JPH0540742Y2 - - Google Patents

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JPH0540742Y2
JPH0540742Y2 JP17165388U JP17165388U JPH0540742Y2 JP H0540742 Y2 JPH0540742 Y2 JP H0540742Y2 JP 17165388 U JP17165388 U JP 17165388U JP 17165388 U JP17165388 U JP 17165388U JP H0540742 Y2 JPH0540742 Y2 JP H0540742Y2
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fabric
thermoplastic elastomer
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composite sheet
bag
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この考案は、特に、婦人用のハンドバツク等の
小バツク、ポシエツトなどの袋物に関する。
(従来の技術) ハンドバツクやポシエツト等の袋物には、従
来、天然皮革や合成皮革が多用されている。しか
しながら、天然皮革や合成皮革、特に天然皮革
は、使用中に、変形したり、へたりやすく、型く
ずれを生じやすいという問題がある。また、雨や
雪等に濡れた場合の重量増加や、寸法変化も大き
い。
一方、実開昭63−153821号公報には、補強繊維
からなる、織糸が互いに直交する2方向にのみ延
びている、織物としては極く普通の2軸織物と、
熱可塑性エラストマーとの複合シートからなる袋
物が記載されている。ところが、この従来の袋物
は、熱可塑性エラストマーの、いわゆる補強材と
して、織糸が互いに直交する2方向にのみ延びて
いる2軸織物を使用しているので、異方性が比較
的大きく、バイアス方向の力が加わると比較的簡
単に型くずれしてしまうという問題がある。
このような問題を解決するために、複数枚の2
軸織物を、その経糸または緯糸の方向が少しづつ
ずれるように積層して使用する、すなわち、疑似
等方積層して使用することが考えられる。しかし
ながら、そうすると、熱可塑性エラストマーを使
用していることの利点である柔軟性が損われ、ま
た、重量も増大する。
(考案が解決しようとする課題) この考案の目的は、従来の袋物の上述した問題
点を解決し、容易に型くずれするようなことがな
いばかりか、柔軟性に富み、しかも、軽量である
袋物を提供するにある。
(課題を解決するための手段) 上述した目的は、補強繊維の3軸織物と熱可塑
性エラストマーとの複合シートに布帛が裏打ちさ
れている複合材料からなることを特徴とする袋物
によつて達成される。
この考案をさらに詳細に説明するに、複合シー
トは、補強繊維の3軸織物と熱可塑性エラストマ
ーとを複合してなる。
補強繊維は、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド
繊維、アルミナ繊維等の高強度、高弾性率繊維で
ある。なかでも、後述するように、複合シート
の、布帛が裏打ちされる面とは反対側の面にしぼ
を形成したとき、そのしぼと相乗的に作用して、
複合材料、ひいては袋物に優れた耐擦過性や耐ひ
つかき性を与える炭素繊維であるのが好ましい。
また、そのような補強繊維からなる3軸織物
は、第2図に示すように、3本(3組)の織糸、
すなわち、織糸3(よこ糸)、織糸4(バイアス
糸)、織糸5(バイアス糸)が、互いに57〜63°、
好ましくは互いに60°の角度をなすように配列さ
れ、織糸4と織糸5とは交錯していないが、織糸
3が織糸4,5と交錯して一体化がなされている
ようなものである。3軸織物は、また、第3図に
示すように、織糸が、2本の織糸3a,3b、織
糸4a,4b、織糸5a,5bをそれぞれ1組と
して構成されたものであつてもよい。
上述した3軸織物の織糸を構成している補強繊
維は、単糸径が4〜40μm程度、単糸数が500〜
6000本程度、横断面積が0.006〜1.0mm2程度のマル
チフイラメントからなつている。なお、3軸織物
は、上述した補強繊維を交織したものであつても
よい。
一方、熱可塑性エラストマーは、熱可塑性ポリ
ウレタンエラストマーや、熱可塑性ポリエーテル
エステルエラストマーや、熱可塑性ポリアミドエ
ラストマー等である。
熱可塑性ポリウレタンエラストマーは、平均分
子量が500〜3000程度の長鎖グリコールと、平均
分子量が500程度以下の短鎖グリコールと、ジイ
ソシアネートとが付加重合したもので、軟化点は
140〜170℃、融点は170〜200℃である。そのよう
な熱可塑性ポリウレタンエラストマーの具体例と
しては、大日本インキ化学工業社製の“パンデツ
クス”、日本エラストラン社製の“エラストラ
ン”、日本ポリウレタン社製の“パラプレン”、武
田薬品工業社製の“タケラツク”等がある。
また、熱可塑性ポリエーテルエステルエラスト
マーは、平均分子量が500〜2000程度の長鎖グリ
コールと、平均分子量が500程度以下の短鎖グリ
コールと、ジカルボン酸とが縮合重合したもの
で、軟化点は140〜200℃、融点は150〜220℃であ
る。具体的には、米国デユポン社製の“ハイトレ
ル”、東洋紡績社製の“ペルプレン”等がある。
さらに、熱可塑性ポリアミドエラストマーは、
ポリアミドとポリエーテルまたはポリエステルと
をブロツク共重合させたものや、ナイロン11また
はナイロン12に、可塑剤、たとえばN−エチル−
O−Pトルエンスルホンアミド、ベンゼンスルホ
ンブチルアミド等のスルホン酸アミド類、ノニル
フエノール等のフエノール類、2エチルヘキシル
−2−オキシエチルフタル酸エステル等のカルボ
ン酸エステル類などを5〜30重量%混入したよう
なもので、軟化点は130〜160℃、融点は150〜180
℃である。具体的には、ダイセル化学工業社製の
“ダイアミド”、大日本インキ化学工業社製の“グ
リラツクス”、西ドイツ国ヒユルス社製の“フエ
スタミド”等がある。
補強繊維の3軸織物と熱可塑性エラストマーと
を複合してシートとする方法は、公知の方法でよ
いが、通常は、3軸織物と熱可塑性エラストマー
のシートとを重ね合わせ、熱可塑性エラストマー
の融点以上の温度で加圧して両者を複合する方法
による。この場合、3軸織物と熱可塑性エラスト
マーのシートとは、1枚づつ重ね合わせてもよい
し、2枚の熱可塑性エラストマーのシート間に3
軸織物を挟むようにしてもよい。また、通常は、
ただ1枚の3軸織物を使用するが、複数枚の3軸
織物と熱可塑性エラストマーのシートとを交互に
重ね合わせて複合するようにしてもよい。
さて、上述した複合シートには、布帛が裏打ち
されている。布帛が裏打ちされている面は、通
常、袋物の内面を形成する。したがつて、布帛が
裏打ちされている面とは反対側の面は、通常、袋
物の外面を形成する。この面は、そのままであつ
てもよいが、しぼ加工を施しておくのが好まし
い。なお、布帛として、複合シートに使用されて
いる補強繊維とは異なる色彩をもつものを使用す
ると、3軸織物の織目を通して布帛を視認できる
ようになり、複合材料、ひいては袋物の意匠効果
が向上する。なお、また、複合材料の厚みは、袋
物の種類等にもよるが、0.3〜2.0mm程度である。
そのような、布帛が裏打ちされ、また、しぼ加
工が施されているような複合材料は、たとえば、
上述した複合シートを、好ましくは連続的に走行
させながら、その一面に布帛を押し付けながら貼
り合わせるのと同時に、他面にしぼ加工を施すこ
とによつて製造することができる。このとき、複
合シートを各面から独立したヒータで加熱するこ
とによつて、布帛を貼り合わせる面は、熱可塑性
エラストマーの軟化点以上で、かつ、融点未満の
温度に加熱し、一方、しぼ加工を施す面は、熱可
塑性エラストマーの融点以上の温度に加熱する。
布帛を貼り合わせる面が熱可塑性エラストマーの
軟化点未満の温度では、複合シートと布帛とが強
固に貼り合わされず、使用時に布帛が剥がれてき
たりするようになる。一方、布帛を貼り合わせる
面を熱可塑性エラストマーの融点以上の温度に加
熱すると、熱可塑性エラストマーが、布帛の、貼
り合せ面とは反対側の面に滲み出るようになり、
熱可塑性エラストマーを使用しているにもかかわ
らず複合材料が十分な柔軟性をもたなくなる。ま
た、折れやすい複合材料になつてしまう。一方、
しぼ加工を施す面が熱可塑性エラストマーの融点
未満の温度では、しぼ加工を施すことができな
い。できても、しぼを固定することができない。
ところで、布帛は、たとえば、レーヨン、キユ
プラ等の再生繊維や、アセテート等の半合成繊維
や、ポリエステル、ポリアミド、ビニロン等の合
成繊維からなる、織物、編物、マツトのようなも
ので、熱収縮性を有する。ここで、布帛の熱収縮
性とは、布帛が複合シートへの貼合せ温度に晒さ
れたとき、少なくとも1%は収縮するということ
である。また、当然のことであるが、布帛は、熱
可塑性エラストマーよりも高い軟化点を有してい
る。また、布帛を構成する糸としては、マルチフ
イラメント、紡績糸、加工糸等、いずれも使用で
きる。なかでも、加工糸を使用すると、加工糸は
伸縮性に富むので、複合材料の柔軟性が一層向上
し、折れ曲がりに耐して強くなる。
さて、布帛は、上述したように貼合せ温度では
熱収縮する。そのため、貼合せに先立つて、貼合
せ温度よりも高い温度で熱セツトしておくのが好
ましい。そうすることによつて、貼合せ時に布帛
が熱収縮することがなくなり、布帛にしわができ
たり、複合シートの糸が曲げられたりして、複合
材料、ひいては袋物の品位が低下するのを防止で
きるようになる。
一方、しぼ加工は、よく知られた方法によつて
施すことができる。たとえば、複合シートにしぼ
模様を有する鏡面板を押し付ける方法によつた
り、合成皮革等のしぼ加工でよく使われている、
離型紙でしぼを付与する方法によつたり、その
他、エンボス加工法やホツトスタンプ法等による
ことができる。加工の容易性や、しぼの多様性
や、しぼの鮮明さや、つや消しの容易性等を考え
ると、離型紙による方法が最も好ましい。なお、
しぼ加工は、しぼが複合シートに使われている補
強繊維にまで達するように行うのが好ましい。特
に、補強繊維が炭素繊維である場合、しぼがその
炭素繊維にまで達していると、ダイアモンドと同
様に硬い炭素繊維によつて、複合材料、ひいては
袋物の耐擦過性や耐ひつかき性が大きく向上する
ようになる。
(実施態様) 第1図において、ハンドバツクは、第2図や第
3図に示したような3軸織物と、熱可塑性エラス
トマーとの複合シート1に布帛2を裏打ちしてな
る複合材料からなつている。複合材料の、布帛2
が裏打ちされている面は、ハンドバツクの内面を
形成している。
(考案の効果) この考案の袋物は、補強繊維の3軸織物と熱可
塑性エラストマーとの複合シートに布帛を裏打ち
してなる複合材料で構成されているから、軽量で
あることはもちろんのこと、通常の2軸織物にく
らべて等方性が格段に優れている3軸織物と布帛
との相乗作用によつて容易に型くずれせず、ま
た、熱可塑性エラストマーとの相乗作用で柔軟性
にも優れ、しかも、耐候性に優れている。また、
布帛が裏打ちされている面とは反対側の面にしぼ
加工が施されている複合材料を使用し、その面が
袋物の外面を構成するようにした場合には、袋物
の耐擦過性や耐ひつかき性が大きく向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この考案の一実施態様に係るハンド
バツグを示す概略斜視図、第2図および第3図
は、この考案で使用する、それぞれ異なる態様の
3軸織物を示す概略平面図である。 1……補強繊維の3軸織物と熱可塑性エラスト
マーとの複合シート、2……布帛、3……織糸、
3a,3b……織糸、4……織糸、4a,4b…
…織糸、5……織糸、5a,5b……織糸。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 補強繊維の3軸織物と熱可塑性エラストマーと
    の複合シートに布帛が裏打ちされている複合材料
    からなることを特徴とする袋物。
JP17165388U 1988-12-28 1988-12-28 Expired - Lifetime JPH0540742Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17165388U JPH0540742Y2 (ja) 1988-12-28 1988-12-28

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17165388U JPH0540742Y2 (ja) 1988-12-28 1988-12-28

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0289917U JPH0289917U (ja) 1990-07-17
JPH0540742Y2 true JPH0540742Y2 (ja) 1993-10-15

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JP17165388U Expired - Lifetime JPH0540742Y2 (ja) 1988-12-28 1988-12-28

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