JPH0542744Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は机、テーブル等の天板の縁構造に関す
る。

（従来の技術） 従来、この種の縁構造は、天板の側端面に側方
に向けて開口した取付け溝を設け、この取付け溝
に断面Ｔ字状の縁材の突片を側方より嵌め込むも
のであつた。

（考案が解決しようとする課題） 従来例によると、縁材を突片のみで支持する構
造であるため、その支持力が弱く、長期間の使用
によつて、突片の取付け部分が緩んだりして、縁
材と天板の側端面との間に隙間が生じたり、突片
が折れたり、縁材が外れやすい問題があつた。

本考案の目的は、縁材を天板に長期的に安定し
て支持できるようにすると共に縁材の取付けをし
やすくすることである。本考案の他の目的は、使
用時の安全性を図ることである。

（課題を解決するための手段） 本考案の縁構造は、天板１の縁部に段差を設け
て形成した棚部１１と、この棚部上に取り付けた
縁材２と、この縁材を上記棚部に固定するねじ３
とからなる。上記棚部は、先端部上に突条部１１
ａを形成し、この突条部の天板側の側面に下がり
傾斜面１１ｂを形成し、この傾斜面から突条部と
は反対側に凹部１１ｄを形成している。上記棚部
内には上記先端部から凹部に及ぶ空洞部１１ｅを
形成し、上記凹部下方の棚部下面に空洞部に通じ
るねじ操作穴１１ｆを開けてある。上記縁材は、
全体の断面形状がＬ形に形成されているものであ
る。すなわち、縁材は、先端部が下方に向けて屈
曲し、その先端部の下面に係合溝２１ａを形成
し、この係合溝の天板側側面が下がり傾斜面２１
ｂとなり、この傾斜面から天板側に向けて平坦面
が連続している。縁材２は、鋼板からなる芯材２
２で補強されている。この芯材は縁材の係合溝底
部、傾斜面及び平坦面の少なくともねじ取付け位
置まで被覆している。上記縁材は上記傾斜面から
先端部と反対側端部までが上記棚部の凹部に嵌合
されている。ねじ３は上記棚部の凹部底部と上記
縁材の平坦面との間を結合している。

（作用） 縁材２は天板１の棚部１１に凹部に嵌合して棚
部上に安定して保持される。縁材は、取付け時
に、、傾斜面１１ｂ，２１ｂに案内されて天板１
側に自動的に引き寄せられる。ねじ３は空洞部１
１ｅ内に位置する。

（実施例） 以下本考案の実施例を説明する。

第１図において、本考案は天板１の縁部に設け
た棚部１１と、この棚部上に取り付けた縁材２
と、この縁材を上記棚部に固定するねじ３とから
なるものである。

天板１の縁部に段差を設けれ棚部１１が形成さ
れている。棚部１１の先端部（左端部）上に突条
部１１ａを形成し、突条部の一側面（右側面）を
右下がりの傾斜面１１ｂとしてある。棚部１１
は、傾斜面１１ｂから突条部とは反対側に向けて
底部が平坦の凹部１１ｄを形成してあり、この凹
部はその底部に設けてある鋼板からなる芯材１２
によつて補強されている。棚部１１内にはその先
端部から凹部１１ｄに及ぶ空洞部１１ｅを形成
し、凹部１１ｄの下方の棚部下面に空洞部に通じ
るねじ操作穴１１ｆを開けてある。

縁材２は棚部１１上に載置されている。縁材２
は、第２図に示すように断面Ｌ字状に形成され、
先端部側の下面に係合溝２１ａを形成し、この係
合溝の一側面（右側面）は右下がりの傾斜面２１
ｂとなり、この傾斜面に連続して平坦面２１Ｃが
右端部まで形成されている。縁材２は鋼板からな
る芯材２２で補強されている。芯材２２にはねじ
挿通穴２２ａを開けてある。芯材２２は、縁材の
係合溝２１ａ底部、傾斜面２１ｂ及び平坦面２１
の少なくとねじ取付け位置まで被覆している。縁
材２の傾斜面２１ｂから先端部２１ｂから先端部
と反対側端部までが上記棚部の凹部１１ｄに嵌合
している。縁材の芯材２２は棚部１１の突条部１
１ａ上面、傾斜面１１ｂ及び凹部１１ｄ底面に当
該されている。

縁材２の取付け状態を説明すると、縁材の先端
垂直部で棚部１１の先端部を覆い、係合溝２１ａ
内に棚部の突条部１１ａが嵌合されている。

ねじ３による縁材２の取付けに際し、ねじ操作
穴１１ｆを通じて、ねじを締付けることにより、
縁材２の傾斜面２１ｂが棚部１１の傾斜面１１ｂ
に案内されて摺動するため、縁材は第１図右方に
スライドして、棚部の垂直面１１ｃに引き寄せら
れ、やがてその端面はこの垂直面に密着する。こ
のように傾斜面を設けておけば、縁材２は天板１
の縁部に隙間なく納まり、縁材も傾斜面２１ｂに
自動的に案内されるから取付けが容易となる。

（考案の効果） 本考案によれば、縁材はその全体が棚部上に支
持されるから、長期に亘り安定した支持状態を維
持でき、棚部と縁材とに傾斜面を設け、棚部の凹
部に縁材が嵌合状態に取付けられているので、縁
材が外れにくく、天板との間に隙間が生じにく
く、さらに縁材の取付け時に位置決めができるの
で取付けしやすい。そしてねじの締付けに際して
傾斜面が縁材を天板側に自動的に案内するからよ
り一層取付けが容易となる。また縁材は芯材で補
強すると共にこの芯材が傾斜面を被覆しているの
で、縁材が発泡ウレタンのように軟質部材が用い
られていても所定の強度が得られ、そして傾斜面
での摩擦抵抗を少なくできるから縁材の傾斜面で
の摺動が円滑に行え、取付け時に支障が生じにく
く、したがつて縁材の材料の選択の幅を拡げるこ
とができる。さらに棚部に空洞部を設けて、天板
の軽量化を図ると共に、ねじを空洞部内に隠すこ
とができるので、膝がねじに触れて怪我をする等
の危険を回避できて、使用時の安全性を確保でき
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は断面図、第２図は縁材の断面図であ
る。 １……天板、１１……棚部、１１ａ……突条
部、１１ｂ……傾斜面、１１ｄ……凹部、１１ｅ
……空洞部、１１ｆ……ねじ操作穴、２……縁
部、２１ａ……係合溝、２１ｂ……傾斜面、２２
……芯材、３……ねじ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 天板１の縁部に段差を設けて形成した棚部１１
   と、この棚部上に取り付けた縁材２と、この縁材
   を上記棚部に固定するねじ３とからなり、 上記棚部は、先端部上に突条部１１ａを形成
   し、この突条部の天板側の側面に下がり傾斜面１
   １ｂを形成し、この傾斜面から突条部とは反対側
   に凹部１１ｄを形成し、上記棚部内には上記先端
   部から凹部に及ぶ空洞部１１ｅを形成し、上記凹
   部下方の棚部下面に空洞部に通じるねじ操作穴１
   １ｆを開けてあり、 上記縁材は、先端部が下方に向けて屈曲し、そ
   の先端部の下面に係合溝２１ａを形成し、この係
   合溝の天板側側面が下がり傾斜面２１ｂとなり、
   この傾斜面から天板側に向けて平坦面が連続して
   縁材全体の断面形状がＬ形に形成されており、鋼
   板からなる芯材２２で補強されており、 上記芯材は縁材の係合溝底部、傾斜面及び平坦
   面の少なくともねじ取付け位置まで被覆してお
   り、 上記縁材は上記傾斜面から先端部と反対側端部
   までが上記棚部の凹部に嵌合されており、 上記ねじは上記棚部の凹部底部と上記縁材の平
   坦面との間を結合している ことを特徴する天板の縁構造。