JPH0540269U - エレベーターの制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 軟らかい小断面のひも等が、かごドアと乗場
ドアにまたがった状態で走行した場合、エレベーターを
停止させ人身事故等の重大事故を防止する。 【構成】 敷居によって案内されるドアの先端に配置さ
れ、前進、後退する如く一対のリンクによって吊持され
たセフティシュー１を設け、このセフティシュー１の後
退動作によって作動するマイクロスイッチ２の動作によ
ってかごの走行を停止させるように構成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、エレベーターの制御装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、エレベーターの扉安全装置には、例えば実開昭５５−５００２３号公 報に示すように、扉の先端に前進、後退する如く一対のリンクによって吊持され 、一方、前進状態から後退状態に移るとき、上方向に回動するようなセフティシ ューを設け、かつ扉にこの扉閉動作中あるいは全開時に前記セフティシューの後 退動作によって扉の閉動作を停止、あるいは停止後反転させるスイッチを設けて いる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、構造上セフティシューをドアの全高にわたって設けることは不可能で あり、その下端と床との間には、一定の間隔が存在するとともに、セフティシュ ーの先端と戸袋との間にも隙間が存在するため、上記間隔や隙間に軟らかい小断 面のひも等がはさまったような場合には、前記スイッチによって検知できないこ とから、エレベーターはそのひもをはさんだままでも走行を開始してしまう。こ のため、ひもの他方を持っていた乗客がひもに強くひっぱられ怪我をする恐れも ある。

【０００４】 本考案の目的は、ひも等が乗場側とかご側とにまたがった状態でかごが走行を 開始しても、事故を未然に防止することができるエレベーターの制御装置を提供 することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記目的を達成するために、敷居によって案内されるドアの先端に配 置され、一対のリンクによって吊持されたセフティシューを設け、かつ、ドアに 、このドア閉動作中あるいは全開時に、前記セフティシューの後退動作によって 作動してドアの閉動作を停止し、あるいは停止後反転させる指令を出力するスイ ッチを設けたエレベーターの制御装置において、かごの走行中、前記セフティシ ューが後退して前記スイッチが動作したとき、これに連動させてかごの走行を停 止させるように構成したものである。

【０００６】

【作用】

本考案は、セフティシューの後退動作によって、エレベーターを停止させる指 令を出力するスイッチを設けたため、ひも等が乗場側とかご側にまたがった状態 で走行しても、起動直後に上記ひも等によってスイッチが作動し、これによって 、エレベーターを停止させひもを持った乗客への人身事故等の重大事故を未然に 防止する。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図に基づいて説明する。

【０００８】 図１、図２において、１はかごドア４の先端に配置され、前進後退する如く一 対のリンク３ａ、３ｂによって吊持されたセフティシュー、２はセフティシュー １の後退動作によってエレベーターを停止させる指令を出力する例えば常閉接点 を２つ以上備えたマイクロスイッチ、５はエレベーターかご敷居、６はかごドア ４と乗場ドア（図示せず）にまたがった状態ではさまった例えば軟らかい小断面 のひも等の異物である。

【０００９】 図３において、Ｐ、Ｎは制御電源、２ｂは上記図１中マイクロスイッチ２の常 閉接点、１３ａ１、１３ａ２は上昇運転指令用リレー（図示せず）の常開接点、 １４ａ１、１４ａ２は下降運転指令用リレー（図示せず）の常開接点、１０は常 開接点１３ａ２及び１４ａ２のどちらかの閉成により付勢するエレベーター運転 用リレーで常開接点１０ａを有する。１５ａはかごドア及び乗場ドアのスイッチ （図示せず）の指令によってドア全閉時に付勢するドア閉確認用リレー（図示せ ず）の常開接点、１１はエレベーター上昇運転用リレーで、このリレー１１には 常開接点１０ａ、１５ａ、１３ａ１が直列に接続されている。１２はエレベータ ー下降運転用リレーで、このリレー１２には１０ａ、１５ａ、１４ａ１が直列に 接続されている。

【００１０】 次にこの実施例の動作について説明する。

【００１１】 今、エレベーターに乗り上昇運転をしようとした場合、そのエレベーターのド アが閉まろうとしているところに、ひも等の異物６がはさまり、かつセフティシ ュー１と戸袋との間に自然に形成されてしまう隙間にはいり込んだ場合には、セ フティシュー１は後退動作できずマイクロスイッチ２も動作しないのでそのまま ドアは閉まり、Ｐ−２ｂ−１０−１３ａ２−Ｎの回路が形成されエレベーター運 転リレー１０は付勢され常開接点１０ａは閉成される。また、ドアが全閉するこ とによって常開接点１５が閉成されるのでＰ−１０ａ−１５ａ−１３ａ１−１１ −Ｎの回路が形成されエレベーター上昇運転用リレー１１が付勢されエレベータ ーは上昇運転を開始する。しかし、かご（図示せず）が移動するのでひも等の異 物６が引っ張られて伸びることによってセフティシュー１が後退動作を行いマイ クロスイッチ２が動作する。マイクロスイッチ２の動作によって常閉接点２ｂが 開放し、これによってエレベーター運転用リレー１０が消勢され常開接点１０ａ が開放される。そのためエレベーター上昇運転用リレーが消勢されるのでエレベ ーターは停止する。

【００１２】

【考案の効果】

本考案によれば、軟らかい小断面のひも等が乗場側とかご側にまたがった状態 で走行しても、起動直後に上記ひもによってスイッチが作動し、エレベーターが 停止するので上記ひもを持った乗客への人身事故等の重大事故を未然に防止する 効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のエレベーターの制御装置の一実施例を
示す乗りかごドアの正面図である。

【図２】図１の側面図である。

【図３】エレベーターの制御装置の電気回路図である。

【符号の説明】

１ セフティシュー ２ スイッチ ３ａ、３ｂ リンク ４ かごドア ５ 敷居 １０ エレベーター運転リレー １１ エレベーター上昇運転用リレー １２ エレベーター下降運転用リレー

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 敷居によって案内されるドアの先端に配
   置され、一対のリンクによって吊持されたセフティシュ
   ーを設け、かつ、ドアに、このドア閉動作中あるいは全
   開時に、前記セフティシューの後退動作によって作動し
   てドアの閉動作を停止し、あるいは停止後反転させる指
   令を出力するスイッチを設けたエレベーターの制御装置
   において、かごの走行中、前記セフティシューが後退し
   て前記スイッチが動作したとき、これに連動させてかご
   の走行を停止させるように構成したことを特徴とするエ
   レベーターの制御装置。