JP2002178999A - ロケットフェアリングの防音構造 - Google Patents

ロケットフェアリングの防音構造

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 人工衛星に対する耐音響強度設計を行う場
合、フィルイフェクト現象を包含した仕様で耐音響環境
を規定すると、人工衛星の耐音響設計は過大となるた
め、人工衛星の重量が増加して開発費増加の要因となっ
ていた。また、フェアリング内面の面板と人工衛星の外
周部との間隔が狭い部位では、厚みのある吸音材を装備
し難いという問題があった。 【解決手段】 フェアリング内部の吸音性能を向上させ
る方法として、共鳴吸音及び膜状吸音の原理を用いて、
重量増加を極力抑制しながら周波数帯での吸音性能を大
きくするもので、ロケット打上げ時及び飛翔時に人工衛
星を格納しておくハニカム体の外殻を有するフェアリン
グにおいて、前記ハニカム体の内面部に複数のリブを立
設すると共に、該リブに多孔板を覆設したロケットフェ
アリングの防音構造等としている。また、人工衛星の外
周部で音圧が大きくなる部位に局所的に吸音対策を施し
て重量増加や施工コストの増加を低減させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロケット先端部に
人工衛星を格納するために取り付けられるフェアリング
の防音構造に係るもので、より詳しくは、ロケットの打
ち上げ時や飛翔時にフェアリングが高音響に晒されて
も、フェアリング内部に収納されている人工衛星に音響
疲労が生じないようにするため、人工衛星周囲の音圧を
著しく低減させるためのロケットフェアリングの防音構
造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ロケットフェアリングは軽量でかつ高剛
性が要求されるため、アルミ或いはCFRPを面板とす
るハニカム構造体が用いられている。フェアリングの内
部は、吸音率が非常に小さいパネルで囲まれているた
め、ロケットの打ち上げ時や飛翔時にはフェアリング内
で音がこもり、人工衛星の外周部は非常に大きな音圧と
なる。このような人工衛星に対する耐音響強度設計を行
う場合、人工衛星とフェアリングとの間隔が狭い部位で
特に音圧が大きくなるというフィルイフェクト現象が明
らかでなかったため、耐音響環境はフィルイフェクト現
象も包含する仕様で規定していた。また、フェアリング
内部の吸音力を増加させるために、フェアリング内面に
防音ブランケット(吸音材)を貼着するという対策が行
われていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、人工衛
星に対する耐音響強度設計を行う場合、人工衛星とフェ
アリングとの間隔が狭い部位で特に音圧が大きくなると
いうフィルイフェクト現象を包含した仕様で耐音響環境
を規定すると、人工衛星の耐音響設計は過大となるた
め、人工衛星の重量が増加して開発費増加の要因となっ
ていた。一方、フェアリング内部の吸音力を増加させる
ために、フェアリング内面に防音ブランケット(吸音
材)を貼着する方法では、フェアリング内部の音圧レベ
ルは下がるものの、特に数百ヘルツ以下の低域周波数帯
では吸音材付加による重量増加に比べ音圧低減効果は少
なかった。また、フェアリング内面の面板と人工衛星の
外周部との間隔が狭い部位では、厚みのある吸音材を装
備し難いという問題があった。
【0004】本発明は、フェアリング内部の吸音性能を
向上させる方法として、吸音材等を新規に付加するので
はなく、共鳴吸音及び膜状吸音の原理を用いて、重量増
加を極力抑制しながら周波数帯での吸音性能を大きくす
るものである。また、フェアリング内部に搭載する人工
衛星の外形形状に応じて、人工衛星の外周部で局部的に
音圧が大きくなる部位に吸音対策を施すことにより、重
量増加や施工コストの増加を低減させるものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するためになされたもので、請求項1では、ロケット
打上げ時及び飛翔時に人工衛星を格納しておくハニカム
体の外殻を有するフェアリングにおいて、前記ハニカム
体の内面部に複数のリブを立設すると共に、該リブに多
孔板を覆設したロケットフェアリングの防音構造として
いる。
【0006】請求項2では、ロケット打上げ時及び飛翔
時に人工衛星を格納しておくハニカム体の外殻を有する
フェアリングにおいて、前記ハニカム体の内面部の面板
に、各ハニカムコアに通じる穴を少なくとも一個以上貫
設したロケットフェアリングの防音構造としている。
【0007】請求項3では、ロケット打上げ時及び飛翔
時に人工衛星を格納しておくハニカム体の外殻を有する
フェアリングにおいて、前記ハニカム体の内面部に複数
のリブを立設した多孔板を覆設し、該多孔板のリブを立
設した反対面に孔隙を有するシートを張着したロケット
フェアリングの防音構造としている。
【0008】請求項4では、ロケット打上げ時及び飛翔
時に人工衛星を格納しておくハニカム体の外殻を有する
フェアリングにおいて、前記ハニカム体の内面部の面板
に、各ハニカムコアに通じる穴を少なくとも一個以上貫
設すると共に、該面板に孔隙を有するシートを張着した
ロケットフェアリングの防音構造としている。
【0009】請求項5では、ロケット打上げ時及び飛翔
時に人工衛星を格納しておくハニカム体の外殻を有する
フェアリングにおいて、前記ハニカム体の内面部に複数
のリブを立設すると共に、該リブに孔隙を有しないシー
トを張着したロケットフェアリングの防音構造としてい
る。
【0010】また、請求項6では、ロケット打上げ時及
び飛翔時に人工衛星を格納しておくハニカム体の外殻を
有するフェアリングにおいて、前記ハニカム体の内面部
と前記フェアリング内部に格納された人工衛星との間隔
が狭い部位に、ロケットフェアリングの防音構造を局所
的に設けたロケットフェアリングの防音構造としてい
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施形態について、
図面に基づいて詳細に説明するが、本発明はこれに限定
されるものではなく適宜変更して実施が可能である。図
1は、本発明の第1実施形態を示すもので、(a)は部
分側面断面図であり、(b)は部分斜視図である。同図
において、ハニカム体1はフェアリング9(図2参照)
の外殻11と面板12に挟持されたハニカムコア14よ
り形成されている。前記面板12上には、適宜の間隔に
て複数のリブ2を垂設し、該リブ2に多孔板3を覆設し
た構造としている。これにより、共鳴吸音による垂直入
射吸音率を大きくしてフェアリング9内部空間の音圧の
低減を図るものである。前記吸音率は面板12と多孔板
3により形成された空間6と多孔板3の穴径との関係で
定まる周波数に影響され、該周波数は空間6の体積と穴
31の開口面積を変更することにより任意に設定でき
る。
【0012】図2は人工衛星7を打ち上げるロケット8
の概略図を示したもので、(a)は全体図、(b)はA
部を拡大したフェアリング9の概略正面断面図、(c)
はB部の第1実施形態を示す拡大断面図である。同図に
おいて、フェアリング9はロケット8本体の先端部に取
り付けられる。該フェアリング9の先端部は空気抵抗が
少なくなるようにコーン状91とし、人工衛星7を搭載
する部位は円筒状92とするのが一般的である。このフ
ェアリング9は軽量で、且つ剛性を大きくする必要があ
ることから、アルミニウムやCFRPを面板とするハニ
カムが主として用いられている。ロケット8打上後に該
ロケット8が所定位置に達すると、フェアリング9はコ
ーン状91部及び円筒状92部が半割れ状に分離・開筒
すると同時に前記人工衛星7をフェアリング9の外側、
即ち宇宙空間へ放出する。このように、フェアリング9
は人工衛星7を宇宙空間まで安全に運ぶための保護ケー
スとしての役割を果たしている。
【0013】ロケット8の打上げ時及び飛翔時には、フ
ェアリング9の周囲は非常に大きな音圧が発生し、この
音圧がフェアリング9を振動させてフェアリング9内部
にも音を放射すると共に、フェアリング9内部全体に音
波が透過して、該フェアリング9内部の音圧が大きくな
る。さらに、フェアリング9の外殻11を形成するハニ
カム体1の面板12は非常に吸音率の小さいアルミ等か
ら構成されているため、フェアリング9内部の空間の音
はビルドアップする。人工衛星7はこのフェアリング9
内部の音環境に晒されるから、該人工衛星7は音響によ
って振動し疲労破壊をおこす恐れがある。そこで、音響
疲労が起こらないようにフェアリング9内部の音圧を低
減する方法として、前記第1実施形態に示す防音構造と
したものである。
【0014】図3は、本発明の第2実施形態を示すもの
で、(a)は部分側面断面図であり、(b)は部分斜視
図である。同図において、ハニカム体1はフェアリング
9の外殻11と面板12に挟持されたハニカムコア14
より形成されている。前記面板12上には、各ハニカム
コア14の空間16に通じる穴13を少なくとも一個以
上、例えば1個〜4個貫設している。これにより、共鳴
吸音による垂直入射吸音率を大きくしてフェアリング9
内部空間の音圧の低減を図るものである。吸音率は前記
ハニカムコア14と前記面板12にあけられた穴13と
の関係で定まる周波数に影響され、該周波数は空間16
の体積と穴13の開口面積を変更することにより任意に
設定できる。
【0015】図4は、本発明の第3実施形態を示すもの
で、(a)は部分側面断面図であり、(b)は部分斜視
図である。同図において、ハニカム体1はフェアリング
9の外殻11と面板12に挟持されたハニカムコア14
より形成されている。前記面板12上には、適宜の間隔
にて複数のリブ2を垂設し、該リブ2に多孔板3を覆設
している。さらに、該多孔板3のリブ2を垂設した反対
面には孔隙を有するシート4、例えば、ワイヤメッシ
ュ、フィルター、繊維状の吸音材、発泡金属等を張着す
る。これにより、共鳴吸音による垂直入射吸音率を大き
くしてフェアリング9内部空間の音圧の低減を図るもの
である。吸音率は前記面板12と前記多孔板3により形
成された空間6と前記多孔板3の穴径との関係で定まる
周波数に影響され、該周波数は空間6の体積と穴31の
開口面積を変更することにより任意に設定できる。ま
た、前記孔隙を有するシート4を前記多孔板3に張着す
ることにより、音波が通過するときの流れ抵抗が増大し
て、吸音効果の高い周波数範囲を広げることができる。
【0016】図5は、本発明の第4実施形態を示すもの
で、(a)は部分側面断面図であり、(b)は部分斜視
図である。同図において、ハニカム体1はフェアリング
9の外殻11と面板12に挟持されたハニカムコア14
より形成されている。前記面板12上には、各ハニカム
コア14の空間16に通じる穴13を少なくとも一個以
上、例えば1個〜4個貫設している。さらに、前記面板
12上には孔隙を有するシート4、例えば、ワイヤメッ
シュ、フィルター、繊維状の吸音材、発泡金属等を張着
する。これにより、共鳴吸音による垂直入射吸音率を大
きくしてフェアリング9の内部空間の音圧の低減を図る
ものである。吸音率は前記ハニカムコア14の空間16
と前記面板12にあけられた穴13との関係で定まる周
波数に影響され、該周波数はハニカムコア14の1セル
の体積と穴の開口面積を変更することにより任意に設定
できる。また、前記孔隙を有するシート4を前記面板1
2上に張着することにより、音波が通過するときの流れ
抵抗が増大して、吸音効果の高い周波数範囲を広げるこ
とができる。
【0017】図6は、本発明の第5実施形態を示すもの
で、(a)は部分側面断面図であり、(b)は部分斜視
図である。同図において、ハニカム体1はフェアリング
9の外殻11と面板12に挟持されたハニカムコア14
より形成されている。前記面板12上には、適宜の間隔
にて複数のリブ2を垂設し、該リブ2に孔隙を有しない
シート5、例えば、0.1〜1mm厚さのゴム系シート
を張着する。また、可撓性を有する合成樹脂シート等を
張着してもよい。これにより、フェアリング9の内部の
音圧が前記シート5を振動させ、該シート5の質量及び
シート背後の空間6がバネとして作用する振動数におい
て、膜状吸音の原理に基づいて吸音率を大きくすること
ができる。該シート5は非常に薄くても充分な効果が得
られるので、殆ど重量増加することなく所望の周波数帯
において吸音性能を向上できるという利点がある。
【0018】図7は、本発明の第6実施形態を示すフェ
アリング部の概略側面断面図である。同図に示すよう
に、本発明の第1〜5いずれかの実施形態によるロケッ
トフェアリングの防音構造を、ハニカム体1の内面部と
前記人工衛星7の外周部との間隔が狭い部位Nに局所的
に設けたものである。
【0019】
【実施例】図8は、インピーダンスチューブを用いて、
ハニカム構造の垂直入射吸音率を計測した結果を示すも
のであり、横軸は1/3オクターブバンド周波数(H
z)を、縦軸は吸音率(割合)を示す。また、a線は孔
径0.6mm,b線は孔径1.8mmを示したもので、
共鳴周波数はいずれも2500Hz付近で最も吸音率が
大きいことが確認された。また、孔径を小さくすると吸
音率が大きくなることより、重量を増加させることなく
吸音効率を向上させることが可能となる。
【0020】図9は、本発明の第4実施形態による防音
構造について、垂直入射吸音率を計測した結果を示すも
のであり、横軸は1/3オクターブバンド周波数(H
z)を、縦軸は吸音率(割合)を示す。また、a線は
0.4mmのステンレスワイヤメッシュシートを張着し
たもの、b線は0.9mmのステンレスワイヤメッシュ
シートを張着したものであり、c線は比較例としてステ
ンレスワイヤシートを張着しないものを示している。図
よりあきらかなように、ステンレスワイヤメッシュシー
トを張着したもの(a,b)の方が、ステンレスワイヤ
メッシュシートを張着しないもの(c)よりも、広い周
波数帯において高い吸音率を示すことが確認された。こ
れは、ワイヤメッシュシート部を音波が通過するときに
流れ抵抗が増大し、この抵抗の増加が吸音率を向上させ
ると推定できる。
【0021】図10は本発明の第5実施形態による防音
構造について、垂直入射吸音率を計測したもので、
(a)は計測方法の説明図であり、(b)は垂直入射吸
音率を計測した結果である。図中で横軸は周波数(H
z)を、縦軸は吸音率(割合)を示す。図10(a)に
おいて、0.5mm厚さのネオブチレンゴムシートを用
いて、前記シートと面板との間に背後空気層δを設け、
シート面に音波を放射する。図10(b)において、a
線は背後空気層δが70mm、b線は背後空気層δが5
0mm、c線は背後空気層δが30mm、d線は背後空
気層δが0mmとしたものを示している。図よりあきら
かなように、背後空気層δがない場合は殆ど吸音しない
が、30mm〜70mmの背後空気層δを設けると、吸
音率の最大値は背後空気層δの数値により異なるが16
0〜600Hzの周波数帯において高い吸音率を示すこ
とが確認された。
【0022】図11はフィルイフェクト量の計算値を示
したもので、(a)は周波数と音圧増加量の関係を示し
た図であり、(b)はフェアリングと人工衛星の間隔を
示す説明図である。フィルイフェクト現象とは、フェア
リング9内の人工衛星7まわりの音圧が場所によって異
なり、フェアリング9と人工衛星7の間隔が狭いところ
では特に音圧が大きくなるという現象をいう。この現象
を解析的に求めたものが図11(a)であり、横軸に周
波数(Hz)を、縦軸には人工衛星7を搭載しないとき
の音圧を0として、人工衛星7を搭載した場合の音圧増
加量(dB)を示す。また、図中の各線は図11(b)
に示す間隙H(メートル)のパラメーターである。図よ
りあきらかなように、周波数(Hz)が低いほど又は間
隔Hが狭いほど音圧増加量が大きい。
【0023】人工衛星7の耐音響疲労強度を確認するに
は、一様な拡散音場に人工衛星7を設置した音響試験が
行われており、人工衛星7まわりの音圧を同レベルにす
ることが望ましい。すなわち、フェアリング9と人工衛
星7との間隔Hが狭い部位に着目して防音対策を行え
ば、人工衛星7に対する耐音響試験で与える音響環境が
小さくなるため、人工衛星7の耐音響設計値を低減する
ことができる。かかる観点から、搭載する人工衛星7の
形状に応じて、特にフェアリング9と人工衛星7の間隔
Hが狭い部位を対象として、第1〜5実施形態による吸
音構造を設けることにより、重量増加及び施工コストを
極力抑えることができる。
【0024】
【発明の効果】本発明によるロケットフェアリングの防
音構造は以上のように構成されており、以下に示すよう
な効果を奏する。フェアリング内部の吸音性能を向上さ
せる方法として、共鳴吸音及び膜状吸音の原理を用いた
ので、フェアリングの重量増加を極力抑制しながら所望
する周波数帯での吸音性能の向上を図ることができ、フ
ェアリング内部に搭載した人工衛星に及ぼす音響疲労破
壊の恐れを未然に防止することができる。
【0025】また、人工衛星の耐音響環境を設定する場
合に、フィルイフェクト現象も包含した仕様で規定して
いたが、本発明による防音構造とすることにより、より
微小な重量増加で足りる効率的な人工衛星の耐音響設計
が行える。
【0026】また、フェアリング内部に搭載する人工衛
星の外形形状に応じて、人工衛星の外周部で局部的に音
圧が大きくなる部位に、本発明による防音構造を施工す
ることにより、重量増加や施工コストの増加を低減させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示すもので、(a)は
部分側面断面図であり、(b)は部分斜視図である。
【図2】人工衛星を打ち上げるロケットの概略図を示し
たもので、(a)は全体図、(b)はA部を拡大したフ
ェアリングの概略正面断面図、(c)はB部の拡大断面
図である。
【図3】本発明の第2実施形態を示すもので、(a)は
部分側面断面図であり、(b)は部分斜視図である。
【図4】本発明の第3実施形態を示すもので、(a)は
部分側面断面図であり、(b)は部分斜視図である。
【図5】本発明の第4実施形態を示すもので、(a)は
部分側面断面図であり、(b)は部分斜視図である。
【図6】本発明の第5実施形態を示すもので、(a)は
部分側面断面図であり、(b)は部分斜視図である。
【図7】本発明の第6実施形態を示すフェアリング部の
概略側面断面図である。
【図8】インピーダンスチューブを用いて、ハニカム構
造の垂直入射吸音率の計測を行なった結果を示す図であ
る。
【図9】本発明の第4実施形態による防音構造につい
て、垂直入射吸音率を計測した結果を示す図である。
【図10】本発明の第5実施形態による防音構造につい
て、垂直入射吸音率を計測したもので、(a)は計測方
法の説明図であり、(b)は垂直入射吸音率を計測した
結果を示す図である。
【図11】フィルイフェクト量の計算値を示したもの
で、(a)は周波数と音圧増加量の関係を示した図であ
り、(b)はフェアリングと人工衛星の間隔を示す説明
図である。
【符号の説明】
1 ハニカム体 2 リブ 3 多孔板 4 孔隙を有するシート 5 孔隙を有しないシ−ト 6 空間 7 人工衛星 8 ロケット 9 フェアリング 11 外殻 12 面板 13、31 穴 14 ハニカムコア 16 コアの空間 91 コーン状 92 円筒状 H 間隙 N 間隙が狭い部位 δ 背後空気層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 葉山 賢司 岐阜県各務原市川崎町1番 川崎重工業株 式会社岐阜工場内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロケット打上げ時及び飛翔時に人工衛星
    を格納しておくハニカム体の外殻を有するフェアリング
    において、前記ハニカム体の内面部に複数のリブを立設
    すると共に、該リブに多孔板を覆設したことを特徴とす
    るロケットフェアリングの防音構造。
  2. 【請求項2】 ロケット打上げ時及び飛翔時に人工衛星
    を格納しておくハニカム体の外殻を有するフェアリング
    において、前記ハニカム体の内面部の面板に、各ハニカ
    ムコアに通じる穴を少なくとも一個以上貫設したことを
    特徴とするロケットフェアリングの防音構造。
  3. 【請求項3】 ロケット打上げ時及び飛翔時に人工衛星
    を格納しておくハニカム体の外殻を有するフェアリング
    において、前記ハニカム体の内面部に複数のリブを立設
    した多孔板を覆設し、該多孔板のリブを立設した反対面
    に孔隙を有するシートを張着したことを特徴とするロケ
    ットフェアリングの防音構造。
  4. 【請求項4】 ロケット打上げ時及び飛翔時に人工衛星
    を格納しておくハニカム体の外殻を有するフェアリング
    において、前記ハニカム体の内面部の面板に、各ハニカ
    ムコアに通じる穴を少なくとも一個以上貫設すると共
    に、該面板に孔隙を有するシートを張着したことを特徴
    とするロケットフェアリングの防音構造。
  5. 【請求項5】 ロケット打上げ時及び飛翔時に人工衛星
    を格納しておくハニカム体の外殻を有するフェアリング
    において、前記ハニカム体の内面部に複数のリブを立設
    すると共に、該リブに孔隙を有しないシートを張着した
    ことを特徴とするロケットフェアリングの防音構造。
  6. 【請求項6】 ロケット打上げ時及び飛翔時に人工衛星
    を格納しておくハニカム体の外殻を有するフェアリング
    において、前記ハニカム体の内面部と前記フェアリング
    内部に格納された人工衛星との間隔が狭い部位に、ロケ
    ットフェアリングの防音構造を局所的に設けたことを特
    徴とする請求項1〜5いずれかに記載のロケットフェア
    リングの防音構造。
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