JPH0542885Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は自動車の車室内にに入射する外光を遮
光するために、該車室の一部に取り付けられた自
動車用日よけ板に関する。

［従来の技術］ 自動車の車室、特に運転席の前面上部には、運
転者に向つて入射する太陽光線などの外光を遮光
するために日よけ板が設けられている。この日よ
け板には、従来は車体の一部、例えば運転席のフ
ロントガラスの上部に設けられたサンバイザを弾
性的に把持する取付部材が固定されており、この
取付部材を介して車体に取り付けられていた。

［考案が解決しようとする課題］ しかしながら、上記のように構成された従来の
自動車用日よけ板によると、取付部材によつて一
旦日よけ板を車体の一部に取り付けると、その位
置は固定されてしまい、遮光範囲が限定されると
いう問題があつた。そして遮光範囲を変える場合
には取付部材をゆるめて一旦車体から取り外し、
希望する位置に再び取り付けなければならず、操
作が煩雑であるという欠点があつた。

本考案は上記課題に鑑みてなされたものであ
り、容易に遮光範囲を変更することのできる自動
車用日よけ板を提供することを目的とする。

［課題を解決するための手段］ 次に、上記の目的を達成するための手段を、実
施例に対応する図面を参照して説明する。

本考案に係る自動車日よけ板１は、該日よけ板
１の上縁部に固定された略矩形の板体よりなり、
その上縁部及び下縁部と平行の横方向に直線状の
案内溝３を中間部に有する支持部材２と、前記支
持部材２に密に外嵌する断面コ形の弾性を有する
プラスチツク製の板体よりなり、その内壁面の中
間部には前記案内溝３に摺動自在に係合する突起
部６を有し、その下縁部には前記支持部材２の下
縁部に摺動自在に当接する抜け止め用の突起部５
を有する摺動部材４と、一端が該摺動部材４に回
動可能に装着され他端が前記車室内の一部に着脱
可能に取り付けられた取付部材１１とを具備した
ことを特徴としている。

また、前記支持部材２は、日よけ板１の板面に
直接一体に形成させるようにしてもさしつかえな
い。

［作用］ 上記の構成によると、取付部材１１を車室内の
一部に取り付け固定した状態で、日よけ板１に固
定された支持部材２が前記取付部材１１に回動可
能に装着された摺動部材４に対して横方向に移動
可能である。すなわち、突起部６が案内溝３に係
合し、摺動自在に案内されているので、日よけ板
１を取付部材１１に対して容易に移動させること
ができる。この結果日よけ板１を着脱することな
く遮光範囲を容易に変更することができる。

［実施例］ 以下、本考案に係る自動車用日よけ板の一実施
例を図面を参照して説明する。

第１図乃至第５図に本考案の一実施例を示す。

図において、ほぼ矩形状の遮光性を有するプラ
スチツクからなる日よけ板１の上辺には、断面が
コの字状の支持部材２が嵌合固定されている。こ
の支持部材２の両面には前記日よけ板１の上辺に
平行な案内溝３がそれぞれ所定の長さで形成され
ている。一方、この支持部材２の外側には断面が
ほぼコの字状の摺動部材４の内面が摺動自在に嵌
合しており、こ摺動部材４の内面の下端、中間部
及び上端近傍には、それぞれ前記日よけ板１の上
辺に平行に、内側に向つて突出する突起部５，
６，７が形成されている。これらの突起部５，
６，７のうち下端の突起部５の上面は前記支持部
材２の下面に摺接しており、中間部の突起部６は
前記支持部材２に形成された案内溝３に摺動自在
に係合している。また上端近傍の突起部７の下面
には前記支持部材２の上面が摺接している。すな
わち、日よけ板１は支持部材２を介して摺動部材
４に案内溝３の範囲内において、日よけ板１の長
手方向に容易に移動できるようになつている。ま
た摺動部材４の上端における一方の側面にはボス
８が一体に形成されており、このボス８には前記
日よけ板１の長手方向に平行に支軸取付孔９が貫
通して形成されている。そしてこの支軸取付孔９
に装着された支軸１０を介して、摺動部材４にク
リツプ状の取付部材１１が回動可能に装着されて
いる。この取付部材１１は弾性を有するプラスチ
ツクで二股状に形成されており、図示せぬ車体の
一部を弾性的に挟持して、この取付部材１１及び
前記摺動部材４、支持部材２を介して前記日よけ
板１を車体の一部に取り付けるようになつてい
る。なお符号１２，１３はそれぞれ摺動部材４が
左右対称の２部品で形成されたときの、これらの
２部品を一体にねじ止めするためのボスである。

次に本実施例の作用及び効果を説明する。取付
部材１１を車体の一部に取り付け固定した状態
で、摺動部材４は支軸１０を介してこの取付部材
１１に対して回動可能であり、支軸１０と各部材
４，１１との摩擦力により所望の角度に保持する
ことができる。また日よけ板１は支持部材２を介
して摺動部材４に対し、案内溝３の範囲で横方向
の移動が可能である。すなわち、日よけ板１の位
置を変えることができ、取付部材１１を車体に対
し着脱することなく、容易に遮光範囲を変更する
ことができる。

なお上記実施例に示した各部の構成は、本考案
の主旨を逸脱しない範囲で設計変更してもよい。

［考案の効果］ 以上説明したように、本考案に係る自動車用日
よけ板によれば、該日よけ板１の上縁部に、上縁
部及び下縁部と平行の横方向に直線状の案内溝３
を中間部に有する略矩形の板体よりなる支持部材
２を固定し、車室内の一部に着脱可能に取り付け
られる取付部材１１には、前記支持部材２に密に
外嵌する断面コ形の弾性を有するプラスチツク製
の板体よりなり、その内壁面の中間部には前記案
内溝３に摺動自在に係合する突起部６を有し、そ
の下縁部には前記支持部材２の下縁部に摺動自在
に当接する抜け止め用の突起部５を有する摺動部
材４を回動可能に装着させるようにしたので、日
よけ板１による遮光範囲を変更するために該日よ
け板１を横方向に移動させる際、直線状の案内溝
３と突起部６、及び直線状の支持部材２の下縁部
と抜け止め用の突起部５とが、上下２列に間隔を
おいて係合するとともに平行に摺動して案内され
るところから、日よけ板１の片隅部を下に引つ張
つたような場合でも、日よけ板１の上記の係合が
はずれたり、こじれたりすることがなく、その横
方向の移動作業が常にスムーズである。

また、上下の係合案内用の突起部５，６は、い
ずれも上記断面コ形の摺動部材４の内壁面に形成
されて外部に表れないところから、美的にも優れ
ており、日よけ板１の横方向の移動作業中、この
係合案内部に物が引つ掛かつたり指を詰めたりす
る恐れもない等の実用上の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る自動車用日よけ板の一実
施例を示す正面図、第２図は第１図の側面図、第
３図は第１図の摺動部材を示す拡大平面図、第４
図は第３図の正面図、第５図は第１図のＡ−Ａ線
断面図である。 １……日よけ板、２……支持部材、３……案内
溝、４……摺動部材、５，６，７……突起部、１
１……取付部材。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 自動車の車室内に入射する外光を遮光する自
   動車用日よけ板１において、該日よけ板１の上
   縁部に固定された略矩形の板体よりなり、その
   上縁部及び下縁部と平行の横方向に直線状の案
   内溝３を中間部に有する支持部材２と、前記支
   持部材２に密に外嵌する断面コ形の弾性を有す
   るプラスチツク製の板体よりなり、その内壁面
   の中間部には前記案内溝３に摺動自在に係合す
   る突起部６を有し、その下縁部には前記支持部
   材２の下縁部に摺動自在に当接する抜け止め用
   の突起部５を有する摺動部材４と、一端が該摺
   動部材４に回動可能に装着され他端が前記車室
   内の一部に着脱可能に取り付けられた取付部材
   １１とを具備したことを特徴とする自動車用日
   よけ板。 ２ 前記支持部材２は、日よけ板１の板面に直接
   一体に形成されていることを特徴とする請求項
   １記載の自動車用日よけ板。