JPH0540097A - 蛍光標識用色素、蛍光標識用色素で標識された生物由来物質、及びそれらを含有する試薬 - Google Patents

蛍光標識用色素、蛍光標識用色素で標識された生物由来物質、及びそれらを含有する試薬

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JPH0540097A
JPH0540097A JP19657891A JP19657891A JPH0540097A JP H0540097 A JPH0540097 A JP H0540097A JP 19657891 A JP19657891 A JP 19657891A JP 19657891 A JP19657891 A JP 19657891A JP H0540097 A JPH0540097 A JP H0540097A
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JP19657891A
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Mitsuo Katayose
光雄 片寄
Seiji Tai
誠司 田井
Hiroo Watanabe
博夫 渡辺
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Showa Denko Materials Co Ltd
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】放射線光源として670〜780nmに発振波
長をもつ小型の半導体レーザを用いて測定するための、
種々の抗原、薬物の分析やあるいはDNAの塩基配列の
分析等に有用な試薬又は臨床検査試薬を提供する。 【構成】化1で表される蛍光標識用色素、化1で表され
る蛍光標識用色素で標識されたビタミン、アルカロイ
ド、又はヌクレオチド等の生物由来物質、又はこれらを
含有する試薬。血液中の種々の抗原・薬物の分析やDN
Aの塩基配列の分析等に利用される。 【化1】 〔化1中、A1及びA2は芳香環を示し、R1、R2、R3
及びR4はアルキル基、アリール基、アリールスルフォ
ニル基、カルボキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、スル
フォン基、これらを置換基にもつアルキル基、水素原子
等を示し、X1及びX2は、硫黄原子、酸素原子、C=O
等を示し、Lはポリメチレン基を示す。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、蛍光標識用色素、蛍光
標識用色素で標識された生物由来物質、及びそれらを含
有する試薬に関する。
【0002】
【従来の技術】フタロシアニン類は種々の免疫分析に使
用できることが種々報告されている(US特許第4,1
60,645号公報、US特許第4,193,983号公
報、US特許第4,220,450号公報、US特許第
4,233,402号公報、US特許第4,235,869
号公報、US特許第4,256,834号公報、US特許
第4,277,437号公報、US特許第4,318,70
7号公報、US特許第4,483,929号公報、US特
許第4,540,660号公報、US特許第4,540,6
70号公報、US特許第4,560,534号公報、US
特許第4,650,770号公報、US特許第4,656,
129号公報、US特許第4,659,676号公報)。
【0003】更に、フタロシアニン類は、化学発光免疫
分析系で触媒として使用されている〔Bull.Che
m.Soc.Jpn.第56巻、2965−2968頁
(1983)、同第56巻、2267−2271頁(1
983)、同第57巻、587−588頁(198
4)、同第57巻、3009−3010頁(198
4)、同第58巻、1299−1303頁(198
5)〕。原らは、ルミノールと過酸化水素とのあいだの
化学発光反応の触媒として鉄フタロシアニンを用いて、
化学発光のシグナル量から、テストサンプル中の分析対
象を定量している。彼らは鉄及びコバルトのフタロシア
ニン並びに鉄、パラジウム、白金、マンガン及びスズの
ポルフィリン錯体について検討し、鉄フタロシアニンが
最も優れた触媒作用を示し、かつ高感度であることを報
告した。
【0004】免疫分析で着色物質のほかに螢光物質が広
く利用されているが、さらに、酵素免疫分析において
も、螢光物質は感度を上げることができるので着色物質
よりも好んで使用されるようになってきている。よく知
られた螢光物質−酵素対はアルカリホスファターゼ(al
kaline phosphatase)と4−メチルウムベリフェリルホ
スフェート(4-methylumbelliferyl phosphate)、β−
ガラクトシダーゼ(β−galactosidase)と4−メチル
ウムベリフェリル−D−ガラクトピラノシド(4-methy
lumbelliferyl-D-galactopyranoside)、西洋ワサビの
パーオキシダーゼ(horse radish peroxidase)とp−
ヒドロキシフェニル酢酸(p-hydroxyphenyl acetic aci
d)等があり、これらの系の検出感度は10-15 Mであ
る。しかし検出感度をさらに上げようとしても生成する
螢光体の分析特性には限界がある。
【0005】最近、蛍光量子収率が高く、水に対して高
い溶解性を示すフタロシアニン類を用いた試薬が提案さ
れた(WO特許第88/04777号公報、WO特許第
90/02747号公報、特開平1−233222号公
報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、フタロシアニ
ン類は、そのQ−バンドの吸収域及び蛍光発光域が65
5〜700nmの領域にあって、生体内物質として存在
する血液中のヘム等の吸収域(<700nm)と重なっ
ているため、その妨害を受ける欠陥がある。
【0007】また、放射線光源は今後安価で小型の半導
体レーザ(670〜780nm)が主流になると考えら
れるが、670〜690nmの半導体レーザで励起する
場合に、フタロシアニン類は蛍光発光領域がこれと同様
の波長域にあるため、照射レーザ光からの散乱光と蛍光
発光を区別することが困難であるだけでなく、700〜
780nmの半導体レーザで励起する場合には、フタロ
シアニン類は光を吸収できないため励起されず、したが
って検出薬としての役目を果たさない。更に、フタロシ
アニン類は大きなπ共役系を有するために会合しやすい
性質があり、会合体が生成すると蛍光量子収率が著しく
低下する欠点がある。
【0008】本発明は、血液中に存在するヘム等の生体
内物質に影響されず、また、将来主流になると予想され
る安価で小型の半導体レーザ(670〜780nm)を
用いて測定するための、血液中の種々の抗原、薬物の分
析やあるいはDNAの塩基配列の分析等に有用な試薬又
は臨床検査試薬を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は下記(1)〜
(6)に関するものである。すなわち、 (1)化2
【化2】 (化2中、A1及びA2は、それぞれ独立に、炭素原子及
び水素原子から成る芳香環、又は炭素原子及び水素原子
のほかに窒素原子及び/又は酸素原子及び/又は硫黄原
子から成る芳香環を示し、R1、R2、R3及びR4は、そ
れぞれ独立に、アルキル基、複素環残基、アルコキシ
基、アリーロキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ
基、アリール基、アラルキル基、アルキルカルボニルオ
キシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル
基、アルキルオキシカルボニル基、アルキルアミド基、
アルキルスルフォンアミド基、アルコキシカルボニル
基、アリーロキシカルボニル基、アリールカルボニルオ
キシ基、アリールアミド基、アルキルアミノ基、アルキ
ルカルバモイル基、アルキルスルファモイル基、アリー
ルカルバモイル基、アリールアミノ基、アリールスルフ
ォニル基、アリールスルフォンアミド基、水酸基、カル
ボキシ基、ハロゲン原子、アリールスルファモイル基、
シアノ基、ニトロ基、スルフォン酸、スルフォン酸塩、
カルボン酸塩、これらを置換基にもつアルキル基、又は
水素原子を示し、X1及びX2は、それぞれ独立に、硫黄
原子、酸素原子、セレン原子、C=O、CH=CH、N
5又はCR67を示し、R5〜R7は、それぞれ独立に
1〜C10のアルキル基、C6〜C12のアリール基、又は
6〜C12のアラルキル基を示し、Lは、ポリメチレン
基を示す。) (2)上記(1)の蛍光標識用色素を含有する試薬。 (3)上記(1)の蛍光標識用色素で標識された生物由
来物質。 (4)上記(3)の標識された生物由来物質を含有する
試薬。 (5)生物由来物質がビタミン、アルカロイド又はヌク
レオチドである上記(3)の標識された生物由来物質。 (6)生物由来物質がビタミン、アルカロイド又はヌク
レオチドである上記(4)の試薬。
【0010】本発明の化2の化合物において、A1及び
2の炭素原子及び水素原子から成る芳香環の具体例と
しては、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナ
ントレン等があり、炭素原子及び水素原子のほかに窒素
原子及び/又は酸素原子及び/又は硫黄原子から成る芳
香環の具体例としては、ピリジン、1,2−ジアジン、
1,3−ジアジン、1,4−ジアジン、キノリン、イソ
キノリン、キノキサリン、1,3−ベンゾジアジン、
2,3−ベンゾジアジン、1,8−ジアザナフタレン、
1,5−ジアザナフタレン、1,7−ジアザナフタレ
ン、1,6−ジアザナフタレン、ピロール、イミダゾー
ル、チオフェン、フラン等がある。これらの芳香環は任
意の可能な位置で縮環できる。
【0011】本発明の化2の化合物において、R1〜R4
中のアルキル基又はアルキル基を含む基のアルキル基の
具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、s
ec−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、
t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等があり、アリ
ール基又はアリール基を含む基のアリール基の具体例と
しては、フェニル基、ナフチル基、アントラニル基、フ
ェナントレニル基等があり、複素環残基の具体例として
はピリジル基、ピリダジル基、ピリミジル基、ピラジル
基、キノリル基、イソキノリル基、キノキサリル基、ベ
ンゾピリミジル基、ベンゾピリダジル基、ジアザナフチ
ル基、ピロリル基、イミダジル基、チエニル基、フリル
基等がある。
【0012】Lで表されるポリメチレン基としては、化
3、化4、化5及び化6で表される基等がある。
【化3】
【化4】
【化5】
【化6】
【0013】化3、化4、化5及び化6中、l及びmは
0〜5の整数であり、Yは水素原子、メチル基等の低級
アルキル基、メトキシ基等の低級アルコキシ基、ジメチ
ルアミノ基、ジフェニルアミノ基、メチルフェニルアミ
ノ基、モルフォリノ基、イミダゾリジン基及びエトキシ
カルボニルピペラジン基等のジ置換アミノ基、アセトキ
シ基等のアルキルカルボニルオキシ基、メチルチオ基等
のアルキルチオ基、シアノ基、ニトロ基、又はハロゲン
原子等であり、また、Zは二重結合を共役させるための
基で、具体的には、−CH−、シクロヘキサジエン、シ
クロペンタジエン、インデン、1,4−ジヒドロナフタ
レン、1,2−ジヒドロナフタレン、5,8−ジヒドロ
キノキサリン、5,6−ジヒドロキノキサリンのほか、
化7及び化8に示す基などが挙げられる。
【化7】
【化8】 ただし、化7及び化8中、X3はN−R8、硫黄原子又は
酸素原子であり、R8はアルキル基である。
【0014】本発明において、化2で表される化合物
は、例えば、「大有機化学、含窒素複素環化合物I、4
32ページ(朝倉書店)等の参考書に記載された方法に
よって合成できるし、またそれらの一部については市販
品も入手できる。化2で表される化合物の例示化合物を
化9〜化17に示す。
【化9】
【化10】
【化11】
【化12】
【化13】
【化14】
【化15】
【化16】
【化17】
【0015】本発明において用いられる生物由来物質と
しては、動物、植物、微生物(ウイルスを含む)等の生
物から得られるタンパク質・ペプチド、ヌクレオチド、
糖類、脂質、ホルモン、ビタミン、アルカロイド、抗生
物質、それらの複合物等があり、これらは、天然から抽
出したもの、人工的に完全合成したもの、あるい人工的
に半合成したもののいずれであってもよい。
【0016】タンパク質・ペプチドの具体例としては、
血清アルブミン、IgG・IgA・IgM・IgD・I
gE等の免疫グロブリン、種々のタンパク質や白血球の
膜抗原に対するモノクローナル抗体、パーオキシダー
ゼ、グルコースオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ
等の酵素等が挙げられ、ヌクレオチドの具体例としては
DNA、RNA、合成オリゴヌクレオチド、合成ポリヌ
クレオチド、ATP、CTP、GTP、TTP、UT
P、dATP、dCTP、dGTP、dTTP、dUT
P、ddATP、ddCTP、ddGTP、ddTT
P、ddUTP、あるいはそれらの誘導体等が挙げら
れ、糖類の具体例としては、グリコーゲン、デンプン、
マンナン等の多糖類のほかオリゴ糖やグルコース、マン
ノース等の単糖類が挙げられ、脂質としては、ホスファ
チジルコリン、ホスファチジルエタノラミン、脂肪、脂
肪酸等が挙げられ、ホルモンとしてはインシュリン、成
長ホルモン、オキシトシン、バソプレッシン、セクレチ
ン、上皮細胞成長因子、ガストリン、グルカゴン、カル
シトニン等のペプチド性ホルモン、アンドロゲン、エス
トロゲン、ハイドロコーチゾン等のステロイドホルモ
ン、アドレナリン、ノルアドレナリン等のカテコラミン
類等が挙げられ、ビタミンとしてはビタミンA、ビタミ
ンB1、B2、B6、B12、p−アミノ安息香酸(以下、
PABAという)、ビオチン、葉酸、ビタミンC、ビタ
ミンD、ビタミンE等の各種ビタミンが挙げられ、アル
カロイドとしてはモルフィン等のアヘンアルカロイド、
アトロピン、スコポラミン等のトロパンアルカロイド、
ビンブラスチン、ビンクリスチン等のインドールアルカ
ロイド、オウレン等のイソキノリンアルカロイド等が挙
げられ、抗生物質としては、ペニシリン、セファロスポ
リン、カナマイシン、エリスロマイシン、クロラムフェ
ニコール等が挙げられる。
【0017】生物由来物質に蛍光標識用色素を結合させ
るためには、生物由来物質中のアミノ基、水酸基等の官
能基と蛍光標識用色素中のカルボキシル基、スルフォン
基等の官能基を利用して直接、イオン結合的又は共有結
合的に直接結合させるか、あるいは蛍光標識用色素が反
応できるように、生物由来物質の一部に結合基(リンカ
ー)を付加する等の化学修飾を施したのち、反応させれ
ばよい。蛍光標識用色素で標識された生物由来物質はク
ロマトグラフィー、再結晶等の慣用の分離手段により精
製することができる。
【0018】化2で表される化合物は、芳香環やポリメ
チレン基を種々変えることにより、長波長域(700n
m以上)の任意の波長域に吸収又は蛍光極大を移動さ
せ、生体中の種々のスペクトル的妨害因子の影響を除く
ことができるので、血液中の種々の抗原、薬物の分析や
あるいはDNAの塩基配列の分析等に有用な試薬又は臨
床検査試薬として利用できる。
【0019】
【実施例】以下、実施例により更に具体的に本発明を説
明する。ただし、化合物No.は化9〜化17に示した
化合物No.に対応する。 実施例1 化合物(3)のPABA付加体の合成 化合物(3)250mgのクロロホルム溶液に、25℃
でオギザリルクロリド1.0mlを滴下した。室温で6
時間撹拌したのち、溶媒を除去し、化18で表される化
合物(3)のスルフォニルクロライド誘導体(固体)を
得た。
【化18】 別に、水1.5mlに炭酸ナトリウム86mg及びPA
BA50mgを加え、80℃に加熱して溶かした液に、
上記のスルフォニルクロライド誘導体49mgを加え、
80℃で6時間撹拌した。反応後、溶媒を除去し、得ら
れた固体を、10重量%NH4OHを含むメタノールに
溶かし、再度濃縮して、化19で表される化合物(3)
のPABA付加体を得た。
【化19】
【0020】実施例2 化合物(7)のPABA3分子
付加体の合成 化合物(7)300mgのクロロホルム溶液に、25℃
でオギザリルクロリド1.1mlを滴下した。室温で6
時間撹拌したのち、化合物(7)のスルフォニルクロラ
イド誘導体(固体)を得た。別に、水2.0mlに炭酸
ナトリウム98mg及びPABA132mgを加え、8
0℃に加熱して溶かした液に、上記のスルフォニルクロ
ライド誘導体50mgを加え、80℃で6時間撹拌し
た。反応後、溶媒を除去し、得られた固体を、10重量
%NH4OHを含むメタノールに溶かし、化合物(7)
のPABA3分子付加体を得た。
【0021】実施例3 化合物(23)のPABA付加
体の合成 化合物(23)234mgのクロロホルム溶液に、25
℃でオギザリルクロリド1.0mlを滴下した。室温で
6時間撹拌したのち、化合物(23)のスルフォニルク
ロライド誘導体(固体)を得た。別に、水1.5mlに
炭酸ナトリウム79mg及びPABA50mgを加え、
80℃に加熱して溶かした液に、上記のスルフォニルク
ロライド誘導体48mgを加え、80℃で6時間撹拌し
た。反応後、溶媒を除去し、得られた固体を、10重量
%NH4OHを含むメタノールに溶かし、化合物(2
3)のPABA付加体を得た。
【0022】実施例4 化合物(24)のPABA2分
子付加体の合成 化合物(24)185mgのクロロホルム溶液に、25
℃でオギザリルクロリド1.0mlを滴下した。室温で
6時間撹拌したのち、化合物(24)のフォスフォリル
クロライド誘導体(固体)を得た。別に、水1.2ml
に炭酸ナトリウム68mg及びPABA46mgを加
え、80℃に加熱して溶かした液に、上記のフォスフォ
リルクロライド誘導体43mgを加え、80℃で6時間
撹拌した。反応後、溶媒を除去し、得られた固体を、1
0重量%NH4OHを含むメタノールに溶かし、化合物
(24)のPABA2分子付加体を得た。
【0023】実施例5 化合物(26)のPABA2分
子付加体の合成 化合物(26)〔商品名:NK−1967、(株)日本
感光色素研究所製〕473mgのクロロホルム溶液に、
25℃でオギザリルクロリド2.5mlを滴下した。室
温で6時間撹拌したのち、化合物(26)のスルフォニ
ルクロライド誘導体(固体)を得た。別に、水2.4m
lに炭酸ナトリウム135mg及びPABA91mgを
加え、80℃に加熱して溶かした液に、上記のスルフォ
ニルクロライド誘導体85mgを加え、80℃で6時間
撹拌した。反応後、溶媒を除去し、得られた固体を、1
0重量%NH4OHを含むメタノールに溶かし、化合物
(26)のPABA2分子付加体を得た。
【0024】実施例6 化合物(27)のPABA2分
子付加体の合成 化合物(27)〔商品名:NK−2612、(株)日本
感光色素研究所製〕513mgのクロロホルム溶液に、
25℃でオギザリルクロリド2.5mlを滴下した。室
温で6時間撹拌したのち、化合物(27)のスルフォニ
ルクロライド誘導体(固体)を得た。別に、水2.4m
lに炭酸ナトリウム135mg及びPABA91mgを
加え、80℃に加熱して溶かした液に、上記のスルフォ
ニルクロライド誘導体94mgを加え、80℃で6時間
撹拌した。反応後、溶媒を除去し、得られた固体を、1
0重量%NH4OHを含むメタノールに溶かし、化合物
(27)のPABA2分子付加体を得た。
【0025】実施例7 化合物(3)で標識されたモル
フィンの合成 実施例1で得た化合物(3)のPABA付加体(78m
g)のトリエチルアミン(0.9ml)溶液に、0℃で
クロロギ酸エチル10mlを撹拌しながら加えた。5分
間撹拌後、3−(4−アミノブチル)モルフィン33m
gを加え、室温で8時間撹拌して、化合物(3)で標識
されたモルフィンを得た。
【0026】実施例8 化合物(7)で標識されたモル
フィンの合成 実施例2で得た化合物(7)のPABA3分子付加体を
用いたほかは、実施例7と同様に操作し、化合物(7)
で標識されたモルフィンを得た。
【0027】実施例9 化合物(23)で標識されたモ
ルフィンの合成 実施例3で得た化合物(23)のPABA付加体を用い
たほかは、実施例7と同様に操作し、化合物(23)で
標識されたモルフィンを得た。
【0028】実施例10 化合物(24)で標識された
モルフィンの合成 実施例4で得た化合物(24)のPABA2分子付加体
を用いたほかは、実施例7と同様に操作し、化合物(2
4)で標識されたモルフィンを得た。
【0029】実施例11 アンチモルフィンモノクロー
ナル抗体に対する親和性試験 モルフィン、アミノモルフィン並びに化合物(3)、化
合物(7)、化合物(23)及び化合物(24)で標識
されたモルフィンについて、アンチモルフィンモノクロ
ーナル抗体に対する親和性(モルフィンに対する親和性
を1.0とし、相対値で表す)をトリチウムをラベルし
たモルフィンとの競争反応により測定した。測定結果を
表1に示す。
【表1】 ────────────────────────── 化合物(抗原) 相対親和性 ────────────────────────── モルフィン 1.0 アミノモルフィン 1.0 化合物(3)標識化モルフィン 0.9 化合物(7)標識化モルフィン 1.0 化合物(23)標識化モルフィン 0.9 化合物(24)標識化モルフィン 1.0 ────────────────────────── 表1の結果から、化合物(抗原)による親和性の違いは
ほとんどみられず、モルフィンを化2で表される化合物
で標識しても抗体との親和性はほとんど変わらないこと
が分かった。
【0030】実施例12 化合物(3)で標識されたオ
リゴヌクレオチド・プライマーの合成とDNA塩基配列
の分析への応用 (1)リンカーが結合したオリゴヌクレオチド・プライ
マーの合成 固相CED−フォスフォラミド法を用いた自動DNA合
成装置によりプライマー(5’−GTTTCCCAGT
CACGAC−3’)を合成した。合成したプライマー
のリン酸化は、50mMトリス−塩酸(pH7.6)、
10mM塩化マグネシウム、10mMジチオスレイトー
ル、3mM ATP、T4−ヌクレオチドカイネースを含
む100μlの反応液中で37℃、1時間保温して行っ
た。リン酸化されたプライマーは、ゲル濾過用カラムを
使用して高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で分
離し、リン酸化されたプライマーのピークを集め、凍結
乾燥で溶媒を除いた。次に、これを250mMの1,2
−ジアミノエタン(pH6.0),200mMのエチル
−3(3−ジエチルアミノプロピル)カルボジイミド及
び100mMのN−メチルイミダゾール(pH6.0)
を含む反応液100μl中、25℃で一晩保温して5’
末端のグアノシンのリン酸部にリンカー〔NH2−(C
2)2−NH−〕を結合させた。
【0031】(2)化合物(3)で標識されたオリゴヌ
クレオチド・プライマーの合成 実施例7で得た、化合物(3)で標識されたモルフィン
と上記(1)で合成した5’末端グアノシンのリン酸部
にリンカーが結合したオリゴヌクレオチド・プライマー
を、0.2M炭酸ナトリウム緩衝液(pH9.3)中で
混合し、25℃で一晩、暗所に保温したのち、HPLC
で精製することにより、リンカーを介して化合物(3)
が結合したプライマーを得た。
【0032】(3)DNAの塩基配列の分析 既知の塩基配列のDNAをサンプルとし、リンカーを介
して化合物(3)が結合したプライマーを用いて、それ
ぞれ4種の塩基でサンガー反応を行ったのち、それぞれ
別々のレーンで電気泳動分離し、780nmの発振波長
の半導体レーザーを搭載したDNAシークエンサーで分
析した。その結果、DNAの300塩基までを99%の
精度で決定できた。
【0033】
【発明の効果】本発明により、血液中に存在するヘム等
の生体内物質に影響されず、また、将来主流になると予
想されるに小型の半導体レーザ(670〜780nm)
を用いて測定するための、種々の抗原、薬物の分析やあ
るいはDNAの塩基配列の分析等に有用な試薬又は臨床
検査試薬を提供できた。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】化1 【化1】 (化1中、A1及びA2は、それぞれ独立に、炭素原子及
    び水素原子から成る芳香環、又は炭素原子及び水素原子
    のほかに窒素原子及び/又は酸素原子及び/又は硫黄原
    子から成る芳香環を示し、 R1、R2、R3及びR4は、それぞれ独立に、アルキル
    基、複素環残基、アルコキシ基、アリーロキシ基、アル
    キルチオ基、アリールチオ基、アリール基、アラルキル
    基、アルキルカルボニルオキシ基、アルキルカルボニル
    基、アリールカルボニル基、アルキルオキシカルボニル
    基、アルキルアミド基、アルキルスルフォンアミド基、
    アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、
    アリールカルボニルオキシ基、アリールアミド基、アル
    キルアミノ基、アルキルカルバモイル基、アルキルスル
    ファモイル基、アリールカルバモイル基、アリールアミ
    ノ基、アリールスルフォニル基、アリールスルフォンア
    ミド基、水酸基、カルボキシ基、ハロゲン原子、アリー
    ルスルファモイル基、シアノ基、ニトロ基、スルフォン
    酸、スルフォン酸塩、カルボン酸塩、これらを置換基に
    もつアルキル基、又は水素原子を示し、 X1及びX2は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子、
    セレン原子、C=O、CH=CH、NR5又はCR67
    を示し、 R5〜R7は、それぞれ独立にC1〜C10のアルキル基、
    6〜C12のアリール基、又はC6〜C12のアラルキル基
    を示し、 Lは、ポリメチレン基を示す。)で表される蛍光標識用
    色素。
  2. 【請求項2】請求項1記載の蛍光標識用色素を含有する
    試薬。
  3. 【請求項3】請求項1記載の蛍光標識用色素で標識され
    た生物由来物質。
  4. 【請求項4】請求項3の標識された生物由来物質を含有
    する試薬。
  5. 【請求項5】生物由来物質がビタミン、アルカロイド又
    はヌクレオチドである請求項3記載の標識された生物由
    来物質。
  6. 【請求項6】生物由来物質がビタミン、アルカロイド又
    はヌクレオチドである請求項4記載の試薬。
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