JP3495942B2 - 吸音材 - Google Patents

吸音材

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸音材に係り、特
に低音域のみを吸音できる吸音材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】吸音材には、多孔質材料や穴あき板構
造、板状構造、膜状構造などが知られている。グラスウ
ールやロックウールなどの繊維質材や発砲コンクリート
などの多孔質材料を用いる吸音材では、高い周波数は吸
音するが、低い周波数は吸音しようとする周波数の波長
の1/4以上の厚みが必要であり、特に低音域のみを吸
音することは不可能である。
【0003】また、穴あき板などに代表されるヘルムホ
ルツレゾネーターは、共鳴・共振現象により吸音するた
め、共鳴する周波数では鋭い吸音ピークを持つという特
徴がある(特開平1−298052号公報参照)。
【0004】このため、低音域の周波数を幅広く吸音す
るには、数種類の共鳴周波数が異なる共鳴型吸音材を組
み合わせる構造のものが知られている。穴あき板構造な
どの共鳴型吸音材の共鳴周波数fr(Hz)は、次の式
に示すように開孔率P、穴の大きさd(m)、板の厚さ
t(m)と背後の空気層の厚さL(m)によって定ま
る。共鳴周波数を低くするためには、背後の空気層を厚
くしなければならず、吸音材の体積が大きくなるという
問題点がある。
【数1】
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
問題点を解決するものであり、低周波数域のみの音域を
幅広く吸音できる構造であること、室内に設置するため
に可能な限り薄型であること、定在波が発生しやすいコ
ーナー部などの個所でも吸音特性が変化しない構造であ
ることを主たる目的とする吸音材にある。
【0006】上記目的とする本発明の吸音材には、次の
ような利用例があり、その一例を説明する。 近時、音響関連のJIS規格は、国際整合化にとも
なってISO規格での測定方法の導入が予定されてい
る。ISO規格での音響透過損失測定用の試験室では、
残響室時間を試験室の容積によって調整することが規定
されている。この試験室は、直方体にコンクリートで造
られ、その残響時間は、低い周波数(100Hz)では
10秒、高い周波数(4000Hz)では1秒というよ
うに周波数が高くなるに従って残響時間が短くなってい
る。そして、ISO規格(ISO 140−1)では、
全周波数域で1〜2(V/50)2/3 秒に調整する
ことを規定している。Vは受音室の容積であり、一般的
には50m程度なので、残響時間は上記の式により
1〜2秒となる。全周波数域で残響時間を1〜2秒に調
整するためには、低音域のみを吸音する吸音材が必要に
なる。このような低周波数域の残響時間調整用に本発明
の吸音材が利用できる。
【0007】 変電設備から発生する低周波音は、基
本周波数50〜60Hzの2倍や4倍の周波数の低周波
音が発生する。このような特定の低周波騒音の低減に本
発明の吸音材が利用できる。
【0008】 ポンプやコンプレッサなどから発生す
る特定の低周波騒音の低減に本発明の吸音材が利用でき
る。
【0009】 ホールや会議室などの室内の低周波域
の残響時間の調整が必要な場合に本発明の吸音材が利用
できる。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る第1の発明は、面密度0.8〜5.0
Kg/m2の膜状材料からなる吸音シートを長方形のフ
レームに張り付けて、前記吸音シートの裏面に密度24
〜80Kg/mの繊維質材料をバックアップ材として
貼り合わせてなる吸音材を傾斜状に配し、その吸音材の
裏面に、頂部側が肉厚となる背後空気層を形成してなる
ことを特徴とするものである。
【0011】 第の発明は、吸音材表面に音響的に透
明な表面材を形成してなることを特徴とするものであ
る。
【0012】
【作用】本発明の第1の発明によれば、500Hz以下
の低周波数域でのみ吸音する薄型の吸音材となり、ま
た、背後空気層の厚さが変化しても吸音特性が変化しな
い吸音材となる。第の発明によれば、吸音材の意匠性
を容易に高めることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を図面を参照し
て説明する。図1は、本発明に係る第1実施例の斜視
図、図2は、同第2実施例の斜視図、図3は、同第3実
施例の斜視図である。
【0014】 本発明の基本形態は、膜状材料からなる
吸音シートの裏面に、繊維質材料からなるバックアップ
材を備えることを特徴としている。この吸音シートとし
て面密度0.8〜5.0Kg/m の樹脂シートやゴム
シート、鉄粉などを入れたゴムシートなどを用いた膜状
材料からなる吸音構造のシートを基本としている。
【0015】そして、上記吸音シートには、経年変化で
膜状材料が延びて初期の吸音性能を発揮できないことを
考慮し、膜状材料のヘタリを防止するために、裏面に厚
さ10〜100mm、密度24〜80Kg/mの繊
維質材料をバックアップ材として貼り合わせてある。繊
維質材料は、ロックウールやグラスウールなどを使用し
ている。
【0016】 吸音シートの共鳴周波数fr(Hz)
は、次の式に示すように、その面密度m(Kg/m
と背後空気層の厚さL(m)によって変わるが、本発明
の吸音材では、裏面にバックアップ材が存在するため
に、背後空気層の厚さによる影響は殆どないことが特徴
であり、この特徴は後記するように本願の発明者らが実
施した測定結果から確認できた。
【0017】また、本発明の吸音シートは、上記するよ
うにゴムシートに代表されるように一般的に黒色で意匠
性が低い。このため、吸音シートの表面に音響的に透明
な表面材を配することによって容易に意匠性を高めるこ
とができる。例えば、通気抵抗の低い不織布や網目状の
布、アルミ繊維成形板などが挙げられる。
【0018】 次に、本発明の実施例について説明す
る。図1に示す第1実施例の吸音材1は、本発明の基本
形態であり、長方形のフレーム2内に面密度4Kg/m
、厚さ5mmの膜状材料からなる吸音構造の吸音シー
ト3を張り付け、この吸音シート3の裏面に、密度32
Kg/m、均一な厚さ50mmの繊維質材料をバック
アップ材4として配した薄型構成に特徴がある。
【0019】上記フレーム2は、図示の場合、500×
1000×50mmの大きさ寸法に構成してある。ま
た、吸音シート3の表面に通気抵抗の低い上記する表面
材5を付設するとよい。このような構成の吸音材1につ
いて、JIS規格で定める残響室法吸音率を測定した結
果は、図4に示すように500Hz以下の低周波数域の
みの音域を幅広く吸音できることが確認できた。
【0020】図2に示す第2実施例の吸音材1aは、傾
斜状の一端側が厚めのフレーム2a内に張り付けた吸音
シート3の裏面に、同様な密度32Kg/m、均一
な厚さ50mmの繊維質材料をバックアップ材4として
裏打ちしてヘタリの防止を施した上、一端側が順次肉厚
になる傾斜状の背後空気層6を形成した構成に特徴があ
り、上記する定在波が生じ易く、共振周波数がずれるコ
ーナー部に適用させるコーナー設置用の吸音材1aとし
てある。
【0021】これについて、同様に残響室法吸音率を測
定した結果は、図4に示すように500Hz以下の低周
波数域のみの音域を幅広く吸音できることが確認でき
た。なお、このフレーム1aは、1000×1000×
200mmの大きさ寸法に構成してある。
【0022】図3に示す第3実施例の吸音材1bは、上
記吸音材1aを変形させた構成であり、緩く開いた逆V
字状のフレーム2b内に、互いに頂部に向けて傾斜状に
配した2枚の吸音シート3,3の裏面に、この傾斜に沿
わせて密度32Kg/m、均一な厚さ50mmの繊維
質材料をバックアップ材4として裏打ちしてヘタリの防
止を施した上、中央部が肉厚な背後空気層6を形成した
構成に特徴がある。
【0023】この吸音材1bは、上記するコーナー部な
ど共振周波数がずれる個所に適用させる背後空気層の厚
さを変えた構成に特徴がある。これについて、同様に残
響室法吸音率を測定した結果は、図4に示すように50
0Hz以下の低周波数域のみの音域を幅広く吸音できる
ことが確認できた。なお、このフレーム1bは、100
0×1000×200mmの大きさ寸法に構成してあ
る。
【0024】本願の発明者らは、これら吸音材1,1
a,1bにつき、ISO規格に定める条件で音響透過損
失測定を行った。試験室は、コンクリートで容積50m
の直方体に造り、この試験室の壁面に吸音材を設置
しない場合と、壁面に吸音材1を3個、吸音材1aを2
個、吸音材1bを2個それぞれ設置した場合との残響時
間の測定結果を図5に示す。その結果は、図に示される
ように、低周波音が吸音されて低音域の残響時間だけ短
くなり、全周波数域で残響時間が1〜2秒に調整され、
ISO規格を満足することができた。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、500Hz以下の低音
域のみを吸音できる吸音構造の吸音材であり、また、可
能な限り薄型の構造となり、定在波が発生しやすいコー
ナー部などの個所でも吸音特性が変化しない構造とな
る。
【0026】また、本発明によれば、低音域の残響時間
を短くでき、特にISO規格に規定されている全周波数
域で1〜2秒に調整できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施例の斜視図。
【図2】同第2実施例の斜視図。
【図3】同第3実施例の斜視図。
【図4】第1〜第3実施例の残響室法吸音率測定結果を
示すグラフ。
【図5】第1〜第3実施例のISO規格の音響透過損失
測定結果を示すグラフ。
【符号の説明】
1 吸音材 2 フレーム 3 吸音シート 4 バックアップ材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10K 11/16 B32B 5/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 面密度0.8〜5.0Kg/m の膜状
    材料からなる吸音シートを長方形のフレームに張り付け
    て、前記吸音シートの裏面に密度24〜80Kg/m
    の繊維質材料をバックアップ材として貼り合わせてなる
    吸音材を傾斜状に配し、その吸音材の裏面に、頂部側が
    肉厚となる背後空気層を形成してなることを特徴とする
    吸音材。
  2. 【請求項2】 吸音材表面に音響的に透明な表面材を形
    成してなることを特徴とする請求項1記載の吸音材。
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