JPH0542649A - 目抜け素材の押出しラミネート方法 - Google Patents

目抜け素材の押出しラミネート方法

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JPH0542649A
JPH0542649A JP3200280A JP20028091A JPH0542649A JP H0542649 A JPH0542649 A JP H0542649A JP 3200280 A JP3200280 A JP 3200280A JP 20028091 A JP20028091 A JP 20028091A JP H0542649 A JPH0542649 A JP H0542649A
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sheet
roll
molten resin
sheet material
polyester film
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Yuki Nakajima
由起 中島
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 不織布のニップロール側にポリエステルフィ
ルム等の基材シートを設けることにより、ニップロール
側に毛羽ができないようにする。 【構成】 不織布繰り出しロール3 から不織布シート4
を送出し、ポリエステルフィルム繰り出しロール1 から
ポリエステルフィルム2 を送出し、上記不織布シート4
とポリエステルフィルム2 を接合することにより基礎シ
ート材5 を形成し、この基礎シート材5 をニップロール
6 と冷却ロール7 間に供給するとともに、押出しTダイ
ス8 から不織布4 側に溶融樹脂9 を押出しラミネートす
ることによりラミネートシート材12を形成し、このラミ
ネートシート材12からポリエステルフィルム2 を剥離し
て製品シート材14を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、導電性包材等の押出し
ラミネート方法に関し、更に詳しくは、目抜け素材に押
出しラミネートする方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、目抜け素材(溶融樹脂が透過
可能な素材、例えば不織布等)にポリエチレン(PE)溶融
樹脂をラミネートすることにより製品となるシート材を
得ようとする技術がある。そこで、以下の説明では、目
抜け素材の押出しラミネート方法の一例として導電性包
材の製品を例にし、帯電防止フィルムを貼合した例を説
明する。
【0003】以下に、この種製品の押出しラミネート方
法を、図4に示す従来の押出しラミネート方法の製造工
程の概略を示す工程図とともに説明する。
【0004】図示するように、目抜け素材と帯電防止フ
ィルムにポリエチレンの溶融樹脂をラミネートする場
合、ロール状に巻かれた目抜け素材繰り出しロール21か
ら繰り出されたシート状の目抜け素材22と、ロール状に
巻かれた帯電防止フィルム繰り出しロール23から繰り出
されたシート状の帯電防止フィルム24を、ニップロール
25と冷却ロール26間に供給するとともに、押出しTダイ
ス27によりポリエチレン溶融樹脂28を上記目抜け素材22
と帯電防止フィルム24の間に押出しラミネートする方法
が用いられている。そして、ポリエチレン溶融樹脂28を
ラミネートしたラミネートシート材29をヒーターロール
30により加熱圧着することにより透明性を上げて製品シ
ート材31を得て、巻き取りロール32に巻き取っていた。
図中、33は所定箇所に複数設けられた案内ロールであ
る。
【0005】なお、目抜け素材22に帯電防止フィルム24
以外をラミネートする場合も、同様の方法によりポリエ
チレン溶融樹脂をラミネートしていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、押出しラミ
ネート方法等では、そのシート状の目抜け素材に巻き取
りロール、あるいは案内ロールにより常に張力を与えて
繰り出しロールから巻き取りロールまで移送するもので
ある。従って、上記方法では、目抜け素材には常に張力
が作用しているので、この張力による歪みが生じてしま
い折れしわが入り込むことが多かった。
【0007】また、目抜け素材は、その性状が目抜けす
るものであるので図5に示す図4のD−Dでの断面図の
ように、溶融樹脂28がラミネート加工時にニップロール
側まで透過してしまい、目抜け素材22から浸出するとと
もに、浸出した溶融樹脂28により目抜け素材22に毛羽34
が立った状態になってしまう。このように、目抜け素材
22から溶融樹脂28が浸出すると、この浸出した溶融樹脂
28がニップロール25に付着して回転しようとするので、
移送速度を上げるとニップロール25から分離するときに
表面に偏肉等の問題を生じてしまい、更に移送速度を上
げるとニップロール25に付着した状態でニップロール25
へ巻き込んでしまう問題を生じることがある。また、ニ
ップロール側に毛羽34を生起すると、シート材の移送時
に案内ロール等との接触不良等の問題を生じることがあ
り、これらのことにより、装置全体のスピードアップが
不可能となっていた。
【0008】なお、上記ニップロール25への溶融樹脂28
の付着防止を目的として、ニップロール25をシリコンロ
ールあるいはテフロンロール等の表面加工を施した高価
なロールを使用しても、上記問題を解決するには到らな
かった。
【0009】更に、目抜け素材で熱収縮する素材は、ヒ
ーターロールにより加熱圧着すると熱収縮してしまうの
で加熱圧着加工ができなかった。従って、透明性を上げ
るためにヒーターロールにより再加熱するような2次加
工は困難であった。
【0010】そこで、本発明の目的は、目抜け素材をラ
ミネートする場合、目抜け素材のニップロール側に耐熱
フィルム等の基材シートを設けることにより溶融樹脂の
浸出を防止し、ニップロール側に毛羽を生起しないよう
にした目抜け素材の押出しラミネート方法を提供するこ
とである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明における目抜け素材の押出しラミネート方法
は、目抜け素材に溶融樹脂をラミネートする方法であっ
て、目抜け素材繰り出しロールから目抜け素材シートを
送出し、基材シート繰り出しロールから基材シートを送
出し、上記目抜け素材シートと基材シートを接合するこ
とにより基礎シート材を形成し、該基礎シート材をニッ
プロールと冷却ロール間に供給するとともに、押出しT
ダイスから目抜け素材側に溶融樹脂を押出しラミネート
することによりラミネートシート材を形成し、該ラミネ
ートシート材から基材シートを剥離して製品シート材を
得ることを特徴とするものである。
【0012】
【作用】上記構成によって、目抜け素材繰り出しロール
から送出した目抜け素材シートと、基材シート繰り出し
ロールから送出した基材シートを接合することにより形
成した基礎シート材を、ニップロールと冷却ロール間に
供給するとともに、押出しTダイスから目抜け素材側に
溶融樹脂を押出しラミネートして溶着することによりラ
ミネートシート材を形成することができ、該ラミネート
シート材から基材シートを剥離することにより製品シー
ト材を得ることができる。このように目抜け素材のニッ
プロール側に基材シートを設けることにより、押出しラ
ミネート時に溶融樹脂が目抜け素材のニップロール側へ
浸出しないので毛羽の生起を防止できる。このことによ
り、ニップロールにシリコンあるいはテフロン等の樹脂
との離型処理を施したロールを使用する必要がなくな
る。また、基材シートに耐熱フィルムを用いることによ
り、加熱時の熱収縮も防止することができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。なお、以下の実施例では一例として帯電防止フィ
ルムを貼合した例を示しているが、ポリエチレン(PE)フ
ィルム等を貼合する場合でも同様である。また、目抜け
素材としては不織布を用い、基材シートとしては耐熱フ
ィルムのポリエステル(PET) フィルムを用いた例を説明
する。
【0014】図1は本発明の押出しラミネート方法の製
造工程の概略を示す工程図で、図2は図1の工程中の各
シート材断面図であり、(a) がA−Aでの断面図,(b)
がB−Bでの断面図,(c) がC−Cでの断面図である。
【0015】図1に示すように、製造工程としては、ポ
リエステルフィルム繰り出しロール1 からポリエステル
フィルム2 を繰り出し、不織布繰り出しロール3 から不
織布4 を繰り出し、これらを接合することにより2層の
基礎シート材5 を形成する。
【0016】この状態の基礎シート材5 は、図2(a) に
示す断面形状であり、上部に不織布4,下部にポリエステ
ルフィルム2 が位置した断面となる。
【0017】そして、この基礎シート材5 をニップロー
ル6 と冷却ロール7 間に供給するとともに、ニップロー
ル6 と冷却ロール7の上方に設けた押出しTダイス8 か
ら不織布4 側にポリエチレン(PE)溶融樹脂9 を押出しラ
ミネートする。この時、ポリエチレン溶融樹脂9 は不織
布4 の繊維内に浸透して行く。
【0018】また、この実施例では不織布4 の上部に帯
電防止フィルム11を貼合する構成であり、帯電防止フィ
ルム繰り出しロール10から繰り出された帯電防止フィル
ム11は、ニップロール6 と冷却ロール7 間に供給されて
不織布4 の上部に貼合される。このように貼合すること
により3層のラミネートシート材12を形成する。このラ
ミネートシート材12は、図2(b) に示す断面形状であ
り、上部に帯電防止フィルム11,中央にポリエチレン溶
融樹脂9 が内部に浸透した不織布4,下部にポリエステル
フィルム2 が位置した断面となる。
【0019】そして、このラミネートシート材12をヒー
ターロール13により加熱圧着することにより透明性を上
げた後、基材シートとして設けたポリエステルフィルム
2 を剥離することにより製品シート材14を得て、製品シ
ート材14を製品巻き取りロール15により巻き取り、ポリ
エステルフィルム2 をポリエステルフィルム巻き取りロ
ール16により巻き取っている。なお、17は所定箇所に複
数設けられた案内ロールである。また、ポリエステルフ
ィルム巻き取りロール16に巻き取ったポリエステルフィ
ルム2(基材シート)は、複数回使用可能である。
【0020】この製品シート材14は、図2(c) に示す断
面形状であり、上部に帯電防止フィルム11,下部にポリ
エチレン溶融樹脂9 が内部に浸透した不織布4 が位置し
た断面となり、不織布4 のニップロール側には毛羽が無
い平坦なシート材となる。また、ポリエステルフィルム
2 を剥がした後の面には光沢があり、製品シート材14と
しての製品価値が向上する。
【0021】このように、不織布4 のニップロール側に
基材シートとなる耐熱フィルムのポリエステルフィルム
2 を設けることにより、押出しラミネート時及びヒータ
ーロール13による加熱時に、不織布4 のニップロール側
に生起する毛羽を防止するとともにヒーターロール13に
よる熱収縮を抑えることができる。
【0022】なお、上記実施例では、ラミネートする溶
融樹脂をポリエチレン溶融樹脂にて構成しているが、帯
電防止ポリエチレン溶融樹脂等を用いてもよい。
【0023】ところで、上記実施例では帯電防止フィル
ム10を貼合した例を説明したが、帯電防止フィルム11を
設けない場合には図3のシート断面図のようになる。す
なわち、ニップロール6 と冷却ロール7 間を通過した後
のラミネートシート材18は図3(a) に示す断面形状であ
り、上部にポリエチレン溶融樹脂9 が内部に浸透した不
織布4,下部にポリエステルフィルム2 が位置した断面と
なり、また、ポリエステルフィルム2 を剥離した後の製
品シート材19は図3(b) に示す断面形状であり、ポリエ
チレン溶融樹脂9 が内部に浸透した不織布4 のみの断面
となる。この場合、ラミネートする溶融樹脂は帯電防止
ポリエチレン溶融樹脂を使用した方が良い。
【0024】なお、上述した実施例では、基材シートに
ポリエステルフィルム2 を使用しているので、ポリエチ
レン溶融樹脂9 との非接着性が良好であり、また、耐熱
フィルム(150°C 以下では収縮しない性状のもの) とし
てポリエステル(PET) フィルムを使用しているが、外に
ポリエーテルイミド(PEI),フッ素樹脂, ポリスチレン(P
S), ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT) 等のフィル
ムであってもよい。
【0025】
【発明の効果】本発明は上述したように、目抜け素材に
基材シートを接合しているので、目抜け素材に張力が作
用しても歪みを生じることがないので、折れしわが入り
込むことがなくなる。
【0026】また、目抜け素材のニップロール側に基材
シートを設けているので、押出しラミネート時に目抜け
素材のニップロール側に溶融樹脂が浸出することがなく
なり、ニップロールへの溶融樹脂の付着を防止するとと
もに目抜け素材のニップロール側には毛羽を生起するこ
とがない。このことにより、装置のスピードアップも可
能であり、また、基材シートを剥離した後の製品シート
材表面は光沢がある平坦な面となり、製品価値が向上す
る。
【0027】更に、基材シートとして耐熱フィルムを用
いることにより、加熱時の熱収縮も抑えることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の押出しラミネート方法の製造工程の概
略を示す工程図である。
【図2】図1の工程中のシート断面図であり、(a) がA
−Aでの断面図,(b) がB−Bでの断面図,(c) がC−
Cでの断面図である。
【図3】図2の他の実施例を示すシート断面図であり、
(a) がB−Bでの断面図,(b)がC−Cでの断面図であ
る。
【図4】従来の押出しラミネート方法の製造工程の概略
を示す工程図である。
【図5】図4の工程中のD−Dでのシート断面図であ
る。
【符号の説明】
1 …ポリエステルフィルム繰り出しロール(基材シート
繰り出しロール) 2 …ポリエステルフィルム(基材シート) 3 …不織布繰り出しロール(目抜け素材繰り出しロー
ル) 4 …不織布(目抜け素材) 5 …基礎シート材 6 …ニップロール 7 …冷却ロール 8 …押出しTダイス 9 …ポリエチレン溶融樹脂 10…帯電防止フィルム繰り出しロール 11…帯電防止フィルム 12,18 …ラミネートシート材 13…ヒーターロール 14,19 …製品シート材 15…製品巻き取りロール 16…ポリエステルフィルム巻き取りロール 17…案内ロール

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 目抜け素材に溶融樹脂をラミネートする
    方法であって、目抜け素材繰り出しロールから目抜け素
    材シートを送出し、基材シート繰り出しロールから基材
    シートを送出し、上記目抜け素材シートと基材シートを
    接合することにより基礎シート材を形成し、該基礎シー
    ト材をニップロールと冷却ロール間に供給するととも
    に、押出しTダイスから目抜け素材側に溶融樹脂を押出
    しラミネートすることによりラミネートシート材を形成
    し、該ラミネートシート材から基材シートを剥離して製
    品シート材を得ることを特徴とする目抜け素材の押出し
    ラミネート方法。
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