JPH0539227A - ドリンク剤 - Google Patents

ドリンク剤

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JPH0539227A
JPH0539227A JP3333350A JP33335091A JPH0539227A JP H0539227 A JPH0539227 A JP H0539227A JP 3333350 A JP3333350 A JP 3333350A JP 33335091 A JP33335091 A JP 33335091A JP H0539227 A JPH0539227 A JP H0539227A
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Hiroyuki Yano
浩之 矢野
Hisayoshi Shimizu
久義 清水
Kumiko Kino
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】医薬用ドリンク剤の酢酸菌の抑制方法を提供す
る。 【構成】グリシンおよび/または乳酸を医薬用ドリンク
剤に配合することにより、該医薬用ドリンク剤の酢酸菌
の生育を抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は酢酸菌の生育が抑制され
たドリンク剤に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】酢酸菌は広く食品製造
工場(ワイン,ビール,ジュース,ハチミツ等)に分布
するグラム陰性菌であるが生育最適pHが3.5〜6.
5と低く一般の細菌,カビ,酵母等生存が不適な酸性領
域でも生育する。一般に医薬品,食品等で広く使用され
る防腐,防ばい剤(パラオキシ安息香酸エステル,安息
香酸等)はヒトに対する安全性(健康上)の観点から配
合可能な防腐剤,殺菌剤の種類や使用量に制限が設けら
れている。こうした制限下では上記酢酸菌に対する抵抗
性が得られない。一般的な殺菌処理法としては食品,医
薬品の最終製造工程で加熱処理等の瞬殺工程がとり入れ
られているが、医薬品,食品等の多くは内容成分が熱に
不安定なため熱処理を施し難い場合が多々ある。このよ
うな場合、飲料すなわち液状の医薬品及び飲食品そのも
のに抗菌力を保持させることが要望される。本発明の主
たる目的は、液状の医薬品飲料すなわちドリンク剤の酢
酸菌の生育を抑制し抗菌力を保持させるための安全で効
率的な手段を提供することにある。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成すべく鋭意検討を重ねた結果、意外にもグリシンお
よび/または乳酸を目的とするドリンク剤に添加するこ
とによりこれら医薬品が酢酸菌に対して著しく抵抗性を
示すことを見出し、更に検討を重ねて、本発明を完成す
るに至った。すなわち、本発明は グリシンおよび/ま
たは乳酸を配合してなるドリンク剤に関する。本発明に
用いられるグリシンおよび乳酸(以下酢酸菌防除剤と称
することがある)としては、薬局方で又は食品添加物と
して認められたもののみならず試薬として市販されてい
るものも含め医薬品及び飲食品として使用され得るもの
を広く用いることができる。特に、乳酸はD−乳酸,L
−乳酸,DL−乳酸いずれも用いることができる。本発
明におけるドリンク剤は配合成分や効能が限定される一
般薬品の剤型の一つとして医薬品製造指針に記載されて
いるものである。本発明のドリンク剤に配合すべき上記
酢酸菌防除剤の配合濃度はグリシンの場合は0.5w/
v%以上、好ましくは0.8w/v%〜5w/v%、乳
酸の場合0.1v/v%以上、好ましくは0.2〜0.
5v/v%が適当である。又、これらの酢酸菌防除剤は
2種以上組み合わせて使用することも可能であり、その
場合これら防除剤の総量の濃度が0.2w/v以上、好
ましくは0.2〜10w/v%に使用するのが好適であ
る。
【0004】本発明のドリンク剤は上記グリシン、乳酸
の酢酸菌防除剤と共に防腐,防腐ばい剤を用いるのがよ
く、これらを併用することにより酢酸菌の抑制をより効
果的に行うことができる。防腐,防ばい剤としてはたと
えば安息香酸,そのナトリウム塩およびパラオキシ安息
香酸エステル(パラオキシ安息香酸ブチル,パラオキシ
安息香酸エチル,パラオキシ安息香酸プロピルなど)が
挙げられる。これらの防腐防ばい剤は通常0.0000
1〜1w/v%、好ましくは0.001〜0.1w/v
%の割合で用いられる。次に本発明のドリンク剤はpH
2.5〜7好ましくはpH2.5〜5になるように調整
されるのが好ましい。これは、他の雑菌の生育阻害の点
からも好ましい。とりわけ酢酸菌以外の雑菌の多くがp
H3付近以下の酸性領域では、生育不可能なのに対し、
酢酸菌は生育可能であるので、このような低pH域への
pH調整だけでは酢酸菌の阻害が不可能であるが、本発
明によればpH調整も併せて行うことにより、酢酸菌を
含む巾広い菌の生育を抑制することが可能になる。pH
調整剤としては、可食性の有機酸類、無機酸類またはそ
れらの塩類等から1種または2種以上組み合わせて用い
ることができる。可食性有機酸類としては、たとえばク
エン酸,リンゴ酸,酒石酸,酢酸,コハク酸,乳酸,ア
スコルビン酸,フマル酸,アジピン酸およびこれらのナ
トリウム塩,カリウム塩またはカルシウム塩などが挙げ
られる。
【0005】本発明のドリンク剤には上記グリシン、乳
酸の酢酸菌防除剤及びpH調整剤等に加え下記成分を下
記割合で適宜添加してよい。甘味料(0.0001〜5
0w/v%,例 砂糖,ハチミツ,グリセリン,ソルビ
トール,グリチルリチン酸,アスパルテーム,パラチノ
ースなど),香辛料(0.0001〜10w/v%,例
ガーリック,ジンジャー,ローズマリー,ローレルな
ど),着香料(0.00001〜10w/v%,例 フ
ルーツ系フレーバー,生薬系フレーバーなど),着色剤
(0.0001〜10w/v%,例酸化亜鉛,二酸化チ
タン,ココア末,パプリカ,サフランなど),粘稠剤
(0.0001〜30w/v%,例 ステアリルアルコ
ール,プロピレングリコール,カルボキシメチルセルロ
ースなど),可溶化剤(0.00001〜30w/v
%,例 HCO−50,−60,ポリソルベート80,
イソプロパノールなど),抗酸化剤(0.00001〜
10w/v%,例 エデト酸ナトリウム,エリソルビン
酸,チオグリコール酸,チオ硫酸ナトリウムなど),苦
味剤(0.00001〜10w/v%,例 カフェイ
ン,苦味チンキなど),アミノ酸(0.0001〜30
w/v%,例 ロイシン,メチオニン,フェニルアラニ
ン,リジン,トリプトファン,タウリンなど),生薬及
び抽出物(0.0001〜30w/v%,例 ニンジン
エキス,ロクジョウ,シベットチンキ,ゴオウ,サイカ
クなど),ビタミン類(0.001〜30w/v%,例
ビタミンA,B,C,D,E,ニコチン酸アミド,パ
ントテン酸カルシウムなど)。
【0006】本発明のドリンク剤の製造方法は、水又は
ベースとなる液状の経口医薬品に上記したような各成分
を前述のような割合で含有せしめればよく、その調製方
法は特に限定されない。例えば、各成分を上記の配合割
合で精製水の一部に溶かし、要すれば、約25〜100
℃に加熱して、混合溶解後、残りの精製水を加え必要に
応じてろ過することによって製造される。
【0007】
【実施例】次に実施例をあげて本発明をさらに具体的に
説明する。 実施例1 シベットチンキ 250mg ニンジンエキス 10mg ビタミンB1 10mg ビタミンB6 10mg 酢酸トコフェロール 10mg 無水カフェイン 50mg 砂糖 5g ハチミツ 5g クエン酸 400mg クエン酸ナトリウム 50mg 安息香酸ナトリウム 35mg 乳酸 100μl 上記組成に従い、下記の方法によりドリンク剤を得た。
約40℃に加温した水約30mlに酢酸トコフェロール
を溶解したシベットチンキ及びニンジンエキスを混合分
散させる。約25℃まで冷却後、ビタミンB1,ビタミ
ンB6,無水カフェイン,砂糖,ハチミツ,クエン酸,
クエン酸ナトリウ ム,安息香酸ナトリウムを溶解し、
乳酸および1Nかせいソーダを添加し、pHを6.0と
したのち、水を加えて全量50mlとする。
【0008】実施例2 塩酸フルスルチアミン 10mg ビタミンB2 2mg 塩化カルニチン 100mg タウリン 1000mg パントテン酸ナトリウム 10mg 安息香酸 30mg パラオキシ安息香酸ブチル 2.5mg 砂糖 12g クエン酸 100mg グリシン 500mg 上記組成に従い、下記方法によりドリンク剤を得た。約
70℃に加温した水約30mlにパラオキシ安息香酸ブ
チル、安息香酸を溶解し、約25℃まで冷却後、塩酸フ
ルスルチアミン,ビタミンB2,塩化カルニチン,タウ
リン,パントテン酸ナトリウム,砂糖,クエン酸,グリ
シンを溶解し、1Nかせいソーダを添加し、pHを3.
5としたのち、水を加え全量50mlとする。
【0009】比較例 グリシンを除き、他の成分は実施例2と同様の組成で実
施例2と同じ方法で全量50mlのドリンク剤を得た。
【0010】実施例3 塩酸フルスルチアミン 10mg リン酸リボフラビンナトリウム 5mg 塩酸ピリドキシン 10mg ニコチン酸アミド 30mg L−アスパラギン酸ナトリウム 125mg アミノエチルスルホン酸 1000mg 塩化カルニチン 100mg コンドロイチン硫酸ナトリウム 120mg 無水カフェイン 50mg クエン酸 380mg 砂糖 10g 安息香酸ナトリウム 35mg パラオキシ安息香酸エチル 2.5mg フレーバー 0.2μl 乳酸 100μl 上記組成に従い下記の方法によりドリンク剤を得た。約
40℃に加温した水約30mlに安息香酸ナトリウム,
パラオキシ安息香酸エチルを溶解し、約25℃まで冷却
後塩酸フルスルチアミン,リン酸リボフラビンナトリウ
ム,塩酸ピリドキシン,ニコチン酸アミド,L−アスパ
ラギン酸ナトリウム,アミノエチルスルホン酸,塩化カ
ルニチン,コンドロイチン硫酸ナトリウム,無水カフェ
イン,クエン酸,砂糖,フレーバーを溶解し、乳酸およ
び1Nかせいソーダを添加しpHを3.2としたのち水
を加えて全量50mlとする。
【0011】実施例4 トチュウエキス 500mg (原生薬として2500mg) ロクジョウチンキ 1ml (原生薬として270mg) ニンジンエキス 500mg (原生薬として900mg) ローヤルゼリー 100mg ビタミンB1 10mg ビタミンB2 2mg ビタミンB6 10mg ニコチン酸アミド 30mg L−アスパラギン酸ナトリウム 125mg 塩化カルニチン 100mg 無水カフェイン 50mg 砂糖 10g クエン酸 400mg 砂糖 10g 乳酸 100μl 上記組成に従い下記の方法によりドリンク剤を得た。約
40℃に加温した水約30mlにトチュウエキス、ロク
ジョウチンキ、ニンジンエキス及びローヤルゼリーを混
合分散させる。約25℃まで冷却後、ビタミンB1,ビ
タミンB2,ビタミンB6,ニコチン酸アミド,L−アス
パラギン酸ナトリウム,塩化カルニチン,無水カフェイ
ン,砂糖,クエン酸,安息香酸ナトリウムを溶解し、乳
酸および1Nかせいソーダを添加しpHを3.5とした
のち水を加えて全量50mlとする。
【0012】試験例試験方法 試料溶液を微生物接種前に汚染状態調査用に少量無菌的
にサンプリング後、Acetobacter sp. 試験菌液を接種
し25℃に保存した。この試料から経日毎に試料を秤り
取り、0.1%ペプトン加減菌生理食塩水で適宜希釈し
て、その1mlをGP寒天(ダイゴ)で混釈平板(pH
4)として30℃,48時間培養し、発生してくるコロ
ニー数を計測した。試験結果 試験結果を下記〔表1〕に示す。
【表1】
(cfu/ml) ─────────────────────────────────── 試料 0日 2日 7日 10日 14日 ─────────────────────────────────── 比較例 6.4×103 9.4×103 6.8×104 8.2×104 4.6×105 実施例2 4.9×103 3.6×103 108 検出されず 検出されず 実施例1 5.2×103 3.1×103 215 30 検出されず ─────────────────────────────────── 接種菌量(cfu/ml) 2.7×103 上記結果から明らかなように、酢酸菌の生育が本発明の
飲料中では顕著に抑制されていることがわかる。
【0013】
【発明の効果】本発明によると表1に示すように、目的
とするドリンク剤において酢酸菌の生育が顕著に抑制さ
れ、該ドリンク剤にすぐれた抗菌力を保持させることが
できる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年2月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】医薬用ドリンク剤
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】実施例4 トチュウエキス 500mg (原生薬として2500mg) ロクジョウチンキ 1ml (原生薬として270mg) ニンジンエキス 500mg (原生薬として900mg) ローヤルゼリー 100mg ビタミンB1 10mg ビタミンB2 2mg ビタミンB6 10mg ニコチン酸アミド 30mg L−アスパラギン酸ナトリウム 125mg 塩化カルニチン 100mg 無水カフェイン 50mg 砂糖 10g クエン酸 400mg 安息香酸ナトリウム 35mg 乳酸 100μl 上記組成に従い下記の方法によりドリンク剤を得た。約
40℃に加温した水約30mlにトチュウエキス、ロク
ジョウチンキ、ニンジンエキス及びローヤルゼリーを混
合分散させる。約25℃まで冷却後、ビタミンB1,ビ
タミンB2,ビタミンB6,ニコチン酸アミド,L−アス
パラギン酸ナトリウム,塩化カルニチン,無水カフェイ
ン,砂糖,クエン酸,安息香酸ナトリウムを溶解し、乳
酸および1Nかせいソーダを添加しpHを3.5とした
のち水を加えて全量50mlとする。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年2月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は酢酸菌の生育が抑制され
医薬用ドリンク剤に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】酢酸菌は広く食品製造
工場(ワイン,ビール,ジュース,ハチミツ等)に分布
するグラム陰性菌であるが生育最適pHが3.5〜6.
5と低く一般の細菌,カビ,酵母等生存が不適な酸性領
域でも生育する。一般に医薬品,食品等で広く使用され
る防腐,防ばい剤(パラオキシ安息香酸エステル,安息
香酸等)はヒトに対する安全性(健康上)の観点から配
合可能な防腐剤,殺菌剤の種類や使用量に制限が設けら
れている。こうした制限下では上記酢酸菌に対する抵抗
性が得られない。一般的な殺菌処理法としては食品,医
薬品の最終製造工程で加熱処理等の瞬殺工程がとり入れ
られているが、医薬品,食品等の多くは内容成分が熱に
不安定なため熱処理を施し難い場合が多々ある。このよ
うな場合、飲料すなわち液状の医薬品及び飲食品そのも
のに抗菌力を保持させることが要望される。本発明の主
たる目的は、液状の医薬品飲料すなわち 薬用ドリンク
剤の酢酸菌の生育を抑制し抗菌力を保持させるための安
全で効率的な手段を提供することにある。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成すべく鋭意検討を重ねた結果、意外にもグリシンお
よび/または乳酸を目的とする医薬用ドリンク剤に添加
することによりこれら医薬品が酢酸菌に対して著しく抵
抗性を示すことを見出し、更に検討を重ねて、本発明を
完成するに至った。すなわち、本発明は グリシンおよ
び/または乳酸を配合してなる医薬用ドリンク剤に関す
る。本発明に用いられるグリシンおよび乳酸(以下酢酸
菌防除剤と称することがある)としては、薬局方で又は
食品添加物として認められたもののみならず試薬として
市販されているものも含め医薬品及び飲食品として使用
され得るものを広く用いることができる。特に、乳酸は
D−乳酸,L−乳酸,DL−乳酸いずれも用いることが
できる。本発明における医薬用ドリンク剤は配合成分や
効能が限定される一般薬品の剤型の一つとして医薬品製
造指針に記載されているものである。本発明の医薬用
リンク剤に配合すべき上記酢酸菌防除剤の配合濃度はグ
リシンの場合は0.5w/v%以上、好ましくは0.8
w/v%〜5w/v%、乳酸の場合0.1v/v%以
上、好ましくは0.2〜0.5v/v%が適当である。
又、これらの酢酸菌防除剤は種以上組み合わせて使用
することも可能であり、その場合これら防除剤の総量の
濃度が0.2w/v以上、好ましくは0.2〜10w/
v%に使用するのが好適である。
【0004】本発明の医薬用ドリンク剤は上記グリシ
ン、乳酸の酢酸菌防除剤と共に防腐,防腐ばい剤を用い
るのがよく、これらを併用することにより酢酸菌の抑制
をより効果的に行うことができる。防腐,防ばい剤とし
てはたとえば安息香酸,そのナトリウム塩およびパラオ
キシ安息香酸エステル(パラオキシ安息香酸ブチル,パ
ラオキシ安息香酸エチル,パラオキシ安息香酸プロピル
など)が挙げられる。これらの防腐防ばい剤は通常0.
00001〜1w/v%、好ましくは0.001〜0.
1w/v%の割合で用いられる。次に本発明の医薬用
リンク剤はpH2.5〜7好ましくはpH2.5〜5に
なるように調整されるのが好ましい。これは、他の雑菌
の生育阻害の点からも好ましい。とりわけ酢酸菌以外の
雑菌の多くがpH3付近以下の酸性領域では、生育不可
能なのに対し、酢酸菌は生育可能であるので、このよう
な低pH域へのpH調整だけでは酢酸菌の阻害が不可能
であるが、本発明によればpH調整も併せて行うことに
より、酢酸菌を含む巾広い菌の生育を抑制することが可
能になる。pH調整剤としては、可食性の有機酸類、無
機酸類またはそれらの塩類等から1種または2種以上組
み合わせて用いることができる。可食性有機酸類として
は、たとえばクエン酸,リンゴ酸,酒石酸,酢酸,コハ
ク酸,乳酸,アスコルビン酸,フマル酸,アジピン酸お
よびこれらのナトリウム塩,カリウム塩またはカルシウ
ム塩などが挙げられる。
【0005】本発明の医薬用ドリンク剤には上記グリシ
ン、乳酸の酢酸菌防除剤及びpH調整剤等に加え下記成
分を下記割合で適宜添加してよい。甘味料(0.000
1〜50w/v%,例 砂糖,ハチミツ,グリセリン,
ソルビトール,グリチルリチン酸,アスパルテーム,パ
ラチノースなど),香辛料(0.0001〜10w/v
%,例 ガーリック,ジンジャー,ローズマリー,ロー
レルなど),着香料(0.00001〜10w/v%,
例 フルーツ系フレーバー,生薬系フレーバーなど),
着色剤(0.0001〜10w/v%,例酸化亜鉛,二
酸化チタン,ココア末,パプリカ,サフランなど),粘
稠剤(0.0001〜30w/v%,例 ステアリルア
ルコール,プロピレングリコール,カルボキシメチルセ
ルロースなど),可溶化剤(0.00001〜30w/
v%,例HCO−50,−60,ポリソルベート80,
イソプロパノールなど),抗酸化剤(0.00001〜
10w/v%,例 エデト酸ナトリウム,エリソルビン
酸,チオグリコール酸,チオ硫酸ナトリウムなど),苦
味剤(0.00001〜10w/v%,例 カフェイ
ン,苦味チンキなど),アミノ酸(0.0001〜30
w/v%,例 ロイシン,メチオニン,フェニルアラニ
ン,リジン,トリプトファン,タウリンなど),生薬及
び抽出物(0.0001〜30w/v%,例 ニンジン
エキス,ロクジョウ,シベットチンキ,ゴオウ,サイカ
クなど),ビタミン類(0.001〜30w/v%,例
ビタミンA,B,C,D,E,ニコチン酸アミド,パ
ントテン酸カルシウムなど)。
【0006】本発明の医薬用ドリンク剤の製造方法は、
水又はベースとなる液状の経口医薬品に上記したような
各成分を前述のような割合で含有せしめればよく、その
調製方法は特に限定されない。例えば、各成分を上記の
配合割合で精製水の一部に溶かし、要すれば、約25〜
100℃に加熱して、混合溶解後、残りの精製水を加え
必要に応じてろ過することによって製造される。
【0007】
【実施例】次に実施例をあげて本発明をさらに具体的に
説明する。 実施例1 シベットチンキ 250mg ニンジンエキス 10mg ビタミンB1 10mg ビタミンB6 10mg 酢酸トコフェロール 10mg 無水カフェイン 50mg 砂糖 5g ハチミツ 5g クエン酸 400mg クエン酸ナトリウム 50mg 安息香酸ナトリウム 35mg 乳酸 100μl 上記組成に従い、下記の方法により医薬用ドリンク剤を
得た。約40℃に加温した水約30mlに酢酸トコフェ
ロールを溶解したシベットチンキ及びニンジンエキスを
混合分散させる。約25℃まで冷却後、ビタミンB1
ビタミンB6,無水カフェイン,砂糖,ハチミツ,クエ
ン酸,クエン酸ナトリウ ム,安息香酸ナトリウムを溶
解し、乳酸および1Nかせいソーダを添加し、pHを
6.0としたのち、水を加えて全量50mlとする。
【0008】実施例2 塩酸フルスルチアミン 10mg ビタミンB2 2mg 塩化カルニチン 100mg タウリン 1000mg パントテン酸ナトリウム 10mg 安息香酸 30mg パラオキシ安息香酸ブチル 2.5mg 砂糖 12g クエン酸 100mg グリシン 500mg 上記組成に従い、下記方法により医薬用ドリンク剤を得
た。約70℃に加温した水約30mlにパラオキシ安息
香酸ブチル、安息香酸を溶解し、約25℃まで冷却後、
塩酸フルスルチアミン,ビタミンB2,塩化カルニチ
ン,タウリン,パントテン酸ナトリウム,砂糖,クエン
酸,グリシンを溶解し、1Nかせいソーダを添加し、p
Hを3.5としたのち、水を加え全量50mlとする。
【0009】比較例 グリシンを除き、他の成分は実施例と同様の組成で実
施例2と同じ方法で全量50mlの医薬用ドリンク剤を
得た。
【0010】実施例3 塩酸フルスルチアミン 10mg リン酸リボフラビンナトリウム 5mg 塩酸ピリドキシン 10mg ニコチン酸アミド 30mg L−アスパラギン酸ナトリウム 125mg アミノエチルスルホン酸 1000mg 塩化カルニチン 100mg コンドロイチン硫酸ナトリウム 120mg 無水カフェイン 50mg クエン酸 380mg 砂糖 10g 安息香酸ナトリウム 35mg パラオキシ安息香酸エチル 2.5mg フレーバー 0.2μl 乳酸 100μl 上記組成に従い下記の方法により医薬用ドリンク剤を
得た。約40℃に加温した水約30mlに安息香酸ナト
リウム,パラオキシ安息香酸エチルを溶解し、約25℃
まで冷却後塩酸フルスルチアミン,リン酸リボフラビン
ナトリウム,塩酸ピリドキシン,ニコチン酸アミド,L
−アスパラギン酸ナトリウム,アミノエチルスルホン
酸,塩化カルニチン,コンドロイチン硫酸ナトリウム,
無水カフェイン,クエン酸,砂糖,フレーバーを溶解
し、乳酸および1Nかせいソーダを添加しpHを3.2
としたのち水を加えて全量50mlとする。
【0011】実施例4 トチュウエキス 500mg (原生薬として2500mg) ロクジョウチンキ 1ml (原生薬として270mg) ニンジンエキス 500mg (原生薬として900mg) ローヤルゼリー 100mg ビタミンB1 10mg ビタミンB2 2mg ビタミンB6 10mg ニコチン酸アミド 30mg L−アスパラギン酸ナトリウム 125mg 塩化カルニチン 100mg 無水カフェイン 50mg 砂糖 10g クエン酸 400mg 安息香酸ナトリウム 35mg 乳酸 100μl 上記組成に従い下記の方法により医薬用ドリンク剤を得
た。約40℃に加温した水約30mlにトチュウエキ
ス、ロクジョウチンキ、ニンジンエキス及びローヤルゼ
リーを混合分散させる。約25℃まで冷却後、ビタミン
1,ビタミンB2,ビタミンB6,ニコチン酸アミド,
L−アスパラギン酸ナトリウム,塩化カルニチン,無水
カフェイン,砂糖,クエン酸,安息香酸ナトリウムを溶
解し、乳酸および1Nかせいソーダを添加しpHを3.
5としたのち水を加えて全量50mlとする。
【0012】試験例 試験方法 試料溶液を微生物接種前に汚染状態調査用に少量無菌的
にサンプリング後、Acetobacter sp. 試験菌液を接種
し25℃に保存した。この試料から経日毎に試料を秤り
取り、0.1%ペプトン加減菌生理食塩水で適宜希釈し
て、その1mlをGP寒天(ダイゴ)で混釈平板(pH
4)として30℃,48時間培養し、発生してくるコロ
ニー数を計測した。 試験結果 試験結果を下記〔表1〕に示す。
【表1】
(cfu/ml) ─────────────────────────────────── 試料 0日 2日 7日 10日 14日 ─────────────────────────────────── 比較例 6.4×103 9.4×103 6.8×104 8.2×104 4.6×105 実施例2 4.9×103 3.6×103 108 検出されず 検出されず 実施例1 5.2×103 3.1×103 215 30 検出されず ─────────────────────────────────── 接種菌量(cfu/ml) 2.7×103 上記結果から明らかなように、酢酸菌の生育が本発明
の飲料中では顕著に抑制されていることがわかる。
【0013】
【発明の効果】本発明によると表1に示すように、目的
とする医薬用ドリンク剤において酢酸菌の生育が顕著に
抑制され、該医薬用ドリンク剤にすぐれた抗菌力を保持
させることができる。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】グリシンおよび/または乳酸を配合してな
    るドリンク剤。
  2. 【請求項2】さらに防腐,防ばい剤を配合してなる請求
    項1記載のドリンク剤。
  3. 【請求項3】防腐,防ばい剤が安息香酸,そのナトリウ
    ム塩およびパラオキシ安息香酸エステルの一種以上であ
    る請求項2記載のドリンク剤。
  4. 【請求項4】グリシンを配合してなる請求項1記載のド
    リンク剤。
  5. 【請求項5】グリシン含量が0.5W/V%以上である
    請求項4記載のドリンク剤。
  6. 【請求項6】乳酸を配合してなる請求項1記載のドリン
    ク剤。
  7. 【請求項7】乳酸含量が0.1V/V%以上である請求
    項6記載のドリンク剤。
  8. 【請求項8】グリシンおよび乳酸の双方を配合してなる
    請求項1記載のドリンク剤。
  9. 【請求項9】グリシンおよび乳酸の総量が0.2W/V
    %以上である請求項8記載のドリンク剤。
  10. 【請求項10】pHを2.5〜7に調整してなる請求項
    1記載のドリンク剤。
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