーケース取付用のアングル材、１４はシヤツター
ケースである。

叙述の如く構成された本考案の実施例におい
て、パネルシヤツターＰと軽量シヤツターＳとを
案内する中柱１を組付ける場合には、先ずラツチ
掛り３を中柱１のいずれかの案内溝５の底にブラ
インドリベツト３ａ等の適宜手段で固着する。さ
らに左側案内溝２はパネルシヤツターＰ用である
からそのままでよく、右側のものは軽量シヤツタ
ーＳ用として使用するのに幅が広過ぎるので、溝
幅調整用の補助部材４の嵌合片４ｂを案内溝５の
一方の係止溝５ａに嵌入係合させる。これにより
補助部材４の係止溝４ａと中柱１の係止溝５ａと
で幅狭い案内溝５が形成されることになり、軽量
シヤツターＳのシヤツターカーテンがこの案内溝
５に沿つて上下に案内されるようになる。

この様に、本考案にあつては、左右一対の異な
つた種類のシヤツターを案内する中柱１でありな
がら、この中柱１は一方のシヤツター即ち幅広い
案内身溝を必要とするパネルシヤツターＰ用の中
柱１のみを使用し、該中柱１に溝幅を狭くする溝
幅調整用の補助部材４と、施錠用のラツチ掛り３
等の他部材を取付けただけで、異種シヤツター用
の中柱とすることができる。従つて中柱１は従来
の如く異種のガイドレールを連結して形成するよ
うな面倒かつ煩雑な作業を行なう必要もなく、左
右同形の案内溝が形成されているので中柱を有効
に用いることができ、外観的にも統一がとれたも
のとすることができる。

また、上部のブラケツトＢにおいては、パネル
シヤツターＰ側は開閉機６、伝達機構７、駆動ス
プロケツト８、レール体９、パネルガイド１０は
その侭とし、軽量シヤツターＳ側は対応位置に巻
取軸用の軸承１１、シヤツターガイド１２及び各
コーナーにアングル材だけを取付け、これに巻取
軸を取付けシヤツターカーテンを巻込んで取付工
事を完了する。斯くの如く相異なるシヤツターを
並設しても、別々のブラケツトを取付けることな
く一枚のブラケツトの両面を有効に利用すること
ができて、無駄なスペースを生じることもなく有
効開口幅を確保することができる。

［作用効果］ 以上要するに、本考案は叙述の如く構成したも
のであるから、左右同形の案内溝が形成された中
柱のうちの一方の案内溝内に、溝幅調整用の補助
部材と施錠用のラツチ掛りを設けるだけで、該側
を、異なつたシヤツターカーテンの案内をするた
めの案内溝に簡単に変更することができ、従つ
て、従来の異形のガイドレール同志を連結するよ
うな面倒かつ煩雑な工程が全く不要となつて、汎
用性の高い左右同形の案内溝が形成された中柱を
有効に用いることができて、部品管理が容易化
し、作業性の大幅な向上を図ることができる許り
でなく、成形された中柱は、統一が採れたすつき
りしたものになることになる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るシヤツターの兼用中柱の一
実施例を示したものであつて、第１図は中柱の断
面図、第２図は中間ブラケツトのパネルシヤツタ
ー側の側面図、第３図は中間ブラケツトの軽量シ
ヤツター側の側面図、第４図はシヤツターの概略
正面図である。 図中、１は中柱、１ａは係止溝、２，５は案内
溝、３はラツチ掛り、３ａはブラインドリベツ
ト、４は補助部材、４ａは係止溝、４ｂは嵌合
片、６は開閉機、７は伝達機構、８は駆動スプロ
ケツト、８ａは駆動軸、９はレール体、１０はパ
ネルガイド、１１は軸承、１２はシヤツターガイ
ド、１３はアングル材、１４はシヤツターケー
ス、Ｂはブラケツト、Ｐはパネルシヤツター、Ｓ
は軽量シヤツターである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 開口部に並列状に建付けられる左右一対のシヤ
   ツターのシヤツターカーテンを案内すべく左右同
   形状の案内溝が形成された中柱であつて、該案内
   溝のうちの一方の案内溝内に、該案内溝に案内さ
   れるシヤツターカーテンとは異なるシヤツターカ
   ーテンの案内をすべく溝幅調整用の補助部材と、
   施錠用のラツチ掛りとを設けたことを特徴とする
   シヤツターの兼用中柱。