JPH0541928Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、インタークーラに被冷却空気を導び
くパイプ（インタークーラからの戻りパイプも含
む）の支持構造に改良を加えた、自動車用インタ
ークーラ装置に関するものである。

（従来の技術） ターボ付きエンジンにおいてインタークーラを
設ける場合、そのインタークーラに被冷却空気を
導びくパイプ（前述のように、インタークーラか
らの戻りのパイプも含む）の支持構造が問題とな
る。すなわち、インタークーラをエンジンおよび
ターボ機構に近いところに配設したときはよい
が、レイアウトの関係上これらと離れたところに
配設し、インタークーラとエンジンおよびターボ
機構との間を長いパイプ（ホース）で接続したよ
うな場合、このパイプを確実に支持しないと走行
中の振動ではずれる可能性が生じたり、組付け作
業が煩雑となるのである。

（考案が解決しようとする問題点） そこでパイプを車体の各部にブラケツトで固着
することになるが、このようにすると専用部品を
多く使用することになるので取付作業が煩雑とな
る。また、高温高圧に耐えるための耐熱耐圧規格
のパイプ（ホース）を長く使用することになるの
で高価となる。本考案はこれらの問題を解決する
ことを目的として成されたものである。

（問題点を解決するための手段） 本考案は上記問題点を解決するために、ターボ
付きエンジンを搭載した自動車において、シヤー
シフレームの下部で車体前部に位置するところ
に、前記シヤーシフレームに取付けるための車体
幅方向の平行なパイプと、該平行なパイプの間に
設けられ、これらパイプを結合する車体前後方向
の平行なパイプとからなる枠状のガードバーを設
けて前記シヤーシフレームに取付け、該ガードバ
ーの一部に、インタークーラに被冷却空気を導く
パイプを固定するためのブラケツトを取付け、該
ブラケツトに前記被冷却空気が通るパイプを固定
したものである。

（作用） このような構成とすれば、インタークーラとパ
イプの固定が容易となる上に、パイプの、障害物
からの保護を図ることができることになる。

（実施例） 以下、本考案の実施例を図について説明する
と、本考案は、インタークーラ１を、第４図に示
すような形式の自動車において車体２の下部で、
片側の前輪３の前部に取付けた場合に適するもの
である。インタークーラ１をこの位置に取付けれ
ば、自動車が走行するとき、第３図に矢印で示す
ように流れる走行風によつて、インタークーラ１
は効率よく冷却されることになる。第４図に示す
ような、いわゆるワンボツクスカーにおいては、
エンジン４は床下のシヤーシフレーム５の間の部
分に設けられることが多い。この場合、ラジエタ
６は、エンジン４の前部に配設され、ラジエタブ
ラケツト７により、シヤーシフレーム５に取付け
られる。

第３図に示すようにインタークーラ１はシヤー
シフレーム５に取付けられたガードバー（路面の
障害物から車体をガードするために設けられた棒
枠体）８に支持されており、このインタークーラ
１と、エンジン４のスロツトルボデイへの接続口
９とターボ機構への接続口１０とを連通させるパ
イプ１１，１２は、途中部分を鉄パイプからなる
ガードバー８に固定してある。

第１図および第２図についてその詳細に説明す
ると、ガードバー８は、第２図に示すように車体
幅方向の平行なパイプ８ａ，８ｂと、この平行な
パイプ８ａ，８ｂの間に設けられ、これらパイプ
８ａ，８ｂを結合する車体前後方向の平行なパイ
プ８ｃ，８ｄとから構成されている。そしてパイ
プ８ｃの途中部分にはブラケツト１３が、またパ
イプ８ｂ，８ｄの交差部にはブラケツト１４が、
それぞれ溶接によつて取付けられている。これら
ブラケツト１３，１４の位置は、第１図に示すよ
うにパイプ１１，１２を平面視で斜めに引き回わ
すときの固定位置になる。このブラケツト１３，
１４には、ねじ孔１５，１６が設けられている。
パイプ１１，１２のうちの金属パイプ１１ａ，１
２ａの部分はブラケツト１３，１４上のねじ孔１
５，１６の外側におき、その上に板材１７，１８
を置いてボルト１９，２０を締付けることにより
ブラケツト１３，１４に固定してある。パイプ１
１，１２のうち符号１１ｂ，１２ｂで示す部分は
ゴム管である。

（考案の効果） 本考案は以上説明したように、ターボ付きエン
ジンを搭載した自動車において、シヤーシフレー
ムの下部で車体前部に位置するところに、前記シ
ヤーシフレームに取付けるための車体幅方向の平
行なパイプと、この平行なパイプの間に設けら
れ、これらパイプを結合する車体前後方向の平行
なパイプとからなる枠状のガードバーを設けて前
記シヤーシフレームに取付け、該ガードバーの一
部に、インタークーラに被冷却空気を導くパイプ
を固定するためのブラケツトを取付け、該ブラケ
ツトに前記被冷却空気が通るパイプを固定したも
のであるから、次のような効果がある。

特に、インタークーラを車体の下部で、片側
の前輪の前部に取付けた自動車において、イン
タークーラ用パイプの固定と障害物からの保護
が同時に行えることになる。

インタークーラ用パイプを大物部品であるシ
ヤーシフレームに固定した場合には、溶接ロボ
ツトに制約を与えること、およびノンターボ車
とのシヤーシフレームの別管理等が要求される
ことになるが、比較的小物部品であるガードバ
ーに固定することにより、これらの問題が生じ
ない。

生産工程において、インタークーラ用パイプ
をあらかじめガードバーに固定したものを（部
組工程）本ラインでシヤーシフレームに固定す
ることにより、本ラインでの作業性が著しく向
上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案一実施例の要部を示す平面図、
第２図は第１図中のガードバーの部分を示す斜視
図、第３図は第１図のものを他の部材との関係で
示した平面図、第４図はインタークーラの取付場
所を示した自動車の斜視図である。 １……インタークーラ、４……エンジン、５…
…シヤーシフレーム、８……ガードバー、１１，
１２……パイプ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ターボ付きエンジンを搭載した自動車におい
   て、シヤーシフレームの下部で車体前部に位置す
   るところに、前記シヤーシフレームに取付けるた
   めの車体幅方向の平行なパイプと、該平行なパイ
   プの間に設けられ、これらパイプを結合する車体
   前後方向の平行なパイプとからなる枠状のガード
   バーを設けて前記シヤーシフレームに取付け、該
   ガードバーの一部に、インタークーラに被冷却空
   気を導くパイプを固定するためのブラケツトを取
   付け、該ブラケツトに前記被冷却空気が通るパイ
   プを固定したことを特徴とする自動車用インター
   クーラ装置。