JPH0538698U - 水中吸音くさび - Google Patents
水中吸音くさびInfo
- Publication number
- JPH0538698U JPH0538698U JP8647591U JP8647591U JPH0538698U JP H0538698 U JPH0538698 U JP H0538698U JP 8647591 U JP8647591 U JP 8647591U JP 8647591 U JP8647591 U JP 8647591U JP H0538698 U JPH0538698 U JP H0538698U
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- sound absorbing
- wedge
- shaped flat
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- absorbing plate
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- Soundproofing, Sound Blocking, And Sound Damping (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 くさび状平板吸音板に対して、大きさ,質量
等の装備性を満足する条件で、適用可能周波数範囲の拡
大を図ることが出来る水中吸音くさびを提供することを
目的とするものである。 【構成】 くさび状平板吸音板本体10は、この実施例
では、比較的、低周波数領域の吸収性能を確保するため
の長さLaが長いくさび状平板吸音板10aと、高周波
数領域の吸収性能を確保するために長さLbが多少短い
くさび状平板吸音板10bとにより構成され、くさび状
平板吸音板本体10の底部(背面部)と、取付け鉄板1
1との間に、整合型の平面状吸音板12をくさび状平板
吸音板本体10と直交する向きに配設されている。
等の装備性を満足する条件で、適用可能周波数範囲の拡
大を図ることが出来る水中吸音くさびを提供することを
目的とするものである。 【構成】 くさび状平板吸音板本体10は、この実施例
では、比較的、低周波数領域の吸収性能を確保するため
の長さLaが長いくさび状平板吸音板10aと、高周波
数領域の吸収性能を確保するために長さLbが多少短い
くさび状平板吸音板10bとにより構成され、くさび状
平板吸音板本体10の底部(背面部)と、取付け鉄板1
1との間に、整合型の平面状吸音板12をくさび状平板
吸音板本体10と直交する向きに配設されている。
Description
【0001】
この考案は、水中における音波を吸収する水中吸音くさびに係わり、更に詳し くは吸音性能全体の周波数帯域を広げることが出来る水中吸音くさびに関するも のである。
【0002】
一般に、水中における音波を吸収する水中吸音くさびは、通常、音響水槽(水 中において、音波による物体からの反射,透過等を測定するための水槽)等の内 壁面に取付けられ、壁面からの反射波を抑制する場合に用いられたり、また、海 水中を伝搬した微弱な音波を受波する受波器に対して、直接入射する音波のみを 受波し、受波器背面の隔壁等からの不必要な反射波が受波器に再入射することを 防ぐために用いられている。
【0003】 ところで、従来の粘弾性体を用いた水中吸音くさびは、例えば、図6〜図8に 示すように、気孔1を内在させた長さLの異なる複数のくさび状平板吸音板2a ,2b,2cを所定の間隔を隔てて取付け鉄板3上に、平行或いは斜めに組合せ て垂直に立設させ、更に、低周波数の音波を吸収させる場合には、十分な長さを もつくさび状平板吸音板4を配設していた。
【0004】 上記のように、くさび状平板吸音板2a,2b,2cの表面を、くさび型に形 成するのは、音響インピーダンスを徐々に変化させて水または海水との整合性を 図り、表面からの反射を防ぐためである。 上記のようなくさび状平板吸音板2a,2b,2cで吸音性能を向上させるに は、次のような方法がある。即ち、低周波数領域を向上させるには、図7及び図 8に示すように、くさび状平板吸音板2a,2b,2cの長さLを長くすれば良 く、また高周波数領域については、背の低いくさびを間隔を狭くして取付ければ 良い。
【0005】
然しながら、くさび状平板吸音板2a,2b,2cの長さLは、周波数に反比 例して長くなるため、長いくさび状平板吸音板2a,2b,2cを直立させるた めの固定方法に工夫が必要となったり、装備場所によっては、寸法的に取付けら れない場合があると言う問題があった。
【0006】 一方、間隔を狭くして多くの平板吸音板を取付ける場合も、固定方法が複雑に なり、更に、平板吸音板の寸法や数を増やすことは、質量の急激な増大を招くと 言う問題があった。 この考案は、かかる従来の課題に着目して案出されたもので、くさび状平板吸 音板に対して、大きさ,質量等の装備性を満足する条件で、適用可能周波数範囲 の拡大を図ることが出来る水中吸音くさびを提供することを目的とするものであ る。
【0007】
この考案は上記目的を達成するため、取付け鉄板と、複数のくさび状平板吸音 板の下部との間に、周波数帯域の異なる平面状吸音板をくさび状平板吸音板と直 交する向きに配設したことを要旨とするものである。
【0008】
この考案は上記のように構成され、細長いくさび状平板吸音板を取付ける代わ りに、くさび状平板吸音板の底部(背面部)に、低周波数領域に共振点を持つ整 合型になるように設計した平面状吸音板を直交する向きに配設することで、くさ び状平板吸音板の高さを大幅に増加させないで、周波数範囲を低周波数領域側に 広げることが可能となり、また長さの短いくさび状平板吸音板を多く取付ける代 わりに、必要とする高周波数領域の吸音性能が確保できるように構造及び厚み等 を設計した平面状吸音板を直交する向きに配設することで、複雑な固定金具等を 使用することなく、高周波数領域の吸音性能を確保することが出来るものである 。
【0009】
以下、添付図面に基づき、この考案の実施例を説明する。 図1は、この考案を実施した水中吸音くさびの断面図を示し、ゴム等の粘弾性体 からなり、内部に複数の気孔が形成されたくさび状平板吸音板本体10は、この 実施例では、比較的、低周波数領域の吸収性能を確保するために長さLaが長い くさび状平板吸音板10aと、高周波数領域の吸収性能を確保するために長さL bが多少短いくさび状平板吸音板10bとにより構成され、くさび状平板吸音板 本体10の底部(背面部)と、取付け鉄板11との間には、整合型の平面状吸音 板12がくさび状平板吸音板本体10と直交する向きに配設されている。
【0010】 上記の整合型の平面状吸音板12は、主として、低周波数領域側の吸音性能を 向上させるものと、高周波数領域側の吸音性能を向上するもののいずれかに重点 指向し、必要とする周波数に共振点をもつような構造及び厚さに設計するもので ある。 実際には、整合型の平面状吸音板12と、くさび状平板吸音板本体10との周 波数領域をそれぞれの吸収材に分担させ、総合的な吸音性能を確保できるように くさび状平板吸音板本体10についても、その長さ、ゴム材料内部で気孔等で内 在させる空気量や、くさび状平板吸音板本体10の取付け間隔等、細部にわたっ て設計する必要がある。
【0011】 次に、低周波数領域の吸収性能を向上させる場合と、高周波数領域側の吸音性 能を向上させる場合について具体的に説明する。 a .低周波数領域の吸収性能を改善する場合 図2に示すように、細長いくさび状平板吸音板を取付ける代わりに、長さLの 異なる3種類のくさび状平板吸音板13a,13b,13cを所定の間隔で配設 し、このくさび状平板吸音板13a,13b,13cの底部と、取付け鉄板11 との間に、低周波数領域の吸収性能を改善するために設計された平面状吸音板1 2を直交する向きに貼付けて配設する。これは、平面状吸音板12に低周波数領 域に共振点を持つ整合型になるように設計することで実現させようとするもので 、吸音性能としては、図3に示すようになる。 個々のくさび状平板吸音板13a,13b,13cと、平面状吸音板12との周 波数に対する吸音性能は、図3の破線に示すようになるが、総合的な吸収性能は 、実線に示すようになり、吸音材全体の高さを大幅に増加させないで、周波数範 囲を低周波数領域側に広げることが可能となる。また、平面状吸音材が薄いため 、質量の急激な増加はないと考えられる。
【0012】 b .高周波数領域の吸収性能を改善する場合 高周波数領域の吸収性能を改善させる目的で、図4に示すように長さLの短い くさび状平板吸音板13d,13e,13fを多く取付ける代わりに、平面状吸 音板12をくさび状平板吸音板13d,13e,13fの低部と取付け鉄板11 との間に直交する向きに配設することで、複雑な固定金具を使用することなく、 高周波数領域の吸収性能を確保することが出来るものである。
【0013】 この場合、平面状吸音板12は、必要とする高周波数領域の吸収性能を確保出 来るように構造及び厚み等を設計すれば良い。 以上のように構成することにより、装備可能な大きさの範囲内で、低周波数領 域及び高周波数領域の周波数を広げることが可能となり、特に、くさび状平板吸 音板本体10の長さに直接影響する低周波数領域の吸収性能を向上させる効果は 大きいものがある。
【0014】 次に、低周波数領域の吸収性能を改善した実施例を説明すると、まず、図9に 示すような長さの異なる複数のくさび状平板吸音板のみを使用した場合の吸音性 能と、図10に示すこの考案にかかる低周波数領域の性能向上を図った平面状吸 音板のみを使用した吸音性能及び上記の二つの吸音板を併用した場合の吸音性能 を計測した。図11は、上記の計測結果であり、周波数と反射低減量との関係を 示すグラフである。
【0015】 図11から明らかなように、平面状吸音板が低周波数領域の吸収性能を改善し ていることが判る。なお、ここで反射低減量とは、完全反射体の反射量と、被測 定吸音板との反射量の比である。
【0016】
この考案は、上記のように取付け鉄板と、複数のくさび状平板吸音板の下部と の間に、周波数帯域の異なる平面状吸音板をくさび状平板吸音板と直交する向き に配設したので、くさび状平板吸音板に対して、大きさ,質量等の装備性を満足 する条件で、適用可能周波数範囲の拡大を図ることが出来、特に、くさび状平板 吸音板本体の長さに直接影響する低周波数領域の吸収性能を著しく向上させるこ とが出来る効果がある。
【図1】この考案を実施した水中吸音くさびの断面図で
ある。
ある。
【図2】低周波数領域の吸収性能を改善する場合の水中
吸音くさびの断面図である。
吸音くさびの断面図である。
【図3】低周波数領域の吸収性能を示すグラフ説明図で
ある。
ある。
【図4】高周波数領域の吸収性能を改善する場合の水中
吸音くさびの断面図である。
吸音くさびの断面図である。
【図5】高周波数領域の吸収性能を示すグラフ説明図で
ある。
ある。
【図6】従来の水中吸音くさびの断面図である。
【図7】従来の水中吸音くさびの内面図である。
【図8】従来の水中吸音くさびの断面図である。
【図9】長さの異なる複数のくさび状平板吸音板の斜視
図である。
図である。
【図10】低周波数領域の性能向上を図った平面状吸音
板の斜視図である。
板の斜視図である。
【図11】計測結果を示す周波数と反射低減量との関係
を示すグラフ説明図である。
を示すグラフ説明図である。
10 くさび状平板吸音板本体 11 取付け鉄板
12 整合型の平面状吸音板
12 整合型の平面状吸音板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 原田 澄夫 神奈川県横浜市金沢区六浦町73−534 (72)考案者 内田 浩 神奈川県川崎市宮前区菅生ケ丘9−1− 101 (72)考案者 菊池 達夫 神奈川県横浜市金沢区並木2−6−4− 202 (72)考案者 堀井 浩 千葉県柏市松葉町5丁目1−7−404 (72)考案者 中村 薫 神奈川県横浜市戸塚区俣野町1403 ドリー ムハイツ14−701 (72)考案者 高橋 良三 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番1 号 川崎重工業株式会社神戸工場内 (72)考案者 大西 周一 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番1 号 川崎重工業株式会社神戸工場内
Claims (1)
- 【請求項1】 取付け鉄板上に、長さの異なる粘弾性体
から成る複数のくさび状平板吸音板を所定の間隔を隔て
て垂直に立設させた水中吸音くさびにおいて、前記取付
け鉄板と、複数のくさび状平板吸音板の下部との間に、
周波数帯域の異なる平面状吸音板をくさび状平板吸音板
と直交する向きに配設したことを特徴とする水中吸音く
さび。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991086475U JP2518740Y2 (ja) | 1991-10-23 | 1991-10-23 | 水中吸音くさび |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991086475U JP2518740Y2 (ja) | 1991-10-23 | 1991-10-23 | 水中吸音くさび |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0538698U true JPH0538698U (ja) | 1993-05-25 |
JP2518740Y2 JP2518740Y2 (ja) | 1996-11-27 |
Family
ID=13887997
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1991086475U Expired - Lifetime JP2518740Y2 (ja) | 1991-10-23 | 1991-10-23 | 水中吸音くさび |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2518740Y2 (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01209498A (ja) * | 1988-02-17 | 1989-08-23 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 水中吸音楔 |
JPH02139212U (ja) * | 1989-04-25 | 1990-11-21 | ||
JPH03125740A (ja) * | 1989-10-06 | 1991-05-29 | Kobe Steel Ltd | 吸音構造 |
-
1991
- 1991-10-23 JP JP1991086475U patent/JP2518740Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01209498A (ja) * | 1988-02-17 | 1989-08-23 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 水中吸音楔 |
JPH02139212U (ja) * | 1989-04-25 | 1990-11-21 | ||
JPH03125740A (ja) * | 1989-10-06 | 1991-05-29 | Kobe Steel Ltd | 吸音構造 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2518740Y2 (ja) | 1996-11-27 |
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Legal Events
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