JPH0543020U - 回転検出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 被検出部の反射部と非反射部の境界を円周方
向に、スパイラル状に形成することにより、被検出部の
回転位置に対向する検出素子が誤った検出信号の発生を
防止する。 【構成】 シャーシ（１）の軸（２）を中心に回転する
ギヤ等の回転体（７）の中心部より円周方向に、スパイ
ラル状の反射部（７ａ）と非反射部（７ｂ）から成る被
検出部を形成し、前記回転体（７）の被検出部に対向し
て基板（４）上に発光部（５ａ）と受光部（５ｂ）から
成る２個の検出素子（５）を設け、前記２個の検出素子
（５）から緩やかな矩形状の回転体の回転信号を取出
す。これにより、前記被検出部の境界部に対する検出素
子（５）による検出レベル範囲が拡大され、前記回転体
（７）の微小な振動に基づく誤った検出信号の発生を防
止することが出来き、回転検出動作の信頼性向上を図る
ことが出来る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、回転体に被検出部を設け、この被検出部によって前記回転体の回転 を検出するようにした回転検出装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の一般的な回転検出装置を図３に示し、その回転検出装置による検出信号 の取出しを図４で説明する。

【０００３】 図３Ａは、回転検出装置の回転体と検出素子の配置を示し、シャーシ（１）の 軸（２）を中心に回転するギヤ等の回転体（３）は、その回転中心部より円周方 向に、例えば図３Ｂに示す反射部（３ａ）と非反射部（３ｂ）から成る被検出部 を放射状に設け、前記回転体（３）の被検出部に対向して基板（４）上に発光部 （５ａ）と受光部（５ｂ）から成る２個の検出素子（５）を設け、前記２個の検 出素子（５）より回転体の回転信号を取出すようにしていた。

【０００４】 この様な構成で回転体（３）が回転すると、図４に示すように、回転体の回転 角度に対して、前記検出素子（５）より矩形状の出力信号が得られる。

【０００５】 前記矩形状の出力信号は、図４Ｂに示すように、所定レベル（Ｈ）より大きい レベルのときはハイレベル、所定レベル（Ｌ）より小さいレベルのときはローレ ベルとして制御回路（６）に入力され、該制御回路（６）でハイレベルとローレ ベルのパルス信号による回転検出が行われる。

【０００６】 従って、前記矩形状の出力信号は、所定レベル（Ｈ）と所定レベル（Ｌ）間の 回転体の回転角度に対する期間Ｔ１により、前記制御回路（６）による回転検出 の応答速度が決まる。

【０００７】 即ち、前記被検出部の反射部と非反射部の境界は、前記回転体の中心部より円 周方向に放射状の直線で形成されるため、前記被検出部の境界部に対する検出素 子（５）による検出レベル範囲が狭い。

【０００８】 このため、前記被検出部の回転位置に対向して設けられる前記検出素子が、図 ４Ｂに示す所定レベル（Ｈ）と所定レベル（Ｌ）の中間位置（Ｔ１期間の範囲） にあると、前記回転体（３）の微小な振動等による誤検出、即ち、回転体が停止 しているにも係わらず回転体が回転しているような信号を検出し出力するという 欠点があった。

【０００９】 尚、回転体の回転検出装置としては、例えば実開平０１−１６３８７１号公報 （Ｇ０１Ｐ 13/04）に記載されたような構成が知られている。

【００１０】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は上記した欠点に鑑みなされたもので、被検出部の反射部と非反射部の 境界を回転体の中心部より円周方向に、スパイラル状に形成することにより、前 記被検出部の回転位置に対向する検出素子が、ハイレベルとローレベルの中間位 置にある場合でも、誤った検出信号の発生を防止することを目的とする。

【００１１】

【課題を解決するための手段】

本考案は、回転体に複数の被検出部を前記回転体の円周方向に設け、これらの 被検出部によって前記回転体の回転を検出するようにして成る回転検出装置にお いて、前記被検出部の境界を前記回転体の中心より円周方向に、スパイラル状に したことを特徴とする。

【００１２】

【作用】

本考案は、上記のような構成により、回転体の回転角度に対する被検出部の境 界部が広くなり、検出素子による検出信号波形の立上り、及び立下りが緩やかに なるため、検出レベル範囲を広くすることが出来る。

【００１３】

【実施例】

以下図１と図２に基づき本考案の一実施例を説明する。同図に於いて、図３及 び図４と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。

【００１４】 図１Ａに示すシャーシ（１）の軸（２）を中心に回転するギヤ等の回転体（７ ）には、図１Ｂに示すように、回転体の中心部より円周方向にスパイラル状の反 射部（７ａ）と非反射部（７ｂ）から成る被検出部を形成し、従来と同様に、前 記回転体（７）の被検出部に対向して基板（４）上に発光部（５ａ）と受光部（ ５ｂ）から成る２個の検出素子（５）を設け、前記２個の検出素子（５）より回 転体の回転信号を取出す。

【００１５】 この様な構成で回転体（７）が回転すると、図２に示すように、回転体の回転 角度対して、前記検出素子（５）から緩やかな矩形状の出力信号が得られる。

【００１６】 前記矩形状の出力信号は、前記被検出部の反射部と非反射部の境界が回転体の 中心部より円周方向にスパイラル状に形成されるため、前記被検出部の境界部に 対する検出素子（５）による検出レベル範囲が拡大され、図２Ｂに示す所定レベ ル（Ｈ）と所定レベル（Ｌ）間の回転体の回転角度に対する期間Ｔ２を広くする ことが出来る。

【００１７】 従って、前記被検出部の回転位置に対向して設けられる前記検出素子が、所定 レベル（Ｈ）と所定レベル（Ｌ）の中間位置（Ｔ２期間の範囲）にある場合でも 、前記回転体（７）の微小な振動に基づく誤った検出信号の発生を防止すること が出来、前記制御回路（６）によるハイレベルとローレベルのパルス信号による 正しい回転検出を行うことが出来る。

【００１８】

【考案の効果】

本考案は上述したように構成されたものであるから、被検出部の反射部と非反 射部の境界を回転体の中心部より円周方向に、スパイラル状に形成するだけで、 回転体の僅かな微振動による回転角度のずれに起因する検出レベルの変動が緩や かになり、誤った検出信号の発生を防止することが出来、回転検出動作の信頼性 向上を図ることが出来るものである。

【００１９】 しかも、本考案は簡単な構成で実施することができ、その効果は大である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す回転検出装置である。

【図２】本考案の回転検出装置による検出信号の取出し
を説明する図である。

【図３】従来の一般的な回転検出装置である。

【図４】従来例の回転検出装置による検出信号の取出し
を説明する図である。

【符号の説明】

５ 検出素子 ５ａ 発光部 ５ｂ 受光部 ７ 回転体 ７ａ 被検出部を構成する反射部 ７ｂ 被検出部を構成する非反射部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 回転体に複数の被検出部を前記回転体の
   円周方向に設け、これらの被検出部によって前記回転体
   の回転を検出するようにして成る回転検出装置におい
   て、 前記複数の被検出部の境界を前記回転体の中心より円周
   方向に、スパイラル状にしたことを特徴とする回転検出
   装置。