JPH0542799A - メツシユ調織物の絵付け方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】ステッカー等に用いられるメッシュ調織物の絵
付け方法で、特にはガラス繊維等の組織の粗いメッシュ
調織物に絵付けをする昇華転写方法である。 【構成】メッシュ調織物の裏面に接着剤を塗布した後、
プラスチックフィルムを貼合わせ、この裏面にプラスチ
ックフィルムを有するメッシュ調織物に昇華性インキで
印刷した絵柄を有する転写紙を重ね合わせて乾熱転写を
行い、次いで前記プラスチックフィルムを剥がすことを
特徴とするメッシュ調織物の昇華転写方法。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ステッカー等に用いら
れるメッシュ調織物の絵付け方法で、特にはガラス繊維
等の組織の粗いメッシュ調織物に絵柄する方法に関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のガラス繊維等のメッシュ調織物の
絵付け方法としては、印捺後、蒸し工程やソーピング工
程を有する一般捺染方法があり、このような一般捺染方
法ではガラス繊維からなるメッシュ調織物のでは、印捺
後、蒸し工程やソーピング工程で折り曲げに弱く、簡単
に折れてしまい、絵付け方法としては、顔料による直接
プリントしか無かった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記直接によるプリン
ト方法では、ガラス繊維からなるメッシュ調織物ので
は、目が粗い為、絵付けの際にズレを生じるという問題
点があった。また他の絵付け方法としては、昇華転写に
よる方法があり、昇華転写においても、ロールによる連
続転写方法と枚葉によるプレス転写方法があり一部使用
されている。

【０００４】上記いずれの昇華転写方法においても、転
写する際に絵柄が織物の裏側に迄染まるので、通常目の
粗い織物に転写するときには、バックペーパーを用いな
ければならず、また織物がずれて転写したときに絵柄が
ズレるという問題点があった。

【０００５】

【課題を解決する手段】本発明は上記点に鑑み欠点を除
去したものであって、メッシュ調織物の裏側に接着剤を
介してプラスチックフィルムからなる基材シートを貼合
せ、この裏面に基材シートを有するメッシュ調織物に昇
華インキで印刷された絵柄を有する転写紙を重ね合わせ
乾熱転写を行い、ついで前記織物から前記基材シートを
剥すことを特徴とするメッシュ調織物の昇華転写方法で
ある。

【０００６】

【作用】上記の如くして、プラスチックフィルムが剥が
された織物をステッカーとして透明ガラスに貼りつけた
ところ、透明ガラスのどちらからみても鮮明て擦れりな
い所望の絵柄が見ることができた。

【０００７】

【実施例】以下、本発明を実施例により、詳細に説明す
る。図１から図４は本発明の絵付け方法を示す工程説明
図であって、この実施例ではポリエステルフィルムなど
からなる基材に貼り合わせてある絵付ステッカーの例を
用いている。

【０００８】図１は本発明の絵付け対象となるメッシュ
調織物１を示すもので、このメッシュ調織物１として
は、防炎性、強度適性からガラス繊維が好ましい。特に
はアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂等の
複合物からなるガラス繊維を使用する。

【０００９】またメッシュ状織物１は予めディピング方
法等によりその表面はアクリル樹脂で被覆され、このア
クリル樹脂等からなる保護層で被覆された織物１に図２
に示すようにポリエステルフィルム等から成る基材シー
ト２に接着剤３を用いて貼り合わせるという前処理工程
を行っておく。この基材シートとしては、一般的にはプ
ラスチックフィルムが好ましく、特には前記の如く、強
度等の点からポリエステルの延伸、未延伸のフィルムを
使用する。

【００１０】ここで、貼着加工としては、前記の保護層
で被覆されたメッシュ調織物１の裏面にロールコーター
等でアクリル系接着剤３を塗布しつつ、前記基材シート
２を貼り合わせ巻き取る。この基材シート２としては、
前述の如くポリエステルフィルムなどが好ましく、この
実施例では厚さ１２μのポリエステルフィルムを使用し
た。

【００１１】次いで、図３に示す如く、予め転写基材４
に昇華インキ５で花柄を印刷された転写紙６を前記基材
シート２付織物１に重合わせて、連続式ロール転写機
で、２００°Ｃ、４５秒の条件で乾熱転写し、前記転写
基材４を剥離し、前記メッシュ調織物１の表裏に絵柄が
転写されたものをロールに巻取り、図４に示す如き絵付
ステッカー素材７を得る。

【００１２】尚、本発明における昇華性色素としては、
通常のものが使用でき、常圧下３６０°Ｃ以下にて昇華
可能なものが好ましく、アゾ系、キノン系、ペリノン系
等の如き有機顔料、アゾ系、キノン系、クマリン系など
の分散染料等が使用できる。

【００１３】この転写された素材７を断裁してシート状
にし、裏面に貼られた基材シート２を剥がし、透明ガラ
ス窓に貼付けたところ（図示せず）、窓のどちらから見
ても、花柄模様がみられた。

【００１４】

【発明の効果】本発明は上記の如き構成であって、予め
耐熱性アクリル系接着剤等の接着剤で粘着コートを施し
たガラス繊維等のメッシュ状織物の裏面にポリエステル
フィルム等からなる基材シートを貼り付けた状態で、昇
華転写法によるうつけ加工ができるので、基材シートを
剥がせば簡単にステッカーとして使用できるという利点
がある。

【００１５】また、裏面にポリエステルフィルム等の基
材シートを貼りつけている為に、転写するときに。絵柄
がメッシュ状の織物の裏側迄染めることができ、さらに
は通常昇華転写する場合には、メッシュ状の織物の組織
が粗いと、汚れ防止のバックペーパーを必要とするが、
本発明においては、基材シートを設けているためその必
要がないという利点がある。

【００１６】さらに加えて、一般にメッシュ状の織物の
組織が粗いと組織自体が擦れを生じ、絵付け加工時に絵
柄の歪みを生じ易いが、本発明の転写方法によれば、織
物の裏面を基材シートで固定しているので、このような
絵付け加工時の絵柄の歪みを生じることはない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例に係るメッシュ調織物を示す説
明図である。

【図２】本発明の実施例における貼着工程を示す説明図
である。

【図３】本発明の実施例における転写工程を示す説明図
である。

【図４】本発明の実施例における絵付けされたメッシュ
調織物を示す説明図である。

【符号の説明】

１…織物 ２…基材シート ３…接着剤 ４…転写基材 ５…昇華インキ ６…転写紙 ７…素材

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】メッシュ調織物の裏側に接着剤を介してプ
   ラスチックフィルムからなる基材シートを貼合せ、この
   裏面に基材シートを有するメッシュ調織物に昇華インキ
   で印刷された絵柄を有する転写紙を重ね合わせ乾熱転写
   を行い、ついで前記織物から前記基材シートを剥すこと
   を特徴とするメッシュ調織物の絵付け方法。