JPH0538409A - 車載用空気清浄器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 自動車のリアトレイに設置する空気清浄器に
おいて、リアトレイ形状の変化にかかわらず本体とグリ
ルの固定が容易かつ確実に行え、取り付け作業が容易で
あるとともにメンテナンスが容易にする。 【構成】 吸気口１５および排気口を車室内に開口し、
かつフィルター１０などの集塵ユニットはグリル１４開
蓋時に車室内より着脱可能にし、さらに本体をリアトレ
イ１３に取り付ける金具２４は本体側面に上下位置調整
可能に取り付けられるので、空気清浄器本体の多くの部
分がリアトレイ１３の下のトランクルーム内に埋設され
るため、リアトレイ１３より上に出る部分の全厚は低く
後方視界を妨げることなく、それでいてフィルター１０
交換などのメンテナンスは車内から容易に行うことがで
きるとともに、本体をリアトレイ１３に取り付ける金具
２４は本体に対し上下方向の位置を調整して固着できる
ので、取り付け強度を確保した上でリアトレイ１３上の
本体突出部の寸法を自由に設定できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、自動車のリアトレイに
設置する車載用空気清浄器に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、自動車内の煙草の煙や臭いを浄化
する車載用空気清浄器が増加し、リアトレイに取り付け
られるのが一般的になってきている。この種の従来のリ
アトレイに設置される車載用空気清浄器について図５お
よび図６を参照しながら説明する。

【０００３】図に示すように車載用空気清浄器本体４１
にファン４２と、前記ファン４２を駆動させるモーター
４３と屏風状に屈曲させたフィルター４４を内蔵し、本
体４１の上方に吸気口４５と排気口４６を設けている。
前記本体４１は自動車のトランクルーム内に取り付け用
金具４７を介してねじ４８によって取り付けられ、ま
た、車内のリアトレイ４９上にグリル５０が設置されて
いる。上記構成において、吸気口４５から吸いこまれた
空気はフィルター４４で塵埃を濾過し排気口４６から排
出して、車内の空気を浄化するようになっている。

【０００４】また、第２の従来例として図７に示すよう
な構造も考えられている。これは空気清浄器本体を基本
的にトランクルーム内に収納し、フィルターなどメンテ
ナンスの必要な部品は車内から交換できるようにするも
ので、本体５１および蓋体５２で形成した箱体に送風フ
ァン５３，送風ファン駆動モータ５４，フィルターなど
の集塵ユニット５５を内蔵し、本体５１の多くの部分を
トランクルーム内に埋設するとともに、吸気口５６およ
び排気口５７を車室内に開口し、さらにフィルターなど
の集塵ユニット５４は前記蓋体５２の開蓋時に車室内よ
り着脱可能にしている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】このような第１の従来
例の構造ではフィルター４４を交換する場合にトランク
ルームを開け、奥に手を入れて交換しなくてはならず、
作業自体に負担がかかっていた。またフィルター４４の
汚れ具合も確認しにくいため、汚れ具合がわからず浄化
性能が低下したままで使用し、効率の悪いものとなって
いた。さらに本体４１を車内に取り付け用の金具４７と
グリル５０を固定するねじ４８が必要となり、構成およ
び取付け工事が複雑になるなどの問題を有していた。

【０００６】また、第２の従来例では蓋体５２は本体５
１に取り付けられるため、リアトレイ５８への固定は本
体５１を固定するだけでよく、したがって取り付けは容
易であるが車種によって様々な形態が採られるリアトレ
イ５８に応じて本体５１の形状をその都度変えなければ
ならず、開発に時間と費用がかかるという問題を有して
いた。

【０００７】本発明は上記問題を解決するもので、リア
トレイ形状の変化にかかわらず本体とグリルの固定が容
易かつ確実に行え、取り付け作業が容易であるとともに
メンテナンスが容易で、使い勝手のよい車載用空気清浄
器を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、空気清浄器の本体とグリルで形成した箱体
に送風ファン，送風ファン駆動モーター，ファン室とさ
らにフィルターなどの集塵ユニットを内蔵し、本体部分
をトランクルーム内に埋設するとともに、その一部に吸
気口および排気口を車室内に開口して形成するグリル
は、本体に着脱自在に取り付けられ、かつフィルターな
どの集塵ユニットは前記グリル開蓋時に車室内より着脱
可能にし、さらに前記本体をリアトレイに取り付ける金
具を本体側面に上下位置調整可能に取り付ける構成とし
たものである。

【０００９】

【作用】本発明は上記した構成において、空気清浄器の
本体の多くの部分がリアトレイの下のトランクルーム内
に埋設されるため、リアトレイより上に出る部分の全厚
は低くなる。また、フィルター交換などのメンテナンス
は車内から容易に行うことができるとともに、本体をリ
アトレイに取り付ける金具は本体に対し上下方向の位置
を調整して固着できるので、取り付け強度を確保した上
でリアトレイ上の本体突出部の寸法を自由に設定でき、
よってリアトレイの形状に応じたグリルを容易に設定す
ることができる。

【００１０】

【実施例】以下本発明の一実施例について図１〜図４を
参照しながら説明する。図に示すように車載用空気清浄
器の本体は下本体１と上本体２でなり、下本体１には天
板部３から垂下した外壁４，底板部５とでファン室６を
構成し、底板部５に固定したモーター７にファン８を固
定して内設している。前記上本体２には吸込口９を設け
てあり、上方にフィルター１０を支える側壁１１と支え
リブ１２を有する。リアトレイ１３上に取り付けられる
グリル１４にはフィルター１０に対向する位置に多数の
スリット状の吸気口１５を設けてあり、ファン室６の排
気側に対向する位置に同じく多数のスリット状の排気口
１６を形成してある。フィルター１０は薄肉の濾材を屏
風状に屈曲させ、外周を補強材で囲むことにより厚板状
に形成した帯電フィルター１７と平板状の活性炭フィル
ター１８でなり、グリル１４を開けたときに着脱するこ
とができるようにしている。さらに前部には前記上本体
２と下本体１で箱状に形成した回路室を設け、モーター
７を制御する制御回路１９を収納している。ガスセンサ
２０は制御回路１９に取り付け、車内の空気の汚れ具合
を検知するようにしている。前記ガスセンサー２０の入
力に応じ制御回路１９はモーター７の入力を制御するよ
うにしてあり、ガスセンサー２０への煙は通風口２１よ
り入るようにしている。グリル１４のガスセンサー２０
に対向する位置には細い格子で形成したガス取り入れ口
２２を設け、綿ごみ等の大きな塵埃の侵入は取り入れ口
２２の格子で防止するようにしている。ここで下本体１
は車のリアトレイ１３下に位置し、リアトレイ１３上に
出る部分はフィルター１０を支える側壁１１とファン室
６の排出口２３のみとなる。

【００１１】本体をリアトレイ１３に固定する金具２４
は、そのＬ字型の立ち上がった部分にぎざぎざ状の滑り
止め２５を形成し、上本体２のりアトレイ１３上に突出
する部分に設けたボス２６に締結する。締結用ねじ２７
に対し、ねじ穴２８は上下方向に余裕を持った長穴にな
っているため、金具２４は本体に対し任意の位置で固定
することができる。さらに金具２４の水平部をリアトレ
イ１３上に設置しリアトレイ１３に締結することによ
り、リアトレイ１３に対し任意の位置で本体を固定する
ことができる。上本体２の側面にはフック２９が設けて
あり、グリル１４の側面内側に設けた爪３０を係止して
グリル１４を固定する。グリル１４を係止する力は通常
使用でははずれないが強い引張力で着脱が自在にでき、
グリル１４下のフィルター１０を車内より着脱すること
ができる。なおグリル１４からは側壁１１内にオーバー
ラップするように連通体３１を突出させ、吸気口１５と
側壁１１とのエアタイトを行う。３２はエアタイトを確
実にするため連通体３１の先端外周に張りつけたパッキ
ングである。

【００１２】上記構成において、モーター７を駆動する
と吸気口１５より吸いこまれた車内空気は、汚れを帯電
フィルター１７で、臭いの粒子は活性炭フィルタ１８に
吸着され、浄化された清浄空気はファン室６内を通り、
排気口１６より車内に排出される。フィルター１０を交
換するとき、グリル１４をはずすことにより、車内から
容易に作業を行うことができる。またフィルター１０の
汚れ具合の確認も容易にでき、汚れによる清浄性能の低
下も防ぎやすく、それでいて本体の多くの部分がリアト
レイ１３の下に収納されているのでリアトレイ１３上の
全厚は低く、後方視界を妨げることはない。

【００１３】さらに本体を固定する金具２４は、一定の
幅を有しているためねじ締結の際、強度の弱いリアトレ
イ１３を保護する座金の役目を果たすとともに、リアト
レイ１３に対する本体の位置は任意に決められるため、
グリル１４の高さに合わせて設定すればグリル１４の取
り付け状態が安定するとともにエアタイトも確実とな
る。さらに詳しく述べると車種によってリアトレイ１３
の厚み、形状が異なるが、形状が変わってグリル１４の
形状が変わっても、グリル１４に合わせて本体の高さを
合わせればグリル１４と上本体２との位置関係は一定と
なり、グリル１４から突出した連通体３１と側壁１１が
ずれることなく、エアタイトは常に確保される。

【００１４】

【発明の効果】以上の実施例の説明から明らかなように
本発明は、本体とグリルで形成した箱体に送風ファン、
送風ファン駆動モーター、ファン室とさらにフィルター
などの集塵ユニットを内蔵し、本体の多くの部分をトラ
ンクルーム内に埋設するとともに、吸気口および排気口
を車室内に開口し、かつフィルターなどの集塵ユニット
は前記グリル開蓋時に車室内より着脱可能にする。ま
た、空気清浄器本体の多くの部分がリアトレイの下のト
ランクルーム内に埋設されるため、リアトレイより上に
出る部分の全厚は低く後方視界を妨げることなく、それ
でいてフィルター交換などのメンテナンスは車内から容
易に行うことができる。さらに、本体をリアトレイに取
り付ける金具は本体に対し上下方向の位置を調整して固
着できるので、取り付け強度を確保した上でリアトレイ
上の本体突出部の寸法を自由に設定できる。したがって
リアトレイの形状に応じたグリルを容易に設定すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の車載用空気清浄器の側面断
面図

【図２】同、正面断面図

【図３】同、分解斜視図

【図４】同、形状の異なるリアトレイに取り付けた部分
断面図

【図５】第１の従来例の車載用空気清浄器の分解斜視図

【図６】同、車載用空気清浄器本体の正面断面図

【図７】第２の従来例の車載用空気清浄器の側面断面図

【符号の説明】

１ 下本体 ２ 上本体 ６ ファン室 ７ モーター ８ ファン １０ フィルター（集塵ユニット） １３ リアトレイ １４ グリル １５ 吸気口 １６ 排気口 ２４ 金具

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 本体とグリルで形成した箱体に送風ファ
   ン，送風ファン駆動モーター，ファン室とさらにフィル
   ターなどの集塵ユニットを内蔵し、本体の多くの部分を
   トランクルーム内に埋設するとともに、吸気口および排
   気口を車室内に開口し、かつフィルターなどの集塵ユニ
   ットは前記グリル開蓋時に車室内より着脱可能にし、前
   記本体をリアトレイに取り付ける金具を本体側面に上下
   位置調整可能に取り付けてなる車載用空気清浄器。