JPH0541025Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 考案の目的 （産業上の利用分野） この考案は、画像読取り装置を備えたプリンタ
に係り、特に、プラテンと、そのプラテンの長手
方向に沿つて延びるガイド手段と、そのガイド手
段上に支持されかつ印字ヘツドを搭載したキヤリ
ツジとを備え、キヤリツジがガイド手段上をプラ
テンの長手方向に沿つて移動するとき、印字ヘツ
ドによりプラテン上の印字用紙に対して印字が行
われるようにしたプリンタに関するものである。

（従来の技術） 一般に、この種のプリンタの画像読取り装置に
おいては、読取り時に読取り部材の読取り部とプ
ラテン上の用紙との距離を一定に保つ必要があ
る。そのために、従来では読取り部と用紙との間
に、読取り用透孔を有する薄板を介装していた。

（考案が解決しようとする問題点） ところが、前記の従来装置において、薄板が読
取り部材側に装着されている場合には、読取り部
材がプラテンの長手方向に沿つて移動されると
き、薄板がプラテン上の用紙に摺接して、用紙が
汚れたりするという問題があり、また、薄板が用
紙と対応してフレーム側に設けられている場合に
は、紙送りに際して薄板を用紙上から離隔させる
ための薄板移動装置を必要とし、構成が複雑にな
るという問題があつた。

考案の構成 （問題点を解決するための手段） この考案は、前記のような問題点に着目してな
されたものであつて、プラテン２上の印字用紙３
に描かれた画像を読取るための読取り位置とプラ
テン２から離隔する退避位置との間で移動可能な
読取り部材１１を、キヤリツジ６と一体的に移動
するようにそのキヤリツジ６に隣接して設け、前
記キヤリツジ６と読取り部材１１との間には、前
記読取り位置における読取り部材１１とプラテン
２との間の距離を一定に保持するための規制部材
１５，１６，１７を設けている。

（作用） 従つて、この考案のプリンタにおいては、構造
が簡単であるとともに、用紙３に汚れや摩耗を移
動等を生じることなく、規制部材１５により読取
り位置の読取り部材１１とプラテン２上の用紙３
との間の距離を常に一定に保つことができる。

（実施例） 以下、この考案の一実施例を第１〜３図に従つ
て詳細に説明する。

さて、この実施例の画像読取り装置を備えたプ
リンタにおいては、第２図に示すようにフレーム
１の左右両側板１ａ，１ｂ間にプラテン２が両端
の支軸２ａにおいて回転可能に支持され、その外
周には印字用紙３が周回支持されている。そし
て、このプラテン２が図示しないモータ等により
所定量ずつ回動されて、印字用紙３の送りが行わ
れるようになつている。プラテン２の前方におい
てそのプラテン２の長手方向に沿つて平行に延び
るように、フレーム１の両側板１ａ，１ｂ間には
ガイド手段としてのガイドロツド４及びガイドレ
ール５が架設支持されている。

前記ガイドロツド４上にはキヤリツジ６が移動
可能に支持され、その前部にはガイドレール５に
摺動可能に係合する突片６ａが設けられている。
キヤリツジ６上には印字ヘツド７が搭載され、第
３図に示すようにその印字部７ａがプラテン２に
対向配置されている。前記フレーム１上にはリボ
ンカセツト（図示しない）が装置され、その内部
に収容されたインクリボン８の一部が外部に露出
されて、印字ヘツド７の印字部７ａとプラテン２
との間に配置されている。そして、図示しないモ
ータ等によりタイミングプーリ９に支持されたタ
イミングベルト１０を介して、キヤリツジ６がガ
イドロツド４上をプラテン２の長手方向に沿つて
移動され、又、この移動にともなつて印字ヘツド
７によりインクリボン８を介してプラテン２上の
印字用紙３に対し印字が行われるようになつてい
る。

前記キヤリツジ６に隣接してガイドロツド４上
には読取り部材１１が所定間隔をおいて位置する
一対の支持部１１ａにて嵌挿支持され、ガイドロ
ツド４の長手方向へキヤリツジ６と一体的に移動
できるとともに、そのガイドロツド４の周りで回
動できるようになつている。読取り部材１１の一
側上端には読取り部１１ｂが設けられ、第３図に
示すようにインクリボン８の上方においてプラテ
ン２の前面と対向し得るようになつている。前記
読取り部材１１には発光、受光素子及びそれらと
読取り部１１ｂとを結ぶ多数の光フアイバー等が
内蔵されており、その詳細な構造は本件出願人の
先出願である特願昭58−151797号に記載されてい
るので省略する。

前記ガイドロツド４の下方には作動部材１２が
ガイドロツド４の長手方向に沿つて延びるように
配設され、その両端の支持部１２ａにおいてガイ
ドロツド４の両端に回動可能に支持されている。
読取り部材１１の一方の支持部１１ａの下面には
二叉状の係合片１３が突設され、作動部材１２に
前後から摺動可能に挾持係合している。そして、
図示しないモータ等の駆動装置により第３図に鎖
線で示す動作杆１４を介して作動部材１２が回動
されるとき、係合片１３を介して読取り部材１１
が回動され、第３図に実線で示すように読取り部
１１ｂがプラテン２に近接してそのプラテン２上
の印字用紙３に描かれた画像を読取る読取り位置
と、同図に鎖線で示すように読取り部１１ｂがプ
ラテン２から前方へ離隔する退避位置とに移動配
置されるようになつている。

前記読取り部材１１に対応してキヤリツジ６の
右側面には規制部材としての規制ピン１５が偏心
回動調節可能に突設され、キヤリツジ６に設けら
れた孔にきつく嵌合された軸部１５ａと、その軸
部１５ａに対し偏心して設けられた頭部１５ｂ
と、その頭部１５ｂの先端に形成されたドライバ
溝１５ｃとを備えている。そして、第３図に示す
ように読取り位置に配置される読取り部材１１が
図示しないバネ等の付勢力により規制ピン１５の
頭部１５ｂに当接されて、その読取り部１１ｂと
プラテン２との間の距離が一定に保持されるよう
になつている。又、読取り部１１ｂとプラテン２
との間の距離を調整する場合等においては、ドラ
イバ溝１５ｃにドライバを嵌合させて規制ピン１
５を偏心回動させることにより、読取り部材１１
の読取り位置が変更されて、読取り部１１ｂとプ
ラテン２上の印字用紙３の表面との間の距離を調
節できるようになつている。

次に、前記のように構成された画像読取り装置
を備えたプリンタについて作用を説明する。

さて、このプリンタにおいてプラテン２上の印
字用紙３に描かれた画像を読取る場合には、第３
図に実線で示すように読取り部材１１が読取り位
置に配置された状態で、図示しないモータにより
タイミングベルト１０等を介してキヤリツジ６及
び読取り部材１１がガイドロツド４に沿つてプラ
テン２の長手方向へ一体的に移動され、その読取
り部材１１の読取り部１１ｂによりプラテン２上
の印字用紙３に描かれた画像が読取られる。この
とき、読取り部材１１が規制ピン１５の頭部１５
ｂに当接した状態で読取り位置に位置決めされ
て、その読取り部１１ｂとプラテン２上の印字用
紙３の表面との間の距離が常に一定に保持されて
いるため、画像の読取り動作を正確に行うことが
できる。

さらに、プラテン２上の印字用紙３に印字を行
う場合には、読取り部材１１がモータ等の駆動装
置により作動部材１２等を介して第３図に鎖線で
示す退避位置に回動配置される。そして、この状
態でキヤリツジ６及び読取り部材１１がガイドロ
ツド４に沿つてプラテン２の長手方向へ移動さ
れ、キヤリツジ６上の印字ヘツド７の印字部７ａ
によりインクリボン８を介してプラテン２上の印
字用紙３に印字が行われる。従つて、退避位置に
ある読取り部材１１の読取り部１１ｂが印字動作
に伴つて発生するリボンカス等によつて汚される
ことはない。

次に、この考案の別の実施例を第４図に従つて
説明する。

さて、この実施例においては、キヤリツジ６の
右側面に突出固定された受け片１６と、その受け
片１６に対向して読取り部材１１の右側後部に設
けられた調節ピン１７とにより規制部材が構成さ
れている。調節ピン１７は読取り部材１１に突設
された取付座１８上の支持軸１９に偏心回動可能
に支持され、外周に突設された操作片１７ａ又は
先端に形成されたドライバ溝１７ｂを介して任意
の位置に回動調節した状態で、操作片１７ａと読
取り部材１１上の凹凸状係合部２０との係合によ
りその位置に設定保持できるようになつている。

従つて、この実施例においても、受け片１６と
調節ピン１７との当接により読取り部材１１を所
定の読取り位置に規制して、読取り部１１ｂとプ
ラテン２上の印字用紙３の表面との間の距離を一
定に保持することができるとともに、調節ピン１
７を偏心回動調節することにより読取り部材１１
の読取り位置を容易に調整することができる。

なお、この考案は前記各実施例の構成に限定さ
れるものではなく、この考案の趣旨から逸脱しな
い範囲で各部の構成を任意に変更して具体化する
ことも可能である。

考案の効果 以上詳述したようにこの考案は、構造が簡単で
あるとともに、用紙にに汚れや摩耗や移動等を生
じることなく、規制部材により読取り位置の読取
り部材とプラテン上の用紙との間の距離を常に一
定に保つことができるという優れた効果を奏す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案を具体化した画像読取り装置
を備えたプリンタの部分斜視図、第２図は同じく
プリンタの部分平面図、第３図は部分拡大継断面
図、第４図はこの考案の別の実施例を示すプリン
タの部分斜視図である。 ２……プラテン、３……印字用紙、４……ガイ
ド手段としてのガイドロツド、６……キヤリツ
ジ、７……印字ヘツド、１１……読取り部材、１
５……規制部材としての規制ピン、１６……規制
部材を構成する受け片、１７……同じく規制部材
を構成する調節ピン。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ プラテン２と、そのプラテン２の長手方向に
   沿つて延びるガイド手段４と、そのガイド手段
   ４上に支持されかつ印字ヘツド７を搭載したキ
   ヤリツジ６とを備え、キヤリツジ６がガイド手
   段４上をプラテン２の長手方向に沿つて移動す
   るとき、印字ヘツド７によりプラテン２上の印
   字用紙３に対して印字が行われるようにしたプ
   リンタにおいて、 前記プラテン２上の印字用紙３に描かれた画
   像を読取るための読取り位置とプラテン２から
   離隔する退避位置との間で移動可能な読取り部
   材１１を、キヤリツジ６と一体的に移動するよ
   うにそのキヤリツジ６に隣接して設け、 前記キヤリツジ６と読取り部材１１との間に
   は、前記読取り位置における読取り部材１１と
   プラテン２との間の距離を一定に保持するため
   の規制部材１５，１６，１７を設けたことを特
   徴とする画像読取り装置を備えたプリンタ。 ２ 前記規制部材はキヤリツジ６に突設されたピ
   ン１５であつて、読取り部材１１がそのピン１
   ５に当接保持される実用新案登録請求の範囲第
   １項に記載の画像読取り装置を備えたプリン
   タ。 ３ 前記ピン１５は偏心回動可能であり、その回
   動位置に応じて読取り部材１１の読取り位置が
   変更調節される実用新案登録請求の範囲第２項
   記載の画像読取り装置を備えたプリンタ。 ４ 前記規制部材は、キヤリツジ６に固設された
   受け片１６と、その受け片１６に対向して読取
   り部材１１に設けられた調節ピン１７とよりな
   り、その調節ピン１７が受け片１６に当接して
   読取り部材１１が読取り位置に保持される実用
   新案登録請求の範囲第１項に記載の画像読取り
   装置を備えたプリンタ。 ５ 前記調節ピン１７は偏心回動可能であり、そ
   の回動位置に応じて読取り部材１１の読取り位
   置が変更調節される実用新案登録請求の範囲第
   ４項に記載の画像読取り装置を備えたプリン
   タ。