JPS6183743A - 吸音性を有する遮音パネル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［技術分野］ 本発明は＠音性能が高く、かつ低音域における遮音性に
も優れたパネルで、予め既製の剛体としてプレハブ化を
実現出来るようにした建築用のパネルに関する。

［従来の技術］ 劇場、γテ楽堂、リスニングルーム等の仕切用壁材また
はドア材等にあっては、材質的にいって音を吸収し、か
つ吸収したｒｌが外部に漏洩しないような機能を有して
いなければならない。かかる機能を発揮させるため、従
来は例えば第８図に示すような構造の壁体を現場施工に
より、その都度構築覆るようにしている。すなわち、−
ト地材として格子状の枠体１をつくり、この枠体によっ
て壁内に空気層２を形成させ、次いでこの空気層２を覆
うようにして比較的厚手のロックウールボードまたはガ
ラスウールボード３を取付け、更に該ボードの上に孔あ
きの白金セメント板４を重ねた後、前記レメント板の表
面に化粧用のクロス５等を貼りつけて仕上げを施してい
るのが実情であった。

ところで、周知のようにプレハブ化された建築用のパネ
ルは従来から種々のものが知られているが、吸音性と遮
音性とを併せ有するものは未だ知られていない。本発明
者は先に特願昭５９−１８２８３５号の発明として「遮
音性を有するパネル構造体」なる名称の下に、予めプレ
ハブ化され、かつ遮音性に優れたパネルを提案したが、
このパネルは優れた遮音時ｆ１を発揮ザるりれども、吸
音性には劣るので、そのままでは前記のような用途には
使用することができない。

［発明が解決しようとする問題点］ ここにおいて本発明は吸音性と遮音性とを併せ有し、か
つ現場作業による構築を必要とせず、予めプレハブ化さ
れたパネルとして、そのまま現場に持込んで取付け、爾
後は単に化粧用のクロスを貼りつけるだけで工事を完成
させることが出来るようにした新規な建築用のパネルを
得んとしたものである。

［問題点を解決するための手段］ 本発明は、ガラスウール、ロックウールなどの繊維質素
材を繊維の長さ方向がパネル面と直角になるように引き
揃えたものを所定の面積を有する板状素材に加工した繊
維質層と、空気層を有する構造体としてのリブ構造体ま
たはセル構造体とを、そのリブ間口面またはセル開口面
が前記繊維質層の表面に向きあうように配設した上で、
換言すれば少なくとも前記繊維質層と空気層構造体との
積層物でパネル主体を構成させ、かつ前記両者を音の伝
播に対して影響を与えることのない面材を介して貼りあ
わせて成るパネルを対象として、このパネルの一方の面
に孔なしの外板を、他方の面に間口率を２０％以上とし
た透孔を有する外板を配設することによって前記の目的
を達成し得るするようにしたものである。

［実施例］ 第１図は本発明たる遮音パネルの一実施例を示す断面図
であって、図中符号１１は厚さ１２ｍのロックウール層
で、当該ロックウール繊維の引き揃え方向は該層の厚さ
方向と平行に、換言すれば面方向と直角に配向しており
、従って厚さ方向の強度は極めて大きい。なお、このロ
ックウール層の密麿は２００　Ｋ９／　ｒ＆である。こ
のロックウール層１１の両面に米坪４００９／Ｔｒｔ、
の不燃紙からなる面材１２を適宜の接着剤を用いて貼り
合せた後、この面材の表面にベーパハニカムコア、同ロ
ールコア等からなるセル構造体１３を積層させる。この
セル構造体は図示のようにセル開口面が面材１２に向き
あうように配設する。またこのセル構造体はこれを不燃
性とするのが好ましいが、必須要件ではない。さらに前
記セル構造体における一方の露出面には一例としてｃｒ
８ｍｍ厚の亜鉛メッキ鋼板からなる外板１４を接着させ
ると共に他方の露出面には同一材質の次のような構成を
有する外板１５を積層させる。すなわち前記外板１５に
対して１　ｍｍφの透孔１６を２　ｍｍピッチで穿設し
たものを取付けて、パネル全体の厚みを４０調になす。

ちなみにこのパネルの全体の面密度は１７に９／ｒｔｌ
である。前記パネルを用いて実際に音響室等の壁を形成
する場合には前記透孔を有する外板１５が室内側に配置
されるように建込んだ後、この外板の表面に第１図に符
号１７で示す通気性を有する化粧用のクロスを貼りつけ
て仕上げる。ビニールクロスのような通気性を有しない
ものは不ｒｉＪであるが、それ以外であればクロスの種
類を問わず使用可能である。

第２図は前記クロス１７を貼りつ警プる前のパネルの正
面図を示すもので、図中符号１８で示す鎖線の透孔は後
記のように面材の材質如何によっては、音の伝播どの関
係でこの透孔を穿設することを必要と１Ｊる場合を示し
た。符号１９は前記パネル板の四周に取付けた鋼製の椎
体であって、パネルそのものを例えばドア材として使用
する場合等を示す。

なお本発明のパネルは以下の説明からも明らかなように
パネルそれ自体の剛性が高く、従ってパネルを全体とし
て支持さゼる必要があるときだけ前記框体を使用すれば
よく、パネルそのものを厚さ方向に補強するための部材
を特に設ける必要はない。

第３〜４図は本発明における他の実施例を示ずパネルの
断面図であって、芯材として前記のセル構造体１３を用
いると共にこの芯材の両面に前記面材１２を介してロッ
クウール層またはガラスウール層のごとき繊ＩｌＩ質層
１１を配設した事例と、さらに前記繊維質層１１とセル
構造体１３とを面材１２を挟んであい対向させるように
積層させた事例をそれぞれ図示したちので、いずれの場
合にあってもパネルの片面には剛性を有する孔なしの外
板１４を、他方の面には透孔１６を有する外板１５を一
体に取付ける。

第５図は前記のセル（１４造体に代えて、リブ構造体２
１を用いた事例を示すもので、このリブ４＋４　Ｎ体は
一例として石膏ボード、鉄もしくはアルミニウム合金等
で予め一体につくつ（４３ぎ、これを後記のように繊維
質層１１と積層させる。すなわち厚さ方向に多数のりブ
２０を突出させたリブ構造体２１（リブ２０を平面的に
みた場合、このリブは格子状であっても、Ｓ歯状であっ
てもよい）をパネルの両面に配設し、その中間に面材１
２を介して４１維質層１１をサンドイッチ状に積層させ
る。なお本発明にあってはパネルの両面に位置する前記
リブ構造体２１のいずれか一方の面に開口率を２０％以
上の透孔１６を穿設することを要件とする。

なお、開口率を２０％以上とした理由は、それ以下であ
ると音の伝播に障害が生ずるからであって、２０％以上
の場合にはパネルの表面で音が反射することなく内部に
伝播される。

なお、前記繊維￥！を層１１を構成する繊維の密度は８
０〜２５０Ｋｇ／尻が望ましく、また面材１２としては
和紙、不織布、合板、鋼板、合成樹脂板等材質的にはあ
らゆるものが使用できるが、出来るだけ音の伝播に対し
て影響を与えないものがよい。換言すれば面密度の低い
、いわば薄いものが良く、薄手の紙、不織布、ガラス織
布並びに６０μ程度のボリエヂレンフイルム等は特に透
孔を設けないでも使用できる。一方鋼板のように音響エ
ネルギーを殆んど透過させない材質を採用する場合には
、前述の理由から第２図に符号１８で示すように部材１
２に対して開口率が２０％以上になるように透孔１８を
穿設しなければならない。本発明はこのように構成させ
ることによって、パネル内を全部吸音領域となして音の
減衰を図ったものである。

［作用効果］ まず本発明たるパネルの吸音特性を前記先願に係るパネ
ルと比較して具体的に示すと、第６図のとＪ３ゆである
。すなわち第１図のような構成で、かつ部材１２として
（よ４００！７／ＴｒＬの不燃紙に３＃φの透孔１８を
５　ｍｍピッチで穿設したものを用いた以外は同図に基
づいて説明したとおりの構成からなる本発明のパネルと
、第１図におけるパネル表面の透孔１６を形成させない
先願パネルとを比較して、ＪＩＳ　Ａ　１４０９に従っ
て残響室法吸音率を測定した。

その結果は同図に示ずとおりで、広い周波数領域で高い
吸音率を示し、前記先願のパネルには見られない吸音特
性を発揮する。このように本発明のパネルは透孔１６を
有する外板１５を音源側に配置したときの吸音特性はす
こぶる良好であり、従って外部の音源からの音響エネル
ギーの殆んどは外板１５を透過してパネル内に吸収され
る。しかしこのようにして吸収された音響エネルギーを
も可及的に減衰させうる描造としたのが本発明であって
、ヘルムホルツの共鳴現象を生じさせるに必要な空気層
を形成させるためのセル構造体１１またはリブ構造体１
８を配設すると共に、更には音の伝播に対して前記空気
層とはインピーダンスの異なる繊維質層１１を積層させ
、しかも吸音別能を発揮する繊維質層１１を構成する繊
維マットまたはフェルトの繊維の引ぎ揃え方向をパネル
の面方向と平行にけず、これを面方向に対して直角とし
た（厚さ方向に配列させた）から、引き揃え方向を平行
にしたときのｉ、１　ｔＦｌ、ｌ学的作用である一種の
空気バネ的な作用を生じさせることがない。更に評言す
ると、前記の繊維質層が台の伝播に対して一種の剛体と
して作用するためグラフからも明らかなように、その特
ｆ１値が質岱則値の下側に突出するような、いわゆる共
Ｉｌ！透過現象を防ぐことが出来る。その上−例として
面密度が１７に９／ｒｄの製品でありながら、その遮音
特性は全体音域に亘ってその４倍近い質ω則に沿うよう
な音響透過損失が得られるという優れた遮音性能をも発
揮するのである。

このように、本発明のパネルは高音域は勿論のこと５０
０Ｈ２以下の低音域における透過損失が２０ｄＢ以上と
従来型にはみられない優れた遮音効果を奏する。

さらにまた本発明によれば、既に述べたように、例えば
劇場などにおける客席の後側のドアまたは壁体等にあっ
ては、音の反射は好ましいことでなく、ここに到達する
音はすべてこれを吸収させるのが望ましいが、その目的
をも充分に達成する。

しかし従来かかる機能を発揮する構造体はこれを現場作
業によって構築し又いたものであるが、本発明によれば
、同様な深化を発揮するパネル体をいわゆるプレハブ化
した状態で供給しうるから、前記の現場作業が省略でき
、現場においては単にパネル表面にクロス貼りを施すだ
けの作業を行えばよいから、作業効率は大幅に改善され
る。

そればかりでなく、建築用のパネルとして不可欠な剛性
並びに加工段階での作業性を暮しく改善される。第一に
本発明の構成要素である繊維質層はその繊維の方向が厚
さ方向に配向しているため、圧縮弾性率が極めて高いの
で耐圧強度に優れるばかりか、面材等を貼りあわせる際
にも従来型では不可欠とした繊維質層のみを独立した構
造体に加工する手間が省けるとともに、その上前記のよ
うに圧縮強度が格段に向上するのでｍ雑質層の表面に面
材を貼り合眩るに際しても、高い接着強度が得られる。

特に従来は繊維質層とそれに積層させるセル構造体とを
それぞれ別途にパネル化した上で改めてその両者をボル
トナツト等で合体させる必要があったが、本発明によれ
ばこれらの手数が、要らず、製作面でも省力化を達成し
うるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示すパネルの一部拡大断面
図、第２図は同上パネルを一部を切欠き、かつ表面のク
ロスを取り去って示した平面図、第３〜４図は他の実施
例を示す断面図、第５図は本発明における別の実施態様
を示ずパネルの断面図、第６図は本発明のパネルと先願
のパネルとを比較して吸音効果を違いを具体的に承した
グラフ、第７図は同じく音響透過＋Ｅ失の値によって遮
音効果を具体的に示したグラフ、第８図は従来一般に採
用されている吸音壁体を示す断面図である。 １１・・・繊維質層、１２・・・面材、１３・・・セル
構造体、１４・・・孔なしの°外板、１５・・・孔あり
の外板、１６・・・透孔、１７・・・化粧用のクロス、
１８・・・面材の透孔、１９・・・枠体、２０・・・リ
ブ、２１・・・リブ構造体。 新日本コア株式会社

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １　少なくともガラスウール、ロックウールなどの繊維
   質素材の繊維の長さ方向がパネル面と直角になるように
   引き揃えてなる繊維質層と、空気層を有する構造体とを
   積層し、かつその両者を音の伝播に対して影響を与える
   ことのない面材を介して貼りあわせてなるパネルの両面
   に剛性を有する外板を貼り合せると共に、いずれか一方
   の外板に開口率を２０％以上とした透孔を穿設したこと
   を特徴とする吸音性を有する遮音パネル。 ２　空気層を有する構造体として、ロールコアまたはハ
   ニカムコア等のセル構造体をそのセル開口面が繊維質層
   に向きあうように配設使用してなる特許請求の範囲第１
   項記載の遮音性を有するパネル構造体。 ３　空気層を有する構造体として、パネルの厚さ方向に
   リブを有するリブ構造体を使用してなる特許請求の範囲
   第１項記載の遮音性を有するパネル構造体。 ４　ガラスウール、ロックウールなどの繊維質素材の繊
   維の長さ方向がパネル面と直角になるように引き揃えて
   なる繊維質層を芯材に用い、この芯材の両面に孔なしの
   不燃紙または不織布を介して空気層を有する構造体を接
   着させ、かつ前記各構造体の一方の面に鋼板を、他方に
   面に開口率を２０％以上とした透孔を有する鋼板を貼り
   あわせてなる特許請求の範囲第１項ないし第３項のいず
   れかに記載の遮音性を有するパネル構造体。