JPH0540099Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は庭等の屋外の敷地内に融雪室を埋設
し、該融雪室に除雪した雪を投入して雪を溶かし
排出する埋設型の融雪装置の構成に関するもので
ある。

(ロ) 従来技術とその問題点 従来から移動型の融雪機を用いて除雪した雪を
溶かしてから下水溝等へ排出する除雪方法は公知
となつているのである。しかし、除雪した雪は融
雪槽まで持ち上げて投入しなければならずその労
力は多大なものとなり、該融雪槽の大きさも限ら
れているものであるから多量の雪を一度に融雪す
ることができず、また、バーナーを用いて雪を溶
かす構成であるので、安全を考慮して常時オペレ
ーターが付き添う必要があつたのである。

(ハ) 問題を解決するための手段 本考案はこのような点に鑑み、多量の雪を一度
に溶かし、オペレーターが付き添うこなく容易に
雪を投入でき、自動的に融雪できるように次の如
く構成したものである。

本体枠４内に第一融雪室１、第二融雪室２を設
け、該第二融雪室２下方にポンプ室８，１４を設
け、該ポンプ室８，１４側を低く傾斜させて本体
枠４を埋設すると共に、第二融雪室２とポンプ室
８，１４を仕切る仕切板１９を排出口１９ａ側を
低く傾斜して脱着可能に設けたものである。

また、本体枠４の一上辺にヒンジ２４を介して
蓋体５を枢支し、該ヒンジ２４近傍に枢支軸３５
を中心に回動可能なアーム３７を設け、該アーム
３７端にワイヤー３９を連結し、該ワイヤー３９
をモーター４１にて巻き上げ、蓋体５を開閉可能
に構成したものである。

(ニ) 実施例 本考案の目的は以上の如くであり、添付の図面
に示した実施例の構成を説明すると。

第１図は本考案の埋設型融雪装置正面断面図。
第２図は同じく平面断面図。第３図は第１図にお
けるＡ−Ａ矢視断面図。第４図は第１図に於ける
Ｂ−Ｂ矢視断面図。第５図は蓋体を開けた状態の
側面断面図である。

第１図〜第３図において、融雪装置は敷地内の
使用しやすい適当な場所を掘り起こして、本体枠
４が上部開口部を残して埋め込まれる。該本体枠
４外周囲には融雪するための熱が逃げないように
断熱材２５が貼設されている。

該本体枠４内は垂直方向の仕切板３，２９によ
り三つの部屋に仕切られ、中央に第一融雪室１、
その左側にバーナー室３０、右側に第二融雪室２
が配設され、該第二融雪室２下部は更に掘り下げ
られ第一ポンプ室８と第二ポンプ室１４が設けら
れている。そして、埋め込むときに溶けた水がポ
ンプ室へ容易に流れ込むようにポンプ室８，１４
側が下がるようにバーナー室３０側を右側より高
さＣだけ上げて埋められる。

前記第一融雪室１内には本体枠の底面４ａより
少し上げて機枠６が内装され、該機枠６の仕切板
３側下面に排水口６ａが開口され、該排水口６ａ
にゴミ等を除去する網７が挿入されている。該機
枠６内に融雪機Ｄが載置され、該融雪機Ｄの左側
面にバーナー２６が付設されてバーナー室３０内
に突出し、熱風を融雪機Ｄ内に送る構成としてい
る。

融雪機Ｄの上部は融雪槽となつており、機枠６
上端から融雪機Ｄ上端までガイド板１７が斜設さ
れ、投入された雪が融雪機Ｄ上に滑り落ちるよう
にし、融雪後の雪は下端のドレインより機枠６上
に流れ落ち、排水口６ａから第一ポンプ室８内に
流れ落ちるのである。

該第一ポンプ室８は第一融雪室２下部にさらに
深く掘り下げて設けられ、該第一ポンプ室８内に
は一定量以上溜まると作動し、一定量以下に減る
と停止する自動水中ポンプ９が配置され、該自動
水中ポンプ９の吐出口９ａにはジヨイント３１を
介してパイプ１０が連通され、該パイプ１０は第
一融雪室１隅に立設され、該パイプ１０他端には
第二融雪室２の上部周囲に四角状に内接して配管
したシヤーパイプ１１と連通されている。

よつて、融雪機Ｄより流れてきた25度程度の比
較的温かい温水が自動水中ポンプ９により汲み上
げられてパイプ１０を介してシヤワーパイプ１１
により第二融雪室２上部からシヤワーの如く噴出
して投入された雪を溶かすのである。

該第二融雪室２下部周囲には断面Ｌ字形の受金
具３３が固設され、該受金具３３上に仕切板１９
がボルト４４，４４……にて脱着可能固定され、
第二融雪室２とポンプ室８，１４とを仕切つてい
る。該仕切板１９の第一融雪室側の前隅には排出
口１９ａが開口され、該排出口１９ａにゴミ等を
除去する網２１が挿入され、該排出口１９ａが最
も下になるように仕切板１９は傾斜して配設され
ている。

該排出口１９ａ下方の第一ポンプ室８前側には
第二ポンプ室１４が並設して設けられ、第二融雪
室２内で溶かされた水が溜められるのである。該
第二ポンプ１４の中には前記第一ポンプ８と同様
に自動水中ポンプ１５が配置され、該自動水中ポ
ンプ１５の吐出口１５ａにジヨイント３２を介し
てパイプ１６が連通され、該パイプ１６は第一融
雪室１隅に立設され、第一融雪室１の中間位の高
さから第二融雪室２を貫通して本体枠４の外に突
出して下水溝２０に排水するのである。そして、
第二融雪室２内で分岐管３４より分岐して、第二
融雪室２の中途部の高さの周囲に配管したシヤワ
ーパイプ１２と連通し、該シヤワーパイプ１２よ
りシヤワーパイプ１１から突出される５度程度の
水を吐出して融雪する雪が途中で壁面にくつつか
ないようにしている。

本体枠４の後ろ上辺にはヒンジ２４を介して蓋
体５が枢支され、該蓋体５の前面には把手２３が
設けられ、裏面には融雪装置Ｄの操作ボツクス２
２が貼設されている。

そして、バーナー室３０内に蓋体５を開閉する
ための装置が内装されている。即ち、第４図、第
５図に示すように、バーナー室３０後上部に枢支
軸３５を横架し、該枢支軸３５に枢支パイプ３６
を外嵌し、該枢支パイプ３６の一端にアーム３７
ａを固設して先端を蓋体５裏面に当接させ、前記
枢支パイプ３６他端にアーム３７ｂを前記アーム
３７ａに対して略直角に固設し、該アーム３７ｂ
先端にはワイヤー３９を連結し、該ワイヤー３９
の他端はバーナー室３０前壁面に吊設した滑車４
０を介してモーター４１の駆動軸４１ａに固設し
ている。該モーター４１はバーナー室３０前壁面
に固設され、また、バーナー室３０のアーム３７
ｂ側の側面にはストツパー４２とリミツトスイツ
チ４３が貼設されている。

よつて、モーター４１を作動してワイヤー３９
を巻き上げると、アーム３７ａ，３７ｂが枢支軸
３５を中心に上方に回動され、アーム３７先端が
蓋体５を持ち上げて第５図に示すように蓋体５が
開けられ、アーム３７ｂがストツパー４３に当接
するまで開けられるのである。前記ストツパー４
２が破損した場合であつてもリミツトスイツチ４
３が作動して電源を切るように構成され、安全性
を向上させている。そして、電源を切るとその自
重で蓋体５は閉じられるのである。

４５は脚であり、ポンプ室８，１４が下方に突
出しているため、組立時に安定させるために取り
付けるもので、第１図に示すように埋設時には取
り外すものである。

(ホ) 考案の効果 以上のような構成により、本考案は次のような
効果が得られるのである。

第１に、融雪室内の仕切板を取り外せるように
構成したので、ポンプ室内の水中ポンプを容易に
取り出せるようになり、修理、交換、清掃等のメ
ンテナンスがやりやすくなつたのである。

第２に、比較的温かい水が溜まる第一ポンプ室
を第二融雪室下方に配設したので、熱気により仕
切板下面が温められ、下から雪を溶かすこともで
き、熱を有効利用でき融雪作用を高めることがで
きたのである。

第３に、請求項２の如くモーターを作動せるこ
とにより蓋体を開閉できるように構成したので、
作業者の労力を軽減し、簡単に開閉できるように
なつたのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の埋設型融雪装置正面断面図。
第２図は同じく平面断面図。第３図は第１図にお
けるＡ−Ａ矢視断面図。第４図は第１図に於ける
Ｂ−Ｂ矢視断面図。第５図は蓋体を開けた状態の
側面断面図である。 １……第一融雪室、２……第二融雪室、４……
本体枠、５……蓋体、８，１４……ポンプ室、１
９……仕切板、１９ａ……排出口、２４……ヒン
ジ、３５……枢支軸、３７……アーム、３９……
ワイヤー、４１……モーター。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 本体枠４内に第一融雪室１、第二融雪室２を
   設け、該第二融雪室２下方にポンプ室８，１４
   を設け、該ポンプ室８，１４側を低く傾斜させ
   て本体枠４を埋設すると共に、第二融雪室２と
   ポンプ室８，１４を仕切る仕切板１９を排出口
   １９ａ側を低く傾斜して脱着可能に設けたこと
   を特長とする埋設型融雪装置。 (2) 本体枠４の一上辺にヒンジ２４を介して蓋体
   ５を枢支し、該ヒンジ２４近傍に枢支軸３５を
   中心に回動可能なアーム３７を設け、該アーム
   ３７端にワイヤー３９を連結し、該ワイヤー３
   ９をモーター４１にて巻き上げ、蓋体５を開閉
   可能に構成したことを特徴とする埋設型融雪装
   置。