JPH0542883Y2 - - Google Patents

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JPH0542883Y2
JPH0542883Y2 JP1986160251U JP16025186U JPH0542883Y2 JP H0542883 Y2 JPH0542883 Y2 JP H0542883Y2 JP 1986160251 U JP1986160251 U JP 1986160251U JP 16025186 U JP16025186 U JP 16025186U JP H0542883 Y2 JPH0542883 Y2 JP H0542883Y2
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compressor
air
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temperature sensor
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Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
この考案は車両用空調装置に係り、特に、外気
温を検出する外気温度センサと、車室内温度を検
出する車室内温度センサと、エバポレータ出口空
気温度を検出するエバポレータ出口温度センサと
を有し、これらセンサの検出値に基き、車室内を
設定温度に自動調節する車両用空調装置の改良に
関する。
【従来の技術】 近年、自動車に搭載される空調装置を、車両内
外に設けた複数の各種センサと電子回路の組合せ
により自動化する試みが成されている。このよう
にすることにより、運転者による操作頻度を減少
させることができ、安全性並びに快適性の向上を
図ることができる。 このような空調装置では、制御の基本は各種セ
ンサにより得られる内・外気温度、エバポレータ
出口温度、水温、日射量等の情報に基いて制御プ
ログラムを実行し、アクチユエータを駆動制御す
ることにある。 このような空調装置において、前記内気温セン
サ、外気温センサ等に故障が生じた場合には、必
要吹出温度が異常に高くなり、あるいは低くなる
等の状態が発生し、空調制御が正常に行なわれな
くなるという問題点がある。 これに対し、本出願人は、特公昭60−27905に
おいて、内気温センサ、外気温センサ等が故障し
た場合に起動するフエイルセーフ演算式、即ち目
標吹出温度の計算式を複数個設定しておき、前記
センサの異常時に対応する前記計算式を起動する
ようにしたものを提案している。 ところで、外気温度や車室内温度の変化は比較
的緩かであるが、エバポレータ出口空気の温度
は、コンプレツサが作動状態となつたり作動停止
状態となつたりするため、急激に変化する。この
ため、外気温度センサや車室内温度センサは比較
的大きく構成されるが、エバポレータ出口温度セ
ンサは応答性を良くするために、かなり細く且つ
小さく構成されている。従つて、外気温度センサ
や車室内温度センサに比べて壊れ易いという問題
点がある。
【考案が解決しようとする問題点】
前記エバポレータ出口温度センサが故障し場
合、そのフエイルセーフ手段として、前記特公昭
60−27905に提案されているように、コンプレツ
サを常時作動して、エバポレータ出口の空気温度
を一定値、例えば3℃に設定するものがある。こ
のように、コンプレツサを常時作動してエバポレ
ータ出口の空気温度を一定値に設定するのは、車
室内温度を設定温度にするためにエアミツクスダ
ンパーの開度を決める場合、エバポレータ出口の
空気温度が必要であり、コンプレツサを作動させ
た場合には、エバポレータ出口空気温度は比較的
正確に推定し易いためである。 しかしながら、上記提案にあつては、コンプレ
ツサを作動させることなく車室内温度を設定温度
に保つことができる場合でも、コンプレツサを作
動するようにしているためエネルギーの無駄が生
じて、燃料消費量が増大するという問題点があ
る。
【考案の目的】
この考案は上記従来の問題点に鑑みてなされた
ものであつて、エバポレータ出口温度センサが故
障した場合、コンプレツサが不作動状態でも車室
内温度を設定温度に保つことができるときには、
コンプレツサを不作動状態としてエネルギーの無
駄を解消し、その燃料消費量を低減すると共に、
コンプレツサの作動状態を変化した時に、吹出温
度が一時的に大きく変化することがなく、乗員の
快適性を損なうことがない車両用空調装置を提供
することを目的とする。
【問題点を解決するための手段】
この考案は、外気温を検出する外気温度センサ
と、車室内温度を検出する車室内温度センサと、
エバポレータ出口空気温度を検出するエバポレー
タ出口温度センサとを有し、これらのセンサの検
出値に基き、車室内の設定温度に自動調節する車
両用空調装置において、前記エバポレータ出口温
度センサの故障を判定するセンサ故障判定手段
と、計時手段と、前記センサ故障判定手段の故障
判定時で且つコンプレツサの作動状態変化時に、
空気取入源側の温度センサ検出値とコンプレツサ
作動状態変化からの経過時間とに基き、エバポレ
ータ出口空気温度を演算するエバポレータ出口空
気温度演算手段とを備えることにより、上記目的
を達成するものである。
【作用】
この考案においては、エバポレータ出口温度セ
ンサが故障と判定される場合に、コンプレツサが
作動あるいは作動停止した場合の経過時間に対す
るエバポレータ出口空気温度の変化を、空気取入
源側の温度センサ検出値に基き演算し、この演算
値に基き、車室内を設定温度に自動調節するよう
にしている。従つて、従来の如く、エバポレータ
出口温度センサが故障した場合に、コンプレツサ
を常時作動状態としてエバポレータ出口の空気温
度を一定値に設定する必要がなくなり、コンプレ
ツサを作動させなくても車室内温度を設定温度に
保つことができる場合にはコンプレツサを不作動
状態にして車室内温度を設定温度に保ち、車室内
を快適状態に保持することができる。しかも、コ
ンプレツサは常時作動されないため、エネルギー
の無駄を解消して、燃料消費量を低減することが
できる。 更に、空気取入口の状態に応じ、車室内温度セ
ンサや外気温度センサで代用するのみならず、コ
ンプレツサの作動状態変化からの経過時間を含め
た補正演算を行い、コンプレツサがオンからオフ
又はオフからオンした直後の温度変化を正しく補
正するため、例えばコンプレツサがオンからオフ
した時に、吹出温度が一時的に大きく下がること
はなく、乗員の快適性を損なうことはない。 以下、本考案に対し、まず、コンプレツサが作
動あるいは作動停止してからの経過時間を考慮し
ていない比較例を図面を参照して説明する。 第1図中の符号10は通風ダクトであり、この
通風ダクト10の一端には、空気取入口である外
気取入口12と内気取入口14とが設けられてい
る。これら外気取入口12と内気取入口14とは
内外気切換えダンパー16にて選択的に一方が開
かれ、他方が閉じられるように構成されている。 前記切換えダンパー16は、制御回路50の指
定に基きアクチユエータ15によつて作動される
ように構成されている。この切換えダンパー16
が図中実線にて示された状態にある場合には車外
気が、図中2点鎖線にて示された状態にある場合
には車内気が取込まれる。 前記空気取入口12,14の直後には、電動機
28により回転駆動される送風フアン30が設け
られている。この送風フアン30は、通風ダクト
10の中間部に設置されたエバポレータ32の方
向に空気が送風されるように構成されている。 前記通風ダクト10の他端には、デフロスタ吹
出口18と、ヒーター吹出口20、及びベント吹
出口22がそれぞれ設けられている。 前記ヒーター吹出口20には、該吹出口20の
開閉状態を切換える切換えダンパー24が設けら
れている。 又、前記デフロスタ吹出口18とベント吹出口
22との間には、これら吹出口18,22の開閉
状態を切換える切換えダンパー26が設けられて
いる。 前記エバポレータ32は、送風された空気の全
てを通過するように通風ダクト10の断面の全て
に渡つて位置するように取付けられている。 このエバポレータ32の下流側における通風ダ
クト10内には、エアミツクス式の温度調整機構
34が取付けられている。この温度調整機構34
は、通風ダクト10内の1つの断面の一部に設け
られた加熱用熱交換器であるヒーターコア36
と、通風ダクト10内を流れる空気を、ヒーター
コア36を通つて流れる第1の空気流れとこのヒ
ーターコア36をバイパスして流れる第2の空気
流れとに分流するエアミツクスダンパー38とか
ら構成されている。 ここで、前記温度調整機構34におけるダンパ
ー38が、図中実線にて示される状態である全閉
の時、通風ダクト10を流れる空気は全てヒータ
ーコア36を通ることになるので、この場合には
ヒーターコア36を通過した高い温度の空気が車
室内に吹出すことになる。又、前記ダンパー38
が図中2点鎖線にて示される状態である全閉の
時、通風ダクト10を流れる空気は全てヒーター
コア36をバイパスして流れるため、吹出口1
8,20,22のいずれかからはエバポレータ3
2を通過した空気の温度でそのまま車室内に吹出
されることになる。 前記制御回路50においては、乗員が温度設定
器52にて予め設定した設定温度と、外気温度セ
ンサ54が検出した外気温度と、車室内温度セン
サ56が検出した車室内温度と、日射センサ58
が検出した日射量とに基き、車室内温度を設定温
度にするために必要な目標吹出温度TAoを次式
に基き演算する。 TAo=K1・Tset−K2・To −K3・Tr−K4・st+C ……(1) ここでTsetは温度設定器52による設定温度、
Toは外気温度センサ54により検出された外気
温度、Trは車室内温度センサ56により検出さ
れた外気温度、stは日射センサ58により検出さ
れた日射量、K1,K2,K3,K4,Cは定数をそれ
ぞれ示す。 次に、通風ダクト10を流れる空気流れを、前
記エアミツクスダンパー38により、ヒーターコ
ア36を通過する第1の空気流れとこれをバイパ
スする第2の空気流れとに分ける場合の第1の空
気流れの全空気量に対する割合rを次式に基き演
算する。 r=(TAo−Te)/(Te−Th) ……(2) ここで、Teはエバポレータ出口温度センサ6
0により検出したエバポレータ出口空気温度、
Thはヒーターコア36直後の空気温度をそれぞ
れ示す。 なお、前記ヒーターコア36直後の空気温度
Thはヒーターコア36の直後にセンサを設けて
直接検出するようにしてもよい。 又、この空気温度Thは、図示しない水温セン
サによりエンジン冷却水温度Twを検出し、この
エンジン冷却水温度Twから、次式に基づき演算
してもよい。 Th=Kh Tw+(1−Kh)Te ……(3) ここで、Khは定数を示す。 又、制御回路50は、第1の空気流れの全空気
量に対する割合が前出(2)式で演算した割合rにな
るように前記エアミツクスダンパー38の開度を
調節する。これにより、実際の吹出空気の温度は
目標吹出温度となり、車室内温度は設定温度に保
たれる。 前記エバポレータ出口温度センサ60の故障を
判定するセンサ故障判定手段は、エバポレータ出
口温度センサ60の電気抵抗を検出する電気抵抗
検出回路と、検出した電気抵抗が正常時の所定範
囲から外れているか否かを判定する判定回路とか
ら構成されている。前記電気抵抗検出回路及び判
定回路は前記制御回路50内に組み込まれてい
る。 以下、エバポレータ出口温度センサ60の故障
判定原理について説明する。温度センサの故障と
しては、断線、短絡、コネクタにおける接触不良
が考えられる。一般に、温度センサとしてはサ−
ミスタが用いられるが、サ−ミスタの電気抵抗特
性は温度が高くなると電気抵抗が小さくなり、こ
の電気抵抗を測定することにより温度計測が行わ
れる。そして、センサの断線あるいはコネクタに
接触不良が起これば、電気抵抗は無限大あるいは
非常に大きな値となり、反対に短絡すれば電気抵
抗が0に近くなる。従つて、温度センサが故障か
どうかは検出した電気抵抗が所定の範囲から外れ
ているか否かで判定することができる。 次に、エバポレータ出口温度センサ60が故障
した場合について説明する。この場合、前出(2)式
のエバポレータ出口空気温度Teが実際の値から
大きくずれ、これに伴い演算結果である割合rも
本来の値からずれることになる。これにより、吹
出温度は目標吹出温度からずれ、車室内温度も設
定温度からずれることになる。 そこで、この第1比較例においては、エバポレ
ータ出口温度センサ60が故障した場合、コンプ
レツサが作動しているときには、エバポレータ出
口空気温度Teを一定値D(2〜3℃)に設定す
る。これは、コンプレツサが作動しているときは
通常エバポレータ出口空気温度は2〜3℃である
ことによる。 又、コンプレツサが作動停止状態のときには、
エバポレータ出口空気温度は吹込み空気温度に近
い値である。 そこで、空気取入口が外気取入口12になつて
いる場合には、外気温度センサ54が検出した外
気温度から次式の関係に基きエバポレータ出口空
気温度Teを演算する。 Te=To+A ……(4) ここで、Aは補正定数で車両周辺の位置により
多少温度が異なるので外気の温度分布を考慮して
外気温度センサ54の位置における温度と吸込み
温度との差を補正するものである。 又、空気取入口が内気取入れ口14の場合に
は、車室内温度センサ56が検出した車室内温度
から次式の関係に基づきエバポレータ出口空気温
度Teを演算する。 Te=Tr+B ……(5) ここで、Bは補正定数を示し、この定数Bは車
室内温度の分布を考慮して車内温度センサ56が
検出した温度と吹込み空気温度との差を補正する
ものである。 以上の制御により、エバポレータ出口温度セン
サ60が故障した場合でも、エバポレータ出口空
気温度が演算により求められ、この演算されたエ
バポレータ出口空気温度に基き車室内温度を設定
温度に保つよう制御することができる。 次に、第2図を参照してこの第1比較例のフロ
ーチヤートについて説明する。 まず、ステツプ100でプログラムが開始する。
次に、ステツプ101でエバポレータ出口温度セン
サ60が故障か否かを判定する。 このステツプ101において故障でないと判定さ
れる場合には、ステツプ107のリセツトに進む。
又、このステツプ101で故障と判定される場合に
はステツプ102に進む。 ステツプ102においてはコンプレツサが作動状
態か否かを判定する。このステツプ102において
コンプレツサが作動状態と判定される場合にはス
テツプ103に進み、エバポレータ出口空気温度Te
を所定値Dに設定する。又、ステツプ102におい
てコンプレツサが作動停止状態と判定されるとき
にはステツプ104に進む。 ステツプ104においては前記空気取入口が外気
取入口12か内気取入口14かを判定する。この
ステツプ104において外気取入口と判定されると
きには、ステツプ105に進み、前出(4)式に基きエ
バポレータ出口空気温度Teを演算する。 又、前出ステツプ104において空気取入口が内
気取入口14であると判定される場合には、ステ
ツプ106に進み、前出(5)式に基きエバポレータ空
気出口温度Teを演算する。 次に、ステツプ107のリセツトに進み、次にス
テツプ100のスタートに戻る。以後ステツプ100〜
107が循環処理される。 次に、第3図及び第4図を参照して、第2比較
例を説明する。 この第2比較例は、前記第1比較例のものに内
気と外気の両方を取入れる内外気併用モードが設
定されたものである。 この第2比較例は、基本的には前出第1比較例
と同様であり、従つて、同一部材には同一符号を
付してその説明を省略する。 第3図中の符号12A,12Bは外気取入口、
14A,14Bは内気取入口である。前記外気取
入口12Aと内気取入口14Aとの間、及び前記
外気取入口12Bと内気取入口14Bとの間それ
ぞれには、切換えダンパー16A,16Bが設け
られている。又、図中の符号15A,15Bは前
記切換えダンパー16A,16Bを作動させるた
めのアクチユエータを示す。 この第2比較例において、外気取入口として作
用する場合には、前記ダンパー16A,16Bは
外気取入口12A,12Bを開き、内気取入口1
4A,14Bを閉じるよう前記アクチユエータ1
5A,15Bによつて切換えられる。又、内気取
入口として作用する場合には、前記ダンパー16
A,16Bは内気取入口14A,14Bを開き、
外気取入口12A,12Bを閉じるよう前記アク
チユエータ15A,15Bによつて切換えられ
る。 又、内気と外気の両方を取り入れる内外気併用
モードとする場合には、前記ダンパー16Aは外
気取入口12Aを開き、内気取入口14Aを閉じ
ると共に、前記ダンパー16Bは外気取入口12
Bを閉じ、内気取入口14Bを開くように前記ア
クチユエータ15A,15Bによつて切換えられ
る。このとき、ダンパー16A,16Bは第3図
中実線の位置とされる。これにより、外気取入口
12Aから外気を、内気取入口14Bから内気を
同時に取入れることができる。 この第2比較例において、エバポレータ出口温
度センサ60が故障した場合、コンプレツサが作
動状態の時には前記第1比較例と同様にエバポレ
ータ出口空気温度を一定値Dに設定する。 又、コンプレツサが停止状態の時であつて、空
気取入口が外気モードか内気モードとされる場合
には、前記第1比較例と同様にエバポレータ出口
空気温度をそれぞれ前出(4),(5)式に基き演算す
る。 又、内外気併用モードの場合であつて、前記エ
バポレータ出口温度センサ60が故障した場合、
吸入空気の外気と内気の比をKi:(1−Ki)とす
れば、エバポレータ出口温度Teは、次式の関係
により演算することができる。 Te=Ki(To+A)+(1−Ki) ×(Tr+B) ……(6) 上記(6)式は変形すると次式の如くなる。 Te=KiTo+(1−Ki)Tr+E ……(7) ここでEは定数であり、Ki・A+(1−Ki)・
Bとされる。 この第2比較例におけるフローチヤートを第4
図に示す。このフローチヤートは、前出第2図で
示される第1比較例のフローチヤートとほぼ同様
であり、内外気併用モードのときのみ、前出(7)式
でエバポレータ出口空気温度Teを求める処理
(第4図中ステツプ207,208)を追加しただけで
あり、詳細な説明は省略する。なお、ステツプ
200〜206は、前記第1比較例のステツプ100〜106
と同一の処理を行う。 以上述べた比較例においては、コンプレツサ作
動あるいは作動停止からの経過時間を測定してい
ないため、エバポレータ出口空気温度の変化を、
まだ正確に検出することができなかつた。
【実施例】
以下、第5図乃至第7図を参照してこの考案の
実施例を説明する。 この実施例は、コンプレツサが作動あるいは作
動停止した場合の経過時間に対するエバポレータ
出口空気温度の変化を演算して、エバポレータ出
口温度センサ60が故障した場合でも正確な空調
制御を行うことができるようにしたものである。 即ち、コンプレツサが作動あるいは作動停止し
た場合、エバポレータ出口空気温度はエバポレー
タ32の熱容量のためステツプ状の変化ではなく
第6図中の実線の如く過渡的に変化する。これ
は、例えば、コンプレツサが作動を停止した場
合、この作動停止直後から温度は上昇し、しばら
くしてから定常状態になるからである。 この実施例は、基本的に前出第1比較例と同様
であり、従つて、同一部材には同一符号を付して
その説明を省略する。 この実施例では、コンプレツサが作動あるいは
作動停止した後のエバポレータ出口空気温度の経
過時間に対する変化を演算するため、コンプレツ
サが作動あるいは作動停止した後の時間を図る必
要がある。そこで、コンプレツサの作動あるいは
停止後の経過時間測定手段を、水晶発振器70、
分周回路72、ANDゲート76、計時カウンタ
74から構成する。即ち、水晶発振器70からの
高周波のパルスを分周回路72で1秒間に1回の
パルスに分周する。次に、分周回路72からのパ
ルスはANDゲート76を介して計時カウンタ7
4に入る。前記ANDゲート76の他方の入力端
子は制御回路50の端子78に接続されている。
これにより、端子78がオン状態のとき、分周回
路72からのパルスが計時カウンタ74によりカ
ウントされる。従つて、コンプレツサが作動状態
から停止状態あるいは停止から作動状態に変わつ
たときに、制御回路50の端子78をオン状態と
することで、コンプレツサが作動あるいは作動停
止されてからの経過時間を測定することができ
る。 この実施例において、エバポレータ出口温度セ
ンサ60が故障した場合、エバポレータ出口空気
温度Teは以下に示す4つの場合に分けて演算さ
れる。 (1) コンプレツサが作動状態のときで空気取入口
が内気モードの場合 Te=Do・Tr−(Do−1) ・Tr・e-Mt ……(8) ここで、Trは車室内温度、tはコンプレツサ
が作動してからの経過時間、Doは定数で一般に
0.1〜0.2の値、Mは定数をそれぞれ示す。 (2) コンプレツサが作動状態のときで空気取入口
が外気モードの場合 Te=Do・To−(Do−1) ・To・e-Mt ……(9) ここで、Toは外気温度を示す。 (3) コンプレツサが停止状態のときで空気取入口
が内気モードの場合 Te=Tr−(Tr−Kr)・e-Mt ……(10) ここでKtは定数を示す。 (4) コンプレツサが停止状態のときで外気モード
の場合 Te=To−(To−Kt)・e-Mt ……(11) なお、外気温度、車室内温度について温度分布
を考慮して補正する場合には、前出(8)〜(11)式
の外気温度To、車室内温度Trの代わりに補正外
気温度To′=(To+A)、補正車室内温度Tr′=
(Tr+B)を代入すればよい。 この実施例のフローチヤートを第7図に示す。 まず、電源が投入されると、その直後に前記計
時カウンタ74と制御回路50のメモリの中のコ
ンプレツサフラグCがリセツトされる。いわゆる
パワーオン・リセツトである。 次に、ステツプ301でエバポレータ出口温度セ
ンサ60が故障か否かを判定する。このステツプ
301において故障でないと判定される場合にはス
テツプ323のリセツトに進む。又、ステツプ301に
おいてエバポレータ出口温度センサ60が故障と
判定される場合には、ステツプ302に進む。 ステツプ302においては、コンプレツサが作動
状態か否かを判定する。この判定は、コンプレツ
サを作動する出力信号が出ているか否かにより行
う。 このステツプ302においてコンプレツサが作動
状態の場合には、ステツプ303に進む。 ステツプ303においてはコンプレツサフラグC
が0か否かを判定する。このコンプレツサフラグ
Cは、コンプレツサが作動状態の時のルーチンの
最後のステツプであるステツプ307で1にセツト
され、コンプレツサが停止状態であるルーチンの
最後のステツプであるステツプ317で0にリセツ
トされる。 従つて、ステツプ323のリセツトでステツプ300
のスタートに戻り、再びステツプ300にてコンプ
レツサが作動状態か否かを判定し、ここでコンプ
レツサフラグCの値を判定するれば、この時のC
は前回の状態が記憶されている。 即ち、ステツプ302においてコンプレツサが作
動状態の場合にはステツプ303に進み、コンプレ
ツサフラグCの値を判定する。このステツプ303
において、フラグCが0時は、前回コンプレツサ
が停止状態で今回コンプレツサが作動状態になつ
ていることから、コンプレツサが作動した直後で
あると判定される。 これに対して、ステツプ303において、コンプ
レツサフラグCが1の時は、前回においてコンプ
レツサが作動状態で、今回もコンプレツサが作動
状態であることから、継続してコンプレツサが作
動していると判定される。 又、前出ステツプ302において、コンプレツサ
が停止状態の場合にはステツプ312に進み、コン
プレツサフラグCの値を判定する。このステツプ
312において、フラグCが0の時は前回もコンプ
レツサが停止状態であり、今回もコンプレツサが
停止状態であるので、継続してコンプレツサが停
止状態であると判定される。 これに対して、ステツプ312において、コンプ
レツサフラグCが1の時は、前回におけるコンプ
レツサが作動状態で今回各ステツプ302において、
コンプレツサが停止状態であるから、コンプレツ
サが作動停止した直後であると判定される。 このように、コンプレツサフラグCは、ステツ
プ302の次にステツプであるステツプ303、ステツ
プ312において、コンプレツサが停止状態から作
動状態、あるいは作動状態から停止状態に変つた
直後かどうかを判定するのに用いられる。 前出ステツプ303において、コンプレツサフラ
グCが0と判定される場合には、前述したように
コンプレツサが停止状態から作動状態となつた直
後であるのでステツプ308に進む。ステツプ308に
おいては、計時カウンタ74に0をセツトし、ス
テツプ309においては、計時カウンタ74をスタ
ートさせて経過時間の測定を開始する。 次に、ステツプ310において現在の時間として
tに0を代入する。 前出ステツプ303においてコンプレツサフラグ
Cが0でないと判定される場合には、即ちフラグ
が1であり、前回もコンプレツサが作動状態であ
り継続してコンプレツサが作動状態となつている
と判定される時には、ステツプ304に進む。ステ
ツプ304においては、計時カウンタ74の値を読
取る。これにより、コンプレツサが作動してから
の時間tを求めることができる。 次に、ステツプ305において、空気取入口が外
気モードか否かを判定する。このステツプ305に
おいて外気モードであると判定される場合には、
ステツプ311に進み、前出(9)式に基づきエバポレ
ータ出口空気温度Teを演算する。 又、ステツプ305において、空気取入口が外気
モードでないと判定される場合、即ち内気モード
であると判定される場合には、ステツプ306に進
み、前出(8)式に基づきエバポレータ出口空気温度
Teを演算する。 次に、ステツプ307に進み、コンプレツサが作
動状態であることを示すためのコンプレツサフラ
グCを1にセツトする。 又、前出ステツプ302において、コンプレツサ
が作動状態でないと判定される場合、即ちコンプ
レツサが停止状態と判定される場合には、ステツ
プ312に進む。 ステツプ312においてコンプレツサフラグCが
1か否かを判定する。このステツプ312において
コンプレツサフラグCが1と判定される場合に
は、前回コンプレツサが作動状態で、ステツプ
302の判定で今回コンプレツサが停止状態である
ので、コンプレツサが作動停止した直後であると
判定され、この場合にはステツプ320に進む。 ステツプ320においては、計時カウンタ74に
0をセツトし、ステツプ321において計時カウン
タ74をスタートさせ、経過時間の測定を開始す
る。次に、ステツプ322で現在の時間としてtに
0を代入する。 又、前出ステツプ312においてコンプレツサフ
ラグCが1でない場合、即ちフラグCが0と判定
される場合には、ステツプ313に進み、計時カウ
ンタ74がスタートしているか否かを判定する。 このステツプ313において計時カウンタ74が
スタートしていないと判定される場合には、電源
が投入されてから継続してコンプレツサが停止さ
れたままの状態であることを示す。 即ち、電源が投入された直後、パワーオンリセ
ツトでコンプレツサフラグCは0にリセツトされ
る。しかも、コンプレツサは作動停止したままな
ので、ステツプ312に進み、フラグCは0である
ので、ステツプ313に進む。このステツプ313にお
いては、計時カウンタ74がスタートしていない
状態となる場合及び2回目以降もそのままコンプ
レツサが停止状態のままで計時カウンタ74がス
タートしていない場合となつている。この場合、
コンプレツサが始めから停止状態のままであるの
で、エバポレータ出口空気温度Teは外気モード
ならば外気温度に近い値、内気モードであれば車
室内温度に近い値であるので、ステツプ316の前
出(10)式、及びステツプ319における前出(11)式
において、e-Mtが0に近くなればよい。即ち、t
=∞になればよい。そこで、ステツプ313におい
て、計時カウンタ74がスタートしていない時に
は、tに非常に大きな値Gを入れて前記e-Mtが0
に近くなるようにする。 前出ステツプ313において計時カウンタ74が
スタートしている場合、ステツプ312においてコ
ンプレツサフラグGが0であるので、前回から引
続きコンプレツサは停止状態であるか、既に計時
カウンタ74がスタートしているのでそれ以前の
どこかでコンプレツサが作動状態から停止状態に
変つた場合である。この場合にはステツプ314に
進み、コンプレツサが作動状態から停止状態にな
つてからの経過時間tを計時カウンタ74から読
取る。 計時カウンタ4がスタートしているか否かは端
子78がオンか否かで判定される。 次に、ステツプ315に進み、空気取入口が外気
モードか否かを判定する。このステツプ315にお
いて外気モードと判定される場合には、ステツプ
319に進み、前出(11)式に基づいてエバポレー
タ出口空気温度Teを演算する。 又、前出ステツプ315において空気取入口が外
気モードでないと判定される場合には、即ち内気
モードであると判定される場合には、ステツプ
316に進む。ステツプ316においては、前出(10)式に
基づきエバポレータ出口空気温度Teを演算する。 次に、ステツプ317に進み、コンプレツサが停
止状態であることを示すために、コンプレツサフ
ラグCを0に設定する。この後、ステツプ323の
リセツトに進む。以下ステツプ300のスタートか
らステツプ323のリセツトまで繰返し実行され、
循環処理される。 従つて、この実施例によれば、コンプレツサが
作動あるいは作動停止した場合の経過時間に対す
るエバポレータ出口空気温度の変化を演算して、
エバポレータ出口温度センサ60が故障した場合
でも正確な空調制御を行うことができる。
【考案の効果】
以上説明した通り、この考案によれば、エバポ
レータ出口温度センサが故障した場合であつて
も、コンプレツサが作動状態あるいは停止状態に
拘わらず、車室内温度を設定温度に保つことがで
きる。しかも、コンプレツサを強制的に常時作動
させて、車室内温度を設定温度に保つことがなく
なるため、エネルギーの無駄を解消して、燃料消
費量を低減させることができる。更に、コンプレ
ツサの作動状態が変化した時に、吹出温度が一時
的に大きく変化することがなく、乗員の快適性を
損なうことがない等の優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、車両用空調装置の第1比較例を示す
一部ブロツク線図を含む断面図、第2図は、同比
較例における制御を示す流れ図、第3図は、第2
比較例を示す一部ブロツク線図を含む断面図、第
4図は、同比較例における制御を示す流れ図、第
5図は、この考案の実施例を示す一部ブロツク線
図を含む断面図、第6図は、コンプレツサ作動・
停止切替時の温度変化を示す線図、第7図は、同
実施例における制御を示す流れ図である。 10……通風ダクト、12,12A,12B…
…外気取入口、14,14A,14B……内気取
入口、32……エバポレータ、34……温度調節
機構、50……制御回路、54……外気温度セン
サ、56……車室内温度センサ、58……日射セ
ンサ、60……エバポレータ出口センサ、74…
…計時カウンタ。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 外気温を検出する外気温度センサと、 車室内温度を検出する車室内温度センサと、 エバポレータ出口空気温度を検出するエバポレ
    ータ出口温度センサとを有し、 これらセンサの検出値に基き、車室内を設定温
    度に自動調節する車両用空調装置において、 前記エバポレータ出口温度センサの故障を判定
    するセンサ故障判定手段と、 計時手段と、 前記センサ故障判定手段の故障判定時で且つコ
    ンプレツサの作動状態変化時に、空気取入源側の
    温度センサ検出値とコンプレツサ作動状態変化か
    らの経過時間とに基き、エバポレータ出口空気温
    度を演算するエバポレータ出口空気温度演算手段
    と、 を備えることを特徴とする車両用空調装置。
JP1986160251U 1986-10-20 1986-10-20 Expired - Lifetime JPH0542883Y2 (ja)

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57147906A (en) * 1981-03-06 1982-09-13 Diesel Kiki Co Ltd Car air conditioner

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS57147906A (en) * 1981-03-06 1982-09-13 Diesel Kiki Co Ltd Car air conditioner

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JPS6364508U (ja) 1988-04-28

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