JPH0539974U - ラミネート転写用シート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】耐候性、耐摩擦性、耐水性等の優れたラミネー
ト転写用シートを開発すること。 【構成】基材シート上に、仮着層を介して仮着された透
明シート上に、印刷パターンを形成し、且つその上から
全面に接着剤層を設けること。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はラミネート転写用シートに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、ポリエステルのベースフィルム上に、剥離層、インキ層及び接着層を施 したホットスタンピングシートが工業的に使用されている。しかし乍ら堅牢度に 乏しく、特に屋外で使用される場合に要求される耐光（候）性が小さいばかりで なく、耐摩擦、耐ひっかき性、耐水性等の如き苛酷な条件には耐えがたいという 大きな難点がある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案が解決しようとする課題は、従来のホットスタンピングシートの上記難 点を解消することであり、更に詳しくは、苛酷な条件下、たとえば屋外で使用す る場合に於いてさえも、優れた耐候性を有し、且つ耐摩擦性、耐ひっかき性、耐 水性等の優れたラミネート転写用シートを開発することである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

この課題は基材シート上に仮着層を介して仮着された透明シート上に、印刷パ ターンが形成され、且つその上から、全面に接着剤層を形成することにより解決 される。

【０００５】

【考案の作用】

本考案のラミネート転写用シートは、図１に示すとおり、基材シート（１）上 に、仮着層（２）を介して、透明シート（３）が形成されており、この透明シー ト（３）上に所望の印刷パターン（４）が形成されている。そしてこの上全面に 、接着剤層（５）が設けられた構造となっている。

【０００６】 本考案のラミネート転写用シートを使用するに際しては、図２に示す通り、被 転写体（６）上に、上記転写用シートの接着剤層（５）が接触するように重ね合 わせ、加熱、望ましくは更に加圧して両者を接着する。次いで、基材（１）と仮 着層（２）とを、透明フィルム（３）から剥離する。

【０００７】 従って被転写体（６）上には、接着剤層（５）を介して、印刷パターン（４） が転写され、その上から透明シート（３）がラミネートされているため、苛酷な 条件下の使用でも充分耐えることとなる。

【０００８】 本考案に於いて使用する基材（１）は、透明シート（３）上にパターンを印刷 する際の操作上の便宜から、かなり厚みのあるものが使用され、通常５０μ以上 、好ましくは８０〜１８０μ程度のものである。

【０００９】 周知の通り、元来薄いシートやフィルムに印刷を施す際には、しわの発生、伸 縮に基づく見当ずれ等のため、印刷中のデリバリー（給紙及び排紙工程）での支 障を来すものであるが、本考案に於いては、上記基材（１）を使用することによ り、これを未然に防止しうるものである。

【００１０】 而して基材（１）の材質としては、上記印刷中の支障を未然に防止出来ると共 に、転写時の熱（通常１５０〜２２０℃程度）に耐えるものであるかぎり、各種 材質のものが広い範囲で使用出来、たとえば厚手のシートやフィルム、紙、合成 紙、等を好ましいものとして例示出来る。

【００１１】 本考案に於いて、仮着層とは高粘度で粘着性の強い平板印刷インキを用いた場 合でも、印刷中に基材（１）から剥離せず、且つ転写時の熱圧で容易に剥離する ようなものであれば良く、一般のホットスタンピング用の剥離剤がそのまま使用 出来る。

【００１２】 パターンを印刷する手段自体は平板印刷に限定するものではなく、凹版グラビ ア、凸版、スクリーン（孔版）印刷いずれも使用出来る。透明フィルム（３）は 材料としては特別の制限はないが、ラミネート転写後に出来るだけ目立たないよ う又凸凹の激しい被転写体に充分にくいこんでいくよう、極めて薄手のものを使 用することが好ましい。材質はポリエステル、塩化ビニール、セロファン等透明 なものであれば何でもかまわない。

【００１３】 この際、透明なフィルム（３）に予め紫外線防止剤を含有せしめることにより 、耐侯（光）性を更に向上させることが出来、一層望ましい。

【００１４】 この透明フィルム（３）の厚みは、通常５０μ以下好ましくは１０μ〜４０μ 程度である。尚透明とはラミネート転写後、印刷パターンがはっきり見える程度 の透明性を有せば良く、この際、着色していても良い。

【００１５】

【実施例】

【実施例１】 厚さ１００μの合成紙の表面に、ホットスタンピング用の剥離層（大日本イン キ社製「ＭＣＳ５０４１Ｄ」、アクリル系）をコーティングし、厚さ３０μの透 明ポリエステルフィルムをラミネーターで仮着させた。フィルム面にカラー写真 の人物像と文字を平板印刷し、インキ乾燥後、ホットスタンピング用の接着層（ 大日本インキ社製「ＭＣＳ−７００５」、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合系）を コーティングした。

【００１６】 こうして得られたラミネート転写用シートの接着層と、軟質塩化ビニール製帆 布とを重ね合わせ、１６０℃で加熱加圧を行い基材を剥離した。

【００１７】

【図面の簡単な説明】

【００１８】

【図１】図１は本考案のラミネート転写用シートの一例
を示す図面である。

【００１９】

【図２】図２は本考案のシートを使用する方法を説明す
るための説明図である。

【００２０】 １……基材 ２……仮着層 ３……フィルム（又はシート） ４……インキ ５……接着層 ６……被転写体

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 基材シート上に、仮着層を介して仮着された透明シート
   上に、印刷パターンが形成され、且つその上から全面に
   接着剤層が設けられて成ることを特徴とするラミネート
   転写用シート。